2013/01/29(火) - 11:45
サンルイス〜ファナ・コスライ154.7kmで行われた最終ステージ。集団ゴールスプリントを制して勝利をつかんだのは2年半ぶりにレースに復帰したマッティア・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)だった。
南半球、アルゼンチンでシーズン開幕を告げるツール・ド・サンルイス。最終ステージは平坦路でのゴールを迎える典型的なスプリントステージだ。
レースはミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)を含む9人の逃げで始まった。しかし3分遅れで総合12位につけるクヴィアトコウスキーらの逃げを容認はしないサンルイス・ソモストドス勢のペースコントロールで集団は再びひとつに。
レース終盤にかけて、それまでの逃げをすべて潰してきた集団はファナ・コスライ市街の周回コースへ。3ラップするこの周回コースを回りながら、集団は高速でフィニッシュラインへと向かっていく。
第1ステージに続く2勝目が期待されたマーク・カベンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)は、向かい風に苦しみ、スプリントに臨む時点ですでにチームメイトの大半を失ってたった2人に。そしてスプリントへの位置取り争いを開始してからはチェーンスリップによりペダルを踏み外すアクシデントで、勝負に加われなかった。
ファナ・コスライでの大集団によるゴールスプリント勝負。2位のペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール・プロサイクリング)、3位のフランシスコ・ヴェントソ(スペイン、モビスター)を打倒して大金星と言える勝利をアンドローニ・ジョカトリにもたらしたのはマッティア・ガヴァッツィ(イタリア)。ガヴァッツィは2009年ツール・ド・ランカウイでステージ4勝を挙げるなど大活躍したスプリンターだが、2010年4月のレース中のコカイン陽性により、2年半の出場停止処分から復帰したばかりの29歳。
ガヴァッツィは言う「序盤の数日は調子の良さは感じていたけれど、最終スプリントに向けて必要な体調はまだなかったんだ。勝つためにどこに位置すればいいかも勘がつかめなかった。勝利した時、様々な感情が押し寄せてきた。サヴィオ監督が泣くのを見た時、思わず僕も感情的になってしまった。
このレベルに戻れると信じていた。これが再びのスタートになるといい。このレースのレベルはとても高い。ゴールラインを越えるとき、父の名前を叫んでいた。勝利は父と、僕の甥っ子に捧げる。彼はこのレースに来るとき、『勝ってね』と言ってくれたんだ」。
総合優勝は33歳のダニエル・ディアズ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス) の手に。そして山岳賞はエマヌエル・ゲバラ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)、ポイント賞はラーンドロ・メッシネオ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)、新人賞はアレハンドロ・シヴォーリ(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)が獲得。チーム総合成績はBMCレーシングチームが首位に。
じつに、チーム総合成績をのぞく総合成績のすべてを地元アルゼンチンの選手が獲得した。プロツアークラスの選手たちがまだ調整段階とはいえ、これは快挙といえる。
また、デビューレースとなった増田成幸(キャノンデール・プロサイクリング) は49位で集団ゴールし、前日と変わらない34分50秒遅れながら総合順位を一つ上げ、67位でレースを終えた。増田のインタビューは後日お伝えする。
ツール・ド・サンルイス2013第7ステージ結果
1位 マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) 3h25’48”
2位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール・プロサイクリング)
3位 フランシスコ・ヴェントソ(スペイン、モビスター)
4位 マキシミリアーノ・リケーゼ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 バートワミー・マテシャック(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィッツ)
6位 フアン・ホセ・アエド(アルゼンチン、ジャミス・ハジェンス・バーマン)
7位 サーシャ・モドロ(イタリア、バルディーニ・ヴァルヴォーレ)
8位 マヌエル・べレッティ(Ag2R)
9位 セバスチャン・トロサ(アルゼンチン、ブエノスアイレス・プロヴァンシア)
10位 イェンス・デブシェール(ベルギー、ロット・ベリソル)
49位 増田成幸(キャノンデール・プロサイクリング)
総合順位
1位 ダニエル・ディアズ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス) 24h03’16”
2位 タジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +33”
3位 アレックス・ディニス(ブラジル、ファンヴィック・ブラジリアンベスト)+39”
4位 アルベルト・コンタドール(サクソ・ティンコフ) +1’02”
5位 ユルゲン・ヴァンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +1’47”
6位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セライタリア)+2’29”
7位 ミゲルアンヘル・ルビアーノ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)+2’34”
8位 ハビエル・アセヴェド(コロンビア、ジェイミス・ハーゲンス) +3’00”
9位 バルト・デクレルク(ベルギー、ロット・ベリソル) +3’14”
10位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)+3’17”
67位 増田成幸(キャノンデール・プロサイクリング) +34′50″
山岳賞
エマヌエル・ゲバラ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)
ポイント賞
ラーンドロ・メッシネオ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)
新人賞
アレハンドロ・シヴォーリ(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)
チーム総合成績
