2014/10/22(水) - 22:24
2015年7月4日から26日まで23日間にわたって開催される第102回ツール・ド・フランスのコースが発表された。オランダ・ユトレヒトでグランデパールを迎える大会はフランスを反時計回りに一周。序盤に「ユイの壁」やパヴェステージが組み込まれ、最終日前日のラルプ・デュエズでマイヨジョーヌ争いがクライマックスを迎える。
有力選手たちが見守る中で披露された2015年ツール・ド・フランスの概要。グランデパールは事前の発表通りオランダのユトレヒトだ。オランダからベルギーを経てフランスに入国する。なお、国外でのグランデパールは21回目で、そのうち6回がオランダ(最多)。
21ステージ中9ステージが平坦、3ステージが丘陵、7ステージが山岳(そのうち山頂フィニッシュは5ステージ)で、個人TTとチームTTが1ステージずつ。
第3ステージはフレーシュ・ワロンヌのオマージュで、名物「ユイの壁(登坂距離1.3km/平均勾配9.6%)」にフィニッシュする。プロローグスペシャリストやスプリンターの間で争われていたマイヨジョーヌは、大会3日目に登場するこの最大勾配19%の「壁」で早くもクライマーやパンチャーの手に渡るだろう。
翌日の第4ステージは今大会最長の221km。2年連続の登場となるパヴェ(石畳)が7セクター/合計13.3km設定されており、そのうち6セクターがラスト45kmに詰め込まれている。主催者は第4ステージを「ミニ・パリ〜ルーベ」と名付けた。
平坦ステージを挟んで再びマイヨジョーヌ争いが加熱するのは第8ステージ。「ユイの壁」ほどの破壊力はないが、短くてパンチの効いた「ミュール・ド・ブルターニュ(登坂距離2km/平均6.9%)」にフィニッシュ地点が置かれている。休息日前の第9ステージは28kmのチームタイムトライアルだ。
休息日を前に選手たちは空路でピレネー山脈の麓まで移動。休息日明けから3連続ピレネー山岳ステージが始まる。第10ステージのラ・ピエール・サンマルタン(登坂距離15.3km/平均勾配7.4%)が大会最初の山頂フィニッシュだ。
アスパン峠とトゥールマレー峠を越えてコテレにフィニッシュする第11ステージと、3つのピレネー山岳とプラトー・ド・ベイユ(登坂距離15.8km/平均勾配7.9%)の山頂フィニッシュが組み合わされた第12ステージでマイヨジョーヌは本命の手に渡るだろう。
平坦基調のステージを繋ぎながらツールはアルプス山脈へ。ギャップでの休息日を経て、そこから4連続アルプス山岳ステージが始まる。後半ステージに向けて難易度は上がり、クロワ・ド・フェール峠の先にラ・トゥッスイールの山頂フィニッシュが設定された第19ステージと、ラルプデュエズ(登坂距離13.8km/平均勾配7.9%)にフィニッシュする第20ステージで第102代チャンピオンが決まる。
最終日前日にラルプデュエズの山頂フィニッシュが設定されるのは歴史上初めて。コース全長は110kmと短いが、テレグラフ峠とガリビエ峠(今大会最高地点)が詰め込まれた険しいものだ。2011年第19ステージ(ロラン勝利)とコースは類似しているが、トンネルを通った4年前とは異なり2015年はガリビエ峠の頂上まで登り切る。2年ぶりの登場となるラルプデュエズは観客で埋め尽くされるだろう。
ラルプデュエズ下山後すぐに選手たちはパリに空路で移動。大会スタッフや関係者にとってはこの大移動が悩みの種になるだろう。最終日は恒例のシャンゼリゼ周回コース。例年とは異なり左岸(セーヌ川南岸)とエッフェル塔を経て周回コースに入る予定だ。
コース全長は3,350km。個人TTとチームTTを合わせたTT合計距離は42kmで、これは近年のツールの中では短い部類に入る(2014年54km、2013年90km、2012年101km、2011年65km)。2007年を最後に設定されていなかったボーナスタイム(10/6/4秒)の復活も大きなポイントだ。
