全日本学生ロードレースカップシリーズ第4戦が、8月1日(土)、2日(日)の二日間にわたり長野県北安曇野郡白馬村飯森の一般道路1周1.6kmのコースで行われた。

長野県北安曇野郡白馬村で行なわれた全日本学生ロードレースカップシリーズ第4戦長野県北安曇野郡白馬村で行なわれた全日本学生ロードレースカップシリーズ第4戦 photo:日本学生自転車競技連盟この大会は、学生ロードレースの活性化と競技力向上を目指す日本学生自転車競技連盟(会長:佐々木一也、理事長:井関康正)が、白馬のおける夏のスポーツとしての自転車競技大会の誘致に前向きであった白馬村観光局、白馬村飯森地区の旅館組合である「あずみの会」ほか地元関係者らと長野県自転車競技連盟(会長:耳塚喜門、理事長:浅香英二)の連携のもと、2006年から「全日本学生クリテリウムシリーズ」のひとつとして長野県北安曇野郡白馬村にて開催されており、今年で4年目の開催となる。

昨年より同シリーズ戦が学連ロードカテゴリとリンクした制度に改められ、特にこの白馬ラウンドは8月末に行われるインカレ出場資格を得るラストチャンスとなり、約170名の選手が参加する熱戦となった。

本大会は、第一日目がポイントレース方式、第二日目がロードレース方式で、実力別カテゴリー毎に競われた。クラス1+2は、学連主催全国選手権大会入賞経験者を中心とするクラス1、および一定の指定大会で指定順位以内(たとえば学生選手権ロードレース完走50位以内)のクラス2の選手、カテゴリ3はそうした実績の無い選手である。

カテゴリー1+2ではシリーズ通算リーダーに黄色いリーダーズ・ジャージが授与され、カテゴリー3では両日上位3名ずつがクラス2に昇格し、インカレロードレースの出場資格が与えられる。クラス3は出場者多数のため、A,B,Cの3組が行われた。

本年はは両日とも雨天、ときどき激しい降りとなり路面はスリッピーで落車も多発したが、協賛各団体からの多くの賞品(「ペアリフト券」「お米」「じゃがいも」「クリスタル・トロフィー」「安曇野水」ほか)に恵まれ、選手にとって印象深い大会となった。

DAY-1
2日目のクラス1+22日目のクラス1+2 photo:日本学生自転車競技連盟第1日目の競技は、中間スプリント及びゴールスプリントで与えられる得点を基に順位を決定する、「ポイントレース方式」のクリテリウムが行われた。

クラス1+2
序盤から、リーダージャージを着る西薗良太(東京大学)が積極的に中間スプリントに向けてアタックをかけたものの、得点につなげることがなかなかできず、入部正太朗(早稲田大)に優勝の座を譲った。

2008年度欧州派遣でヨーロッパのクリテリウムを体験してきた福田高志(大阪経済大学)が3位につけた。

シリーズ戦総合ランキングでは大差をつけて1位にいた西園良太(東京大学)が首位を守り、今大会欠場した加藤哲史(順天堂大学)は2位から5位に転落、堀内俊介(中央大学)が2位、十時正嗣(早稲田大学)が3位につけ、2位争いは僅差の争いとなった。

クラス3
A,B,Cの3組がそれぞれ約40名の選手で競われ、京都大学・小林洋介がA組で優勝するなど、遠方からの参加者の活躍が目立った。

DAY-2
クラス1+2レースのフィニッシュ、堀内俊介(中央大学)が優勝クラス1+2レースのフィニッシュ、堀内俊介(中央大学)が優勝 photo:日本学生自転車競技連盟第二日の競技は、最終周回のフィニッシュライン通過順で順位が決定されるロードレース方式。周回獲得の優位性が考慮されるため、他の選手を引き離して逃げ切り、周回獲得をすれば上位入賞が確定する。

クラス1+2
序盤、深田晧(中央大学)、大谷雄貴(東海大学)、長森浩平(京都大学)の3名が飛び出し、一時メイン集団に35秒差を付けるたが、リーダージャージを着る西薗らの追い上げモードで集団に吸収されてしまう。

中盤、西薗良太(東京大学)、堀内俊介(中央大学)、 十時正嗣(早稲田大学)、 入部正太朗(早稲田大)の4名が先頭集団を形成、メイン集団に約30秒の差を付けたままフィニッシュへ、ゴールスプリントを 堀内俊介(中央大学)が制した。

クラス3
前日からは組み替えが行われ、新たなライバルとインカレ出場を目指して戦う学生たち。この日も各組3名がクラス2に昇格し、2日間通算のクラス3優勝は同志社大学の東直哉となった。

女子
第一日、第二日とも女子のレースが単独で行われた。両日ともに立教大学の田中舞が優勝。近年、日本学生自転車競技連盟に地元長野県から加盟した松本大学から参加の山下惣子、田中さくらも善戦した。


全日本学生ロードレースカップシリーズ第四戦
クラス1+2
DAY-1
1位 入部正太朗(早稲田大学)
2位 飯野智行(中央大学)
3位 福田高志(大阪経済大学)

DAY-2
1位 堀内俊介(中央大学)
2位 西薗良太(東京大学)
3位 十時正嗣(早稲田大学)

二日間総合
1位 入部正太朗(早稲田大学)
2位 堀内俊介(中央大学)
2位 西薗良太(東京大学)

全日本学生ロードレースカップ 通算成績(第四戦終了後)
第1位 西薗良太(東京大学)158ポイント
第2位 堀内俊介(中央大学)110ポイント
第3位 十時正嗣(早稲田大学)96ポイント

全日本学生ロードレースカップは2010年2月21日に明治神宮外苑にて最終戦を迎える予定だ。

photo&text:日本学生自転車競技連盟