2014/09/03(水) - 09:55
8月下旬に開催されたEUROBIKE2014にて、エアロダイナミクスを追求したサーヴェロのハイエンドエアロロード「S5」の新型が発表された。空力性能はもちろんのこと、汎用性、フレームの全体剛性などを向上させ、大きな進化を果たした。
サーヴェロのアイデンティティとも言えるエアロダイナミクスを追求したロードバイク、Sシリーズ。そのハイエンドモデルである「S5」は2012年にデビューし、TTバイク譲りのフォルムに由来する空力性能の高さでスピードマン揃いのガーミン・シャープに愛用され、多くの勝利に貢献した。日本のファンにはスティール・ヴォンホフ(オーストラリア)による昨年のジャパンカップクリテリウム優勝も記憶に新しいところだろう。
そんな初代から3年を経て登場した2代目S5は、フロントフォークのブレードやヘッドチューブ接合部を拡幅するなど細部をアップデート。リアタイヤに沿わせたシートチューブやボトルを考慮したダウンチューブ、リアブレーキを前方から隠す様なデザインのシートステー集合部など従来モデルから踏襲した部分と併せて、フレーム単体での高い空力性能を実現している。
そして、更なる空気抵抗の低減を目指して「SYSTEM THINKING」というアプローチを導入。これはバイクに人を乗せた状態を1つのシステムとして想定した上でCFD解析を行い、フレーム、前後ホイール、ボトル、ブレーキ…といった様に自転車の構成要素ごとの抵抗を算出すると言うもの。サーヴェロは、その中でも全体の30%もの空気抵抗を生み出しているとするハンドルバーを独自に開発し、S5の標準装備として搭載した。
製造自体もサーヴェロが行うこのハンドルバーは、非常に長辺の長い翼断面を用いて空力性能を高めつつも、一般的なアヘッドステムに取り付けできるように、フラット部分にステムキャップを通すための穴を設けていることが特徴。ケーブル類は全て内蔵される。
なお、ドロップ部分はオーソドックスなエルゴノミックデザイン。寸法はリーチ80mm/ドロップ128mmに抑えられている。重量は270g(芯-芯42cm)。ハンドル単体では一般的なモデルと比較して4.4W、トータルで従来モデルと比較して21.3Wの出力低減に成功した。
空力性能と同時に剛性を向上させたことも新型S5の大きなポイントの1つ。素材の改良はもちろんのこと、100段階にも及ぶ積層を徹底的に見直すことで、フォーク横剛性を17%、ヘッドチューブ剛性を35%、ボトムブラケット剛性を6%向上させることに成功している。なお、ヘッドチューブは下側1-3/8インチの上下異径、ボトムブラケットシェルはサーヴェロが独自に展開する左右非対称のBB rightだ。
ユーロバイクで撮影したディテール写真
また、エアロロードながら汎用性を高めたこともトピックス。ブレーキは前後共に一般的なキャリパーブレーキで、タイヤについては従来モデルでは非常にタイトだったクリアランスを拡大することで昨今トレンドとなっている25mm幅に対応した。コンポーネントは各社のメカニカルタイプと電動タイプに対応し、スラムの油圧キャリパーも取付可能だ。
サイズは48、51、54、56、58、61が用意されるが、国内展開されるサイズは現段階では未定。そしてジオメトリーにも変更が加えられており、ヘッドチューブが従来モデルと比較して54cmサイズで19mm、56サイズで22mm短くなっている。日本国内での価格や展開サイズ等の詳細は東商会より後日発表される。
text:Yuya.Yamamoto
サーヴェロのアイデンティティとも言えるエアロダイナミクスを追求したロードバイク、Sシリーズ。そのハイエンドモデルである「S5」は2012年にデビューし、TTバイク譲りのフォルムに由来する空力性能の高さでスピードマン揃いのガーミン・シャープに愛用され、多くの勝利に貢献した。日本のファンにはスティール・ヴォンホフ(オーストラリア)による昨年のジャパンカップクリテリウム優勝も記憶に新しいところだろう。
そんな初代から3年を経て登場した2代目S5は、フロントフォークのブレードやヘッドチューブ接合部を拡幅するなど細部をアップデート。リアタイヤに沿わせたシートチューブやボトルを考慮したダウンチューブ、リアブレーキを前方から隠す様なデザインのシートステー集合部など従来モデルから踏襲した部分と併せて、フレーム単体での高い空力性能を実現している。
そして、更なる空気抵抗の低減を目指して「SYSTEM THINKING」というアプローチを導入。これはバイクに人を乗せた状態を1つのシステムとして想定した上でCFD解析を行い、フレーム、前後ホイール、ボトル、ブレーキ…といった様に自転車の構成要素ごとの抵抗を算出すると言うもの。サーヴェロは、その中でも全体の30%もの空気抵抗を生み出しているとするハンドルバーを独自に開発し、S5の標準装備として搭載した。
製造自体もサーヴェロが行うこのハンドルバーは、非常に長辺の長い翼断面を用いて空力性能を高めつつも、一般的なアヘッドステムに取り付けできるように、フラット部分にステムキャップを通すための穴を設けていることが特徴。ケーブル類は全て内蔵される。
なお、ドロップ部分はオーソドックスなエルゴノミックデザイン。寸法はリーチ80mm/ドロップ128mmに抑えられている。重量は270g(芯-芯42cm)。ハンドル単体では一般的なモデルと比較して4.4W、トータルで従来モデルと比較して21.3Wの出力低減に成功した。
空力性能と同時に剛性を向上させたことも新型S5の大きなポイントの1つ。素材の改良はもちろんのこと、100段階にも及ぶ積層を徹底的に見直すことで、フォーク横剛性を17%、ヘッドチューブ剛性を35%、ボトムブラケット剛性を6%向上させることに成功している。なお、ヘッドチューブは下側1-3/8インチの上下異径、ボトムブラケットシェルはサーヴェロが独自に展開する左右非対称のBB rightだ。
ユーロバイクで撮影したディテール写真
また、エアロロードながら汎用性を高めたこともトピックス。ブレーキは前後共に一般的なキャリパーブレーキで、タイヤについては従来モデルでは非常にタイトだったクリアランスを拡大することで昨今トレンドとなっている25mm幅に対応した。コンポーネントは各社のメカニカルタイプと電動タイプに対応し、スラムの油圧キャリパーも取付可能だ。
サイズは48、51、54、56、58、61が用意されるが、国内展開されるサイズは現段階では未定。そしてジオメトリーにも変更が加えられており、ヘッドチューブが従来モデルと比較して54cmサイズで19mm、56サイズで22mm短くなっている。日本国内での価格や展開サイズ等の詳細は東商会より後日発表される。
text:Yuya.Yamamoto
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