2013/10/24(木) - 09:54
10月23日、フランス・パリで101回ツール・ド・フランスのコースプレゼンテーションが行なわれ、クリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング)を始めとするビッグネームが集まるその前で、3週間・全長3656kmのコースが発表された。
事前に発表されていた通り、2014年のツール・ド・フランスはイギリスのヨークシャー地方でグランデパール(開幕)を迎える。3ステージをイギリス国内で消化後、空路でドーバー海峡を渡ってフランス本土へ。同国北部から時計回りにピレネー山脈まで南下し、パリで最終日を迎える。
全21ステージ・全長3656kmのコースには、頂上ゴールが6ステージ、個人タイムトライアルが1ステージ設定されている。その一方でチームタイムトライアルや山岳個人タイムトライアルは登場しない。
何と言っても注目はパヴェ(石畳)が登場する第5ステージだ。ツールにパヴェが登場するのは4年ぶり。ベルギーのイーペルをスタートし、後半にかけて9つのパヴェ区間(全長15.4km)を経てアランベール・ポルトドゥエノーにゴールする。体重の軽いオールラウンダーたちが「北の地獄(パリ〜ルーベ)」さながらのパヴェコースで苦しむことになる。落車やメカトラで遅れる選手も出てくるだろう。
ヴォージュ山脈に分け入る第8ステージが今大会最初の山頂フィニッシュ。登坂距離が短いながらも平均勾配10%オーバーのパンチの効いたジェラールメ・ラマドレーヌ(第8ステージ)と、6つのカテゴリー山岳を越え、ラプランシェ・デ・ベルフィーユの頂上にゴールする第10ステージで総合成績にシャッフルがかかる。
第2週に入ると、ツールはアルプス山脈へ。シャムルースにゴールする第13ステージと、大会最高地点の標高2360mイゾアール峠を越えてリゾルにゴールする第14ステージの2連続山頂フィニッシュでマイヨジョーヌは本命に渡る。
2回目の休息日の先に待つのは、最終決戦地ピレネー山脈での3連続山岳ステージ。テクニカルなバレ峠のダウンヒルを経てフィニッシュする第16ステージ、スペインに立ち寄りながら3つのカテゴリー山岳を越え、サンラリ・スランプラダデまで登ってゴールする第17ステージ、そして標高2115mのトゥールマレー峠を越えてオタカムを駆け上がる第18ステージで山岳バトルはクライマックスを迎える。
そしてマイヨジョーヌを決定づけるのが、最終日前日に行なわれるベルジュラックからペリグーまでの54km個人タイムトライアルだ。今大会唯一TTバイクの出番となるこの1時間強の「時間との闘い」で第101代チャンピオンが生まれる。なお、1994年のツールでは64kmコース(スタートとゴールが逆)で個人TTが行なわれ、ミゲール・インドゥライン(スペイン)がステージ優勝。そのままマイヨジョーヌを12日間着続けて総合優勝を飾っている。
過激なコースを設定しがちなジロやブエルタと比べると、難易度が低いように見えてしまう2014年のツール。チームプレゼンテーションに出席した選手たちはパヴェが危険だと口を揃えた。
アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)は「序盤のパヴェステージが複雑な展開をもたらすかも知れない。神経質な闘いになるだろうし、落車やメカトラでツールを失いかねない。最後の個人タイムトライアルまでに大きなタイム差が付いていると思う」とコメントする。
「若い頃パリ〜ルーベを走ったことがあるけど、とても石畳が好きだなんて言えない。パヴェでのリスクを最小限にする必要がある。ホイールを持たせたメカニックを100m毎に配置する必要があるかもね(笑)とにかくパヴェへの対処が必要だ」と語るのは、大会連覇が懸かったフルーム。「パヴェだけじゃなく、横風にも警戒しないといけない。タイムトライアルの距離も長いからクライマー向きとは言えない。僕にとってはとてもバランスの取れたコースだよ」。
フルームはチームプレゼンテーション終了後、さいたまクリテリウムのため成田行きのフライトに飛び乗った。
