2015/03/30(月) - 15:55
ボルタ・ア・カタルーニャ(UCIワールドツアー)最終ステージで再びアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)が好調ぶりをアピール。リッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ)が2連続UCIワールドツアーステージレース総合優勝に輝いた。
ボルタ・ア・カタルーニャを締めくくる第7ステージは、バルセロナの街を見下ろす3級山岳モンジュイックの丘を含む6.4km周回を8回リピートするナーバスなコースレイアウト。コース全長は126.6kmと短いが、僅差の総合争いにスパイスを与える可能性を秘めている。
序盤から総合ジャンプアップに興味を見せたのは総合4位のバルベルデで、第1スプリントポイントを2番手通過してボーナスタイム2秒を獲得。その後、ダビ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)、ワルテル・ペトラサ(コロンビア、コロンビア)、マレク・ルトキェヴィッチ(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)の3名が逃げ、チームスカイ率いるメイン集団が追う展開となる。
3級山岳モンジュイックの丘の周回コースを進むうちに集団の人数が絞られ、やがてフィニッシュまで距離を残して逃げの3名は吸収される。残り2周に差し掛かったところで総合上位勢が動いた。
総合10位につけていた2013年大会の覇者ダニエル・マーティン(アイルランド、キャノンデール・ガーミン)が先陣を切ってアタックしたものの、チームスカイの包囲網から抜け出すことは出来ない。
最終周回の3級山岳モンジュイックの丘で大きな動きは見られなかったが、頂上通過後、フィニッシュまで5kmを残した平坦区間でバルベルデがアタック。しかしライバルたちの猛追によってバルベルデは引き戻され、続くマーティンの動きも残り500mで吸収。およそ30名の集団スプリントに持ち込まれ、ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)に発射されたバルベルデがブライアン・コカール(フランス、ユーロップカー)を下した。
「今日は1日中ずっと総合ジャンプアップを狙って動き続けた。残り5kmでアタックしたものの、向かい風が強く、後続が血眼になって追走していたから一旦集団に戻った。最後はホセホアキン(ロハス)のリードアウトが鍵だったよ」と語るバルベルデは今大会3勝目。ボーナスタイムによって総合2位まで順位を上げた。その好調ぶりを見るにつけ、アルデンヌ・クラシックでは主役を担うことになるだろう。
「正直言うとアンビリーバブルだ。ツアー・ダウンアンダーからここまで、申し分ないシーズンスタートを切れている。低迷した昨シーズンからは想像もつかないほどの成功だ。フルーミー(クリス・フルーム)を含めて、1週間にわたってチームメイトたち全員が手厚いサポートをしてくれた。まさにチームワークの結果だと思う」と語るのは、パリ〜ニースに続くUCIワールドツアーのステージレース総合優勝を果たしたポートだ。
ジロ・デ・イタリアでチームスカイのエースを担う30歳のタジー(タスマニア生まれ)は「今からモナコの自宅に帰って1週間休養を取る。バイクに乗る時間を減らし、フィアンセと一緒に過ごす時間を優先するよ。それからトレーニングキャンプに突入して、ジロ・デル・トレンティーノが続く。ジロに向けての準備は順調で、トップコンディションでレースに挑めると思う。ジロで総合争いに加わることが出来ると今は自信を持って言えるよ」と力強いコメントを残している。
2年連続5度目の出場となった別府史之(トレックファクトリーレーシング)は「風邪引きの体調不良の状態で始まったカタルーニャのステージレースもバルセロナまで帰ってきた。チーム的にも個人的にもあまりいい結果ではなかったけど、気持ちを切り替えて次に繋げたい」とコメントしている。
選手コメントは各チーム公式サイトならびにTwitterより。
ボルタ・ア・カタルーニャ2015第7ステージ結果
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 2h47’33”
2位 ブライアン・コカール(フランス、ユーロップカー)
3位 セルゲイ・チェルネツキ(ロシア、カチューシャ)
4位 ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、IAMサイクリング)
5位 ロメン・アルディ(フランス、コフィディス)
6位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)
7位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
8位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
9位 ラファエル・バルス(スペイン、ランプレ・メリダ)
10位 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、エティックス・クイックステップ)
113位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング) +8’51”
個人総合成績
1位 リッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ) 30h30’30”
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +04”
3位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール) +05”
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +07”
5位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +18”
6位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) +27”
7位 ダルウィン・アタプマ(コロンビア、BMCレーシング) +33”
8位 ラファエル・バルス(スペイン、ランプレ・メリダ) +43”
9位 ダニエル・マーティン(アイルランド、キャノンデール・ガーミン) +1’35”
10位 ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、IAMサイクリング) +2’16”
山岳賞
トム・ダニエルソン(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)
スプリント賞
ルイス・マスボネ(スペイン、カハルーラル)
