2012/03/10(土) - 17:39
「ディアブロは坂と戦い、アリーゼは風と戦うためのフレーム」
ニールプライドの特徴として「エピックライダー」プログラムを行っていることが挙げられるだろう。エピックライダーとはレース戦績などにこだわらず、自転車で積極的な活動を行っている人物を選んで契約を行い、ブランドの宣伝を行うプログラムのこと。
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現在では13人のエピックライダーがニールプライドを駆り、世界中で様々なレースやイベントに参加しているという。アジア地域では3人のエピックライダーが活動し、日本に在住するマイケル・ライス氏もその一人だ。語学教師やタレント業をこなしながらエピックライダーを務める多才なライス氏にインタビューを行った。
―アメリカ出身のライスさんは、若いころ日本に移り住んでタレント業などマルチに活躍されているそうですね。自転車歴などプロフィールや、エピックライダーに至るまでの経緯を教えてください。

通訳や大学などで英会話講師を行う傍らで、15年ほど前から俳優業を行っていて、全国放送の有名番組でレギュラーを務めていたこともあります。最近では番組MCも務めました。自転車競技は日本に来てから始め、1998年からレース参戦をはじめ、JCRCロードではSクラスに上って、次の年から実業団ロードレースへも出場しています。
MTBではXCがエリート、ダウンヒルではエキスパートクラスです。マスターズ世界選手権クロスカントリーに3回出場し、最高位として9位になった経験があります。
エピックライダーになった経緯としては、フェイスブックを通してプライドグループのマネージャーであるマイク・プライド氏と知り合い、私の自転車競技歴や知名度、宣伝力が買われてエピックライダーになって欲しいと依頼されたのが始まりです。
当時は値段でニールプライドの倍もするような高級フレームに乗っていたので、正直なところ「ニールプライドは安価だし、大したバイクではないだろう」と思っていました。しかし実際乗ってみると、今まで乗っていたバイクより振動吸収性に優れていて、良く進むことに驚かされました。しかもエアロ効果もルックスも良いですしね。
私は長距離を一人で走ることが好きなので、エアロ効果に優れるアリーゼに乗っています。去年はこのマシンで東京~仙台365kmを12時間で走りきったので、今年はその倍、700kmを24時間で走ることを目標にしています。そういったロングライドに最適なバイクがこのアリーゼだと実際に使用して感じています。
また、国内で行われたマウンテンバイクの大会にもアリーゼをロード仕様そのままで出場しましたが、強度など全く不安がありませんでした。昨年の走行距離は2万km程ほど乗りました。
―ニールプライドには2車種のラインナップがありますが、選び方を教えてください。
ディアブロは坂と戦うためのフレームで、アリーゼは風と戦うためのフレームです。ディアブロには最高のカーボンミックス素材を使っているので、歪みが少なく、剛性を高めた設計になっています。加速力が非常に高いので、ロードレースやヒルクライムに向いています。
対してアリーゼは、同じカーボンミックスを使いながら、積層を変えることで少し柔らかめの設計にし、長距離を走っても疲れにくい乗り味になっています。フレームの横幅をとりつつ、エアロ効果を最大にする新たな発想の設計がされているので、よくありがちな薄く作られたエアロロードバイクと比べ、横方向の剛性が非常に高く、ねじれによるロスが少ない。反応の良さも特徴です。



私はアリーゼに乗っていますが、エアロロードバイクらしからぬ登坂力の高さに驚かされました。ロングライドや上りを含むタイムトライアルにはピッタリなバイクですね。
また、どちらのバイクも共に3種類のカラーが用意されていて、さらにオリジナルなバイクを求める方にはカスタムカラーをオーダーできるシステムが完備されています。価格も1台32,000円ととても安価で注文することができますので、自分好みのバイクをカラーリングにまでこだわる方にとっては非常に良いシステムだと思います。
―ニールプライドの魅力とは何でしょうか?

ニールプライド・バイクスを立ち上げたブランドマネージャーのマイク・プライド氏は、設計士の資格を持つ人物なので、バイクの性能はもちろんのこと、デザインに至るまで最高のものを追求していたようです。ブランドのポリシーでもありますが、全てに至るまで製品のレベルを落とすことなく最高のバイクを造るためにこだわりをもったそうですね。マリンスポーツの世界では浸透していることですが、ニールプライドは決して、安いもの、妥協した製品などは作りません。
また常に研究を続ける意欲的な姿勢を持ち、ウインドサーフィンでは常に速度記録を塗り替えてきました。また、ニールプライド・バイクスでも次に続くタイムトライアルマシンの開発が行われているようです。サイクルモードで展示したモックアップモデルを目にした方も多いことでしょう。
40年に渡って最高級のスポーツ用品のみをリリースするメーカーの地位を確立してきたニールプライドグループですから、バイクに対しても同様のポリシーを持って開発がされていると自信を持って言うことができます。そんなところが、ニールプライド・バイクスの魅力と言えるのではないでしょうか。

同社が展開するキャンペーンや試乗会にもアテンドすることが多い。ライス氏は「見かけたらぜひ声をかけて欲しい。何でもお答え出来ます」とのこと。
ニールプライドのことを知り尽くしている氏だけに、よき相談役となってくれるはずだ。
提供:トライスポーツ 編集:シクロワイアード編集部