2009/01/20(火) - 23:12
ダウンアンダー最強の称号は譲れないーーー。2008年大会でステージ4勝を飾って総合優勝に輝いたアンドレ・グライペル(ドイツ、チームコロンビア・ハイロード)が、ツアー・ダウンアンダー第1ステージを制してリーダージャージを獲得。大会初の連覇に向けて絶好のスタートを切った。
2009年1月20日、プロツアー第一戦ツアー・ダウンアンダー本戦がスタートした。前々日に行なわれたクリテリウムは本戦に組み込まれないため、実質的にこの日、5年目のUCI(国際自転車競技連盟)プロツアーがスタートしたことになる。
初日の第1ステージはアデレード近郊のノルウッドからマウソンレイクスまでの140kmで行なわれた。途中2つの山岳ポイントを含む標高400mほどの山岳地帯を通過するが、ゴールまでラスト20kmに渡って平坦路が続く。初日からダウンアンダー名物のスプリントバトルに注目が集まった。
気温35度を超える暑さの中、レースは3km地点でのオリヴィエ・カイセン(ベルギー、サイレンス・ロット)のアタックでスタート。カイセンにアンドニ・ラフエンテ(スペイン、エウスカルテル)が合流すると、メイン集団は早くもこれを容認した。
逃げる2名のリードは7分近くまで拡大し、ラフエンテが観客が詰めかけた2つの山岳ポイントを、カイセンが2つの中間スプリントポイントをそれぞれ先頭で通過。それぞれスプリント賞と山岳賞ジャージの着用を決めている。
やがて先頭2名とメイン集団のタイム差が縮小すると、前々日のクリテリウムでも果敢に逃げたジャック・ボブリッジ(オーストラリア、UniSA)がこの日も奮起して集団からアタック。オーストラリアU23タイムトライアルチャンピオンのボブリッジは、先に逃げていた2名を追い越し、そのまま単独逃げを敢行する。しかしスプリンターチームが強力に牽くメイン集団はこの動きをも封じ込め、直線路で構成されたゴール前にやってきた。
最終局面ではチームコロンビアが懸命な牽引を見せ、グライペルとロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)先頭でスプリントを開始。しかしゴールまで残り150mで沿道の観客が構えるカメラに接触したマキュアンは失速してしまう。後方からバーデン・クック(オーストラリア、UniSA)が追い上げを見せたが届かず、パワフルなスプリントを見せた身長186cm・体重75kgのグライペルが先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた。
2008年大会でステージ4勝という圧倒的な力で総合優勝に輝いたグライペルは、オーストラリアのケヴィン・ルッド首相が出席した表彰式で再びオレンジ色のリーダージャージに袖を通した。
グライペルは「ゴール前ではライバルチームに仕事をさせて、彼らが消耗したところでチームメイトに全力で引くように言ったんだ。まさにその通りになったよ。チームメイト全員でのリードアウトによって、僕に勝利のチャンスが回ってきたんだ」と、チームの結束力をアピール。「明日からこれ以上暑くならなければいいんだけど」と、連日の暑さが少し気にかかる様子だが、「リーダージャージを手に入れたならば、それを全力で死守するまで」。大会連覇については自信をのぞかせている。
負傷した右手を気遣いながら4位でゴールしたマキュアンは「骨折はしていないと思う。ちょうどスプリントを開始しようと思ったその瞬間、目の前にドでかいカメラが構えていたんだ。どうすることもできなかった。幸い落車はしなかったけど、今日一日が台無しになった。レースやシーズン全体を台無しにしてしまう可能性だってあったんだ」。診断の結果骨折は無く、マキュアンは翌日もスタートラインに並ぶ予定だ。
ツアー・ダウンアンダー2009第1ステージ結果
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、チームコロンビア・ハイロード)3h45'27"
2位 バーデン・クック(オーストラリア、UniSA)
3位 スチュアート・オグレディ(オーストラリア、チームサクソバンク)
4位 ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)
5位 ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、リクイガス)
6位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、クイックステップ)
7位 ウィム・ストロティンガ(オランダ、チームミルラム)
8位 ティモシー・グッセル(ニュージーランド、フランセーズデジュー)
9位 ルーカ・バルラ(イタリア、チームミルラム)
10位 アンドレア・グレンデネ(イタリア、ランプレNGC)
個人総合成績
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、チームコロンビア・ハイロード)3h45'16"
2位 バーデン・クック(オーストラリア、UniSA)+05"
3位 オリヴィエ・カイセン(ベルギー、サイレンス・ロット)
4位 スチュアート・オグレディ(オーストラリア、チームサクソバンク)+07"
5位 アンドニ・ラフエンテ(スペイン、エウスカルテル)
6位 ウィリアム・ウォーカー(オーストラリア、フジ・セルヴェット)+10"
7位 ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)+11"
8位 ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、リクイガス)
9位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、クイックステップ)
10位 ウィム・ストロティンガ(オランダ、チームミルラム)
スプリント賞
オリヴィエ・カイセン(ベルギー、サイレンス・ロット)
新人賞
ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、リクイガス)
チーム総合成績
チームミルラム
2009年1月20日、プロツアー第一戦ツアー・ダウンアンダー本戦がスタートした。前々日に行なわれたクリテリウムは本戦に組み込まれないため、実質的にこの日、5年目のUCI(国際自転車競技連盟)プロツアーがスタートしたことになる。
初日の第1ステージはアデレード近郊のノルウッドからマウソンレイクスまでの140kmで行なわれた。途中2つの山岳ポイントを含む標高400mほどの山岳地帯を通過するが、ゴールまでラスト20kmに渡って平坦路が続く。初日からダウンアンダー名物のスプリントバトルに注目が集まった。
気温35度を超える暑さの中、レースは3km地点でのオリヴィエ・カイセン(ベルギー、サイレンス・ロット)のアタックでスタート。カイセンにアンドニ・ラフエンテ(スペイン、エウスカルテル)が合流すると、メイン集団は早くもこれを容認した。
逃げる2名のリードは7分近くまで拡大し、ラフエンテが観客が詰めかけた2つの山岳ポイントを、カイセンが2つの中間スプリントポイントをそれぞれ先頭で通過。それぞれスプリント賞と山岳賞ジャージの着用を決めている。
やがて先頭2名とメイン集団のタイム差が縮小すると、前々日のクリテリウムでも果敢に逃げたジャック・ボブリッジ(オーストラリア、UniSA)がこの日も奮起して集団からアタック。オーストラリアU23タイムトライアルチャンピオンのボブリッジは、先に逃げていた2名を追い越し、そのまま単独逃げを敢行する。しかしスプリンターチームが強力に牽くメイン集団はこの動きをも封じ込め、直線路で構成されたゴール前にやってきた。
最終局面ではチームコロンビアが懸命な牽引を見せ、グライペルとロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)先頭でスプリントを開始。しかしゴールまで残り150mで沿道の観客が構えるカメラに接触したマキュアンは失速してしまう。後方からバーデン・クック(オーストラリア、UniSA)が追い上げを見せたが届かず、パワフルなスプリントを見せた身長186cm・体重75kgのグライペルが先頭でフィニッシュラインを駆け抜けた。
2008年大会でステージ4勝という圧倒的な力で総合優勝に輝いたグライペルは、オーストラリアのケヴィン・ルッド首相が出席した表彰式で再びオレンジ色のリーダージャージに袖を通した。
グライペルは「ゴール前ではライバルチームに仕事をさせて、彼らが消耗したところでチームメイトに全力で引くように言ったんだ。まさにその通りになったよ。チームメイト全員でのリードアウトによって、僕に勝利のチャンスが回ってきたんだ」と、チームの結束力をアピール。「明日からこれ以上暑くならなければいいんだけど」と、連日の暑さが少し気にかかる様子だが、「リーダージャージを手に入れたならば、それを全力で死守するまで」。大会連覇については自信をのぞかせている。
負傷した右手を気遣いながら4位でゴールしたマキュアンは「骨折はしていないと思う。ちょうどスプリントを開始しようと思ったその瞬間、目の前にドでかいカメラが構えていたんだ。どうすることもできなかった。幸い落車はしなかったけど、今日一日が台無しになった。レースやシーズン全体を台無しにしてしまう可能性だってあったんだ」。診断の結果骨折は無く、マキュアンは翌日もスタートラインに並ぶ予定だ。
ツアー・ダウンアンダー2009第1ステージ結果
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、チームコロンビア・ハイロード)3h45'27"
2位 バーデン・クック(オーストラリア、UniSA)
3位 スチュアート・オグレディ(オーストラリア、チームサクソバンク)
4位 ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)
5位 ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、リクイガス)
6位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、クイックステップ)
7位 ウィム・ストロティンガ(オランダ、チームミルラム)
8位 ティモシー・グッセル(ニュージーランド、フランセーズデジュー)
9位 ルーカ・バルラ(イタリア、チームミルラム)
10位 アンドレア・グレンデネ(イタリア、ランプレNGC)
個人総合成績
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、チームコロンビア・ハイロード)3h45'16"
2位 バーデン・クック(オーストラリア、UniSA)+05"
3位 オリヴィエ・カイセン(ベルギー、サイレンス・ロット)
4位 スチュアート・オグレディ(オーストラリア、チームサクソバンク)+07"
5位 アンドニ・ラフエンテ(スペイン、エウスカルテル)
6位 ウィリアム・ウォーカー(オーストラリア、フジ・セルヴェット)+10"
7位 ロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)+11"
8位 ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、リクイガス)
9位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、クイックステップ)
10位 ウィム・ストロティンガ(オランダ、チームミルラム)
スプリント賞
オリヴィエ・カイセン(ベルギー、サイレンス・ロット)
新人賞
ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、リクイガス)
チーム総合成績
チームミルラム
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