2014/06/05(木) - 09:18
高性能レーシングタイヤとして高い評価を得るパナレーサーのフラッグシップモデル、RACEシリーズ。今回は2013年モデルからヨーロッパのレースシーンに対応するためにトレッドパターンを変更した「RACE C EVO2 チューブラー」をテストした。
今回インプレッションに使用した「RACE C(Classic) EVO2」は、同社のレーシングチューブラータイヤとして人気を誇る「RACE A EVO2」チューブラーのトレッドをトラディショナルなミックスパターンに変更したタイヤだ。
パナレーサーが2013年シーズンにヨーロッパのプロチームをサポートしていた際、その要求に応え、パリ〜ルーベに代表される石畳や、砂が浮き出た海岸沿いの道に対応するべく登場している。プロチームと共同開発が行われ、プロトタイプが2013年のツール・ド・フランスを走ったこともトピックスだ。
タイヤの基本構造は「RACE A EVO2」と同様だ。トレッドセンター部とショルダー部には高い耐久性を備えた「ZSGデュアルコンパウンド」を、トレッド全体には新開発の「PT(プロテクションテクノロジー)ベルト」を採用したことで、パンクのリスクを軽減させ、高い信頼性を実現している。
内蔵されるチューブには、ラテックスよりもエア保持性が良く、衝撃吸収性能や路面追従性に優れたパナレーサーの高機能軽量チューブ「R-AIR」を採用。ケーシングも、チューブラーの設計に合わせてチューブラー専用コードを使用した、メイド・イン・ジャパンの技術を結集した仕様となっている。
タイヤサイズは23cと、パリ〜ルーべを走るために開発された26cの2種類。今回はより話題性の高い26cをチョイスしてインプレッションを行った。カタログ重量は320gだ。
—インプレッション
柔軟で軟らかいので嵌め込みは楽。つまんでみるとナイロンのケーシングも厚めで、トレッド面も厚みがあり安心できるポイントだ。トレッド面にはしっかりしたコンパウンド層の厚みが感じられ、ペラペラな軽量タイヤとは全く異なる印象を受けた。
実測重量は312gと314gで、カタログよりもやや軽い。幅は8barで実測26.3mmだった。インプレッションは4bar-8barで調整しながらテストを行い、私のバランスポイントは指定空気圧下限の6barであった。
テストした第一印象はとにかく頑丈なタイヤだということ。ケーシング剛性が高いため空気圧を落としても腰砕けせず、グリップフィーリングの安心感は絶大だ。ただし乗り心地は標準的と言ったところだろうか、チューブラーにしては少ししなやかさが希薄でゴチッとした感じ。7~10barでは路面に弾かれる上、乗り味が固く感じる。
グリップフィーリングに関しては異次元と言えるほどの安心感がある。グリップインフォメーションが素晴らしく、ガチッと路面を捉えるサメ肌と違い、ズッシリとした感じだ。ブレイク手前のインフォメーションも判りやすい。この安心感は過去最高と言えるほどで、経験上最も深いバンク角を維持できた。
ブレイクする前に「そろそろ限界です。この先は滑り始めますよ」と伝えてくれるから怖くない。下り坂のコーナリング中、それなりのバンク角であっても安心してブレーキを足す事が出来る。さながらオートバイクのグリップ感とも似ており、このあたりは最も評価すべきポイントだ。
メーカーの意図するところとはパヴェだが、これはロングライドに持ってこいだろう。重ためのフィーリングでありレースにはネガティブかもしれないが、ロングライドを楽しみたい方には向いている。肉厚なトレッド面と耐パンクベルトの組み合わせはとても安心感があるし、グラベル遊びにも良いはずだ。
この抜群のグリップフィーリングが何に由来するものなのだろうか。26cという太さなのか、トレッドか、コンパウンドか。何がそうさせているかは計り知れないが、このグリップ性能とブレーキの掛かりの良さは、とにかく安心感を持ってライドを楽しみたい方にオススメしたい。
パナレーサー RACE C EVO2チューブラー
サイズ:700×26mm、700×23mm
