2012/03/10(土) - 17:39
ニールプライドのカーボンマテリアルに関する複合技術やエアロダイナミック技術、そしてロードバイクへの情熱から生まれたのが、2011年にデビューを飾ったアリーゼとディアブロだ。
ニールプライド・ディアブロ
アリーゼとディアブロ。それぞれ違ったアプローチから生み出された2台のバイクは、どちらもフラッグシップ。ここに紹介するディアブロは、剛性を高めることで、反応の良さ、クライミング能力を高めたピュアレーシングマシンとして開発された。
ディアブロは、フレームのメイン三角を構成する各チューブ内部にリブを設けることで、トップレーサーさえも満足するレベルの高い剛性を確保することに成功しているという。
ウインドサーフィンで培ったエアロダイナミックスをフィードバックさせたエアロフォルムを持ちつつ、オールラウンドな運動性能を追求したロードバイクだ。
非常に特徴的なフォルムを持つヘッドチューブ周辺の造詣
ヘッド部分は上下異形テーパードヘッドチューブを採用する
内部にリブ加工が施されたストレート形状のフロントフォーク
フレームには素材にニールプライドが独自に開発した最高級クラスのハイモジュラスカーボンを組み合わせたC6.7ユニディレクショナルカーボンファイバーを使用し、3つのメインチューブとシート、チェーンステー部分で分かれる2ピース構造で製造される。
剛性が求められる部分としなやかさが求められる各パートでカーボンの積層を微妙に変え、さらにエクソスケルトンテクノロジーと呼ばれるフロントフォークも含めた各チューブ内部にリブを施す加工によって高い横剛性と素早い反応性、高いハンドリングを実現しているという。対して外側からもフロントフォークやバックステーにデザインと一体化したスリットを設けてひずみを防ぐことも忘れていない。
曲線を多用した複雑なフォルムは風洞実験から導かれた結果
非常にマッシブな作りで不安感の無いヘッド周り
変形三角断面のトップチューブとダウンチューブを採用する
ボトムブラケットは剛性の高さが伺われる、ボリューム感あふれる作りだ
ヘッドチューブは上側1-1/8、下側1.5のテーパード仕様。それをカバーするように周囲は曲線を多用した非常にマッシブな造型が施されており、自転車とは比にならないほどの頑丈さが求められるレーシングモーターバイクの設計をも行うデザインワークスUSAの設計思想が見て取れる。
エアロシートポストを採用するアリーゼに対して、ディアブロは通常タイプのシートポストと、ボトムブラケットもスタンダードタイプのものが採用されているが、これは汎用性や整備性を考えてのこと。万が一のトラブルの際にすぐに対応ができることは一般ライダーにとって非常に重要なファクターとなるはずだ。またその一方で、内蔵式のケーブルや、エアロ効果を意識してシートチューブを大きくえぐる加工を施すなど、最新トレンドを盛り込むことによって現代のバイクとしてのステータスを高めることを忘れない。
シートクランプ部分には独自のQFITシステムを設ける
曲線を用いることで、剛性としなやかさの両立を狙ったチェーンステー
シートクランプには、ニールプライド独自のQ FITシステムと呼ばれるゴム製のカバーを採用しているのも特徴的な機構の一つだ。これによってサドル高のマーキングを行うと同時に、フレーム内部に水や砂利が侵入することも防止する。シートクランプを覆う部分には同じくゴム製のエアロカバーを設けることで、実用性と空力性能に貢献している。
それらを全て包み込むシャープなエッジとグラマラスな曲線によって構成されるフォルムは、眺めて美しく、性能はトップレベルを目指して妥協することがない。実用性のあるデザインを追い求めたニールプライドとBMWデザインワークスUSAの解答といえる。シンプルなデザインは誰にとっても魅力的で、受け入れやすいと言えるだろう。
シートステーはストレート形状を採用する
美しい仕上げられたリアブレーキ周りは高い技術力の証しだ
シートチューブには空力を意識した加工が入る
そうして生み出されたディアブロのフレーム単体重量は、56cmサイズで970g。比較的軽量と言える範囲だが、カーボン加工に長けたニールプライドの技術をもってすればさらに軽量なフレームを作成することも容易だったはず。しかしあえてそれをしてこなかったのは、長年カーボン素材を使ったマリンスポーツ機材をトッププロに供給してきたブランドとしての実績と経験によることに他ならないと言えるだろう。
ニールプライドがテクノロジーの粋を結集してつくり上げたディアブロのプライスは、フレームセットで307,125円(税込)。トップクラスのカーボン素材を使用したフレームとしてはかなりリーズナブルと言えるだろう。
