好評連載中のユーロバイク フォトレポートは第12弾となる今回が最後。国内でもお馴染みのキャノンデールやシマノ、チネリから、ちょっと聞き慣れない国内未展開ブランドまで計8メーカーの新製品を紹介します。(ユーロバイク2014の記事インデックスはこちらから)
キャノンデール(アメリカ)
ペーター・サガン(スロバキア)がツール最終ステージで使用したスペシャルペイントのSUPERSIX EVO
マルコ・フォンタナ(イタリア)のキャノンデール SCALPEL
ジェローム・クレメンツ(フランス)のキャノンデール JEKYLL CARBON TEAM
キャノンデールはサポートライダーが実際に使用したマシーンをブース正面に展示し、レーシングブランドとしてのイメージをアピール。ペーター・サガン(スロバキア)がツール・ド・フランス最終ステージで使用したスペシャルペイントのSUPERSIX EVOやマルコ・フォンタナ(イタリア)のSCALPELなど、貴重なプロのバイクに来場者からも大きな関心が寄せられていた。
トライアスロンジオメトリー採用の新型SLICE BLACK INC
リアタイヤとシートチューブのクリアランスを詰めることで空力性能を高めている
インテグレーテッドデザインのヘッドチューブとフォーククラウン
既に日本でも2015ラインナップが公開されているキャノンデールだが、ユーロバイクでは国内未展開モデルが多く展示されていた。その中の一つがトライアスロン専用ジオメトリーを採用し生まれ変わったSLICEのハイエンドモデル「BLACK INC.」。コンパクトなリア三角や垂直シートチューブなどによって空力性能を高めつつも従来モデルと比較して、フレーム単体で120g減の1,000gを実現している。
国内では展開されないツーリング仕様のSYNAPSE ALLOY
フルカーボンフレームのCXバイク SUPER X
他にも、ファンには懐かしいオリーブ色のペイントやフェンダーが特徴的なSYNAPSEのアルミモデルベースのツーリングバイクや、カーボンフレーム採用のシクロクロスバイク「SUPER X」、CAAD10ベースのピストバイクなどもブースに並べられていた。
Scappa(イタリア)
Scappaが発表したMTB用カーボンディスクローター
カーボンディスクローターが取り付けられたチタン製MTB。玄人好みの渋い1台だ
ロードバイクもラインナップしている
30年以上の歴史を持つイタリアのハンドメイド工房「Scappa」。今回のユーロバイクでは、モータースポーツ界でお馴染みなものの、自転車界では前例の少ないディスクブレーキ用カーボン製ローターを発表した。専用品と思われるキャリパーや見慣れない真っ青なフルードと併せて展示車に組み付けられており、ブース担当者によれば金属製ローターと比較して3倍の寿命と25%の制動力向上を実現しているそうだ。
チネリ(イタリア)
ポップなカラーリングのバイクが揃ったチネリのブース
ブースに姿を現したチネリ代表のアントニオ・コロンボ氏
MASHとのコラボレーションバイク/アイテムなどストリートカルチャーにインスパイアされたアイテムが豊富に揃 う
老舗イタリアンブランドのチネリは、レース系ロードバイクからピストまで、やはり個性的かつポップなグラフィックが目立ち、MASHやREDHOOK CRITERIUMなどストリートカルチャーとコラボレーションしたアイテムが更に強化。なお、ブースでは現代表のアントニオ・コロンボ氏が各国のディストリビューターにPRを行っていた。
シンプルなデザインが特徴的な新型セカンドグレードモデル STRATO FASTER
珍しい6角形断面のダウンチューブ
これまでと同じく製造はコロンバスが行っている
新型モデルではセカンドグレードに位置付けられる「STRATO FASTER」がトピックス。昨今珍しい直線的なフレームデザインが特徴で、素材には長年に渡ってパートナーシップを組むコロンバスのカーボンを採用する。担当者によれば乗り味はソリッドな仕上がりとなっているとのこと。
