2015/05/02(土) - 09:08
軽量ながら石畳クラシックでも使用される程の高い快適性も持ち合わせるスコットのオールラウンドロードバイク「ADDICT」。そのテクノロジーを踏襲し、ディスクブレーキを採用しながら軽さを追求したシクロクロスモデル「ADDICT CX」が登場した。アメリカ・カリフォルニアでの発表会よりレポートする。
アメリカ最大のバイクフェスティバルであるシーオッタークラシックの開幕前日のこと。その会場からクルマで30分ほどの位置にあるカーメルバイザシーで行われた発表会でベールを脱いだ新型「ADDICT CX」。マーセル・ビルトハバー(スイス、スコット・オドロ)が2月の世界選手権でプロトタイプを走らせ話題となった、スコットとしては久々となるシクロクロスバイクの全貌が明らかとなった。
スコットスポーツのニック・シムズ氏(北米マーケティングマネジャー)によると、新型ADDICT CXのコンセプトは「より軽く、快適に、ペダルパワーを路面に伝えること」。新規格フラットマウントのディスクブレーキ題材を搭載したことと、スコットらしく軽量化を追求したことがトピックスであるものの、それだけには留まらず、ロードモデルからの最適化や従来モデルからの改良が多く施されている。
バイクネームの通り、「ADDIC CX」は2014ラインアップで復活を果たし新型となったロード用「ADDICT」をベースに開発。空力性能を高めるカムテール形状のダウンチューブや、滑らかなトップチーブからシートステーへの繋がり、カーボンとその積層にこだわることで軽さを追求した点はロードモデルと共通である。
フレームの製造にあたっては、スコットが誇るIMPテクノロジーを採用し、軽量化を図ると同時に剛性分布を最適化。HMXカーボンを採用したハイエンドモデル「ADDIC CX 10」はディスクブレーキ仕様のシクロクロスフレームとして世界最軽量クラスの890g(サイズ54)をマーク。ディスクブレーキ化にあわせて左右非対称カーボンレイアップ構造を取り入れた新設計のの専用フォーク(360g)と合わせて、旧型から60gの軽量化を実現している。
また、各社のディスクCXバイクで判断が分かれているホイールの固定方式について、「ADDICT CX」では前後とも12mmスルーアクスルを採用。これによりシャープなハンドリングフィールと優れた直進安定性を兼ね備えることに成功。ボトムブラケットにはプレスフィット式のPF86.5規格を採用し、サイズに応じたチューブ形状とレイアップ構造と合わせてい20%の剛性向上を実現し、コーナーの立ち上がりでの加速性能を高めている。
一方、「快適性」については、エンデュランス系ロードバイク「SOLACE(ソレイス)」の流れを汲む形状とカーボンレイアップをトップチューブに採用することで、旧型に対しフレーム単体で45%もの振動吸収性向上を実現。また、27.2mm径シートポストの採用などにより路面からの衝撃軽減を図り、最終的にサドルに伝わる衝撃は従来モデルと比較して61.5%も減少しているとのこと。
本国ではカーボン素材別にHMX採用の「Addict CX 10」と、HMFカーボン採用の「Addict CX 20」がラインアップされる。国内展開については、今後国内代理店を務めるスコットジャパンより発表される。
スコット ADDICT CX
フレーム素材:Addict CX HMX ディスク
フォーク:Addict HMX ディスク, 1 1/8” - 1 1/2” カーボンコラム
コンポーネント:SRAM FORCE
サイズ:49,52,54,56,58(cm)
フレーム単体重量:890g(サイズ54)
text&photo:Hideyuki Suzuki in Monterey
アメリカ最大のバイクフェスティバルであるシーオッタークラシックの開幕前日のこと。その会場からクルマで30分ほどの位置にあるカーメルバイザシーで行われた発表会でベールを脱いだ新型「ADDICT CX」。マーセル・ビルトハバー(スイス、スコット・オドロ)が2月の世界選手権でプロトタイプを走らせ話題となった、スコットとしては久々となるシクロクロスバイクの全貌が明らかとなった。
スコットスポーツのニック・シムズ氏(北米マーケティングマネジャー)によると、新型ADDICT CXのコンセプトは「より軽く、快適に、ペダルパワーを路面に伝えること」。新規格フラットマウントのディスクブレーキ題材を搭載したことと、スコットらしく軽量化を追求したことがトピックスであるものの、それだけには留まらず、ロードモデルからの最適化や従来モデルからの改良が多く施されている。
バイクネームの通り、「ADDIC CX」は2014ラインアップで復活を果たし新型となったロード用「ADDICT」をベースに開発。空力性能を高めるカムテール形状のダウンチューブや、滑らかなトップチーブからシートステーへの繋がり、カーボンとその積層にこだわることで軽さを追求した点はロードモデルと共通である。
フレームの製造にあたっては、スコットが誇るIMPテクノロジーを採用し、軽量化を図ると同時に剛性分布を最適化。HMXカーボンを採用したハイエンドモデル「ADDIC CX 10」はディスクブレーキ仕様のシクロクロスフレームとして世界最軽量クラスの890g(サイズ54)をマーク。ディスクブレーキ化にあわせて左右非対称カーボンレイアップ構造を取り入れた新設計のの専用フォーク(360g)と合わせて、旧型から60gの軽量化を実現している。
また、各社のディスクCXバイクで判断が分かれているホイールの固定方式について、「ADDICT CX」では前後とも12mmスルーアクスルを採用。これによりシャープなハンドリングフィールと優れた直進安定性を兼ね備えることに成功。ボトムブラケットにはプレスフィット式のPF86.5規格を採用し、サイズに応じたチューブ形状とレイアップ構造と合わせてい20%の剛性向上を実現し、コーナーの立ち上がりでの加速性能を高めている。
一方、「快適性」については、エンデュランス系ロードバイク「SOLACE(ソレイス)」の流れを汲む形状とカーボンレイアップをトップチューブに採用することで、旧型に対しフレーム単体で45%もの振動吸収性向上を実現。また、27.2mm径シートポストの採用などにより路面からの衝撃軽減を図り、最終的にサドルに伝わる衝撃は従来モデルと比較して61.5%も減少しているとのこと。
本国ではカーボン素材別にHMX採用の「Addict CX 10」と、HMFカーボン採用の「Addict CX 20」がラインアップされる。国内展開については、今後国内代理店を務めるスコットジャパンより発表される。
スコット ADDICT CX
フレーム素材:Addict CX HMX ディスク
フォーク:Addict HMX ディスク, 1 1/8” - 1 1/2” カーボンコラム
コンポーネント:SRAM FORCE
サイズ:49,52,54,56,58(cm)
フレーム単体重量:890g(サイズ54)
text&photo:Hideyuki Suzuki in Monterey
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