完成車ラインナップはアリーゼと同じく、シマノ・105、アルテグラ、デュラエースから選択でき、それぞれマヴィック・アクシウム、キシリウムエキップ、キシリウムSL、コスミックカーボンSLの4種類のホイールの中から選ぶことができる。カラーは3種類が用意され、自分好みのカラーリングを可能とするカラーオーダーも32,000円と破格で可能としている。
ニールプライドが自信を持って送り出したピュアレーシングマシン、ディアブロ。グラマラスな魅力あふれるこのマシンを、テストライダー両氏はどのように評価するのだろうか? インプレッションをお届けしよう。
「ペダリングに対する反応性が高く、乗りやすい万能なバイク」吉田秀夫(盆栽自転車店) ディアブロの第一印象として、ペダルを踏み込んだ時の反応性が早く非常に優れるバイクです。クランクに対して軽い入力でスッと前に進んでくれる乗り味ですので、乗っていて気持ちの良いフィーリングを味わうことができます。
アリーゼと乗り比べた際に、どちらが甘口、辛口といった感じは無く、どちらも辛口ながら奥行きの違う乗り味になっていると感じました。
具体的にはディアブロの方が踏みごたえがあります。反応性の良さから、薄いチュービングがされたフレームと感じられますが、大出力で踏みこんだときには厚みのあるどっしりとしたフレームに近いようなイメージさえも持ちました。
ボトムブラケット付近のウィップを比較的強めに感じますが、無駄に力が逃げていくようなヨレではないので、それによる不快感は感じませんでした。ディアブロ、アリーゼの両フレームとも剛性が高く、路面状況に対してダイレクトで、フィーリングを掴みやすいのですが、乗りやすさの面からみてディアブロの方が万能だと思います。
ディアブロは軽く回してもグイッと踏みこんだ際にも対応してくれる広い許容力があるので、ビギナーから上級者まで、誰に対しても乗りやすいフレームなのではないでしょうか。長距離を乗っても疲れが溜まってこないと思います。
エアロに注力したアリーゼと比較して、ディアブロ方が優しいソフトな乗り味ですので、オールラウンドに楽しめる懐の深さがあると思います。もちろん基本的な性能はかなりのハイレベルにありますので、実業団エリートクラスの選手でも、誰もが満足できるでしょう。どんなレースであっても幅広く対応できますね。
オリジナルのエアロシートピラーを使うアリーゼに対して、ディアブロではクラシックな丸ピラーを採用していますが、整備性、汎用性の面から見れば良いことだと思います。オフセットの角度など、既存のものが気に入らなくても気軽にピラーの交換ができます。スタンダードBBの採用も、そういった面で実戦的な選択だと思います。
車体も比較的軽量ですので、超軽量パーツをアッセンブルして上り特性を活かしていくのもカスタマイズとして良い方向だと思います。オールラウンドなバイクですので、オーナーと一緒にどんな方向にも育てていくことが行けるバイクだと思います。
チューブは薄めだと感じますが、それでいてこのしっかりとした乗り味を可能とするのは、とても質の高いカーボン素材を使用していることによるのだと思います。
重量的には「超」がつくほどの軽量フレームではありません。しかし、乗った際に数字以上の軽さを感じることができると思います。踏みだしがとても軽く、上りでも脚がタレてきてしまうようなことが無かったので、長い上りにおいてとても有利に働いてくれるのではないでしょうか。
「オールラウンドに使える素直な特性のレーシングバイク」諏訪孝浩(BIKESHOP SNEL)
車体幅が広くねじりに対してロスが少ないので、ダンシングの際に車体を振りやすく、長い距離をずっとダンシングしていけるような錯覚に陥ってしまいました。また踏み心地がソフトですので、シッティングで高いケイデンスを維持しながら上るシチュエーションも得意なバイクですね。ダンシングでもシッティングでも、ヒルクライムをリズムで上っていくような方にはピッタリなバイクではないでしょうか。
上りについて触れましたが、その他の性能もまんべんなく良い印象を持ちました。何かの性能に特化したようなバイクではないですが、下りでのライン取りも不安が無く、巡航性能にも欠点が無く、とてもオールラウンドな性能を有していると感じました。
性能が高いながらとても素直な乗り味ですので、自転車の特性に合わせた乗りかたをする必要がありません。例えばスキルがまだ備わっていないビギナーの方でも、無理なく自然に乗りこなせるバイクだと思います。
