最終日の第5ステージは、アトランセーヴル~ポワティエ間の186.9kmで行われ、今年のツール・ド・フランスでステージ優勝したハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ・テストチーム)がステージを制した。EQA・梅丹本舗・グラファイトデザインは、ラスト3kmで宮澤崇史がアタックし逃げ切りを試みたが、集団に捕まってしまった。

総合トップのグスタフエリック・ラーション(スウェーデン、チームサクソバンク)は、サクソバンクの完璧なチーム力で総合を守り抜き、集団の中で手をあげてゴールした。

逃げるトル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)ら逃げるトル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)ら photo:www.tour-poitou-charentes.com以下はCyclisme Japonによるレース詳細レポート

第4ステージで落車し膝を打った増田成幸は、1晩経っても痛みがひかなかったため、無理をせずに第5ステージは出走しなかった。朝は雨がぱらついていたが、スタート時の12時すぎには快晴となった。スタート直後から激しいアタック合戦があり、昨日も逃げたミカエル・ダミアンが何度かアタックを繰り返すも、サクソバンクの完璧なコントロールで、逃げは成功せず。

最終ステージを制したハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)最終ステージを制したハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ) photo:www.tour-poitou-charentes.com集団はハイペースで進み、30kmを過ぎたところで先頭からトル・フースホフト(サーヴェロ・テストチーム)やジェローム・ピノ(クイックステップ)など強力な5人の逃げができる。すぐに30秒ほど差が付き、サクソバンクはこの逃げを容認。

タイム差は2分ほど広がったが、逃げに乗っていた総合1分22秒遅れで14位のクリストフ・ルメヴェル(フランセーズデジュー)は集団に引き返し、先頭は4人になる。サクソバンクのコントロールで絶えず2分20秒の差をキープしながらレースは進む。

ゴールした福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)ゴールした福島晋一(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme Japonレース中間の補給地点を過ぎたところで、差は最高2分55秒に広がったが、後半にかけて集団はペースアップ。ラスト47kmでサーキットに入ると、500m平均勾配11%の登りがあり、ここでフースホフトは先頭グループから脱落した。

最初のゴールラインを通過し、13.7kmの周回コースを3周する。ラスト周回で逃げていた3人は集団に捕らえられ、ラスト3km、最後の11%の坂に入る。ダミアンの強力なアシストで宮澤崇史は3番手でこの坂に入る。そこで、宮澤がアタックし1人の選手が追走。集団を数百メートル離した。ゴール地点では有名レースアナウンサーのダニエル・マンジャスが「メイタンホンポ、タカシ・ミヤザワ」と叫ぶ。

kmでアタックした宮澤崇史、逃げ切れずに悔しさを見せた(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)kmでアタックした宮澤崇史、逃げ切れずに悔しさを見せた(EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン) photo:Cyclisme Japonゴールに向けて、期待が高まる。だが、集団もみすみす逃げしてはおかない。2人を捕らえゴールスプリントへ。集団でゴールになだれ込むかと思われたが、最後集団は分裂しハインリッヒ・ハウッスラー(サーヴェロ・テストチーム)が、最終日を制した。総合トップのグスタフエリック・ラーション(スウェーデン、チームサクソバンク)は、2秒遅れの集団でゴールし、リーダージャージを守り、チームメイトたちと喜んだ。

EQA・梅丹本舗・グラファイトデザインは、勝利にはもう少しで結び付かなかったが、このレースでは積極的な走りができていた。日曜日に行われる今シーズンヨーロッパ最後のレース「シャトールー・クラシック」では結果を出す走りを期待したい。

宮澤崇史のコメント
この「ツール・デュ・ポワトゥー・シャラント」は細い道と強風に苦戦を強いられていた。スプリンターのメンツも良く、チームの動きがはっきりしている。自分としては今日は周回に入ってからの勝負にかけた。チームの他のメンバーは逃げに乗るも、決定打には惜しくも乗れなかった。残り3キロのアタックも、勝負所を見誤ってしまったと感じている。積極的な走りと力を出すタイミングを次のレースでは結果に結び付けられるように走りたい。


ツール・デュ・ポワトゥー・シャラント2009第5ステージ結果
1位 ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)4h18'34"
2位 ミシェル・クレダー(オランダ、ラボバンクコンチネンタル)
3位 ジェレミー・ガラン(フランス、ベッソンショスール)+02"
4位 ファビアン・バケ(フランス、オベール93)
5位 アレクサンドル・ピショ(フランス、Bboxブイグテレコム)
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35位 福島晋一(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
58位 セバスチャン・イヴァース(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)
61位 グレゴール・ガズヴォダ(スロベニア、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+49"
62位 宮澤崇史(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+51"
79位 ミカエル・ダミアン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+1'22"
未出走:増田成幸

個人総合成績
1位 グスタフエリック・ラーション(スウェーデン、サクソバンク)15h35'46"
2位 ブレット・ランカスター(オーストラリア、サーヴェロ)+29"
3位 ダヴィ・ルレイ(フランス、アグリチュベル)+33"
4位 ニコラ・ルソー(フランス、アージェードゥーゼル)+37"
5位 ドリス・デヴェナインス(ベルギー、クイックステップ)+40"
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56位 宮澤崇史(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+4'32"
66位 グレゴール・ガズヴォダ(スロベニア、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+7'12"
70位 ミカエル・ダミアン(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+8'56"
77位 セバスチャン・イヴァース(フランス、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+10'46"
104位 福島晋一(日本、EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン)+22'19"

text:Cyclisme Japon
photo:Cyclisme Japon, www.tour-poitou-charentes.com

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