BMCレーシングチーム
text:Makoto.AYANO
photo:tour de san luis,Cor.Vos
南半球、アルゼンチンでシーズン開幕を告げるツール・ド・サンルイス。最終ステージは平坦路でのゴールを迎える典型的なスプリントステージだ。
レースはミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)を含む9人の逃げで始まった。しかし3分遅れで総合12位につけるクヴィアトコウスキーらの逃げを容認はしないサンルイス・ソモストドス勢のペースコントロールで集団は再びひとつに。
レース終盤にかけて、それまでの逃げをすべて潰してきた集団はファナ・コスライ市街の周回コースへ。3ラップするこの周回コースを回りながら、集団は高速でフィニッシュラインへと向かっていく。
第1ステージに続く2勝目が期待されたマーク・カベンディッシュ(オメガファルマ・クイックステップ)は、向かい風に苦しみ、スプリントに臨む時点ですでにチームメイトの大半を失ってたった2人に。そしてスプリントへの位置取り争いを開始してからはチェーンスリップによりペダルを踏み外すアクシデントで、勝負に加われなかった。
ファナ・コスライでの大集団によるゴールスプリント勝負。2位のペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール・プロサイクリング)、3位のフランシスコ・ヴェントソ(スペイン、モビスター)を打倒して大金星と言える勝利をアンドローニ・ジョカトリにもたらしたのはマッティア・ガヴァッツィ(イタリア)。ガヴァッツィは2009年ツール・ド・ランカウイでステージ4勝を挙げるなど大活躍したスプリンターだが、2010年4月のレース中のコカイン陽性により、2年半の出場停止処分から復帰したばかりの29歳。
ガヴァッツィは言う「序盤の数日は調子の良さは感じていたけれど、最終スプリントに向けて必要な体調はまだなかったんだ。勝つためにどこに位置すればいいかも勘がつかめなかった。勝利した時、様々な感情が押し寄せてきた。サヴィオ監督が泣くのを見た時、思わず僕も感情的になってしまった。
このレベルに戻れると信じていた。これが再びのスタートになるといい。このレースのレベルはとても高い。ゴールラインを越えるとき、父の名前を叫んでいた。勝利は父と、僕の甥っ子に捧げる。彼はこのレースに来るとき、『勝ってね』と言ってくれたんだ」。
総合優勝は33歳のダニエル・ディアズ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス) の手に。そして山岳賞はエマヌエル・ゲバラ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)、ポイント賞はラーンドロ・メッシネオ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)、新人賞はアレハンドロ・シヴォーリ(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)が獲得。チーム総合成績はBMCレーシングチームが首位に。
じつに、チーム総合成績をのぞく総合成績のすべてを地元アルゼンチンの選手が獲得した。プロツアークラスの選手たちがまだ調整段階とはいえ、これは快挙といえる。
また、デビューレースとなった増田成幸(キャノンデール・プロサイクリング) は49位で集団ゴールし、前日と変わらない34分50秒遅れながら総合順位を一つ上げ、67位でレースを終えた。増田のインタビューは後日お伝えする。
ツール・ド・サンルイス2013第7ステージ結果
1位 マッティア・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) 3h25’48”
2位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール・プロサイクリング)
3位 フランシスコ・ヴェントソ(スペイン、モビスター)
4位 マキシミリアーノ・リケーゼ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 バートワミー・マテシャック(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィッツ)
6位 フアン・ホセ・アエド(アルゼンチン、ジャミス・ハジェンス・バーマン)
7位 サーシャ・モドロ(イタリア、バルディーニ・ヴァルヴォーレ)
8位 マヌエル・べレッティ(Ag2R)
9位 セバスチャン・トロサ(アルゼンチン、ブエノスアイレス・プロヴァンシア)
10位 イェンス・デブシェール(ベルギー、ロット・ベリソル)
49位 増田成幸(キャノンデール・プロサイクリング)
総合順位
1位 ダニエル・ディアズ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス) 24h03’16”
2位 タジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +33”
3位 アレックス・ディニス(ブラジル、ファンヴィック・ブラジリアンベスト)+39”
4位 アルベルト・コンタドール(サクソ・ティンコフ) +1’02”
5位 ユルゲン・ヴァンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +1’47”
6位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セライタリア)+2’29”
7位 ミゲルアンヘル・ルビアーノ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトリ)+2’34”
8位 ハビエル・アセヴェド(コロンビア、ジェイミス・ハーゲンス) +3’00”
9位 バルト・デクレルク(ベルギー、ロット・ベリソル) +3’14”
10位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)+3’17”
67位 増田成幸(キャノンデール・プロサイクリング) +34′50″
山岳賞
エマヌエル・ゲバラ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)
ポイント賞
ラーンドロ・メッシネオ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)
新人賞
アレハンドロ・シヴォーリ(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)
チーム総合成績
BMCレーシングチーム
text:Makoto.AYANO
photo:tour de san luis,Cor.Vos
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