2月20日(水)都内にてTeam UKYOのチームプレゼンテーションが行われ、2013年シーズンを戦う新体制が発表された。

都内で催されたチームプレゼンテーション都内で催されたチームプレゼンテーション photo:Makoto.Ayano

東京・代官山のサイバードスタジオを会場に開催されたTeam UKYO2013チームプレゼンテーション。報道陣やチームスポンサーなどが多く集まったその前で、今季メンバーリストに名を連ねる10名(若杉圭佑は欠席)の選手たちが顔を揃え、新ジャージ姿を披露した。

「絶対に勝つ。全日本選手権の連覇、そしてツアー・オブ・ジャパンでの優勝、そして世界に出て行く。」プロモーションムービー内の冒頭で、チーム代表の片山右京氏が力強く語った言葉。これをキーワードとする2013年シーズンは大きくメンバーを入れ替える。

抱負を語る片山右京監督抱負を語る片山右京監督 photo:Makoto.Ayano新ナショナルチャンピオンジャージを披露した土井雪広新ナショナルチャンピオンジャージを披露した土井雪広 photo:Makoto.Ayano


昨年から継続する選手は、キャプテンを務める狩野智也、太田貴明、嶌田義明、若杉圭佑の4名。今年からは土井雪広、阿部嵩之、山下貴弘、谷口正洋、大久保陣、米内蒼馬、乾友行の7名が加わり、より厚みを増したチームを作り上げた。

やはり最大のトピックスは9年間に渡ってヨーロッパで活動してきた現日本ナショナルチャンピオン、土井雪広の獲得・加入だ。
「海外のトップカテゴリーのレースを走ることで得た様々な経験をチームに還元し、"皆が主役"のチームを作りたい。」と壇上で語る土井。2年連続でブエルタ・ア・エスパーニャ完走を果たすなど、ビッグレースを走りながらチームのため、アシストとして貢献してきた彼からのフィードバックは大きい。

土井雪広、山下貴弘、太田貴明、阿部嵩之(左から)土井雪広、山下貴弘、太田貴明、阿部嵩之(左から) photo:Makoto.Ayanoキャプテンの座を担う狩野智也キャプテンの座を担う狩野智也 photo:Makoto.Ayano


谷口正洋、大久保陣、嶌田義明、米内蒼馬、乾友行(左から)谷口正洋、大久保陣、嶌田義明、米内蒼馬、乾友行(左から) photo:Makoto.Ayanoテクニカルアドバイザーを務める今中大介氏テクニカルアドバイザーを務める今中大介氏 photo:Makoto.Ayano


また、シマノレーシングから加入した阿部崇之も大きなトピックス。持ち味のスピードは、ゴール前では同じく新加入のスプリンター大久保とのコンビで大きな武器に。また、コースによっては自ら動くことで勝利を狙える存在だ。

MTBで活躍する中村千鶴選手を引き続きサポートするMTBで活躍する中村千鶴選手を引き続きサポートする photo:Makoto.Ayano登坂の多いレースやヒルクライムではキャプテン狩野や、マトリックスパワータグより移籍した山下、竹芝サイクルレーシングから移籍したベテラン乾友行が。タイムトライアルでは嶋田や太田、起伏のあるコースでは谷口など、ベテランから若手、ルーラーからクライマーまでバランスよく揃う。

メインスポンサーとして住宅地図のZENRIN(ゼンリン)や牛丼チェーンの吉野家ホールディングスなどが引き続き名を連ね、チームをサポートする体制も万全だ。

社会活動の一環として、サイクリングイベント「ツール・ド・藤野」を開催予定社会活動の一環として、サイクリングイベント「ツール・ド・藤野」を開催予定 photo:Makoto.Ayanoプレゼンテーションの最後、片山監督は「楽しんで、伸び伸びと走ってもらうことが選手たちに望むこと。土井と狩野という世界を経験した2人がチームを引っ張ることで、従来の日本のロードレース界をぶっ壊すような、新しい戦い方をして行きたいと思います。」と期待をコメントした。

エースを担う土井雪広。片山右京監督とエースを担う土井雪広。片山右京監督と photo:Makoto.Ayano大物選手のみならず、若手からベテラン選手が加入したことで厚みを増したTeam UKYO。2013シーズンの初戦は、4月14日に開催されるJPT第1戦、伊吹山ドライブウェイヒルクライムの予定だ。

今回の発表会は、SUPER GTなどに参戦するモータースポーツ部門や、チームが取り組む社会活動などにもフォーカスしたTeam UKYO全体のプレゼンテーションだった。

今年で活動5年目を迎えるTeam UKYOチャレンジスクールの一環として、神奈川県藤野にある廃校を利用した「Team UKYO藤野ベース」を常設。ここをサイクリングチームや社会活動の拠点としていくという。一般ライダーに向けた山岳サイクリングイベント、「ツール・ド・藤野」を開催する方針も示された。

この一環として、チームではMTBのJシリーズで活躍する中村千鶴選手らを昨年に引き続きサポートする。今年エリートクラスに昇格する中村選手がターゲットとするのは、ナショナルランキング首位の獲得とユースオリンピックへの出場だ。

Team UKYOのメンバーと、今中大介氏、片山右京監督Team UKYOのメンバーと、今中大介氏、片山右京監督 photo:Makoto.Ayano





Team UKYOチームバイク インターマックス セルビーノカーボン

チームのメインバイク インターマックス セルビーノカーボンチームのメインバイク インターマックス セルビーノカーボン photo:Makoto.Ayano

Team UKYOがメインバイクとして駆るのは、昨年同様インターマックスのセルビーノカーボン。オートクレーブで成形されるオールラウンドレーシングバイクで、ブラックとイエローのチームカラーに彩られる。コンポーネントはシマノ 9000系デュラエースが用意され、ホイールはイーストンのEC70SLをメインで使用する。

インターマックス社がスポンサードすることからステム、ハンドル、シートポストなどはデダでまとめられ、サドルはプロロゴ。タイヤはヴィットリア。ペダルはスピードプレイを使用する。また土井雪広は、より剛性の高いインターマックス・ヴァルブレンボでレースを走るという。

コンポーネントは9000系デュラエースが供給されるコンポーネントは9000系デュラエースが供給される photo:Makoto.Ayanoサドルはプロロゴ製品を使用するサドルはプロロゴ製品を使用する photo:Makoto.Ayano


タイヤはヴィットリアを使用するタイヤはヴィットリアを使用する (c)Makoto.AYANOスピードプレイのペダルを使用するスピードプレイのペダルを使用する (c)Makoto.AYANO


ナショナルチャンピオンジャージ姿の土井雪広と愛車のインターマックス・ヴァルブレンボナショナルチャンピオンジャージ姿の土井雪広と愛車のインターマックス・ヴァルブレンボ (c)Makoto.AYANOTeam UKYO2013陣容
狩野智也
太田貴明
嶌田義明
若杉圭佑
土井雪広(アルゴス・シマノより移籍)
阿部嵩之(シマノレーシングより移籍)
山下貴弘(マトリックスパワータグより移籍)
谷口正洋(エカーズより移籍)
大久保陣(パールイズミ・スミタ・ラバネロより移籍)
米内蒼馬(明星大学自転車競技部より加入)
乾友行(竹芝サイクルレーシングより移籍)

監督:片山右京
テクニカルアドバイザー:今中大介
マネージャー:井上修一
ネカニック:永井利明、河野健一
チームドクター:林同文
マッサージャー:高砂健太、石橋健



text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano