2015/04/14(火) - 07:02
宇都宮に続いて伊吹山でも、強さを見せる展開からエースが勝つ磐石の走りを見せたチーム右京。オスカル・プジョルとパブロ・ウルタスンでワン・ツー、10位以内に5人を入れ他を圧倒した。
4月12日(日)、岐阜県と滋賀県境の伊吹山を舞台に行なわれたJプロツアーの第2戦はヒルクライム。今年は頂上付近の積雪が多く、料金所から10.7km地点がゴールとされた。標高差は約800m、平均勾配7.5%で、中盤過ぎに勾配が緩くなるレイアウト。
同じ短縮コースで行なわれた記録は、2010年に平塚吉光(当時シマノレーシング)が優勝したときの27分55秒がある。短い距離であることと中盤過ぎの勾配の緩い区間もあり、展開によってはヒルクライムよりもロードレースの駆け引きが勝敗を左右することもある。
午前中に3000人規模の市民レースを終えたあと、13時30分がスタート時間。スタート後に抜け出したのは中西重智(キナンサイクリングチーム)。さらに平塚吉光(アイサンレーシングチーム)が先頭に立ち狩野智也(群馬グリフィンレーシングチーム)らが追い吸収。2連覇中のホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)が飛び出すとすかさず増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が反応する。2kmまでは集団で推移する。
2.5km地点で土井雪広(チーム右京)が先頭に立ちペースを上げると一列棒状となり集団が分断される。3.5km地点でオスカル・プジョル(チーム右京)が抜け出し20秒ほどの差をつける。追走するのはホセ・ビセンテ。4.5km地点で吸収されるとパブロ・ウルタスン(チーム右京)がアタックし20秒ほどリード。追走はアイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)がメイン。
6km地点でウルタスンがつかまると次はホセ・ビセンテがアタック。これに中根英登(アイサンレーシングチーム)とプジョルが反応するがこの動きもつかまるとプジョルがアタック。これもホセ・ビセンテが追走して吸収し先頭で走る。ここで後方からダニエル・ホワイトハウス(チーム右京)がペースを上げ中根が追い、再び集団はひとつに。ここで6.5km地点。そこでカウンターアタックに出たのはプジョル。
先頭のプジョルは差を広げ独走態勢に。後続はホセ・ビセンテと中根が追うが緩い勾配区間もあり追走側も脚を使う。プジョルは差をつけたままゴール前に現れ、喜びをアピールしながらフィニッシュ。タイムは27分05秒で、2010年の平塚の記録を50秒短縮。2位争いもウルタスンが制しチームはワン・ツー。中根が踏ん張って3位に入賞。
ヒルクライムといえどロードレースのような駆け引きの展開に。絶えず先手の攻撃をしたのはチーム右京。中盤からはチーム右京4人、マトリックスパワータグ3人、愛三1人の先頭集団。右京の4人が要所でペースを上げてディフェンディングチャンピオンのホセ・ビセンテを苦しめた。とくにプジョルの最終アタック場面は、その後傾斜が緩くスピードが上がるところ。ここで先頭を引かざるを得なかったホセ・ビセンテと中根そして合流した増田の脚を使わせたことが大きい。
先頭集団にいた中根は「プジョルが逃げを決めたアタックは、それまで何度かのアタックがあったので(行くべきか)迷いがあったし、ホセもそれがあったと思います。右京の力が強く一枚上手でした。今シーズンここまでのレースでうまく走れていなかったけれども、今日は数的不利の中でも彼らと勝負ができたのはいい収穫でした」と語る。
結果
Pクラスタ 10.7km
1位 オスカル・プジョル(チーム右京)27分05秒
2位 パブロ・ウルタスン(チーム右京)+33秒
3位 中根英登(アイサンレーシングチーム)+34秒
4位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)+37秒
5位 畑中勇介(チーム右京)+41秒
6位 ダニエル・ホワイトハウス(チーム右京)+44秒
7位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+46秒
8位 武末真和(Team JBCF)+50秒
9位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)+55秒
10位 土井雪広(チーム右京)+58秒
Jプロツアーリーダー パブロ・ウルタスン(チーム右京)
U23リーダー ダニエル・ホワイトハウス(チーム右京)
Fクラスタ 10.7km
1位 金子広美(イナーメ信濃山形)34分10秒
2位 崎本智子(ナカガワAS.K'デザイン)+3分35秒
3位 大谷梢(SHONAN Bellmare)+4分27秒
Jフェミニンリーダー 伊藤杏菜(Champion System Japan)
E1クラスタ
1位 大橋穂高(ユーロードレーシング)29分39秒
2位 平野真一(TOKYO VENTOS)+01秒
3位 星野将宏(Y's Road)+13秒
4位 高橋義博(LinkTOHOKU)+17秒
5位 中村俊介(SEKIYA)+21秒
6位 真嶋伸一郎(チーム・ケンズ)+26秒
E2クラスタ
1位 大東泰弘(Teamまるいちエヴァディオ)30分48秒
2位 平松幸紘(日本食研実業団トライアスロン部)+24秒
3位 近藤光明(UNIVERS)+56秒
4位 福永達也(VC Fukuoka)+1分02秒
5位 中根恭平(Teamまるいちエヴァディオ)+1分05秒
6位 山田哲彦(TEAM GIRO 360)+1分10秒
E3クラスタ
1位 宮津旭(チームサムライ・エリート)29分51秒
2位 奈良祥吾(VAX RACING)+57秒
3位 高橋綱喜(アーティファクトレーシングチーム)+1分01秒
4位 上野祐樹(ブラウ・ブリッツェン)+1分24秒
5位 杉本悠飛(イナーメ信濃山形-EFT)+1分25秒