シマノ/PRO(日本)
新型XTRは大きな注目を集めた
シマノブースに展示されていたマルセル・キッテルのジャイアント PROPEL
新型ロード用シューズのハイエンドSH-R321(左)とミドルグレードのSH-R171
国内では展開されないMTBエンデューロ用のシューズも展示されていた
ユーロバイクに出店した1,320ブースの中で最も大規模だったのがシマノ/PRO。先行して発表されたM9000系XTRシリーズや5800系105、ロード用油圧ディスクブレーキの追加モデルなどコンポーネントに加え、シューズやアクセサリー類など多くの新製品を展示した。
ロード用ハンドル/ステム/シートポストのハイエンドVIBEシリーズにはステルスカラーが登場
スポーツカメラCM-1000に対応する専用マウント3種
トラック用ディスクホイールがモデルチェンジ
バックパックはラインナップが拡充された
シューズではロード用ハイエンドがモデルチェンジとなり、SH-R321が登場。空力抵抗低減に注力したユニークなアッパー構造やカスタムフィット成型箇所の増加などプロレーサーのフィードバックを基に大きな進化を遂げている。また、R321のテクノロジーを踏襲したミドルグレードのSH-R171や、海外展開のみとなるMTBエンデューロ用シューズも新製品として注目を集めていた。
PROからは、プロユースのハンドル/ステム/シートポスト「Vibe」シリーズの限定カラー、ツール・ド・フランスで実戦投入されていたスポーツカメラCM-1000専用マウント、新型トラック用ディスクホイールなどが登場。
参考出展のアーバンライド用コンポーネントMETREA
4アームデザインにガード尽きのチェーンリングを組み合わせたクランク
金属の質感を活かした前後ディレーラー
ヨーロッパではE-Bike用のコンポーネントも展開されている
また、コンセプトモデルとしてアーバンライド専用コンポーネント「METREA」が参考出展されたもトピックス。ブルホーンバー&ディスクブレーキ用に設計されたSTIレバーや、金属の質感を活かした前後ディレーラー&クランクが展示されており、早くもライバルメーカーのカンパニョーロのスタッフが偵察を行っていた。
bikeahead(ドイツ)
バトンホイールを得意とするジャーマンブランド「bikeahead」のロードディスク用8スポークモデル
写真のホイールはMTB用で前後セット1,075gながら、恰幅の良いスタッフが乗っても充分な剛性を確保していると のこと
ロードディスク用8スポークモデルはビードフックではなく高摩擦素材によってタイヤを引っ掛けている
bikeaheadはドイツを拠点とするブランドで、バトンホイール専業ながらロード用からオフロード用まで幅広い用途に対応する豊富なラインナップを揃えている。ちなみに、ブース正面に飾られていた6本スポークのMTB用はなんと前後セットで1,075g。びっくりなのはこれだけに留まらず、リムの内側にフックではなくゴムの様な高摩擦素材を配すことでクリンチャータイヤを装着可能としたホイールも。本当に外れないかどうかはかなり疑問だ。
メット(イタリア)
久々となるタイムトライアル用エアロヘルメットの新型「Drone」
ハーフフェイスにもフルフェイスにもなる「Parachute HES」は大人気
メットは久々となるタイムトライアル用エアロヘルメットの新型「Drone」を発表。近年トレンドとなっているショートテールデザインを採用しており、風洞実験やサポートチームのMTNクべカからのフィードバックに寄って空力性能を高めているとのこと。また、近年ヨーロッパを中心に人気が高まっているMTBエンデューロ用に開発され、取り外し可能なチンガードによってハーフフェイスにもフルフェイスにもなる「Parachute HES」も大きな関心を集めていた。
text&photo:Yuya.Yamamoto
キャノンデール(アメリカ)



