2013/04/04(木) - 12:11
2級山岳ラ・レハナ峠にゴールするブエルタ・アル・パイスバスコ(UCIワールドツアー)第3ステージ。最大勾配21%の激坂で集団から飛び出し、同じコロンビア出身のベタンクールをかわしたセルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング)が勝利した。
バスクの州都ビトリア・ガステイスから一路北上し、同州最大の都市ビルバオ近郊のトラパガラン/ラ・レハナ峠に至る167kmで行なわれたバスク一周第3ステージ。
合計5つのカテゴリー山岳が設定されているが、何と言ってもゴール地点ラ・レハナ峠の奇抜さが目を引く。全長7.4kmの峠は勾配変化に富んでおり、ラスト1kmを切ってから勾配が跳ね上がる。ラスト400mの勾配が21%に達するという激坂ぶりだ。
この日も、まるでそれが義務であるかのように、アメツ・チュルカ(スペイン、カハルーラル)が逃げた。3日連続でエスケープを試みたチュルカは、一緒に逃げたダニエル・ナバーロ(スペイン、コフィディス)らを差し置いて、4つのカテゴリー山岳と3つの中間スプリントを先頭通過。山岳賞とスプリント賞のリードを揺るぎないものにする。
モビスターやオメガファーマ・クイックステップがコントロールしたメイン集団は、2級山岳ラ・レハナ峠突入を前に、ラスト9kmで逃げを吸収する。ラ・レハナ峠の登りが始まると、サクソ・ティンコフやガーミン・シャープがレースをコントロール。
登り前半の急勾配区間でエナオモントーヤがアタックすると、ナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター)やアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)がすぐさま反応。このペースアップによって20名ほどに絞られた集団から、ゴールまで3kmを残した下り区間でカルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル)とジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ)の2人が飛び出す。
協力してメイン集団を引き離したベタンクールとカルーゾの2人は、10秒のリードをもってラスト1kmに差し掛かる。大勢の観客をかき分けながら20%オーバーの登りを進むメイン集団から、再びエナオモントーヤがアタックした。
コンタドールやクインターナを振り切ったエナオモントーヤが、単独で先頭のベタンクールとカルーゾに合流する。急勾配の登りをダンシングで軽く蛇行しながら進むエナオモントーヤ、ベタンクール、カルーゾの3人。徐々にカルーゾが後退し、2人のコロンビア人による一騎打ちに。肘をぶつけながらの、スローモーションのようなスプリントでエナオモントーヤが先着した。
同じくコロンビア出身のクインターナが8秒遅れのステージ4位でゴール。エナオモントーヤのチームメイトであるポルトやコンタドールが10秒遅れでゴール。総合ではエナオモントーヤが首位に立ち、クインターナが8秒差、ポルトやコンタドールが10秒差で続いている。
「今日はセルジオが最も強く、タイミング良く勝負に出た。そしてリッチーは常に後方で状況をコントロール。チームにとって完璧に近い結果だ」と語るのは、2010年に現役を引退し、2011年からチームカーのハンドルを握るニコラ・ポルタル監督。「でも今回はフルメンバーを揃えていないので、明日からは厳しい闘いになると思う」。最終日に全長24kmの個人タイムトライアルが設定されているため、スカイプロサイクリングは現在総合3位のポルトをエースに立てる可能性が高い。
翌日の第4ステージは、難易度の高いカテゴリー1級と2級の山岳を合計5つ越える151kmのクイーンステージ。平均勾配6.7%・登坂距離7.3kmの1級山岳ウサルツァ峠頂上ゴールで、より熱い総合争いが繰り広げられるだろう。
選手コメントはスカイプロサイクリング公式サイトより。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2013第3ステージ結果
1位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング) 3h54'22"
2位 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル)
3位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ) +05"
4位 ナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター) +08"
5位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) +10"
6位 リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング)
7位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)
8位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
9位 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル) +16"
10位 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル) +21"
個人総合成績
1位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング) 12h24'26"
2位 ナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター) +08"
3位 リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング) +10"
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)
5位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ)
6位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
7位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ) +21"
8位 ピーター・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)
9位 ホセ・エラーダ(スペイン、モビスター)
10位 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル)
ポイント賞
セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング)
山岳賞
アメツ・チュルカ(スペイン、カハルーラル)