Parcours 2014 en 3D / The 2014 route in 3D 投稿者 tourdefrance
ツール・ド・フランス2014ステージリスト
7月5日(土)第1ステージ リーズ〜ハロゲート(イギリス) 191km
7月6日(日)第2ステージ ヨーク〜シェフィールド(イギリス) 198km
7月7日(月)第3ステージ ケンブリッジ〜ロンドン(イギリス) 159km
7月8日(火)第4ステージ ルテュケ・パリプラージュ〜リール 164km
7月9日(水)第5ステージ イーペル(ベルギー)〜アランベール・ポルトドゥエノー 156km
7月10日(木)第6ステージ アラス〜ランス 194km
7月11日(金)第7ステージ エペルネー〜ナンシー 233km
7月12日(土)第8ステージ トンブレンヌ〜ジェラールメ・ラマドレーヌ 161km
7月13日(日)第9ステージ ジェラールメ〜ミュルーズ 166km
7月14日(月)第10ステージ ミュルーズ〜ラプランシェ・デ・ベルフィーユ 161km
7月15日(火)休息日
7月16日(水)第11ステージ ブザンソン〜オヨナ 186km
7月17日(木)第12ステージ ブールガンブレス〜サンテティエンヌ 183km
7月18日(金)第13ステージ サンテティエンヌ〜シャムルース 200km
7月19日(土)第14ステージ グルノーブル〜リゾル 177km
7月20日(日)第15ステージ タリアール〜ニーム 222km
7月21日(月)休息日
7月22日(火)第16ステージ カルカソンヌ〜バニェール・ド・ルション 237km
7月23日(水)第17ステージ サン・ゴーダンス〜サンラリ・スランプラダデ 125km
7月24日(木)第18ステージ ポー〜オタカム 145km
7月25日(金)第19ステージ モブルゲ・ペイ・ドゥ・ヴァルダドゥール〜ベルジュラック 208km
7月26日(土)第20ステージ ベルジュラック〜ペリグー 54km(個人TT)
7月27日(日)第21ステージ エヴリー〜パリ・シャンゼリゼ 136km
text:Kei Tsuji
事前に発表されていた通り、2014年のツール・ド・フランスはイギリスのヨークシャー地方でグランデパール(開幕)を迎える。3ステージをイギリス国内で消化後、空路でドーバー海峡を渡ってフランス本土へ。同国北部から時計回りにピレネー山脈まで南下し、パリで最終日を迎える。
全21ステージ・全長3656kmのコースには、頂上ゴールが6ステージ、個人タイムトライアルが1ステージ設定されている。その一方でチームタイムトライアルや山岳個人タイムトライアルは登場しない。
何と言っても注目はパヴェ(石畳)が登場する第5ステージだ。ツールにパヴェが登場するのは4年ぶり。ベルギーのイーペルをスタートし、後半にかけて9つのパヴェ区間(全長15.4km)を経てアランベール・ポルトドゥエノーにゴールする。体重の軽いオールラウンダーたちが「北の地獄(パリ〜ルーベ)」さながらのパヴェコースで苦しむことになる。落車やメカトラで遅れる選手も出てくるだろう。
ヴォージュ山脈に分け入る第8ステージが今大会最初の山頂フィニッシュ。登坂距離が短いながらも平均勾配10%オーバーのパンチの効いたジェラールメ・ラマドレーヌ(第8ステージ)と、6つのカテゴリー山岳を越え、ラプランシェ・デ・ベルフィーユの頂上にゴールする第10ステージで総合成績にシャッフルがかかる。
第2週に入ると、ツールはアルプス山脈へ。シャムルースにゴールする第13ステージと、大会最高地点の標高2360mイゾアール峠を越えてリゾルにゴールする第14ステージの2連続山頂フィニッシュでマイヨジョーヌは本命に渡る。
2回目の休息日の先に待つのは、最終決戦地ピレネー山脈での3連続山岳ステージ。テクニカルなバレ峠のダウンヒルを経てフィニッシュする第16ステージ、スペインに立ち寄りながら3つのカテゴリー山岳を越え、サンラリ・スランプラダデまで登ってゴールする第17ステージ、そして標高2115mのトゥールマレー峠を越えてオタカムを駆け上がる第18ステージで山岳バトルはクライマックスを迎える。
