2014/10/11(土) - 09:32
好評連載中のユーロバイク フォトレポート。世界最大のバイクショーに集まった数々のプロダクトの中から最新モデルや気になったプロダクトをジャンルレスに紹介する。(ユーロバイク2014の記事インデックスはこちらから)
ケータハム(ドイツ/イギリス)
フォーミュラーカーの様な独特のルックスが特徴的なスポーツカー「Seven」でお馴染みのイギリスの自動車メーカー「ケータハム」がサイクルスポーツシーンに参入を果たした。実際にはプロジェクトを率いているのは、カーボン素材の開発を担い、ドイツを拠点とする「ケータハム・コンポジット」。「我々は既存の自転車ブランドとコラボレーションしているわけではなく、全てを一からオリジナルで開発してきたんだ」とデザイナーのアンドレアス・ウインクラー氏が語る様にかなり気合が入っている様だ。
そのデビューモデルとなるのが「DUO CALI」。F1マシンのテクノロジーを投入したオリジナルのカーボン素材を採用し、エアロフォルムながらスッキリとした見た目に落とし込まれている。なお、ペイントについては塗料も塗装工程もF1マシンと同様とのこと。その深みのあるグリーンはかなり物欲を掻き立てられる。
またパーツにもこだわっており、フォークは3T、コンポーネントはカンパニョーロEPS、ホイールはTUNEのハブを使用したAX-ライトネス、タイヤはシュワルベ、サドルはフィジークとアッセンブリーを基本としている。なおフラットバーモデルに装備される予定のEPS対応フラットバー用シフターについては、カンパニョーロと共同で作成すべく、協議を進めているとのころ。
加えて、「Seven」をオマージュして、レイノルズ853チューブを使用しクラシックスタイルのクロモリバイクも発表された。DUO CALIと同様に深みのあるペイントや極めて滑らかな溶接部などは芸術品の領域。値段設定は比較的強気だが、是非日本にも入ってきてほしいブランドだ。
ジロ(アメリカ)
参入から日が浅いながらも、シューズブランドとしての地位も確固たるものにしているジロ。その牽引役であり、シューレースを用いたオールドスクールなルックスで人気を集めるシューズ「Empire」シリーズに、超軽量モデル「Empire SLX」が登場した。
基本的なデサインが「Empire ACC」と共通ながら、Evofiber SLと呼ばれる一体構造の新型アッパーと、剛性にも優れるイーストンEC90SLX2カーボンを使用したソールを組み合わせることで片側175g(サイズ42)を実現している。なお、「軽量サイクリングシューズの新たなスタンダード」としてユーロバイクアワードに選出されている。
そして、ジロはアーバンモデル「RUMBLE VR」でもユーロバイクアワードを獲得。スニーカーライクなスタイリングに歩行性を高めるビブラム社製ショック吸収機構を組み合わせた逸品ながら、もちろんソールにはMTBペダル用クリートの取り付け穴が設けられている。街乗りはサイクリストの間で人気が出そうだ。
もちろん、ヘルメットでも新作がお披露目されており、ツール・ド・フランスで投入されたハイエンドレーシングモデル「Synthe」、上位モデルに肉薄するスマートなルックスの「Foray」、昨年立ち上げたNew Roadシリーズの最新モデル「Sutton」などが注目を集めた。アパレルも非常に充実のラインナップとなっている。
エディ・メルクス(ベルギー)
エディ・メルクスは2015モデルでハイエンドレーシングバイク「EMX-525」を除いてラインナップをほぼ一新。どのバイクもEMX-525の様に曲線と断面変化を多用したチューブ形状を採用しており、メルクス自身が現役時代に勝利したアイコン的なレースにちなんだネーミングで統一している。
「san remo76」はメルクスが制した最後のビッグレースである1976年のミラノ~サンレモにちなんで名付けられたセカンドグレードのレーシングモデル。扁平と三角の2つの断面形状を組み合わせたシートステー、ワイドなBBシェル、マッシブな作りのヘッドチューブとダウンチューブが特徴的なバイクだ。
「mourenx69」はミドルグレードに位置付けられるロングライドモデル。車名はメルクスが初めてツールに出場した1969年大会で、2位に7分56秒の差を付けステージ優勝し総合優勝を大きく手繰り寄せた第16ステージのゴールが置かれたムランウーにちなんでいる。その他、レディースモデル「milano72」やフルカーボン製CXバイク「eeklo30」も展示されていた。
カスク(イタリア)
チームスカイへの熱心なサポートによってトップブランドの1つとして定着したイタリアのヘルメットブランド、カスク。創業10周年を迎え、ブランドロゴが変更に。そしてユーロバイクではツールでも話題となった新型ヘルメット「Protone」を発表した。被っていても額が見えるほどに大きく開けられたフロントのベンチレーションホールが特徴的で、プロ選手の要求に叶う高い通気性を実現しながらも、優れた空力性能との両立に成功しているという。