ノーマル形状のシートポストやスタンダード規格のボトムブラケットなど、先進的なフレームの形状に対してどちらかと言うとトラディショナルなシステムを採用しています。しかしそのぶん汎用性も高いので、シンプルなグラフィックと合わせて非常に好感が持てました。どんな用途にも幅広く対応するオールラウンドな性能を持っていますので、ヒルクライムやロードレースからロングライドまで、オーナーが様々な使い方をして楽しむことができるでしょう。
アリーゼと同様に全体的なパフォーマンスが非常に高いので、アッセンブルするパーツやコンポーネントはシマノならアルテグラ以上のグレードで組みたいですね。質の良いパーツと合わせることで、バイクの質を高めることができるでしょう。フレームの乗り心地がソフトですので、剛性の高いホイールとの相性が良いのではないでしょうか。ロープロファイルの軽量カーボンホイールをセットすれば、もっとフレームの特性が活きてくると思いました。
吉田秀夫 吉田秀夫(盆栽自転車店)
東京・千駄ヶ谷にある「自転車屋カフェ盆栽自転車店」のプレジデント。かつては実業団トップカテゴリーを走り、ツアー・オブ・ジャパンやツール・ド・熊野など国際レースも多数出場。2011年の独立開業後に自身のクラブも立ち上げてロードレースからシクロクロスまで鋭意参戦中。ファッションサイクリストをレペゼン。自転車における速さだけではない分野においても同時に深く追求し続けている。
盆栽自転車店
諏訪孝浩 諏訪 孝浩(BIKESHOP SNEL)
バイクショップスネル代表。自転車歴26年、過去にオランダのアマチュアチームに3シーズン在籍しクリテリウムに多数参戦。オランダクラブ内クリテリウム選手権3位など。
2008年3月に東京都大田区にショップをオープン。オランダで色々なショップを見てきた経験を元に、独自のセンスでショップを経営中。主にシクロクロスをメインに参戦し、クラブ員の約半数がシクロクロスに出場している。
BIKESHOP SNEL
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アリーゼとディアブロ。それぞれ違ったアプローチから生み出された2台のバイクは、どちらもフラッグシップ。ここに紹介するディアブロは、剛性を高めることで、反応の良さ、クライミング能力を高めたピュアレーシングマシンとして開発された。
マリンスポーツで培ったカーボン加工技術をフィードバックして生まれたバイク
ディアブロは、フレームのメイン三角を構成する各チューブ内部にリブを設けることで、トップレーサーさえも満足するレベルの高い剛性を確保することに成功しているという。
ウインドサーフィンで培ったエアロダイナミックスをフィードバックさせたエアロフォルムを持ちつつ、オールラウンドな運動性能を追求したロードバイクだ。

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フレームには素材にニールプライドが独自に開発した最高級クラスのハイモジュラスカーボンを組み合わせたC6.7ユニディレクショナルカーボンファイバーを使用し、3つのメインチューブとシート、チェーンステー部分で分かれる2ピース構造で製造される。
剛性が求められる部分としなやかさが求められる各パートでカーボンの積層を微妙に変え、さらにエクソスケルトンテクノロジーと呼ばれるフロントフォークも含めた各チューブ内部にリブを施す加工によって高い横剛性と素早い反応性、高いハンドリングを実現しているという。対して外側からもフロントフォークやバックステーにデザインと一体化したスリットを設けてひずみを防ぐことも忘れていない。
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ヘッドチューブは上側1-1/8、下側1.5のテーパード仕様。それをカバーするように周囲は曲線を多用した非常にマッシブな造型が施されており、自転車とは比にならないほどの頑丈さが求められるレーシングモーターバイクの設計をも行うデザインワークスUSAの設計思想が見て取れる。
エアロシートポストを採用するアリーゼに対して、ディアブロは通常タイプのシートポストと、ボトムブラケットもスタンダードタイプのものが採用されているが、これは汎用性や整備性を考えてのこと。万が一のトラブルの際にすぐに対応ができることは一般ライダーにとって非常に重要なファクターとなるはずだ。またその一方で、内蔵式のケーブルや、エアロ効果を意識してシートチューブを大きくえぐる加工を施すなど、最新トレンドを盛り込むことによって現代のバイクとしてのステータスを高めることを忘れない。