そしてマイヨジョーヌを決定づけるのが、最終日前日に行なわれるベルジュラックからペリグーまでの54km個人タイムトライアルだ。今大会唯一TTバイクの出番となるこの1時間強の「時間との闘い」で第101代チャンピオンが生まれる。なお、1994年のツールでは64kmコース(スタートとゴールが逆)で個人TTが行なわれ、ミゲール・インドゥライン(スペイン)がステージ優勝。そのままマイヨジョーヌを12日間着続けて総合優勝を飾っている。
過激なコースを設定しがちなジロやブエルタと比べると、難易度が低いように見えてしまう2014年のツール。チームプレゼンテーションに出席した選手たちはパヴェが危険だと口を揃えた。
アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)は「序盤のパヴェステージが複雑な展開をもたらすかも知れない。神経質な闘いになるだろうし、落車やメカトラでツールを失いかねない。最後の個人タイムトライアルまでに大きなタイム差が付いていると思う」とコメントする。
「若い頃パリ〜ルーベを走ったことがあるけど、とても石畳が好きだなんて言えない。パヴェでのリスクを最小限にする必要がある。ホイールを持たせたメカニックを100m毎に配置する必要があるかもね(笑)とにかくパヴェへの対処が必要だ」と語るのは、大会連覇が懸かったフルーム。「パヴェだけじゃなく、横風にも警戒しないといけない。タイムトライアルの距離も長いからクライマー向きとは言えない。僕にとってはとてもバランスの取れたコースだよ」。
フルームはチームプレゼンテーション終了後、さいたまクリテリウムのため成田行きのフライトに飛び乗った。
Parcours 2014 en 3D / The 2014 route in 3D 投稿者 tourdefrance
ツール・ド・フランス2014ステージリスト
7月5日(土)第1ステージ リーズ〜ハロゲート(イギリス) 191km
7月6日(日)第2ステージ ヨーク〜シェフィールド(イギリス) 198km
7月7日(月)第3ステージ ケンブリッジ〜ロンドン(イギリス) 159km
7月8日(火)第4ステージ ルテュケ・パリプラージュ〜リール 164km
7月9日(水)第5ステージ イーペル(ベルギー)〜アランベール・ポルトドゥエノー 156km
7月10日(木)第6ステージ アラス〜ランス 194km
7月11日(金)第7ステージ エペルネー〜ナンシー 233km
7月12日(土)第8ステージ トンブレンヌ〜ジェラールメ・ラマドレーヌ 161km
7月13日(日)第9ステージ ジェラールメ〜ミュルーズ 166km
7月14日(月)第10ステージ ミュルーズ〜ラプランシェ・デ・ベルフィーユ 161km
7月15日(火)休息日
7月16日(水)第11ステージ ブザンソン〜オヨナ 186km
7月17日(木)第12ステージ ブールガンブレス〜サンテティエンヌ 183km
7月18日(金)第13ステージ サンテティエンヌ〜シャムルース 200km
7月19日(土)第14ステージ グルノーブル〜リゾル 177km
7月20日(日)第15ステージ タリアール〜ニーム 222km
7月21日(月)休息日
7月22日(火)第16ステージ カルカソンヌ〜バニェール・ド・ルション 237km
7月23日(水)第17ステージ サン・ゴーダンス〜サンラリ・スランプラダデ 125km
7月24日(木)第18ステージ ポー〜オタカム 145km
7月25日(金)第19ステージ モブルゲ・ペイ・ドゥ・ヴァルダドゥール〜ベルジュラック 208km
7月26日(土)第20ステージ ベルジュラック〜ペリグー 54km(個人TT)
7月27日(日)第21ステージ エヴリー〜パリ・シャンゼリゼ 136km
text:Kei Tsuji
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