2015/03/19(木) - 17:28
3月15日に開催されたJプロツアー開幕戦「宇都宮クリテリウム」より、今大会を走ったプロバイクを2回に分けて紹介。前編は那須ブラーゼン、TeamUKYO、KINAN Cycling Team、群馬グリフィン、シエルヴォ奈良MIYATA-MERIDAのバイクをピックアップ。
那須ブラーゼン【ボーマ RSI-pro、VIDE】
昨シーズンに引き続き那須ブラーゼンが駆るのは、カーボン繊維商社を前身とする国内ブランド「ボーマ」。その中から今回は全日本王者の佐野淳哉のマシンをピックアップ。もともとヒルクライムモデルであるRSIをべースとし、佐野のリクエストに応え剛性を強化したという「RSI-pro」を駆る。なお、他の選手はエアロ系モデル「VIDE」をメインに使用する。
佐野のバイクはパーツアッセンブルにも多くのこだわりが詰まっている。コンポーネントは機械式のシマノDURA-ACEがメイン。カーボンドライジャパンより個人サポートを受けており、下側15Tの大口径プーリーを搭載した「ビッグプーリーキット」や、ドライカーボン製チェーンキャッチャーを組み合わせてる。パワーメーターは駆動側センサーがチームカラーのパイオニア ペダリングモニター。ボルト類はほとんどが興津螺旋のチタンボルトへ換装されている。
ホイールはフレームと同じくボーマで、50mmハイトのチューブラーモデル「TH-11C」をメインで使用。タイヤにはサポート受けるパナレーサーからチューブラーモデル「RACE C EVO2」をアッセンブル。昨年の宇都宮クリテでは26Cだったが、今年は23Cとしている。
ハンドル及びステムは堅実性などを重視してスポンサー外のアルミ製としている。ハンドルはトラディショナルベンドを使い続けているものの、メカニックによれば頻繁に取り付け角を調整しているとのこと。チームカラーのバーテープはスパカズ製だ。
TeamUKYO【クォータ KHAN、KOM】
窪木一茂の優勝と共に幸先良くシーズンをスタートさせたTeamUKYOのバイクはイタリアンブランドのクォータ。土井雪広やオスカル・プジョルらには復活した軽量モデル「KHAN」が投入された一方で、スピードのある窪木や3位に入ったパブロ・ウルタスンらは昨年のメインバイクであったオールラウンドモデル「KOM」を駆った。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で統一。今季よりパワーメーターはインターマックスが取り扱いを開始したステージズパワーへとスイッチしたものの、昨年まで使用していたパイオニアのモニターを組み合わせている。一部バッテリーを外装していたバイクがあったものの、パーツが揃い次第内装に統一されるとのこと。
ホイールはジェイピースポーツグループからサポートを受け、昨シーズン途中より土井らがスポット的に使用していたファストフォワードを今季は本採用。宇都宮クリテでは45mmハイトの定番モデル「F4R」で統一した。なおスパカズのバーテープとスピードプレイのペダルもジェイピースポーツグループからサポートを受ける。
タイヤも定番モデルのヴィットリア CORSA CXで、幅は23mm。ヨーロッパでは25mmが主流となっているが、供給元のヴィットリア・ジャパンの話によれば国内の路面状況であれば25mmのエアボリュームは必要なく、むしろ軽さの方が重要というのがTeamUKYOの見解だそう。サドルはヴィットリア・ジャパンが展開するアスチュート。その他ハンドルとステムはデダ・エレメンティ、ボトルケージはTOKENとしている。
KINAN Cycling Team【ヨネックス CARBONEX】
国内外の強豪選手を揃え、トップチームとしてカムバックを果たしたKINAN Cycling Team。バイクは昨年発表され大きな話題を集めている純国産カーボンレーシングバイク「ヨネックスCARBONEX」。また、帰ってきたベテランスプリンター山本雅道は同じ素材を使用しながらもレイアップによって剛性を高めたロゴ無しのプロトタイプをテストしている。
コンポーネントは機械式のシマノ DURA-ACEで統一される。ホイールはリッチーで、ハイエンドモデルのWCS APEXシリーズをメインとし、46mmハイトのクリンチャーモデルと50mmハイトのチューブラーモデルをライダーによって使い分けてる。