スプリント賞
アメツ・チュルカ(スペイン、カハルーラル)
チーム総合成績
モビスター
text:Kei Tsuji
photo:vueltapaisvasco.diariovasco.com
バスクの州都ビトリア・ガステイスから一路北上し、同州最大の都市ビルバオ近郊のトラパガラン/ラ・レハナ峠に至る167kmで行なわれたバスク一周第3ステージ。
合計5つのカテゴリー山岳が設定されているが、何と言ってもゴール地点ラ・レハナ峠の奇抜さが目を引く。全長7.4kmの峠は勾配変化に富んでおり、ラスト1kmを切ってから勾配が跳ね上がる。ラスト400mの勾配が21%に達するという激坂ぶりだ。
この日も、まるでそれが義務であるかのように、アメツ・チュルカ(スペイン、カハルーラル)が逃げた。3日連続でエスケープを試みたチュルカは、一緒に逃げたダニエル・ナバーロ(スペイン、コフィディス)らを差し置いて、4つのカテゴリー山岳と3つの中間スプリントを先頭通過。山岳賞とスプリント賞のリードを揺るぎないものにする。
モビスターやオメガファーマ・クイックステップがコントロールしたメイン集団は、2級山岳ラ・レハナ峠突入を前に、ラスト9kmで逃げを吸収する。ラ・レハナ峠の登りが始まると、サクソ・ティンコフやガーミン・シャープがレースをコントロール。
登り前半の急勾配区間でエナオモントーヤがアタックすると、ナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター)やアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)がすぐさま反応。このペースアップによって20名ほどに絞られた集団から、ゴールまで3kmを残した下り区間でカルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル)とジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ)の2人が飛び出す。
協力してメイン集団を引き離したベタンクールとカルーゾの2人は、10秒のリードをもってラスト1kmに差し掛かる。大勢の観客をかき分けながら20%オーバーの登りを進むメイン集団から、再びエナオモントーヤがアタックした。
コンタドールやクインターナを振り切ったエナオモントーヤが、単独で先頭のベタンクールとカルーゾに合流する。急勾配の登りをダンシングで軽く蛇行しながら進むエナオモントーヤ、ベタンクール、カルーゾの3人。徐々にカルーゾが後退し、2人のコロンビア人による一騎打ちに。肘をぶつけながらの、スローモーションのようなスプリントでエナオモントーヤが先着した。
同じくコロンビア出身のクインターナが8秒遅れのステージ4位でゴール。エナオモントーヤのチームメイトであるポルトやコンタドールが10秒遅れでゴール。総合ではエナオモントーヤが首位に立ち、クインターナが8秒差、ポルトやコンタドールが10秒差で続いている。
「今日はセルジオが最も強く、タイミング良く勝負に出た。そしてリッチーは常に後方で状況をコントロール。チームにとって完璧に近い結果だ」と語るのは、2010年に現役を引退し、2011年からチームカーのハンドルを握るニコラ・ポルタル監督。「でも今回はフルメンバーを揃えていないので、明日からは厳しい闘いになると思う」。最終日に全長24kmの個人タイムトライアルが設定されているため、スカイプロサイクリングは現在総合3位のポルトをエースに立てる可能性が高い。
翌日の第4ステージは、難易度の高いカテゴリー1級と2級の山岳を合計5つ越える151kmのクイーンステージ。平均勾配6.7%・登坂距離7.3kmの1級山岳ウサルツァ峠頂上ゴールで、より熱い総合争いが繰り広げられるだろう。
選手コメントはスカイプロサイクリング公式サイトより。
ブエルタ・アル・パイスバスコ2013第3ステージ結果
1位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング) 3h54'22"
2位 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル)
3位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ) +05"
4位 ナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター) +08"
5位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) +10"
6位 リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング)
7位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)
8位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
9位 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル) +16"
10位 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル) +21"
個人総合成績
1位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング) 12h24'26"
2位 ナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター) +08"
3位 リッチー・ポルト(オーストラリア、スカイプロサイクリング) +10"
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)
5位 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ)
6位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
7位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ) +21"
8位 ピーター・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)
9位 ホセ・エラーダ(スペイン、モビスター)
10位 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル)
ポイント賞
セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング)
山岳賞
アメツ・チュルカ(スペイン、カハルーラル)
スプリント賞
アメツ・チュルカ(スペイン、カハルーラル)
チーム総合成績
モビスター
text:Kei Tsuji
photo:vueltapaisvasco.diariovasco.com
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