キャノンデールはサポートライダーが実際に使用したマシーンをブース正面に展示し、レーシングブランドとしてのイメージをアピール。ペーター・サガン(スロバキア)がツール・ド・フランス最終ステージで使用したスペシャルペイントのSUPERSIX EVOやマルコ・フォンタナ(イタリア)のSCALPELなど、貴重なプロのバイクに来場者からも大きな関心が寄せられていた。



既に日本でも2015ラインナップが公開されているキャノンデールだが、ユーロバイクでは国内未展開モデルが多く展示されていた。その中の一つがトライアスロン専用ジオメトリーを採用し生まれ変わったSLICEのハイエンドモデル「BLACK INC.」。コンパクトなリア三角や垂直シートチューブなどによって空力性能を高めつつも従来モデルと比較して、フレーム単体で120g減の1,000gを実現している。


他にも、ファンには懐かしいオリーブ色のペイントやフェンダーが特徴的なSYNAPSEのアルミモデルベースのツーリングバイクや、カーボンフレーム採用のシクロクロスバイク「SUPER X」、CAAD10ベースのピストバイクなどもブースに並べられていた。
Scappa(イタリア)



30年以上の歴史を持つイタリアのハンドメイド工房「Scappa」。今回のユーロバイクでは、モータースポーツ界でお馴染みなものの、自転車界では前例の少ないディスクブレーキ用カーボン製ローターを発表した。専用品と思われるキャリパーや見慣れない真っ青なフルードと併せて展示車に組み付けられており、ブース担当者によれば金属製ローターと比較して3倍の寿命と25%の制動力向上を実現しているそうだ。
チネリ(イタリア)



老舗イタリアンブランドのチネリは、レース系ロードバイクからピストまで、やはり個性的かつポップなグラフィックが目立ち、MASHやREDHOOK CRITERIUMなどストリートカルチャーとコラボレーションしたアイテムが更に強化。なお、ブースでは現代表のアントニオ・コロンボ氏が各国のディストリビューターにPRを行っていた。



新型モデルではセカンドグレードに位置付けられる「STRATO FASTER」がトピックス。昨今珍しい直線的なフレームデザインが特徴で、素材には長年に渡ってパートナーシップを組むコロンバスのカーボンを採用する。担当者によれば乗り味はソリッドな仕上がりとなっているとのこと。
シマノ/PRO(日本)




ユーロバイクに出店した1,320ブースの中で最も大規模だったのがシマノ/PRO。先行して発表されたM9000系XTRシリーズや5800系105、ロード用油圧ディスクブレーキの追加モデルなどコンポーネントに加え、シューズやアクセサリー類など多くの新製品を展示した。




シューズではロード用ハイエンドがモデルチェンジとなり、SH-R321が登場。空力抵抗低減に注力したユニークなアッパー構造やカスタムフィット成型箇所の増加などプロレーサーのフィードバックを基に大きな進化を遂げている。また、R321のテクノロジーを踏襲したミドルグレードのSH-R171や、海外展開のみとなるMTBエンデューロ用シューズも新製品として注目を集めていた。
PROからは、プロユースのハンドル/ステム/シートポスト「Vibe」シリーズの限定カラー、ツール・ド・フランスで実戦投入されていたスポーツカメラCM-1000専用マウント、新型トラック用ディスクホイールなどが登場。




また、コンセプトモデルとしてアーバンライド専用コンポーネント「METREA」が参考出展されたもトピックス。ブルホーンバー&ディスクブレーキ用に設計されたSTIレバーや、金属の質感を活かした前後ディレーラー&クランクが展示されており、早くもライバルメーカーのカンパニョーロのスタッフが偵察を行っていた。
bikeahead(ドイツ)



bikeaheadはドイツを拠点とするブランドで、バトンホイール専業ながらロード用からオフロード用まで幅広い用途に対応する豊富なラインナップを揃えている。ちなみに、ブース正面に飾られていた6本スポークのMTB用はなんと前後セットで1,075g。びっくりなのはこれだけに留まらず、リムの内側にフックではなくゴムの様な高摩擦素材を配すことでクリンチャータイヤを装着可能としたホイールも。本当に外れないかどうかはかなり疑問だ。
メット(イタリア)


メットは久々となるタイムトライアル用エアロヘルメットの新型「Drone」を発表。近年トレンドとなっているショートテールデザインを採用しており、風洞実験やサポートチームのMTNクべカからのフィードバックに寄って空力性能を高めているとのこと。また、近年ヨーロッパを中心に人気が高まっているMTBエンデューロ用に開発され、取り外し可能なチンガードによってハーフフェイスにもフルフェイスにもなる「Parachute HES」も大きな関心を集めていた。
text&photo:Yuya.Yamamoto
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