組み合わせられるタイヤはIRCで、クリンチャーホイールにはより高いグリップを求めてウェット用の「ASPITE PRO WET」を、チューブラーホイールには未発売のプロトタイプをアッセンブル。ハンドル、ステム、シートピラーはサポートを受けていないものの、ほぼデダ・エレメンティで統一されていた。
群馬グリフィン【ライトスピード L1R】
群馬県前橋市を本拠地とする新生チーム群馬グリフィン。バイクは、メインスポンサーでありチームの本拠と同じ前橋市に位置するタキザワサイクルが国内代理店を務めるアメリカンブランド「ライトスピード」。同社と言えばチタンで有名だが、グリフィンは60Tカーボン製の軽量フラッグシップ「L1R」を駆る。また、数名のライダーがタキザワサイクルのオリジナルブランド「HARP」を使用していた。
コンポーネントはシマノで、DURA-ACE Di2から機械式ULTEGRAまでをライダーによって使い分けている。パワーメーターはサポートを受けるパイオニアのペダリングモニター。ホイールはタキザワサイクルのオリジナルブランド「Tecno air」で、ソーヨーのタイヤを組み合わせている。
シエルヴォ奈良MIYATA-MERIDA【メリダ SCULTURA、REACTO】
宇都宮ブリッツェンと同じく、ミヤタサイクルがサポートを行うシエルヴォ奈良MIYATA-MERIDAレーシングチーム。バイクはもちろんメリダで、軽量オールラウンドモデルのSCULTURAと、エアロロードREACTOを選手の好みによって使い分けている。
コンポーネントはシマノを基本としながらグレードはまちまちで、中にはリア10速DURA-ACEがアッセンブルされたバイクも。ホイールは今季より新スポンサーが就くとのことだが、宇都宮クリテには間に合わず、今後のレースで順次投入するとしている。
ハンドル、ステム、シートポストは東京サンエスがサポート。オリジナルブランドのワンバイエスやディズナ、同社が輸入代理店を務めるリッチーの中から好みに応じて使い分けている。ボトルケージ及びボトルはカブト製だ。
text&photo:Yuya.Yamamoto
那須ブラーゼン【ボーマ RSI-pro、VIDE】
昨シーズンに引き続き那須ブラーゼンが駆るのは、カーボン繊維商社を前身とする国内ブランド「ボーマ」。その中から今回は全日本王者の佐野淳哉のマシンをピックアップ。もともとヒルクライムモデルであるRSIをべースとし、佐野のリクエストに応え剛性を強化したという「RSI-pro」を駆る。なお、他の選手はエアロ系モデル「VIDE」をメインに使用する。
佐野のバイクはパーツアッセンブルにも多くのこだわりが詰まっている。コンポーネントは機械式のシマノDURA-ACEがメイン。カーボンドライジャパンより個人サポートを受けており、下側15Tの大口径プーリーを搭載した「ビッグプーリーキット」や、ドライカーボン製チェーンキャッチャーを組み合わせてる。パワーメーターは駆動側センサーがチームカラーのパイオニア ペダリングモニター。ボルト類はほとんどが興津螺旋のチタンボルトへ換装されている。
ホイールはフレームと同じくボーマで、50mmハイトのチューブラーモデル「TH-11C」をメインで使用。タイヤにはサポート受けるパナレーサーからチューブラーモデル「RACE C EVO2」をアッセンブル。昨年の宇都宮クリテでは26Cだったが、今年は23Cとしている。
ハンドル及びステムは堅実性などを重視してスポンサー外のアルミ製としている。ハンドルはトラディショナルベンドを使い続けているものの、メカニックによれば頻繁に取り付け角を調整しているとのこと。チームカラーのバーテープはスパカズ製だ。
TeamUKYO【クォータ KHAN、KOM】
窪木一茂の優勝と共に幸先良くシーズンをスタートさせたTeamUKYOのバイクはイタリアンブランドのクォータ。土井雪広やオスカル・プジョルらには復活した軽量モデル「KHAN」が投入された一方で、スピードのある窪木や3位に入ったパブロ・ウルタスンらは昨年のメインバイクであったオールラウンドモデル「KOM」を駆った。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で統一。今季よりパワーメーターはインターマックスが取り扱いを開始したステージズパワーへとスイッチしたものの、昨年まで使用していたパイオニアのモニターを組み合わせている。一部バッテリーを外装していたバイクがあったものの、パーツが揃い次第内装に統一されるとのこと。
