2009/02/18(水) - 10:56
2009年2月17日に行なわれたツアー・オブ・カリフォルニア(UCI2.HC)第3ステージ。冷たい雨が降り続く中、トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)が今大会最初の本格スプリント勝負を制した。リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)は中盤に落車するも、総合首位は守っている。
2月のカリフォルニアらしく、雨はレース4日目も降り続いた。サンホセからモデストまでの167kmで行なわれる予定だった第3ステージは、悪天候のため、ゴール地点の4.5km周回コースが2周回から1周回に短縮。コースは前半に1級山岳シエラ・ロードと4級山岳パターソン・パスを通過するが、後半にかけてはフラットだ。
レインジャケットを着込んでスタートした選手たちを待ち構えたのが、3年連続の登場となる1級山岳シエラ・ロード。スタート後7km地点から上りが始まり、5.8kmで高低差540mを上り切る。単純計算でも10%近い平均勾配を有するこの上りで、早速レースは動いた。
集団から飛び出したのはバウク・モレマ(オランダ、ラボバンク)、ブリアン・ヴァントボルグ(デンマーク、リクイガス)、ジェフリー・ラウダー(アメリカ、BMCレーシング)、ブラドレー・ホワイト(アメリカ、OUCHマキシス)の4名。これに追いついたのは山岳賞ジャージを着るフランシスコ・マンセーボ(スペイン、ロックレーシング)だ。
2度目の逃げ切りではなく山岳ポイント獲得を狙って動いたマンセーボは、雨のシエラ・ロードを独走で登頂。10ポイントを獲得すると、メイン集団に戻った。これで先頭グループは再び4名。この中で総合トップはモレマで、2分14秒遅れの総合18位。
メイン集団はアスタナが先頭を固め、リーダージャージ(実際はその上にレインジャケット)を着るリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)をエスコートした。50km地点でライプハイマーは前走のランス・アームストロング(アメリカ)の後輪と接触して落車したが、怪我を負うことなく集団に復帰している。
90km地点でタイム差が最大5分20秒まで広がると、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)擁するチームコロンビアがアスタナと協力して集団コントロールを開始する。これにクイックステップやサーヴェロ、サクソバンクが合流。スプリンターチームによるペースアップが始まった。
前日のステージで総合争いから脱落したアンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)も集団牽引に加わり、タイム差はラスト40kmで3分、ラスト30kmで2分、そしてラスト15kmで1分を切った。レース後半には時折太陽が顔を覗かせたが、路面はウェットなままだ。
スプリンターチームの猛烈なペースアップによってタイム差が30秒に迫ったラスト10km、諦めないラウダーが最後の力を振り絞ってアタックし、これにモレマが合流。この先頭2名は20秒のリードを保って周回コースに突入したが、ゴールまで3kmを残して吸収された。
ここからはチームコロンビアとクイックステップが主導権争いを繰り広げ、この攻防にサーヴェロもジョイン。ラスト1kmでサーヴェロが先頭に立つと、トム・ボーネン(ベルギー)を見失ったクイックステップは後退した。
最終ストレートでジョージ・ヒンカピー(アメリカ、チームコロンビア)がペースアップを図ったが、その後方にカヴェンディッシュの姿は無く、サーヴェロ先頭のままゴールへ。最後はブレット・ランカスター(オーストラリア)に発射されたフースホフトが、余裕を持ってゴールラインで両手を挙げた。
解散したクレディアグリコルから、スイス登録のプロコンチネンタルチーム、サーヴェロ・テストチームに移籍したフースホフトは今シーズン初勝利。サーヴェロはゼロからスタートした新チームにも関わらず、ツアー・オブ・カタールで総合トップ10に6名を送り込むなど、シーズン序盤から好調だ。ジロ・デ・イタリア出場権も獲得済みであり、その快進撃がどこまで続くのかに注目したい。
各賞ジャージ着用者に変更は無く、ライプハイマーがリーダージャージをキープしている。天気予報によると翌日から天候は回復。第4ステージは中盤に5つの難度の低い山岳ポイントを通過する。再びアタッカーとスプリンターチームの攻防が見られるハズだ。
レース公式サイトより
ツアー・オブ・カリフォルニア2009第3ステージ結果(暫定)
1位 トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)4h28'13"
2位 オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)
3位 マーク・レンショー(オーストラリア、チームコロンビア)
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)
5位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)
6位 ブレット・ランカスター(オーストラリア、サーヴェロ)
7位 ルーカスセバスティアン・アエド(アルゼンチン、コラヴィータ)
8位 フレッド・ロドリゲス(アメリカ、ロックレーシング)
9位 マルクス・ツベルグ(スイス、BMCレーシング)
10位 ペドロ・オリッリョ(スペイン、ラボバンク)
個人総合成績(暫定)
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)13h51'14"
2位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)+24"
3位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン)+28"
4位 ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)+30"
5位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、アスタナ)+34"
6位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)+38"
7位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームコロンビア)
8位 ホセルイス・ルビエラ(スペイン、アスタナ)
9位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)
10位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)+39"
山岳賞
フランシスコ・マンセーボ(スペイン、ロックレーシング)
スプリント賞
