2015/05/24(日) - 13:02
風と雨がライダー達を苦しめたジロ・デ・イタリア 第14ステージ個人TT。並み居るライバルたちを抑え優勝したヴァシル・キリエンカや、マリアローザを奪還したアルベルト・コンタドール、総合順位をあげたアンドレイ・アマドールらのコメントを紹介する。
トップタイムで優勝したヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)
ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)が表彰台に上がる photo:RCSsport
全ての中間計測でトップタイムと、完全勝利したヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ) photo:RCSsport
ピストルポーズを繰り出すアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:CorVos
スタート前に集中するアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:RCSsport自分にとって特別な勝利だ。もちろんTTで上手く走れるとは感じていたけれど、ここまで大きな勝利は今まで無かった。だからとても嬉しく思っている。
皆のゴールを待つのはとても長く、自分自身にとっても難しいことだった。マリアローザやコンタドールのフィニッシュを待っていたが、結果的に素晴らしい一日にとなって嬉しく思っている。天候が僕に味方してくれたのでラッキーだったが、こんな一日もあるものだ。
もちろんリッチーのことを考えれば、チームとしてはスーパーラッキーだとは言えない。事前にコースプロフィールを見た時点では簡単なステージでも、ここ数日はかなりハードなレースが続いていた。でも今日のようにステージ優勝できる日もある。総合でのチャンスは失ってしまったが、これからはステージ優勝を狙いに走ろうと思う。
マリアローザを奪還したアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
非常にハッピーだよ。昨日の落車の影響で脚が痛んでいたから、どの程度走れるのか分かっていなかった。風向きがあちこち変わっていたことがレースを難しくしたが、今日のパフォーマンスには自分自身でとても満足できている。自分の力を最大限出し尽くしたし、ペースコントロールにも十分に気を配っていった。ある意味この結果は驚きでもあるんだ。
チームの働きにはとても感謝しているよ。昨日のクラッシュではトザットが僕がすぐにフィニッシュに向かえるようにバイクを差し出してくれて、ロスを最小限に抑えることができた。ジロはまだ数日残っているし、着実に進めていきたいと思っている。
ティンコフ・サクソのオレグ・ティンコフ氏
アルベルトがマリアローザを奪還したことは私が望んでいたこと。彼がこんなにも好調に走るとはほとんどの人が思っていなかったし、ウランやポートがベストタイムを出すだろうと思っていただろう。でも私はアルベルトを100%信頼していたし、彼のパフォーマンスは私にとっては驚くべきことではなかった。しかし彼の働きにとても嬉しく思っている。
総合表彰台圏内に駒を進めたアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)
総合表彰台圏内に駒を進めたアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター) (c)www.movistarteam.com今日のステージを上手く走れると思っていたし、結果的にも良いタイムを出すことができた。後半にスタートした選手たちは序盤に吹いた向かい風に影響されてしまったが、でも自分は自分の走りのことだけに集中するように務めていた。1時間20分、およそ60kmの長距離タイムトライアルでは、序盤にできる限りエネルギーをセーブして、後半どれだけフレッシュな状態でいられるかに掛かっている。今日はその走りができたが、まったく休み所は無かった。最後の最後まで追い込んだ。
今大事なことは、この総合3位をキープすること。幾つもの山が散りばめられた、僕の最も恐れる山岳ステージがこの後数日間続くけれど、チャレンジすることにゾクゾクしているよ。僕は戦う準備ができている。僕らは強いメンバーで望んでいて、しかも日に日に調子が上がっている。ひとまず明日は総合3位を守ることに徹して、休息日に戦略を練り直していこうと思っている。
総合成績を4位まであげたリゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
総合順位を上げたリゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ) photo:CorVos今日は僕にとっていい日ではなかったようだ。レース前はこの日に結果を求めていたし、全力を出せると思っていた。数日前のクラッシュの後、痛みにくいエアロポジションへと変更したけど、結局左の肩から背中にかけて痛みを感じてしまった。それに加えて、今日は序盤の風と降り続く雨が影響して序盤に良いリズムに乗ることができずスピードをあげることができなかった。
いずれにしても最終週にあらわれる厳しい山岳コースに自信がある。もちろん、総合順位を守るためにジロが終わるまで攻め続けていく。レースをすることは好きだし、ジロでは一瞬でレースが変わることも知っているから、最後までベストを尽くすだけだ。
ステージ7位、総合5位のユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ソウダル)
総合成績をあげたユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ソウダル) (c)CorVos
笑顔でスタートを待つ別府史之(トレックファクトリーレーシング) photo:Kei.Tsuji今朝、最初の10kmと厳しい登りがある終盤の30kmを試走し、序盤に攻めることを決めていた。もし、序盤に100%で攻めることができなければ、登りでタイムを戻すことは難しくなるからね。レース中は僕は出来る限り長くリズムに乗せてコンスタントなペースを維持できるように努力したんだ。結果的に序盤からスムーズに乗ることができたから、僕は無理に攻める必要はなかった。
総合系のライダーが走り始めた頃から様子が変わった。そこからは僕は自分のタイムと他のライダーと比較し、自分のタイムがいいことに気がついたんだ。レースを走っているときはいい感触を得ていたけど、総合系のライダーで僕より速いタイムでフィニッシュしたのがコンタドールだけなんて驚いた。