6位 藤田康祐(SPADE・ACE)+1分29秒
photo&text:高木秀彰
4月12日(日)、岐阜県と滋賀県境の伊吹山を舞台に行なわれたJプロツアーの第2戦はヒルクライム。今年は頂上付近の積雪が多く、料金所から10.7km地点がゴールとされた。標高差は約800m、平均勾配7.5%で、中盤過ぎに勾配が緩くなるレイアウト。
同じ短縮コースで行なわれた記録は、2010年に平塚吉光(当時シマノレーシング)が優勝したときの27分55秒がある。短い距離であることと中盤過ぎの勾配の緩い区間もあり、展開によってはヒルクライムよりもロードレースの駆け引きが勝敗を左右することもある。
午前中に3000人規模の市民レースを終えたあと、13時30分がスタート時間。スタート後に抜け出したのは中西重智(キナンサイクリングチーム)。さらに平塚吉光(アイサンレーシングチーム)が先頭に立ち狩野智也(群馬グリフィンレーシングチーム)らが追い吸収。2連覇中のホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)が飛び出すとすかさず増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が反応する。2kmまでは集団で推移する。
2.5km地点で土井雪広(チーム右京)が先頭に立ちペースを上げると一列棒状となり集団が分断される。3.5km地点でオスカル・プジョル(チーム右京)が抜け出し20秒ほどの差をつける。追走するのはホセ・ビセンテ。4.5km地点で吸収されるとパブロ・ウルタスン(チーム右京)がアタックし20秒ほどリード。追走はアイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)がメイン。
6km地点でウルタスンがつかまると次はホセ・ビセンテがアタック。これに中根英登(アイサンレーシングチーム)とプジョルが反応するがこの動きもつかまるとプジョルがアタック。これもホセ・ビセンテが追走して吸収し先頭で走る。ここで後方からダニエル・ホワイトハウス(チーム右京)がペースを上げ中根が追い、再び集団はひとつに。ここで6.5km地点。そこでカウンターアタックに出たのはプジョル。
先頭のプジョルは差を広げ独走態勢に。後続はホセ・ビセンテと中根が追うが緩い勾配区間もあり追走側も脚を使う。プジョルは差をつけたままゴール前に現れ、喜びをアピールしながらフィニッシュ。タイムは27分05秒で、2010年の平塚の記録を50秒短縮。2位争いもウルタスンが制しチームはワン・ツー。中根が踏ん張って3位に入賞。
ヒルクライムといえどロードレースのような駆け引きの展開に。絶えず先手の攻撃をしたのはチーム右京。中盤からはチーム右京4人、マトリックスパワータグ3人、愛三1人の先頭集団。右京の4人が要所でペースを上げてディフェンディングチャンピオンのホセ・ビセンテを苦しめた。とくにプジョルの最終アタック場面は、その後傾斜が緩くスピードが上がるところ。ここで先頭を引かざるを得なかったホセ・ビセンテと中根そして合流した増田の脚を使わせたことが大きい。
先頭集団にいた中根は「プジョルが逃げを決めたアタックは、それまで何度かのアタックがあったので(行くべきか)迷いがあったし、ホセもそれがあったと思います。右京の力が強く一枚上手でした。今シーズンここまでのレースでうまく走れていなかったけれども、今日は数的不利の中でも彼らと勝負ができたのはいい収穫でした」と語る。
結果
Pクラスタ 10.7km
1位 オスカル・プジョル(チーム右京)27分05秒
2位 パブロ・ウルタスン(チーム右京)+33秒
3位 中根英登(アイサンレーシングチーム)+34秒
4位 ホセ・ビセンテ(マトリックスパワータグ)+37秒
5位 畑中勇介(チーム右京)+41秒
6位 ダニエル・ホワイトハウス(チーム右京)+44秒
7位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+46秒
8位 武末真和(Team JBCF)+50秒
9位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)+55秒
10位 土井雪広(チーム右京)+58秒
Jプロツアーリーダー パブロ・ウルタスン(チーム右京)
U23リーダー ダニエル・ホワイトハウス(チーム右京)
Fクラスタ 10.7km
1位 金子広美(イナーメ信濃山形)34分10秒
2位 崎本智子(ナカガワAS.K'デザイン)+3分35秒
3位 大谷梢(SHONAN Bellmare)+4分27秒
Jフェミニンリーダー 伊藤杏菜(Champion System Japan)
E1クラスタ
1位 大橋穂高(ユーロードレーシング)29分39秒
2位 平野真一(TOKYO VENTOS)+01秒
3位 星野将宏(Y's Road)+13秒
4位 高橋義博(LinkTOHOKU)+17秒
5位 中村俊介(SEKIYA)+21秒
6位 真嶋伸一郎(チーム・ケンズ)+26秒
E2クラスタ
1位 大東泰弘(Teamまるいちエヴァディオ)30分48秒
2位 平松幸紘(日本食研実業団トライアスロン部)+24秒
3位 近藤光明(UNIVERS)+56秒
4位 福永達也(VC Fukuoka)+1分02秒
5位 中根恭平(Teamまるいちエヴァディオ)+1分05秒
6位 山田哲彦(TEAM GIRO 360)+1分10秒
E3クラスタ
1位 宮津旭(チームサムライ・エリート)29分51秒
2位 奈良祥吾(VAX RACING)+57秒
3位 高橋綱喜(アーティファクトレーシングチーム)+1分01秒
4位 上野祐樹(ブラウ・ブリッツェン)+1分24秒
5位 杉本悠飛(イナーメ信濃山形-EFT)+1分25秒
6位 藤田康祐(SPADE・ACE)+1分29秒
photo&text:高木秀彰
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