フランシスコ・マンセーボ(スペイン、ロックレーシング)
新人賞
ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
チーム総合成績
アスタナ
2月のカリフォルニアらしく、雨はレース4日目も降り続いた。サンホセからモデストまでの167kmで行なわれる予定だった第3ステージは、悪天候のため、ゴール地点の4.5km周回コースが2周回から1周回に短縮。コースは前半に1級山岳シエラ・ロードと4級山岳パターソン・パスを通過するが、後半にかけてはフラットだ。
レインジャケットを着込んでスタートした選手たちを待ち構えたのが、3年連続の登場となる1級山岳シエラ・ロード。スタート後7km地点から上りが始まり、5.8kmで高低差540mを上り切る。単純計算でも10%近い平均勾配を有するこの上りで、早速レースは動いた。
集団から飛び出したのはバウク・モレマ(オランダ、ラボバンク)、ブリアン・ヴァントボルグ(デンマーク、リクイガス)、ジェフリー・ラウダー(アメリカ、BMCレーシング)、ブラドレー・ホワイト(アメリカ、OUCHマキシス)の4名。これに追いついたのは山岳賞ジャージを着るフランシスコ・マンセーボ(スペイン、ロックレーシング)だ。
2度目の逃げ切りではなく山岳ポイント獲得を狙って動いたマンセーボは、雨のシエラ・ロードを独走で登頂。10ポイントを獲得すると、メイン集団に戻った。これで先頭グループは再び4名。この中で総合トップはモレマで、2分14秒遅れの総合18位。
メイン集団はアスタナが先頭を固め、リーダージャージ(実際はその上にレインジャケット)を着るリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)をエスコートした。50km地点でライプハイマーは前走のランス・アームストロング(アメリカ)の後輪と接触して落車したが、怪我を負うことなく集団に復帰している。
90km地点でタイム差が最大5分20秒まで広がると、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)擁するチームコロンビアがアスタナと協力して集団コントロールを開始する。これにクイックステップやサーヴェロ、サクソバンクが合流。スプリンターチームによるペースアップが始まった。
前日のステージで総合争いから脱落したアンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)も集団牽引に加わり、タイム差はラスト40kmで3分、ラスト30kmで2分、そしてラスト15kmで1分を切った。レース後半には時折太陽が顔を覗かせたが、路面はウェットなままだ。
スプリンターチームの猛烈なペースアップによってタイム差が30秒に迫ったラスト10km、諦めないラウダーが最後の力を振り絞ってアタックし、これにモレマが合流。この先頭2名は20秒のリードを保って周回コースに突入したが、ゴールまで3kmを残して吸収された。
ここからはチームコロンビアとクイックステップが主導権争いを繰り広げ、この攻防にサーヴェロもジョイン。ラスト1kmでサーヴェロが先頭に立つと、トム・ボーネン(ベルギー)を見失ったクイックステップは後退した。
最終ストレートでジョージ・ヒンカピー(アメリカ、チームコロンビア)がペースアップを図ったが、その後方にカヴェンディッシュの姿は無く、サーヴェロ先頭のままゴールへ。最後はブレット・ランカスター(オーストラリア)に発射されたフースホフトが、余裕を持ってゴールラインで両手を挙げた。
解散したクレディアグリコルから、スイス登録のプロコンチネンタルチーム、サーヴェロ・テストチームに移籍したフースホフトは今シーズン初勝利。サーヴェロはゼロからスタートした新チームにも関わらず、ツアー・オブ・カタールで総合トップ10に6名を送り込むなど、シーズン序盤から好調だ。ジロ・デ・イタリア出場権も獲得済みであり、その快進撃がどこまで続くのかに注目したい。
各賞ジャージ着用者に変更は無く、ライプハイマーがリーダージャージをキープしている。天気予報によると翌日から天候は回復。第4ステージは中盤に5つの難度の低い山岳ポイントを通過する。再びアタッカーとスプリンターチームの攻防が見られるハズだ。
レース公式サイトより
ツアー・オブ・カリフォルニア2009第3ステージ結果(暫定)
1位 トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)4h28'13"
2位 オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)
3位 マーク・レンショー(オーストラリア、チームコロンビア)
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)
5位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)
6位 ブレット・ランカスター(オーストラリア、サーヴェロ)
7位 ルーカスセバスティアン・アエド(アルゼンチン、コラヴィータ)
8位 フレッド・ロドリゲス(アメリカ、ロックレーシング)
9位 マルクス・ツベルグ(スイス、BMCレーシング)
10位 ペドロ・オリッリョ(スペイン、ラボバンク)
個人総合成績(暫定)
1位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)13h51'14"
2位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームコロンビア)+24"
3位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン)+28"
4位 ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)+30"
5位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、アスタナ)+34"
6位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)+38"
7位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームコロンビア)
8位 ホセルイス・ルビエラ(スペイン、アスタナ)
9位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)
10位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)+39"
山岳賞
フランシスコ・マンセーボ(スペイン、ロックレーシング)
スプリント賞
フランシスコ・マンセーボ(スペイン、ロックレーシング)
新人賞
ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
チーム総合成績
アスタナ
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