2015/05/15(金) - 18:21
昨年初開催され、好評を博したダウンヒルレースのシリーズ戦「DOWNHILL SERIES」が今年も始まった。昨年に引き続き山口県の十種ヶ峰WOODPARKで行われた開幕戦を井本はじめ(SRAM/LITEC)が制した。
開幕戦の会場は、昨年に引き続き山口県は十種ヶ峰WOODPARK。1540m の特設コースは、前半は森の中シングルを走り、後半はスキー場を疾走するハイスピードコース。初心者からプロまで幅広い層に対応し、ライン取り次第で誰もが満足できるコースが用意されました。
メイン会場から見える位置には迂回可能なロードギャップも設置され、トップライダーたちのジャンプが観客を沸かせました。コースは、オーガナイザーの志賀孝治氏いわく「ローカル殺し」。ローカルライダーや遠方からの参加者まで、当日会場に来た全員が平等な条件で走れるようにとのコンセプトのもと、常設コース3割、特設ルート7割というレイアウトで行われました。
今年からの変更点は2つ。ひとつは、「XC BIKE Class」の新設。ダウンヒルバイクは持ってないけど、せっかくだから出てみたい!というライダーのために、リアサスペンションの装備されていないハードテイルバイクなら何でもOK!という間口を広げるクラスを設置。今回は5人のエントリーがあり、会場のレンタルバイクで出場した親子もタイム計測を楽しみました。
もうひとつは、クラス編成。「プロ」というクラスを新設し、その下に「エリート」「エキスパート」「スポーツ」「ファーストタイマー」「XC BIKE Class」という競技力別の美しいピラミッド型を目指す事を目標としました。エリート〜~ファーストタイマー間には昇降格の基準があり、成績によって上を目指す事ができます。一方で「プロ」クラスは事務局の承認を得者のみが走れるクラス。自他共に認める最高峰のメンバーが在籍できるクラスです。今回は全員、Jシリーズ優勝経験者という豪華メンバーで賞金10万円を争いました。
また、本戦においてエリート男子で優勝したライダーをその後のプロクラスの前走者としてもう一度走る権利を与えるという「道場破り」システムを導入。表彰台に上った場合はもちろん、賞金を手にすることができます。エリートクラスの上位で走るライダーたちにとってはまたとないチャンス、負けるわけにはいかないプロライダーたちにとっても良い刺激となったはずです。
土曜日のタイムドセッション後に行われたのは、ショートダウンヒル「WOODPARKCUP」。林の中の100mほどのコースを走り抜ける10〜~20秒の短いレースですが、スタートからゴールまでが見渡せるレイアウトは盛り上がらないわけがありません。今年も42人のエントリーがあり、小学生から十種ヶ峰会場の支配人、そしてプロクラスライダーの走りに観客は大歓声。
優勝は、唯一9秒台を叩き出した井手川直樹選手(AKI FACTORY/STRIDER)という結果になりました。日曜日。昨年の土砂降り超マッドコンディションとは打って変わって晴天&風でコースはドライ。「ドライすぎて荒れていると言っていいくらい」とは井本はじめ選手談。
特に、フィニッシュまで10mの位置にある最後の左カーブでは乾いた路面と芝のせいで滑りやすく、転倒者が続出。まさに「魔の最終カーブ」となり、エリート男子クラスでは土曜日のタイムドセッションでトップタイムをマークした林佳亮選手(COMMENCAL/Georide_japan)も最後のカーブで派手に転倒。タイムドセッション2位だった藤村飛丸選手(BlankyDog/MUDDY CHOCOLATE)が2分24秒961で冷静に走り、優勝を手にしました。
「道場破り」としてプロクラスの第一走者として走り出した藤村選手はここでも冷静な走りで、15分前に行なわれたエリートクラス優勝時とほぼ同じタイムをたたき出します。その後、プロクラスの第一走者、浦上太郎(Transition Airlines/CLEAT)は、藤村より早いタイミングでロードギャップに現れましたが、ゴール前の「魔の左カーブ」で滑り、大幅にコースアウト。しかし、さすがはプロライダー。その後次々と出走するライダーが2分20秒を切る好タイムで記録を更新。
そして、「必ず勝つつもりでした」という井本はじめ選手(SRAM/LITEC)が2分17秒238でDOWNHILLSERIESの2105年シーズンの初優勝を飾りました。ファンサービスとして前日に行われた「井本はじめのライン取り講座」では「最速ラインを伝授します!」と話していた井本だが、参加者はまさに優勝者のラインを伝授されたということに。
藤村はプロクラス出走者8人中5位。自転車を始めて2年目、本戦当日に20歳になった若者の成長ぶりを見せつけられた結果となりました。藤村はレース後、「プロに参戦できて良かったです。プロに敵わない点の気づきもありました。もっと活躍できる選手になろうと思います」と話しました。
今回、本戦へのエントリーは72 名(3 割が山口県)。そのうち2名は輪行しながら日本を旅するイギリス人。ひょんなことから出会い、レースの開催を教えると山口県まで来てくれました。旅用のぼろぼろのMTB バイクでしたが、本戦日にはオフィシャルメカニックであるMAVIC の「TRY MAVIC」を使い、最新ホイールで出走。エキスパートクラスでの優勝を果たしました。日本人ライダーとの交流もよく見られ、登録制ではないからこその出会い、彼らの日本での良い思い出の一つになったのではないでしょうか。
次戦は6 月27、28 日。愛知県はSRAM PARK で行われます。
report:DOWNHILL SERIES photo:
