2014/09/08(月) - 12:10
登りと下りがめまぐるしく現れるコバドンガの山頂ゴールを制したのはプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)。2日連続で逃げ集団に乗ったニエミエツが100km近くを逃げ切った。
ステージ優勝のプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ) photo:Cor Vos
キャメロン・マイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)とプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)が2人で逃げる photo:Unipublic
ステージ序盤では落車が発生 photo:Unipublic
マイヨロホを守ったアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ) photo:Unipublicサムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)の生まれたオビエドから北上し、海岸線沿いを走った後、超級山岳ラゴス・デ・コバドンガに向けて走り抜ける152.2km。
この日もスタートから集団はハイペースを刻む。5名の逃げが決まったのは、最初の中間スプリントポイントとなるヴィラ・ヴィシオサの7km手前の地点。
5名の内訳は、グリーンジャージを着るジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)、フランシスコ・アルメンディア(スペイン、カハルーラル)、キャメロン・マイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)、クリストフ・ファンデワール(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)、そして今日優勝することになるプリジミスラウ・ニエミエツ。
2つの中間スプリントポイントをデゲンコルブが首位通過し、グリーンジャージのキープに努める。この逃げ集団は10分ほどのリードを集団に対して築いたまま、最初の山岳である2級山岳トルノ峠を登り始めていく。
70km地点あたりから降り出した雨も収まり、選手たちは次々にレインウェアを脱いでいく。登りが始まると、デゲンコルブが遅れ逃げ集団は4名に。
登りの途中でダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)が落車し、チーム総出で引張り上げるシーンを挟みながら、このステージのハイライトとなる超級山岳ラゴス・デ・コバドンガの麓へとたどり着いたときには、タイム差は4分となっていた。
今大会で19回目の登場となるコバドンガに入ってすぐ、逃げ集団はキャメロン・マイヤーとプリジミスラウ・ニエミエツの2人に絞られる。そして、ゴール手前5km地点で、ニエミエツがマイヤーを引き離し、独走状態へと持ち込む。
コバドンガ湖の横を走りぬける photo:Cor Vos
アタックするホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) photo:Unipublic
アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)を中心に、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)が熱い戦いを繰り広げた photo:Cor Vos
ステージ5位のファビオ・アル(イタリア、アスタナ)と6位のクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:Unipublic後方では、総合勢が互いの動きを窺う中で、ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)が積極的な動きを見せる。
バーギルのアタックに追随する形でホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)やアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)らがアタックを仕掛け合う。
激しいアタックの応酬がされるが、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)やファビオ・アル(イタリア、アスタナ)ら総合勢が決定的に離されることはなく、アタックと牽制が交互に起こり集団のペースは上がり切らない。
クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)はこれらの動きには反応せず、淡々と登り続けるが決定的に遅れることはない。アタックは見送り、アタックが落ち着いたタイミングで集団に復帰するということを繰り返す。
そういった総合勢の思惑がニエミエツに味方した。ラスト2km時点で35秒と際どいタイム差だったが、最終的には2位のバルベルデに5秒差で先着。数々の名勝負が行われてきたコバドンガに新たな1ページを加えた。
総合争いは、ゴール手前の下り区間で仕掛けたバルベルデとロドリゲスからコンタドールが遅れる。コンタドールは2人から5秒遅れたものの、マイヨロホはキープしている。フルームはアルとともにバルベルデから12秒差でフィニッシュ。ボーナスポイントの4秒を加えたロドリゲスは、フルームとタイム差なしの4位となっている。
プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)の表彰式 photo:Cor Vos
ブエルタ・ア・エスパーニャ2014第14ステージ結果
マイヨロホ(個人総合成績)
マイヨプントス(ポイント賞)
マイヨモンターニャ(山岳賞)
マイヨコンビナーダ(複合賞)
チーム総合成績
ステージ敢闘賞
フランシスコ・アルメンディア(スペイン、カハルーラル)
text:Naoki.YASUOKA
photo:Cor Vos
![ステージ優勝のプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/CORVOS_00023751-005.jpg)
![キャメロン・マイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)とプリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)が2人で逃げる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/_VE_2014_1500_LIV04.jpg)
![ステージ序盤では落車が発生](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/_VE_2014_1500_LIV05.jpg)
![マイヨロホを守ったアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/_VE_2014_1500_LIV03.jpg)
この日もスタートから集団はハイペースを刻む。5名の逃げが決まったのは、最初の中間スプリントポイントとなるヴィラ・ヴィシオサの7km手前の地点。
5名の内訳は、グリーンジャージを着るジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)、フランシスコ・アルメンディア(スペイン、カハルーラル)、キャメロン・マイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)、クリストフ・ファンデワール(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)、そして今日優勝することになるプリジミスラウ・ニエミエツ。
2つの中間スプリントポイントをデゲンコルブが首位通過し、グリーンジャージのキープに努める。この逃げ集団は10分ほどのリードを集団に対して築いたまま、最初の山岳である2級山岳トルノ峠を登り始めていく。
70km地点あたりから降り出した雨も収まり、選手たちは次々にレインウェアを脱いでいく。登りが始まると、デゲンコルブが遅れ逃げ集団は4名に。
登りの途中でダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)が落車し、チーム総出で引張り上げるシーンを挟みながら、このステージのハイライトとなる超級山岳ラゴス・デ・コバドンガの麓へとたどり着いたときには、タイム差は4分となっていた。