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シートクランプには、ニールプライド独自のQ FITシステムと呼ばれるゴム製のカバーを採用しているのも特徴的な機構の一つだ。これによってサドル高のマーキングを行うと同時に、フレーム内部に水や砂利が侵入することも防止する。シートクランプを覆う部分には同じくゴム製のエアロカバーを設けることで、実用性と空力性能に貢献している。
それらを全て包み込むシャープなエッジとグラマラスな曲線によって構成されるフォルムは、眺めて美しく、性能はトップレベルを目指して妥協することがない。実用性のあるデザインを追い求めたニールプライドとBMWデザインワークスUSAの解答といえる。シンプルなデザインは誰にとっても魅力的で、受け入れやすいと言えるだろう。
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そうして生み出されたディアブロのフレーム単体重量は、56cmサイズで970g。比較的軽量と言える範囲だが、カーボン加工に長けたニールプライドの技術をもってすればさらに軽量なフレームを作成することも容易だったはず。しかしあえてそれをしてこなかったのは、長年カーボン素材を使ったマリンスポーツ機材をトッププロに供給してきたブランドとしての実績と経験によることに他ならないと言えるだろう。
ニールプライドがテクノロジーの粋を結集してつくり上げたディアブロのプライスは、フレームセットで307,125円(税込)。トップクラスのカーボン素材を使用したフレームとしてはかなりリーズナブルと言えるだろう。
完成車ラインナップはアリーゼと同じく、シマノ・105、アルテグラ、デュラエースから選択でき、それぞれマヴィック・アクシウム、キシリウムエキップ、キシリウムSL、コスミックカーボンSLの4種類のホイールの中から選ぶことができる。カラーは3種類が用意され、自分好みのカラーリングを可能とするカラーオーダーも32,000円と破格で可能としている。
ニールプライドが自信を持って送り出したピュアレーシングマシン、ディアブロ。グラマラスな魅力あふれるこのマシンを、テストライダー両氏はどのように評価するのだろうか? インプレッションをお届けしよう。
ニールプライド・ディアブロ インプレッション
「ペダリングに対する反応性が高く、乗りやすい万能なバイク」吉田秀夫(盆栽自転車店)
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アリーゼと乗り比べた際に、どちらが甘口、辛口といった感じは無く、どちらも辛口ながら奥行きの違う乗り味になっていると感じました。
具体的にはディアブロの方が踏みごたえがあります。反応性の良さから、薄いチュービングがされたフレームと感じられますが、大出力で踏みこんだときには厚みのあるどっしりとしたフレームに近いようなイメージさえも持ちました。
ボトムブラケット付近のウィップを比較的強めに感じますが、無駄に力が逃げていくようなヨレではないので、それによる不快感は感じませんでした。ディアブロ、アリーゼの両フレームとも剛性が高く、路面状況に対してダイレクトで、フィーリングを掴みやすいのですが、乗りやすさの面からみてディアブロの方が万能だと思います。
ディアブロは軽く回してもグイッと踏みこんだ際にも対応してくれる広い許容力があるので、ビギナーから上級者まで、誰に対しても乗りやすいフレームなのではないでしょうか。長距離を乗っても疲れが溜まってこないと思います。
エアロに注力したアリーゼと比較して、ディアブロ方が優しいソフトな乗り味ですので、オールラウンドに楽しめる懐の深さがあると思います。もちろん基本的な性能はかなりのハイレベルにありますので、実業団エリートクラスの選手でも、誰もが満足できるでしょう。どんなレースであっても幅広く対応できますね。
オリジナルのエアロシートピラーを使うアリーゼに対して、ディアブロではクラシックな丸ピラーを採用していますが、整備性、汎用性の面から見れば良いことだと思います。オフセットの角度など、既存のものが気に入らなくても気軽にピラーの交換ができます。スタンダードBBの採用も、そういった面で実戦的な選択だと思います。
車体も比較的軽量ですので、超軽量パーツをアッセンブルして上り特性を活かしていくのもカスタマイズとして良い方向だと思います。オールラウンドなバイクですので、オーナーと一緒にどんな方向にも育てていくことが行けるバイクだと思います。
「オールラウンドに使える素直な特性のレーシングバイク」諏訪孝浩(BIKESHOP SNEL)
