イタリアンスプリントの主砲ペタッキが国内初戦で5連覇を達成

イタリア国内のオープニングレースとして知られる第14回GPコスタ・デッリ・エトゥルスキ（UCI1.1）がイタリア中部のトスカーナ州で開催され、集団スプリントを制したアレッサンドロ・ペタッキ（イタリア、LPRブレークス）が優勝。同大会5年連続優勝の快挙を成し遂げた。

トスカーナ州西部の並木道を進んでいく photo:CorVosイタリア国内における2009年最初のUCI（国際自転車競技連盟）登録レース、GPコスタ・デッリ・エトゥルスキが2月7日に開催された。今年で開催14回目を迎えるワンディレースで、ゴール地点の街の名前から「ドノラティコ」とも呼ばれる。

コースは大小3つの周回から成る193km。レースは今シーズンからISDジャージを着るジョヴァンニ・ヴィスコンティ（イタリア）とアンドレー・グリブコ（ウクライナ）が100kmに渡って逃げ続けたが、ラスト20kmで吸収された。

100kmに渡って逃げ続けたジョヴァンニ・ヴィスコンティ（イタリア）とアンドレー・グリブコ（ウクライナ、ともにISD） photo:CorVos最後は集団スプリントに持ち込まれ、ペタッキがジャコポ・グアルニエーリ（イタリア、リクイガス）やロバート・ハンター（南アフリカ、バルロワールド）を打ち破った。ペタッキはファッサボルトロ時代の2005年から続く連勝記録を5に伸ばしている。

グランツール全てでステージ優勝経験のあるペタッキは現在35歳。数年前まで世界トップスプリンターと謳われていたが、2007年の気管支拡張薬サルブタモール使用に端を発したドーピング疑惑（UCIから薬物使用の許可を得ていたが、計測値が規定値をオーバー）により、2008年8月までの出場停止処分を受け、そして所属していたチームミルラムを解雇された。

シーズン1勝目を飾ったアレッサンドロ・ペタッキ（イタリア、LPRブレークス） photo:CorVos現在LPRブレークスに所属するペタッキは、プロ14年目の今年、再び世界の舞台に挑む。チームはすでにジロ・デ・イタリアやティレーノ〜アドリアティコ、ミラノ〜サンレモへの出場権を獲得しており、エーススプリンターとしてペタッキを最前線に送り込むはずだ。

ガゼッタ紙のインタビューの中でペタッキは「35歳の年齢は問題じゃない。今日のスプリントでそのことがはっきりした。みんなカヴェンディッシュのことを聞きたがるけど、強いのは彼だけじゃないよ。ミラノ〜サンレモはレ・マニエの上りの導入により（優勝した2005年と）大きく変わった。タフなレースに向けて実戦経験を積んでいきたい」と、本格的なシーズンインに向けての意気込みを語っている。

GPコスタ・デッリ・エトゥルスキ2009結果
1位　アレッサンドロ・ペタッキ（イタリア、LPRブレークス）4h44'34"
2位　ジャコポ・グアルニエーリ（イタリア、リクイガス）
3位　ロバート・ハンター（南アフリカ、バルロワールド）
4位　フランチェスコ・ジナンニ（イタリア、ディキジョヴァンニ）
5位　マルコ・クンプ（スロベニア、アドリアモビル）
6位　ルーカ・パオリーニ（イタリア、アックア・エ・サポーネ）
7位　マルコ・フラッポルティ（イタリア、CSFグループ・ナヴィガーレ）
8位　オスカル・ガット（イタリア、ISD）
9位　フランチェスコ・リヴェラ（イタリア、アミーカチップス）
10位　クシシュトフ・シュザヴィンスキ（ポーランド、ミケ）