重 量:320g(26mm)
価 格:9,420円(税抜)
text:Kenji.Degawa
今回インプレッションに使用した「RACE C(Classic) EVO2」は、同社のレーシングチューブラータイヤとして人気を誇る「RACE A EVO2」チューブラーのトレッドをトラディショナルなミックスパターンに変更したタイヤだ。
パナレーサーが2013年シーズンにヨーロッパのプロチームをサポートしていた際、その要求に応え、パリ〜ルーベに代表される石畳や、砂が浮き出た海岸沿いの道に対応するべく登場している。プロチームと共同開発が行われ、プロトタイプが2013年のツール・ド・フランスを走ったこともトピックスだ。
タイヤの基本構造は「RACE A EVO2」と同様だ。トレッドセンター部とショルダー部には高い耐久性を備えた「ZSGデュアルコンパウンド」を、トレッド全体には新開発の「PT(プロテクションテクノロジー)ベルト」を採用したことで、パンクのリスクを軽減させ、高い信頼性を実現している。
内蔵されるチューブには、ラテックスよりもエア保持性が良く、衝撃吸収性能や路面追従性に優れたパナレーサーの高機能軽量チューブ「R-AIR」を採用。ケーシングも、チューブラーの設計に合わせてチューブラー専用コードを使用した、メイド・イン・ジャパンの技術を結集した仕様となっている。
タイヤサイズは23cと、パリ〜ルーべを走るために開発された26cの2種類。今回はより話題性の高い26cをチョイスしてインプレッションを行った。カタログ重量は320gだ。
—インプレッション
柔軟で軟らかいので嵌め込みは楽。つまんでみるとナイロンのケーシングも厚めで、トレッド面も厚みがあり安心できるポイントだ。トレッド面にはしっかりしたコンパウンド層の厚みが感じられ、ペラペラな軽量タイヤとは全く異なる印象を受けた。
実測重量は312gと314gで、カタログよりもやや軽い。幅は8barで実測26.3mmだった。インプレッションは4bar-8barで調整しながらテストを行い、私のバランスポイントは指定空気圧下限の6barであった。
テストした第一印象はとにかく頑丈なタイヤだということ。ケーシング剛性が高いため空気圧を落としても腰砕けせず、グリップフィーリングの安心感は絶大だ。ただし乗り心地は標準的と言ったところだろうか、チューブラーにしては少ししなやかさが希薄でゴチッとした感じ。7~10barでは路面に弾かれる上、乗り味が固く感じる。
グリップフィーリングに関しては異次元と言えるほどの安心感がある。グリップインフォメーションが素晴らしく、ガチッと路面を捉えるサメ肌と違い、ズッシリとした感じだ。ブレイク手前のインフォメーションも判りやすい。この安心感は過去最高と言えるほどで、経験上最も深いバンク角を維持できた。
ブレイクする前に「そろそろ限界です。この先は滑り始めますよ」と伝えてくれるから怖くない。下り坂のコーナリング中、それなりのバンク角であっても安心してブレーキを足す事が出来る。さながらオートバイクのグリップ感とも似ており、このあたりは最も評価すべきポイントだ。
メーカーの意図するところとはパヴェだが、これはロングライドに持ってこいだろう。重ためのフィーリングでありレースにはネガティブかもしれないが、ロングライドを楽しみたい方には向いている。肉厚なトレッド面と耐パンクベルトの組み合わせはとても安心感があるし、グラベル遊びにも良いはずだ。
この抜群のグリップフィーリングが何に由来するものなのだろうか。26cという太さなのか、トレッドか、コンパウンドか。何がそうさせているかは計り知れないが、このグリップ性能とブレーキの掛かりの良さは、とにかく安心感を持ってライドを楽しみたい方にオススメしたい。
パナレーサー RACE C EVO2チューブラー
サイズ:700×26mm、700×23mm
重 量:320g(26mm)
価 格:9,420円(税抜)
text:Kenji.Degawa
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