2014/08/04(月) - 12:30
雨と雹と強風に見舞われたツール・ド・ポローニュ第1ステージ。別府史之(トレックファクトリーレーシング)も出場した大会の初日は荒れた展開となり、80名による集団スプリントでヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)が勝利した。
ドイツ、チェコ、スロバキア、ウクライナ、ベラルーシ、リトアニア、ロシアと国境を接する国ポーランド。同国最大のロードレースであり、1928年に第1回大会が開催されたツール・ド・ポローニュが開幕した。その歴史はグランツール最終戦ブエルタ・ア・エスパーニャ(1935年〜)よりも長い。
初日はバルト海に面したグダニスクをスタートし、内陸のビドゴシュチにフィニッシュする226kmの平坦ステージ。概ねフラットなコースは集団スプリントを予感させたが、真夏の荒れた天気がエピックなレースを演出した。
レースは序盤からマティアス・クリセク(オーストリア、キャノンデール)やジミー・アングルヴァン(フランス、ユーロップカー)を含む5名が逃げ、スプリンターチームが追走する教科書通りの展開に。しかし残り60kmを切ったところで天候が急変。それまで高温&好天のコンディションが打って変わって嵐となった。
雨や雹に加えて、暴風と言っていいような風が選手を襲う。倒木がコースを塞ぎ、落ち葉や枝がコースを覆うなど、ポーランド一周は初日から荒れた展開となった。
ビドゴシュチの周回コースに入っても状況は改善せず、危険なコーナーで逃げグループの5名が一度にクラッシュするシーンも。
メイン集団でも同様に落車が多発し、ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)やダリオ・カタルド(イタリア、チームスカイ)、ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)をはじめ多くの選手が初日から大きくタイムを失った。落車したヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)はリタイアに終わっている。
逃げグループの中で最後まで粘ったマチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)も残り1.5kmで吸収され、最終的に80名強の選手たちによる勝負に。
ジャイアント・シマノがペーター・ベリトス(スロバキア、BMCレーシング)のロングスパートを封じ込めたが、直後にルーカ・メスゲツ(スロベニア、ジャイアント・シマノ)が残り150mで沿道バリアに衝突して落車。コースの真ん中を突き進んだヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)が勝利した。
「ポーランドではステージ通算2勝目。相性が良いレースなんだ。今日はゴール前に登りと下りがあって、しかも濡れていたので厄介だった。でもチームメイトのおかげで最高のポジションからスプリントに持ち込めた」と、リーダージャージも同時に獲得したフタロヴィッチは語る。
「今日はとにかく信じられないような天気だった。暑かったのに風が吹き始め、雨と雹が降った。全ての気象条件を詰め込んだような一日だった」とフタロヴィッチ。また、「明日と明後日はスプリンター向きのステージなので、リーダージャージを守りながら勝利を狙いたい」と意気込んだ。
選手コメントはレース公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2014第1ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
山岳賞
マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
スプリント賞
ジミー・アングルヴァン(フランス、ユーロップカー)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
ドイツ、チェコ、スロバキア、ウクライナ、ベラルーシ、リトアニア、ロシアと国境を接する国ポーランド。同国最大のロードレースであり、1928年に第1回大会が開催されたツール・ド・ポローニュが開幕した。その歴史はグランツール最終戦ブエルタ・ア・エスパーニャ(1935年〜)よりも長い。
初日はバルト海に面したグダニスクをスタートし、内陸のビドゴシュチにフィニッシュする226kmの平坦ステージ。概ねフラットなコースは集団スプリントを予感させたが、真夏の荒れた天気がエピックなレースを演出した。
レースは序盤からマティアス・クリセク(オーストリア、キャノンデール)やジミー・アングルヴァン(フランス、ユーロップカー)を含む5名が逃げ、スプリンターチームが追走する教科書通りの展開に。しかし残り60kmを切ったところで天候が急変。それまで高温&好天のコンディションが打って変わって嵐となった。
雨や雹に加えて、暴風と言っていいような風が選手を襲う。倒木がコースを塞ぎ、落ち葉や枝がコースを覆うなど、ポーランド一周は初日から荒れた展開となった。
ビドゴシュチの周回コースに入っても状況は改善せず、危険なコーナーで逃げグループの5名が一度にクラッシュするシーンも。
メイン集団でも同様に落車が多発し、ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)やダリオ・カタルド(イタリア、チームスカイ)、ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)をはじめ多くの選手が初日から大きくタイムを失った。落車したヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)はリタイアに終わっている。
逃げグループの中で最後まで粘ったマチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)も残り1.5kmで吸収され、最終的に80名強の選手たちによる勝負に。
ジャイアント・シマノがペーター・ベリトス(スロバキア、BMCレーシング)のロングスパートを封じ込めたが、直後にルーカ・メスゲツ(スロベニア、ジャイアント・シマノ)が残り150mで沿道バリアに衝突して落車。コースの真ん中を突き進んだヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)が勝利した。
「ポーランドではステージ通算2勝目。相性が良いレースなんだ。今日はゴール前に登りと下りがあって、しかも濡れていたので厄介だった。でもチームメイトのおかげで最高のポジションからスプリントに持ち込めた」と、リーダージャージも同時に獲得したフタロヴィッチは語る。
「今日はとにかく信じられないような天気だった。暑かったのに風が吹き始め、雨と雹が降った。全ての気象条件を詰め込んだような一日だった」とフタロヴィッチ。また、「明日と明後日はスプリンター向きのステージなので、リーダージャージを守りながら勝利を狙いたい」と意気込んだ。
選手コメントはレース公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2014第1ステージ結果
1位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
2位 ロマン・マイキン(ロシア、ルスヴェロ)
3位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、キャノンデール)
5位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
6位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 ボリス・ファレー(ベルギー、ロット・ベリソル)
8位 セバスティアン・ランデル(デンマーク、BMCレーシング)
9位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)
10位 エンリーコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)
141位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
2位 ロマン・マイキン(ロシア、ルスヴェロ)
3位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、キャノンデール)
5位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
6位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 ボリス・ファレー(ベルギー、ロット・ベリソル)
8位 セバスティアン・ランデル(デンマーク、BMCレーシング)
9位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール)
10位 エンリーコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)
141位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
5h47'50"
+8'57"
+8'57"
個人総合成績
1位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
2位 ロマン・マイキン(ロシア、ルスヴェロ)
3位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
5位 マティアス・クリセク(オーストリア、キャノンデール)
6位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、キャノンデール)
7位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
8位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
9位 ボリス・ファレー(ベルギー、ロット・ベリソル)
10位 セバスティアン・ランデル(デンマーク、BMCレーシング)
2位 ロマン・マイキン(ロシア、ルスヴェロ)
3位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
4位 マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
5位 マティアス・クリセク(オーストリア、キャノンデール)
6位 ギヨーム・ボワヴァン(カナダ、キャノンデール)
7位 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
8位 ニコラス・マース(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
9位 ボリス・ファレー(ベルギー、ロット・ベリソル)
10位 セバスティアン・ランデル(デンマーク、BMCレーシング)
5h47'28"
+04"
+08"
+10"
+04"
+08"
+10"
ポイント賞
ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、AG2Rラモンディアール)
山岳賞
マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCポルサット)
スプリント賞
ジミー・アングルヴァン(フランス、ユーロップカー)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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