Ryuta IWASAKI/DOWNHILL SERIES
開幕戦の会場は、昨年に引き続き山口県は十種ヶ峰WOODPARK。1540m の特設コースは、前半は森の中シングルを走り、後半はスキー場を疾走するハイスピードコース。初心者からプロまで幅広い層に対応し、ライン取り次第で誰もが満足できるコースが用意されました。
メイン会場から見える位置には迂回可能なロードギャップも設置され、トップライダーたちのジャンプが観客を沸かせました。コースは、オーガナイザーの志賀孝治氏いわく「ローカル殺し」。ローカルライダーや遠方からの参加者まで、当日会場に来た全員が平等な条件で走れるようにとのコンセプトのもと、常設コース3割、特設ルート7割というレイアウトで行われました。
今年からの変更点は2つ。ひとつは、「XC BIKE Class」の新設。ダウンヒルバイクは持ってないけど、せっかくだから出てみたい!というライダーのために、リアサスペンションの装備されていないハードテイルバイクなら何でもOK!という間口を広げるクラスを設置。今回は5人のエントリーがあり、会場のレンタルバイクで出場した親子もタイム計測を楽しみました。
もうひとつは、クラス編成。「プロ」というクラスを新設し、その下に「エリート」「エキスパート」「スポーツ」「ファーストタイマー」「XC BIKE Class」という競技力別の美しいピラミッド型を目指す事を目標としました。エリート〜~ファーストタイマー間には昇降格の基準があり、成績によって上を目指す事ができます。一方で「プロ」クラスは事務局の承認を得者のみが走れるクラス。自他共に認める最高峰のメンバーが在籍できるクラスです。今回は全員、Jシリーズ優勝経験者という豪華メンバーで賞金10万円を争いました。
また、本戦においてエリート男子で優勝したライダーをその後のプロクラスの前走者としてもう一度走る権利を与えるという「道場破り」システムを導入。表彰台に上った場合はもちろん、賞金を手にすることができます。エリートクラスの上位で走るライダーたちにとってはまたとないチャンス、負けるわけにはいかないプロライダーたちにとっても良い刺激となったはずです。
土曜日のタイムドセッション後に行われたのは、ショートダウンヒル「WOODPARKCUP」。林の中の100mほどのコースを走り抜ける10〜~20秒の短いレースですが、スタートからゴールまでが見渡せるレイアウトは盛り上がらないわけがありません。今年も42人のエントリーがあり、小学生から十種ヶ峰会場の支配人、そしてプロクラスライダーの走りに観客は大歓声。
優勝は、唯一9秒台を叩き出した井手川直樹選手(AKI FACTORY/STRIDER)という結果になりました。日曜日。昨年の土砂降り超マッドコンディションとは打って変わって晴天&風でコースはドライ。「ドライすぎて荒れていると言っていいくらい」とは井本はじめ選手談。
特に、フィニッシュまで10mの位置にある最後の左カーブでは乾いた路面と芝のせいで滑りやすく、転倒者が続出。まさに「魔の最終カーブ」となり、エリート男子クラスでは土曜日のタイムドセッションでトップタイムをマークした林佳亮選手(COMMENCAL/Georide_japan)も最後のカーブで派手に転倒。タイムドセッション2位だった藤村飛丸選手(BlankyDog/MUDDY CHOCOLATE)が2分24秒961で冷静に走り、優勝を手にしました。
「道場破り」としてプロクラスの第一走者として走り出した藤村選手はここでも冷静な走りで、15分前に行なわれたエリートクラス優勝時とほぼ同じタイムをたたき出します。その後、プロクラスの第一走者、浦上太郎(Transition Airlines/CLEAT)は、藤村より早いタイミングでロードギャップに現れましたが、ゴール前の「魔の左カーブ」で滑り、大幅にコースアウト。しかし、さすがはプロライダー。その後次々と出走するライダーが2分20秒を切る好タイムで記録を更新。
そして、「必ず勝つつもりでした」という井本はじめ選手(SRAM/LITEC)が2分17秒238でDOWNHILLSERIESの2105年シーズンの初優勝を飾りました。ファンサービスとして前日に行われた「井本はじめのライン取り講座」では「最速ラインを伝授します!」と話していた井本だが、参加者はまさに優勝者のラインを伝授されたということに。
藤村はプロクラス出走者8人中5位。自転車を始めて2年目、本戦当日に20歳になった若者の成長ぶりを見せつけられた結果となりました。藤村はレース後、「プロに参戦できて良かったです。プロに敵わない点の気づきもありました。もっと活躍できる選手になろうと思います」と話しました。
今回、本戦へのエントリーは72 名(3 割が山口県)。そのうち2名は輪行しながら日本を旅するイギリス人。ひょんなことから出会い、レースの開催を教えると山口県まで来てくれました。旅用のぼろぼろのMTB バイクでしたが、本戦日にはオフィシャルメカニックであるMAVIC の「TRY MAVIC」を使い、最新ホイールで出走。エキスパートクラスでの優勝を果たしました。日本人ライダーとの交流もよく見られ、登録制ではないからこその出会い、彼らの日本での良い思い出の一つになったのではないでしょうか。
次戦は6 月27、28 日。愛知県はSRAM PARK で行われます。
report:DOWNHILL SERIES photo:
Ryuta IWASAKI/DOWNHILL SERIES
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