2013/11/20(水) - 09:45
各ブースで見つけた注目の逸品アイテムやイベント・トークショーの様子をレポートする第6回目はダイアテックプロダクツや、東京サンエス、BOMA、カンパニョーロ・ジャパンのブースをピックアップする。
ダイアテックプロダクツ
大会場の入り口をくぐってすぐの場所にブースをダイアテックプロダクツ。来春より展開を開始するスイスのハイエンドウェアメーカー「アソス」を中心に、カスクやローターなどレース系コーナー、ブルックスやブルーノなどのライフスタイル系コーナーの3つにわかれたブースを展開した。
アソスコーナーではファビアン・カンチェラーラ(スイス)が世界選手権やオリンピックで着用するナショナルチームジャージなどの定番アイテムから、カールツァイスのレンズを使用したアイウェアやレイクとのコラボシューズまで幅広く展示。
レース系コーナーで多くの注目を集めていたのが発売されたばかりのロータークランク式パワーメーターROTOR POWERの試乗会で、その高い計測精度や、アッセンブルされていた楕円チェーンリングQ-Ringsを体験することができた。同時に計測したパワーを用いたゲームが開催され、最も高いパワーウェイトレシオ達成した来場者にはローターのクランク、2位にはQ-Ringsがプレゼントされるという大盤振る舞いだ。
ライフスタイル系コーナーのブース担当者イチオシアイテムはブルックスから登場した新しいコンセプトのサドル「Cambium」とのこと。自然身あふれる質感と適度な変形による高い快適性が特徴で、開発時には世界中のサイクルスト500人によるテストを行い、9割以上のテスターが現在仕様中のサドルよりも快適と答えたそうだ。
東京サンエス One by ESU、Dixna
日本人の体型に合わせて独自に開発したフレームやパーツが支持を集める東京サンエス。オリジナルブランドの
「One by ESU(ワンバイエス)」や「Dixna(ディズナ)」、東洋フレームとのコラボブランド「テスタッチ」、そして今季より新たに展開を開始したオリジナルフレームのJFFシリーズをメインとしたブースを展開した。
ブーム到来以前からシクロクロスに注力してきた同社だけあり、トレンドのディスクブレーキ搭載CXバイク「JFF#801」を初公開。全日本選手権9連覇の辻浦圭一選手が開発に参加しており、レーシーなジオメトリーを採用しているとのことだ。また、会場内でも数少ないシマノ製ロード用油圧ディスクが装着車とあって、コアな来場者を中心に注目を集めていた。
パーツ類では、ドロップハンドルのショルダー部分から操作可能なブレーキアシストレバー「ジェイクルー レバー」やQファクター140mm以下でアーム長が最短140mmから揃う「LA CRANK」、独特の曲がりを持つドロップハンドル群などのアイデア商品が来場者の的だった。
そして、ブースの前ではサイクルモードの名物イベントの1つと言っても過言では無いこ~ぢクラブによる自転車教室が行われ、3本ローラーの上を自在に使いこなす様子にびっくりした方も少なくないはず。今年はこ~ぢさんによるハーモニカやトランペットのパフォーマンスこそなかったものの、多くの観客が集まり、豊岡英子選手が参加したりと例年以上に”熱く”盛り上がっていた。
BOMA(ボーマ)
カーボン繊維商社というバックグラウンドを持つ国内ブランドBOMA(ボーマ)はトレンドを取り入れた多数の新作モデルを初披露。ロードではエアロロードのRASOR(ラソア)とディスクブレーキロードのD1R、コストパフォーマンスを追求したエントリーモデルのC-1が登場した。
中でもブース担当者イチオシのモデルがRASORだ。ホリゾンタルに近いオーソドックスなスタイルながら、ダイレクトマウントブレーキをはじめ、バッテリー内蔵化やフォーククラウンと一体化したヘッドチューブ周りの造形、クイル(臼)式のシートクランプ、蛍光カラーなどのトレンドを網羅している。現在開発の最終段階にあるとのこと。
CW編集部の注目モデルは様々な用途に対応するディスクロードのD1R。フレームに「PROTO」と記されることからも分かる様に展示車は試作品で、現時点では剛性の振動吸収性のバランスを調整しているとのこと。ブレーキ台座は前後共にポストマウントとなっている。
カンパニョーロ・ジャパン
今年創業80周年を迎えたカンパニョーロは既に発売開始され話題となっている80th Anniversary Collectionをメインとしたブースを展開した。記念モデルのコンポーネントやホイールはそれぞれスーパーレコードとボーラULTRAをベースとしており、赤い記念ロゴや艶消しフィニッシュが通常とは異なる点だ。
他にも、35mmハイトのカーボンリムを採用した同社最軽量のホイール「BORA 35」や30mm径スピンドルを採用しBB30やPF30に対応するクランクセット「OVER TORQUE」、名作ディスクホイールのギブリに替わる新モデルの「BORA ULTRA TT」など注目のアイテムも展示されていた。
興津螺旋
静岡に居を構える総合ネジメーカーの興津螺旋(おきつらせん)はカラフルな自転車用チタンボルトを展示。素材にはチタンの添加元素として一般的なアルミニウムとバナジウムと同時にクロムとスズを添加したβチタン合金を採用し、これを冷間加工で成型することでステンレスよりも格段に高い強度を実現しているとのこと。
2013シーズンは7年ぶりにダウンヒル全日本王者に返り咲いた井手川直樹(Devinci/SUNSPI.com)選手にボルトの供給をおこない、「剛性が上がった事でよりカッチリとしたブレーキフィールになったため、熱によるフェードの発生が少くなった」と語っている。実際にサイクルモードではチタンボルト装着車と非装着車の乗り比べを行い8割以上が変化を実感したそうだ。