ホイールはジェイピースポーツグループからサポートを受け、昨シーズン途中より土井らがスポット的に使用していたファストフォワードを今季は本採用。宇都宮クリテでは45mmハイトの定番モデル「F4R」で統一した。なおスパカズのバーテープとスピードプレイのペダルもジェイピースポーツグループからサポートを受ける。
タイヤも定番モデルのヴィットリア CORSA CXで、幅は23mm。ヨーロッパでは25mmが主流となっているが、供給元のヴィットリア・ジャパンの話によれば国内の路面状況であれば25mmのエアボリュームは必要なく、むしろ軽さの方が重要というのがTeamUKYOの見解だそう。サドルはヴィットリア・ジャパンが展開するアスチュート。その他ハンドルとステムはデダ・エレメンティ、ボトルケージはTOKENとしている。
KINAN Cycling Team【ヨネックス CARBONEX】
国内外の強豪選手を揃え、トップチームとしてカムバックを果たしたKINAN Cycling Team。バイクは昨年発表され大きな話題を集めている純国産カーボンレーシングバイク「ヨネックスCARBONEX」。また、帰ってきたベテランスプリンター山本雅道は同じ素材を使用しながらもレイアップによって剛性を高めたロゴ無しのプロトタイプをテストしている。
コンポーネントは機械式のシマノ DURA-ACEで統一される。ホイールはリッチーで、ハイエンドモデルのWCS APEXシリーズをメインとし、46mmハイトのクリンチャーモデルと50mmハイトのチューブラーモデルをライダーによって使い分けてる。
組み合わせられるタイヤはIRCで、クリンチャーホイールにはより高いグリップを求めてウェット用の「ASPITE PRO WET」を、チューブラーホイールには未発売のプロトタイプをアッセンブル。ハンドル、ステム、シートピラーはサポートを受けていないものの、ほぼデダ・エレメンティで統一されていた。
群馬グリフィン【ライトスピード L1R】
群馬県前橋市を本拠地とする新生チーム群馬グリフィン。バイクは、メインスポンサーでありチームの本拠と同じ前橋市に位置するタキザワサイクルが国内代理店を務めるアメリカンブランド「ライトスピード」。同社と言えばチタンで有名だが、グリフィンは60Tカーボン製の軽量フラッグシップ「L1R」を駆る。また、数名のライダーがタキザワサイクルのオリジナルブランド「HARP」を使用していた。
コンポーネントはシマノで、DURA-ACE Di2から機械式ULTEGRAまでをライダーによって使い分けている。パワーメーターはサポートを受けるパイオニアのペダリングモニター。ホイールはタキザワサイクルのオリジナルブランド「Tecno air」で、ソーヨーのタイヤを組み合わせている。
シエルヴォ奈良MIYATA-MERIDA【メリダ SCULTURA、REACTO】
宇都宮ブリッツェンと同じく、ミヤタサイクルがサポートを行うシエルヴォ奈良MIYATA-MERIDAレーシングチーム。バイクはもちろんメリダで、軽量オールラウンドモデルのSCULTURAと、エアロロードREACTOを選手の好みによって使い分けている。
コンポーネントはシマノを基本としながらグレードはまちまちで、中にはリア10速DURA-ACEがアッセンブルされたバイクも。ホイールは今季より新スポンサーが就くとのことだが、宇都宮クリテには間に合わず、今後のレースで順次投入するとしている。
ハンドル、ステム、シートポストは東京サンエスがサポート。オリジナルブランドのワンバイエスやディズナ、同社が輸入代理店を務めるリッチーの中から好みに応じて使い分けている。ボトルケージ及びボトルはカブト製だ。
text&photo:Yuya.Yamamoto
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