今大会で19回目の登場となるコバドンガに入ってすぐ、逃げ集団はキャメロン・マイヤーとプリジミスラウ・ニエミエツの2人に絞られる。そして、ゴール手前5km地点で、ニエミエツがマイヤーを引き離し、独走状態へと持ち込む。
![コバドンガ湖の横を走りぬける](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/CORVOS_00023751-015.jpg)
![アタックするホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/_VE_2014_1500_LIV09.jpg)
![アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)を中心に、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)とホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)が熱い戦いを繰り広げた](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/CORVOS_00023751-017.jpg)
![ステージ5位のファビオ・アル(イタリア、アスタナ)と6位のクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/_VE_2014_1500_LIV02.jpg)
バーギルのアタックに追随する形でホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)やアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)らがアタックを仕掛け合う。
激しいアタックの応酬がされるが、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)やファビオ・アル(イタリア、アスタナ)ら総合勢が決定的に離されることはなく、アタックと牽制が交互に起こり集団のペースは上がり切らない。
クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)はこれらの動きには反応せず、淡々と登り続けるが決定的に遅れることはない。アタックは見送り、アタックが落ち着いたタイミングで集団に復帰するということを繰り返す。
そういった総合勢の思惑がニエミエツに味方した。ラスト2km時点で35秒と際どいタイム差だったが、最終的には2位のバルベルデに5秒差で先着。数々の名勝負が行われてきたコバドンガに新たな1ページを加えた。
総合争いは、ゴール手前の下り区間で仕掛けたバルベルデとロドリゲスからコンタドールが遅れる。コンタドールは2人から5秒遅れたものの、マイヨロホはキープしている。フルームはアルとともにバルベルデから12秒差でフィニッシュ。ボーナスポイントの4秒を加えたロドリゲスは、フルームとタイム差なしの4位となっている。
![プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)の表彰式](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2014/09/08/CORVOS_00023751-031.jpg)
ブエルタ・ア・エスパーニャ2014第14ステージ結果
1位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
5位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
6位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
7位 ダニエル・マーティン(イタリア、ガーミン・シャープ)
8位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
9位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
5位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
6位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
7位 ダニエル・マーティン(イタリア、ガーミン・シャープ)
8位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
9位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
10位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ)
4h11'09"
+5"
+10"
+17"
+28"
+44"
+1'00"
+1'07"
+5"
+10"
+17"
+28"
+44"
+1'00"
+1'07"
マイヨロホ(個人総合成績)
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
4位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
5位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 ダニエル・マーティン(イタリア、ガーミン・シャープ)
8位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
9位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ベルキン)
10位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
4位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
5位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
6位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 ダニエル・マーティン(イタリア、ガーミン・シャープ)
8位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
9位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ベルキン)
10位 ワレン・バーギル(フランス、ジャイアント・シマノ)
58h31'35"
+31"
+1'20"
+1'20"
+2'22"
+2'57"
+4'55"
+5'02"
+5'11"
+6'36"
+31"
+1'20"
+1'20"
+2'22"
+2'57"
+4'55"
+5'02"
+5'11"
+6'36"
マイヨプントス(ポイント賞)
1位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
3位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
124pts
100pts
83pts
100pts
83pts
マイヨモンターニャ(山岳賞)
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
2位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)
3位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
2位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、カハルーラル)
3位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)
28pts
26pts
20pts
26pts
20pts
マイヨコンビナーダ(複合賞)
1位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)
5pts
12pts
18pts
12pts
18pts
チーム総合成績
1位 カチューシャ
2位 モビスター
3位 ティンコフ・サクソ
2位 モビスター
3位 ティンコフ・サクソ
175h21'40"
+11'50"
+22'32"
+11'50"
+22'32"
ステージ敢闘賞
フランシスコ・アルメンディア(スペイン、カハルーラル)
text:Naoki.YASUOKA
photo:Cor Vos
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