ヤングライダー賞
ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ロットNLユンボ)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
ボルタ・ア・カタルーニャを締めくくる第7ステージは、バルセロナの街を見下ろす3級山岳モンジュイックの丘を含む6.4km周回を8回リピートするナーバスなコースレイアウト。コース全長は126.6kmと短いが、僅差の総合争いにスパイスを与える可能性を秘めている。
序盤から総合ジャンプアップに興味を見せたのは総合4位のバルベルデで、第1スプリントポイントを2番手通過してボーナスタイム2秒を獲得。その後、ダビ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)、ワルテル・ペトラサ(コロンビア、コロンビア)、マレク・ルトキェヴィッチ(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)の3名が逃げ、チームスカイ率いるメイン集団が追う展開となる。
3級山岳モンジュイックの丘の周回コースを進むうちに集団の人数が絞られ、やがてフィニッシュまで距離を残して逃げの3名は吸収される。残り2周に差し掛かったところで総合上位勢が動いた。
総合10位につけていた2013年大会の覇者ダニエル・マーティン(アイルランド、キャノンデール・ガーミン)が先陣を切ってアタックしたものの、チームスカイの包囲網から抜け出すことは出来ない。
最終周回の3級山岳モンジュイックの丘で大きな動きは見られなかったが、頂上通過後、フィニッシュまで5kmを残した平坦区間でバルベルデがアタック。しかしライバルたちの猛追によってバルベルデは引き戻され、続くマーティンの動きも残り500mで吸収。およそ30名の集団スプリントに持ち込まれ、ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)に発射されたバルベルデがブライアン・コカール(フランス、ユーロップカー)を下した。
「今日は1日中ずっと総合ジャンプアップを狙って動き続けた。残り5kmでアタックしたものの、向かい風が強く、後続が血眼になって追走していたから一旦集団に戻った。最後はホセホアキン(ロハス)のリードアウトが鍵だったよ」と語るバルベルデは今大会3勝目。ボーナスタイムによって総合2位まで順位を上げた。その好調ぶりを見るにつけ、アルデンヌ・クラシックでは主役を担うことになるだろう。
「正直言うとアンビリーバブルだ。ツアー・ダウンアンダーからここまで、申し分ないシーズンスタートを切れている。低迷した昨シーズンからは想像もつかないほどの成功だ。フルーミー(クリス・フルーム)を含めて、1週間にわたってチームメイトたち全員が手厚いサポートをしてくれた。まさにチームワークの結果だと思う」と語るのは、パリ〜ニースに続くUCIワールドツアーのステージレース総合優勝を果たしたポートだ。
ジロ・デ・イタリアでチームスカイのエースを担う30歳のタジー(タスマニア生まれ)は「今からモナコの自宅に帰って1週間休養を取る。バイクに乗る時間を減らし、フィアンセと一緒に過ごす時間を優先するよ。それからトレーニングキャンプに突入して、ジロ・デル・トレンティーノが続く。ジロに向けての準備は順調で、トップコンディションでレースに挑めると思う。ジロで総合争いに加わることが出来ると今は自信を持って言えるよ」と力強いコメントを残している。
2年連続5度目の出場となった別府史之(トレックファクトリーレーシング)は「風邪引きの体調不良の状態で始まったカタルーニャのステージレースもバルセロナまで帰ってきた。チーム的にも個人的にもあまりいい結果ではなかったけど、気持ちを切り替えて次に繋げたい」とコメントしている。
選手コメントは各チーム公式サイトならびにTwitterより。
ボルタ・ア・カタルーニャ2015第7ステージ結果
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 2h47’33”
2位 ブライアン・コカール(フランス、ユーロップカー)
3位 セルゲイ・チェルネツキ(ロシア、カチューシャ)
4位 ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、IAMサイクリング)
5位 ロメン・アルディ(フランス、コフィディス)
6位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)
7位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
8位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール)
9位 ラファエル・バルス(スペイン、ランプレ・メリダ)
10位 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、エティックス・クイックステップ)
113位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング) +8’51”
個人総合成績
1位 リッチー・ポート(オーストラリア、チームスカイ) 30h30’30”
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +04”
3位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール) +05”
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) +07”
5位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +18”
6位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) +27”
7位 ダルウィン・アタプマ(コロンビア、BMCレーシング) +33”
8位 ラファエル・バルス(スペイン、ランプレ・メリダ) +43”
9位 ダニエル・マーティン(アイルランド、キャノンデール・ガーミン) +1’35”
10位 ヤルリンソン・パンタノ(コロンビア、IAMサイクリング) +2’16”
山岳賞
トム・ダニエルソン(アメリカ、キャノンデール・ガーミン)
スプリント賞
ルイス・マスボネ(スペイン、カハルーラル)
ヤングライダー賞
ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ロットNLユンボ)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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(株)明治