text:Yuya.Yamamoto
photo:CW編集部
ダイアテックプロダクツ
大会場の入り口をくぐってすぐの場所にブースをダイアテックプロダクツ。来春より展開を開始するスイスのハイエンドウェアメーカー「アソス」を中心に、カスクやローターなどレース系コーナー、ブルックスやブルーノなどのライフスタイル系コーナーの3つにわかれたブースを展開した。
アソスコーナーではファビアン・カンチェラーラ(スイス)が世界選手権やオリンピックで着用するナショナルチームジャージなどの定番アイテムから、カールツァイスのレンズを使用したアイウェアやレイクとのコラボシューズまで幅広く展示。
レース系コーナーで多くの注目を集めていたのが発売されたばかりのロータークランク式パワーメーターROTOR POWERの試乗会で、その高い計測精度や、アッセンブルされていた楕円チェーンリングQ-Ringsを体験することができた。同時に計測したパワーを用いたゲームが開催され、最も高いパワーウェイトレシオ達成した来場者にはローターのクランク、2位にはQ-Ringsがプレゼントされるという大盤振る舞いだ。
ライフスタイル系コーナーのブース担当者イチオシアイテムはブルックスから登場した新しいコンセプトのサドル「Cambium」とのこと。自然身あふれる質感と適度な変形による高い快適性が特徴で、開発時には世界中のサイクルスト500人によるテストを行い、9割以上のテスターが現在仕様中のサドルよりも快適と答えたそうだ。
東京サンエス One by ESU、Dixna
日本人の体型に合わせて独自に開発したフレームやパーツが支持を集める東京サンエス。オリジナルブランドの
「One by ESU(ワンバイエス)」や「Dixna(ディズナ)」、東洋フレームとのコラボブランド「テスタッチ」、そして今季より新たに展開を開始したオリジナルフレームのJFFシリーズをメインとしたブースを展開した。
ブーム到来以前からシクロクロスに注力してきた同社だけあり、トレンドのディスクブレーキ搭載CXバイク「JFF#801」を初公開。全日本選手権9連覇の辻浦圭一選手が開発に参加しており、レーシーなジオメトリーを採用しているとのことだ。また、会場内でも数少ないシマノ製ロード用油圧ディスクが装着車とあって、コアな来場者を中心に注目を集めていた。
パーツ類では、ドロップハンドルのショルダー部分から操作可能なブレーキアシストレバー「ジェイクルー レバー」やQファクター140mm以下でアーム長が最短140mmから揃う「LA CRANK」、独特の曲がりを持つドロップハンドル群などのアイデア商品が来場者の的だった。
そして、ブースの前ではサイクルモードの名物イベントの1つと言っても過言では無いこ~ぢクラブによる自転車教室が行われ、3本ローラーの上を自在に使いこなす様子にびっくりした方も少なくないはず。今年はこ~ぢさんによるハーモニカやトランペットのパフォーマンスこそなかったものの、多くの観客が集まり、豊岡英子選手が参加したりと例年以上に”熱く”盛り上がっていた。
BOMA(ボーマ)
カーボン繊維商社というバックグラウンドを持つ国内ブランドBOMA(ボーマ)はトレンドを取り入れた多数の新作モデルを初披露。ロードではエアロロードのRASOR(ラソア)とディスクブレーキロードのD1R、コストパフォーマンスを追求したエントリーモデルのC-1が登場した。
中でもブース担当者イチオシのモデルがRASORだ。ホリゾンタルに近いオーソドックスなスタイルながら、ダイレクトマウントブレーキをはじめ、バッテリー内蔵化やフォーククラウンと一体化したヘッドチューブ周りの造形、クイル(臼)式のシートクランプ、蛍光カラーなどのトレンドを網羅している。現在開発の最終段階にあるとのこと。
CW編集部の注目モデルは様々な用途に対応するディスクロードのD1R。フレームに「PROTO」と記されることからも分かる様に展示車は試作品で、現時点では剛性の振動吸収性のバランスを調整しているとのこと。ブレーキ台座は前後共にポストマウントとなっている。
カンパニョーロ・ジャパン
今年創業80周年を迎えたカンパニョーロは既に発売開始され話題となっている80th Anniversary Collectionをメインとしたブースを展開した。記念モデルのコンポーネントやホイールはそれぞれスーパーレコードとボーラULTRAをベースとしており、赤い記念ロゴや艶消しフィニッシュが通常とは異なる点だ。
他にも、35mmハイトのカーボンリムを採用した同社最軽量のホイール「BORA 35」や30mm径スピンドルを採用しBB30やPF30に対応するクランクセット「OVER TORQUE」、名作ディスクホイールのギブリに替わる新モデルの「BORA ULTRA TT」など注目のアイテムも展示されていた。
興津螺旋
静岡に居を構える総合ネジメーカーの興津螺旋(おきつらせん)はカラフルな自転車用チタンボルトを展示。素材にはチタンの添加元素として一般的なアルミニウムとバナジウムと同時にクロムとスズを添加したβチタン合金を採用し、これを冷間加工で成型することでステンレスよりも格段に高い強度を実現しているとのこと。
2013シーズンは7年ぶりにダウンヒル全日本王者に返り咲いた井手川直樹(Devinci/SUNSPI.com)選手にボルトの供給をおこない、「剛性が上がった事でよりカッチリとしたブレーキフィールになったため、熱によるフェードの発生が少くなった」と語っている。実際にサイクルモードではチタンボルト装着車と非装着車の乗り比べを行い8割以上が変化を実感したそうだ。
text:Yuya.Yamamoto
photo:CW編集部
Amazon.co.jp