タイムトライアルが始まる前は、今日からジロが始まったと言っていたけど、これからは厳しい日が続くはず。でも、僕は体調がよく、リラックスできているし、自信もあるから、それを次のステージで確認したい。
最初の1週間は上り坂に苦しんだ場面もあったけど、僕はジロの2週目からベストを出すプランで走っていた。ジロで戦うにはいい順位につけている。タイムトライアルのためにトレーニングを行ってきた結果を見せれて嬉しいよ。
全日本TTチャンピオンのジャージを着用して走った別府史之(トレックファクトリーレーシング)
60km近くを一人で走る長距離個人タイムトライアル。ケイデンスを意識して90ぐらいで回して走った。出力は360~420ワットを目安に。とにかく沿道のたくさんの観客が「BEPPU!Fumy」ってたくさん応援してくれたので、1時間半近くの時間もあっという間だった。
※各コメントは現地取材、レース/チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイト/Twitter/Facebookより。
text:So.Isobe、Gakuto.Fujiwara
photo:Kei.Tsuji,CorVos
トップタイムで優勝したヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)
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皆のゴールを待つのはとても長く、自分自身にとっても難しいことだった。マリアローザやコンタドールのフィニッシュを待っていたが、結果的に素晴らしい一日にとなって嬉しく思っている。天候が僕に味方してくれたのでラッキーだったが、こんな一日もあるものだ。
もちろんリッチーのことを考えれば、チームとしてはスーパーラッキーだとは言えない。事前にコースプロフィールを見た時点では簡単なステージでも、ここ数日はかなりハードなレースが続いていた。でも今日のようにステージ優勝できる日もある。総合でのチャンスは失ってしまったが、これからはステージ優勝を狙いに走ろうと思う。
マリアローザを奪還したアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
非常にハッピーだよ。昨日の落車の影響で脚が痛んでいたから、どの程度走れるのか分かっていなかった。風向きがあちこち変わっていたことがレースを難しくしたが、今日のパフォーマンスには自分自身でとても満足できている。自分の力を最大限出し尽くしたし、ペースコントロールにも十分に気を配っていった。ある意味この結果は驚きでもあるんだ。
チームの働きにはとても感謝しているよ。昨日のクラッシュではトザットが僕がすぐにフィニッシュに向かえるようにバイクを差し出してくれて、ロスを最小限に抑えることができた。ジロはまだ数日残っているし、着実に進めていきたいと思っている。
ティンコフ・サクソのオレグ・ティンコフ氏
アルベルトがマリアローザを奪還したことは私が望んでいたこと。彼がこんなにも好調に走るとはほとんどの人が思っていなかったし、ウランやポートがベストタイムを出すだろうと思っていただろう。でも私はアルベルトを100%信頼していたし、彼のパフォーマンスは私にとっては驚くべきことではなかった。しかし彼の働きにとても嬉しく思っている。
総合表彰台圏内に駒を進めたアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)
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今大事なことは、この総合3位をキープすること。幾つもの山が散りばめられた、僕の最も恐れる山岳ステージがこの後数日間続くけれど、チャレンジすることにゾクゾクしているよ。僕は戦う準備ができている。僕らは強いメンバーで望んでいて、しかも日に日に調子が上がっている。ひとまず明日は総合3位を守ることに徹して、休息日に戦略を練り直していこうと思っている。
総合成績を4位まであげたリゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
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いずれにしても最終週にあらわれる厳しい山岳コースに自信がある。もちろん、総合順位を守るためにジロが終わるまで攻め続けていく。レースをすることは好きだし、ジロでは一瞬でレースが変わることも知っているから、最後までベストを尽くすだけだ。
ステージ7位、総合5位のユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ソウダル)
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総合系のライダーが走り始めた頃から様子が変わった。そこからは僕は自分のタイムと他のライダーと比較し、自分のタイムがいいことに気がついたんだ。レースを走っているときはいい感触を得ていたけど、総合系のライダーで僕より速いタイムでフィニッシュしたのがコンタドールだけなんて驚いた。
タイムトライアルが始まる前は、今日からジロが始まったと言っていたけど、これからは厳しい日が続くはず。でも、僕は体調がよく、リラックスできているし、自信もあるから、それを次のステージで確認したい。
最初の1週間は上り坂に苦しんだ場面もあったけど、僕はジロの2週目からベストを出すプランで走っていた。ジロで戦うにはいい順位につけている。タイムトライアルのためにトレーニングを行ってきた結果を見せれて嬉しいよ。
全日本TTチャンピオンのジャージを着用して走った別府史之(トレックファクトリーレーシング)
60km近くを一人で走る長距離個人タイムトライアル。ケイデンスを意識して90ぐらいで回して走った。出力は360~420ワットを目安に。とにかく沿道のたくさんの観客が「BEPPU!Fumy」ってたくさん応援してくれたので、1時間半近くの時間もあっという間だった。
※各コメントは現地取材、レース/チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイト/Twitter/Facebookより。
text:So.Isobe、Gakuto.Fujiwara
photo:Kei.Tsuji,CorVos
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