text&photo:Yuya.Yamamoto
ケータハム(ドイツ/イギリス)
フォーミュラーカーの様な独特のルックスが特徴的なスポーツカー「Seven」でお馴染みのイギリスの自動車メーカー「ケータハム」がサイクルスポーツシーンに参入を果たした。実際にはプロジェクトを率いているのは、カーボン素材の開発を担い、ドイツを拠点とする「ケータハム・コンポジット」。「我々は既存の自転車ブランドとコラボレーションしているわけではなく、全てを一からオリジナルで開発してきたんだ」とデザイナーのアンドレアス・ウインクラー氏が語る様にかなり気合が入っている様だ。
そのデビューモデルとなるのが「DUO CALI」。F1マシンのテクノロジーを投入したオリジナルのカーボン素材を採用し、エアロフォルムながらスッキリとした見た目に落とし込まれている。なお、ペイントについては塗料も塗装工程もF1マシンと同様とのこと。その深みのあるグリーンはかなり物欲を掻き立てられる。
またパーツにもこだわっており、フォークは3T、コンポーネントはカンパニョーロEPS、ホイールはTUNEのハブを使用したAX-ライトネス、タイヤはシュワルベ、サドルはフィジークとアッセンブリーを基本としている。なおフラットバーモデルに装備される予定のEPS対応フラットバー用シフターについては、カンパニョーロと共同で作成すべく、協議を進めているとのころ。
加えて、「Seven」をオマージュして、レイノルズ853チューブを使用しクラシックスタイルのクロモリバイクも発表された。DUO CALIと同様に深みのあるペイントや極めて滑らかな溶接部などは芸術品の領域。値段設定は比較的強気だが、是非日本にも入ってきてほしいブランドだ。
ジロ(アメリカ)
参入から日が浅いながらも、シューズブランドとしての地位も確固たるものにしているジロ。その牽引役であり、シューレースを用いたオールドスクールなルックスで人気を集めるシューズ「Empire」シリーズに、超軽量モデル「Empire SLX」が登場した。
基本的なデサインが「Empire ACC」と共通ながら、Evofiber SLと呼ばれる一体構造の新型アッパーと、剛性にも優れるイーストンEC90SLX2カーボンを使用したソールを組み合わせることで片側175g(サイズ42)を実現している。なお、「軽量サイクリングシューズの新たなスタンダード」としてユーロバイクアワードに選出されている。
そして、ジロはアーバンモデル「RUMBLE VR」でもユーロバイクアワードを獲得。スニーカーライクなスタイリングに歩行性を高めるビブラム社製ショック吸収機構を組み合わせた逸品ながら、もちろんソールにはMTBペダル用クリートの取り付け穴が設けられている。街乗りはサイクリストの間で人気が出そうだ。
もちろん、ヘルメットでも新作がお披露目されており、ツール・ド・フランスで投入されたハイエンドレーシングモデル「Synthe」、上位モデルに肉薄するスマートなルックスの「Foray」、昨年立ち上げたNew Roadシリーズの最新モデル「Sutton」などが注目を集めた。アパレルも非常に充実のラインナップとなっている。
エディ・メルクス(ベルギー)
エディ・メルクスは2015モデルでハイエンドレーシングバイク「EMX-525」を除いてラインナップをほぼ一新。どのバイクもEMX-525の様に曲線と断面変化を多用したチューブ形状を採用しており、メルクス自身が現役時代に勝利したアイコン的なレースにちなんだネーミングで統一している。
「san remo76」はメルクスが制した最後のビッグレースである1976年のミラノ~サンレモにちなんで名付けられたセカンドグレードのレーシングモデル。扁平と三角の2つの断面形状を組み合わせたシートステー、ワイドなBBシェル、マッシブな作りのヘッドチューブとダウンチューブが特徴的なバイクだ。
「mourenx69」はミドルグレードに位置付けられるロングライドモデル。車名はメルクスが初めてツールに出場した1969年大会で、2位に7分56秒の差を付けステージ優勝し総合優勝を大きく手繰り寄せた第16ステージのゴールが置かれたムランウーにちなんでいる。その他、レディースモデル「milano72」やフルカーボン製CXバイク「eeklo30」も展示されていた。
カスク(イタリア)
チームスカイへの熱心なサポートによってトップブランドの1つとして定着したイタリアのヘルメットブランド、カスク。創業10周年を迎え、ブランドロゴが変更に。そしてユーロバイクではツールでも話題となった新型ヘルメット「Protone」を発表した。被っていても額が見えるほどに大きく開けられたフロントのベンチレーションホールが特徴的で、プロ選手の要求に叶う高い通気性を実現しながらも、優れた空力性能との両立に成功しているという。
text&photo:Yuya.Yamamoto
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