コースプレゼンテーションに出席した有力選手たちのコメントは後ほどお伝えします。
ツール・ド・フランス2015ステージリスト
7月4日(土)第1ステージ ユトレヒト(オランダ)〜ユトレヒト(オランダ)14km(個人TT)
7月5日(日)第2ステージ ユトレヒト(オランダ)〜ゼーラント(オランダ)166km
7月6日(月)第3ステージ アントウェルペン(ベルギー)〜ユイ(ベルギー)154km
7月7日(火)第4ステージ スラン(ベルギー)〜カンブレー 221km
7月8日(水)第5ステージ アラス〜アミアン 189km
7月9日(木)第6ステージ アブヴィル〜ル・アーヴル 191km
7月10日(金)第7ステージ リヴァロ〜フージェール 190km
7月11日(土)第8ステージ レンヌ〜ミュール・ド・ブルターニュ 179km
7月12日(日)第9ステージ ヴァンヌ〜プリュムレック 28km(チームTT)
7月13日(月)休息日 ポー
7月14日(火)第10ステージ タルブ〜ラ・ピエール・サンマルタン 167km
7月15日(水)第11ステージ ポー〜コテレ/ヴァレ・ド・サンサヴァン 188km
7月16日(木)第12ステージ ラヌムザン〜プラトー・ド・ベイユ 195km
7月17日(金)第13ステージ ミュレ〜ロデーズ 200km
7月18日(土)第14ステージ ロデーズ〜マンド 178km
7月19日(日)第15ステージ マンド〜ヴァランス 182km
7月20日(月)第16ステージ ブール・ド・ペアージュ〜ギャップ 201km
7月21日(火)休息日 ギャップ
7月22日(水)第17ステージ ディーニュ・レ・バン〜プラ・ルー 161km
7月23日(木)第18ステージ ギャップ〜サンジャン・ド・モーリエンヌ 185km
7月24日(金)第19ステージ サンジャン・ド・モーリエンヌ〜ラ・トゥッスイール 138km
7月25日(土)第20ステージ モダンヌ〜ラルプデュエズ 110km
7月26日(日)第21ステージ セーヴル〜パリ・シャンゼリゼ 107km
text:Kei Tsuji
有力選手たちが見守る中で披露された2015年ツール・ド・フランスの概要。グランデパールは事前の発表通りオランダのユトレヒトだ。オランダからベルギーを経てフランスに入国する。なお、国外でのグランデパールは21回目で、そのうち6回がオランダ(最多)。
21ステージ中9ステージが平坦、3ステージが丘陵、7ステージが山岳(そのうち山頂フィニッシュは5ステージ)で、個人TTとチームTTが1ステージずつ。
第3ステージはフレーシュ・ワロンヌのオマージュで、名物「ユイの壁(登坂距離1.3km/平均勾配9.6%)」にフィニッシュする。プロローグスペシャリストやスプリンターの間で争われていたマイヨジョーヌは、大会3日目に登場するこの最大勾配19%の「壁」で早くもクライマーやパンチャーの手に渡るだろう。
翌日の第4ステージは今大会最長の221km。2年連続の登場となるパヴェ(石畳)が7セクター/合計13.3km設定されており、そのうち6セクターがラスト45kmに詰め込まれている。主催者は第4ステージを「ミニ・パリ〜ルーベ」と名付けた。
平坦ステージを挟んで再びマイヨジョーヌ争いが加熱するのは第8ステージ。「ユイの壁」ほどの破壊力はないが、短くてパンチの効いた「ミュール・ド・ブルターニュ(登坂距離2km/平均6.9%)」にフィニッシュ地点が置かれている。休息日前の第9ステージは28kmのチームタイムトライアルだ。
休息日を前に選手たちは空路でピレネー山脈の麓まで移動。休息日明けから3連続ピレネー山岳ステージが始まる。第10ステージのラ・ピエール・サンマルタン(登坂距離15.3km/平均勾配7.4%)が大会最初の山頂フィニッシュだ。
