2014/06/09(月) - 06:01
第66回クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)がフランス第二の都市リヨンで開幕。10.4kmの短距離タイムトライアルで「短くて平坦だったので、良い走りを出来るとは思っていなかった」というクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)が優勝した。
リヨンを駆け抜ける10.4kmコースの序盤には、昨年12月に開通した全長1.7kmの「環境にやさしい交通手段(自転車、歩行者、バス)」専用トンネルが登場。中盤にかけて高低差70mの4級山岳を越え、川沿いの平坦路を走ってフィニッシュする。
平均スピード47km/hオーバーのスピードバトルで長時間暫定トップタイムをマークしたのは、ルクセンブルクのTTチャンピオンジャージを着て走った21歳のボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)だった。
ジュニア時代から世界選手権TT優勝などの好成績を収め、レオパードから昨年レディオシャックに昇格したユンヘルス。ツール・ド・ルクセンブルクで総合5位に入るとともに、ルクセンブルクのロードとTTのダブルチャンピオンに輝いたユンヘルスが後続の走りを待つ。
最初にユンヘルスのタイムを破ったのはアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)。すると最終走者のクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)がさらに8秒更新してみせた。ディフェンディングチャンピオンが初日から快走した。
マイヨジョーヌに袖を通したフルームは「こんなに短くて平坦なタイムトライアルで良い走りを出来るとは思っていなかった」と驚く。最終的な総合争いにおいて8秒というリードは僅か。しかし13分程度のタイムトライアルで8秒差をつけた意味は大きい。
「このドーフィネには勝つために出場している。最も重要なのは初日にリーダージャージを着ることじゃなくて、最終日にリーダージャージを着ること。今日の結果を見る限り、山岳ステージでは激しいバトルが繰り広げられることになりそうだ」と大会連覇に向けて最高のスタートを切ったフルームは語る。
コンタドールは「良い結果だと思う。下りでは無用なリスクを負わずに走ったよ。何より大事なのは落車しないこと。バイクの感触も良いし、結果には満足している」と、前向きに結果を捉える。ドーフィネとツールにおいてフルームの最大のライバルになることは間違い無さそうだ。
二強に敗れたユンヘルス「ずっとホットシートに座っていたので、勝てなかったことが残念と言えば残念」と打ち明ける。「でもフルームやコンタドールと一緒にトップスリーに入るなんてサプライズ。この先のステージでビッグネームに食らいつきたいけど、彼らはツールで勝てるコンディションで挑んでいるので現実的にならないといけない。自分の目標はブエルタ・ア・エスパーニャなんだ」。
中間計測で最速タイムをマークしたヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)は13秒差のステージ8位。「朝の試走時は風が吹いていなかったのに、レース中は強い風にフロントホイールを取られてしまった。でもライバルたちから遅れを取ったとは思っていない」と、山岳ステージでの挽回を目指す。
自宅に近いリヨンの街を走った別府史之(トレックファクトリーレーシング)は42秒差の78位で初日を終えている。
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2014第1ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
山岳賞
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
ヤングライダー賞
ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)
チーム総合成績
チームスカイ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
リヨンを駆け抜ける10.4kmコースの序盤には、昨年12月に開通した全長1.7kmの「環境にやさしい交通手段(自転車、歩行者、バス)」専用トンネルが登場。中盤にかけて高低差70mの4級山岳を越え、川沿いの平坦路を走ってフィニッシュする。
平均スピード47km/hオーバーのスピードバトルで長時間暫定トップタイムをマークしたのは、ルクセンブルクのTTチャンピオンジャージを着て走った21歳のボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)だった。
ジュニア時代から世界選手権TT優勝などの好成績を収め、レオパードから昨年レディオシャックに昇格したユンヘルス。ツール・ド・ルクセンブルクで総合5位に入るとともに、ルクセンブルクのロードとTTのダブルチャンピオンに輝いたユンヘルスが後続の走りを待つ。
最初にユンヘルスのタイムを破ったのはアルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)。すると最終走者のクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)がさらに8秒更新してみせた。ディフェンディングチャンピオンが初日から快走した。
マイヨジョーヌに袖を通したフルームは「こんなに短くて平坦なタイムトライアルで良い走りを出来るとは思っていなかった」と驚く。最終的な総合争いにおいて8秒というリードは僅か。しかし13分程度のタイムトライアルで8秒差をつけた意味は大きい。
「このドーフィネには勝つために出場している。最も重要なのは初日にリーダージャージを着ることじゃなくて、最終日にリーダージャージを着ること。今日の結果を見る限り、山岳ステージでは激しいバトルが繰り広げられることになりそうだ」と大会連覇に向けて最高のスタートを切ったフルームは語る。
コンタドールは「良い結果だと思う。下りでは無用なリスクを負わずに走ったよ。何より大事なのは落車しないこと。バイクの感触も良いし、結果には満足している」と、前向きに結果を捉える。ドーフィネとツールにおいてフルームの最大のライバルになることは間違い無さそうだ。
二強に敗れたユンヘルス「ずっとホットシートに座っていたので、勝てなかったことが残念と言えば残念」と打ち明ける。「でもフルームやコンタドールと一緒にトップスリーに入るなんてサプライズ。この先のステージでビッグネームに食らいつきたいけど、彼らはツールで勝てるコンディションで挑んでいるので現実的にならないといけない。自分の目標はブエルタ・ア・エスパーニャなんだ」。
中間計測で最速タイムをマークしたヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)は13秒差のステージ8位。「朝の試走時は風が吹いていなかったのに、レース中は強い風にフロントホイールを取られてしまった。でもライバルたちから遅れを取ったとは思っていない」と、山岳ステージでの挽回を目指す。
自宅に近いリヨンの街を走った別府史之(トレックファクトリーレーシング)は42秒差の78位で初日を終えている。
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ2014第1ステージ結果
1位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)
4位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
5位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)
6位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)
7位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)
8位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
9位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
10位 マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)
78位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)
4位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
5位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)
6位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)
7位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)
8位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
9位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
10位 マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)
78位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
13'13"
+08"
+09"
+11"
+12"
+13"
+42"
+08"
+09"
+11"
+12"
+13"
+42"
個人総合成績
1位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)
4位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
5位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)
6位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)
7位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)
8位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
9位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
10位 マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ティンコフ・サクソ)
3位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)
4位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
5位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ベルキン)
6位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)
7位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)
8位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
9位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング)
10位 マティアス・ブランドル(オーストリア、IAMサイクリング)
13'13"
+08"
+09"
+11"
+12"
+13"
+08"
+09"
+11"
+12"
+13"
ポイント賞
クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
山岳賞
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)
ヤングライダー賞
ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)
チーム総合成績
チームスカイ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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