テストをしてみて、「踏みやすく掛かりの良いバイクだ」という印象を持ちました。よほどプロのスプリンターで無ければほとんど全てのライダーが十分満足できる剛性感がありますが、ガチガチに硬いというわけではありません。疲れが溜まってしまうような突き上げや反発感も無いですし、とても乗りやすいバイクです。チューブは薄めだと感じますが、それでいてこのしっかりとした乗り味を可能とするのは、とても質の高いカーボン素材を使用していることによるのだと思います。
重量的には「超」がつくほどの軽量フレームではありません。しかし、乗った際に数字以上の軽さを感じることができると思います。踏みだしがとても軽く、上りでも脚がタレてきてしまうようなことが無かったので、長い上りにおいてとても有利に働いてくれるのではないでしょうか。
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車体幅が広くねじりに対してロスが少ないので、ダンシングの際に車体を振りやすく、長い距離をずっとダンシングしていけるような錯覚に陥ってしまいました。また踏み心地がソフトですので、シッティングで高いケイデンスを維持しながら上るシチュエーションも得意なバイクですね。ダンシングでもシッティングでも、ヒルクライムをリズムで上っていくような方にはピッタリなバイクではないでしょうか。
上りについて触れましたが、その他の性能もまんべんなく良い印象を持ちました。何かの性能に特化したようなバイクではないですが、下りでのライン取りも不安が無く、巡航性能にも欠点が無く、とてもオールラウンドな性能を有していると感じました。
性能が高いながらとても素直な乗り味ですので、自転車の特性に合わせた乗りかたをする必要がありません。例えばスキルがまだ備わっていないビギナーの方でも、無理なく自然に乗りこなせるバイクだと思います。
ノーマル形状のシートポストやスタンダード規格のボトムブラケットなど、先進的なフレームの形状に対してどちらかと言うとトラディショナルなシステムを採用しています。しかしそのぶん汎用性も高いので、シンプルなグラフィックと合わせて非常に好感が持てました。どんな用途にも幅広く対応するオールラウンドな性能を持っていますので、ヒルクライムやロードレースからロングライドまで、オーナーが様々な使い方をして楽しむことができるでしょう。
アリーゼと同様に全体的なパフォーマンスが非常に高いので、アッセンブルするパーツやコンポーネントはシマノならアルテグラ以上のグレードで組みたいですね。質の良いパーツと合わせることで、バイクの質を高めることができるでしょう。フレームの乗り心地がソフトですので、剛性の高いホイールとの相性が良いのではないでしょうか。ロープロファイルの軽量カーボンホイールをセットすれば、もっとフレームの特性が活きてくると思いました。
ニールプライド・ディアブロ
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SPEC
サイズ | XS、S、M、L、XL、XXL |
カラー | ブルー×ホワイト×カーボン、 レッド×ホワイト×カーボン、 マットブラック×カーボン |
素材 | C6.7ハイモジュラスカーボン |
フォーク | フルカーボンモノコック |
重量 | 970g(56cm) |
ヘッドチューブ剛性 | 90Nm/° |
BB剛性 | 60 N/mm |
価格 | 307,125円(税込・フレームセット) |
インプレライダーのプロフィール
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東京・千駄ヶ谷にある「自転車屋カフェ盆栽自転車店」のプレジデント。かつては実業団トップカテゴリーを走り、ツアー・オブ・ジャパンやツール・ド・熊野など国際レースも多数出場。2011年の独立開業後に自身のクラブも立ち上げてロードレースからシクロクロスまで鋭意参戦中。ファッションサイクリストをレペゼン。自転車における速さだけではない分野においても同時に深く追求し続けている。
盆栽自転車店
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バイクショップスネル代表。自転車歴26年、過去にオランダのアマチュアチームに3シーズン在籍しクリテリウムに多数参戦。オランダクラブ内クリテリウム選手権3位など。
2008年3月に東京都大田区にショップをオープン。オランダで色々なショップを見てきた経験を元に、独自のセンスでショップを経営中。主にシクロクロスをメインに参戦し、クラブ員の約半数がシクロクロスに出場している。
BIKESHOP SNEL
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提供:トライスポーツ 編集:シクロワイアード編集部