アスパン峠とトゥールマレー峠を越えてコテレにフィニッシュする第11ステージと、3つのピレネー山岳とプラトー・ド・ベイユ(登坂距離15.8km/平均勾配7.9%)の山頂フィニッシュが組み合わされた第12ステージでマイヨジョーヌは本命の手に渡るだろう。
平坦基調のステージを繋ぎながらツールはアルプス山脈へ。ギャップでの休息日を経て、そこから4連続アルプス山岳ステージが始まる。後半ステージに向けて難易度は上がり、クロワ・ド・フェール峠の先にラ・トゥッスイールの山頂フィニッシュが設定された第19ステージと、ラルプデュエズ(登坂距離13.8km/平均勾配7.9%)にフィニッシュする第20ステージで第102代チャンピオンが決まる。
最終日前日にラルプデュエズの山頂フィニッシュが設定されるのは歴史上初めて。コース全長は110kmと短いが、テレグラフ峠とガリビエ峠(今大会最高地点)が詰め込まれた険しいものだ。2011年第19ステージ(ロラン勝利)とコースは類似しているが、トンネルを通った4年前とは異なり2015年はガリビエ峠の頂上まで登り切る。2年ぶりの登場となるラルプデュエズは観客で埋め尽くされるだろう。
ラルプデュエズ下山後すぐに選手たちはパリに空路で移動。大会スタッフや関係者にとってはこの大移動が悩みの種になるだろう。最終日は恒例のシャンゼリゼ周回コース。例年とは異なり左岸(セーヌ川南岸)とエッフェル塔を経て周回コースに入る予定だ。
コース全長は3,350km。個人TTとチームTTを合わせたTT合計距離は42kmで、これは近年のツールの中では短い部類に入る(2014年54km、2013年90km、2012年101km、2011年65km)。2007年を最後に設定されていなかったボーナスタイム(10/6/4秒)の復活も大きなポイントだ。
コースプレゼンテーションに出席した有力選手たちのコメントは後ほどお伝えします。
ツール・ド・フランス2015ステージリスト
7月4日(土)第1ステージ ユトレヒト(オランダ)〜ユトレヒト(オランダ)14km(個人TT)
7月5日(日)第2ステージ ユトレヒト(オランダ)〜ゼーラント(オランダ)166km
7月6日(月)第3ステージ アントウェルペン(ベルギー)〜ユイ(ベルギー)154km
7月7日(火)第4ステージ スラン(ベルギー)〜カンブレー 221km
7月8日(水)第5ステージ アラス〜アミアン 189km
7月9日(木)第6ステージ アブヴィル〜ル・アーヴル 191km
7月10日(金)第7ステージ リヴァロ〜フージェール 190km
7月11日(土)第8ステージ レンヌ〜ミュール・ド・ブルターニュ 179km
7月12日(日)第9ステージ ヴァンヌ〜プリュムレック 28km(チームTT)
7月13日(月)休息日 ポー
7月14日(火)第10ステージ タルブ〜ラ・ピエール・サンマルタン 167km
7月15日(水)第11ステージ ポー〜コテレ/ヴァレ・ド・サンサヴァン 188km
7月16日(木)第12ステージ ラヌムザン〜プラトー・ド・ベイユ 195km
7月17日(金)第13ステージ ミュレ〜ロデーズ 200km
7月18日(土)第14ステージ ロデーズ〜マンド 178km
7月19日(日)第15ステージ マンド〜ヴァランス 182km
7月20日(月)第16ステージ ブール・ド・ペアージュ〜ギャップ 201km
7月21日(火)休息日 ギャップ
7月22日(水)第17ステージ ディーニュ・レ・バン〜プラ・ルー 161km
7月23日(木)第18ステージ ギャップ〜サンジャン・ド・モーリエンヌ 185km
7月24日(金)第19ステージ サンジャン・ド・モーリエンヌ〜ラ・トゥッスイール 138km
7月25日(土)第20ステージ モダンヌ〜ラルプデュエズ 110km
7月26日(日)第21ステージ セーヴル〜パリ・シャンゼリゼ 107km
text:Kei Tsuji
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