2022/02/21(月) - 12:28
ファクター特集Vol.2では、持てる最先端技術をフル投入してた生まれた「O2 VAM」を紹介。チーム右京相模原のメインバイクとして、あらゆるステージで選手を支える軽量クライミングバイクにフォーカスを当てたい。
バーデン・クック氏とロブ・ギティス氏の出資によってbf1systems社から独立し、市販・量産・そしてプロ選手への供給を視野に入れたマニュファクチャラーとして舵を切ったファクターが、まず着手したのが処女作「001」をUCI適合させた初代「ONE」と、それまで手をつけてこなかった軽量モデルの開発だ。
ONEが001をベースにした超・エアロロードであるため、新開発のO2はただのクライミングモデルであるだけでなく、剛性や俊敏性、パヴェを始めとする悪路走行に耐えるタフさと柔軟性など、プロチームのメインバイクとして使える汎用性が重視された。直線基調のフォルムと共に2015年にデビューし、2017年からパートナーシップを結んだAG2Rラモンディアールではそのキャラクターを証明するかのように、メイン機としてありとあらゆるレースシーンに投入されたのだった。
その後O2は2019年に待望のモデルチェンジが行われ「O2 VAM」へと進化した。リムブレーキで630g、ディスクブレーキで700gという軽さは、登場から2年半が経った今も一線級であり、得意のカーボンテクノロジーをフル投入して高めた重量剛性比も含めれば世界トップクラスの数値を誇る。その後O2にはフレームセットで30万円を切るスタンダードグレードが登場し、VAMも最新モデルでブレーキホースや電動変速ケーブルのフル内装化を遂げるなど、絶えずアップデートが繰り返されている。
OSTRO VAMが供給されてもなおクリストファー・フルーム(イギリス)をはじめ、イスラエル・プレミアテックのクライマーやオールラウンダーを支え、チーム右京相模原のメンバーのメインバイクとして愛されるO2 VAM。非常に華奢な造形だが、OSTROと同じくデンマークのオゼオン社が手がけるテキストリームカーボンや、取り扱いの難しい日本産ピッチ系カーボンを組み合わせることで重量剛性比を高めている(本社スタッフへのインタビューでその詳細を聞いた)。
素材と成型方法に加え、形状面のアップデートによる乗り心地の改善も行われた。細く薄いシートステーのワイドスタンス化と、先述したシートチューブへのボロン材採用、さらに30Cタイヤをも飲み込むタイヤクリアランスがその例。よりスマートなルックスとスムーズなワイヤー引きを実現すべくケーブルルーティングも変更された他、リムブレーキモデルはブレーキキャリパーがダイレクトマウント対応に。さらにヘッドチューブ上部のトップカバーもインテグレーテッドデザインが採用されるなど、細部に至るまで抜かりはない。
ファクターの他モデルと同じく、O2 VAMは一体ハンドルと専用のガーミン用マウント、シートポスト、セラミックスピード製ボトムブラケット、ファクターロゴ入りバーテープとエンドキャップなど各種小物類が付属するフレームセットで販売される。ハンドルはステム長90〜130mm、ハンドル幅380〜440mmの中から好きな組み合わせを選べることもポイントだ。
ファクターでは、O2 VAMとO2を対象にした新しいカラーオーダーシステム「Prisma Studio(プリズマ スタジオ)」をスタートさせている。
決められたデザインの中から自由に色を組み合わせてオーダーできるシステムで、ファクターの本国サイト上でシュミレーションが可能。そのスクリーンショットを販売ショップへと持ち込んでオーダーするという。
ペイント済みのフレームセット価格はO2 VAMが630,000円で、 O2が346,500円と比較的リーズナブルであることもポイント。O2 VAMにはブラックインクのホイールがセットになる販売パッケージ(781,000円)も用意されている。
さらにはデザインや色まで、全てを自分好みに仕上げることが可能なカスタムペイントも可能。こちらは要相談となるため、まずは販売店への相談を。
「超高度なエンジニアリングが生み出す、イノベーションとスピード、そしてハイパフォーマンス」。これこそがファクターがラインナップ全てに掲げるモットーだ。最新かつ最高峰。次章ではチーム右京相模原の選手2人による、OSTRO VAMとO2 VAMの乗り比べインプレッションをお届けする。
O2 VAM:ファクターのカーボンテクノロジーが活きる、至極のクライミングバイク
バーデン・クック氏とロブ・ギティス氏の出資によってbf1systems社から独立し、市販・量産・そしてプロ選手への供給を視野に入れたマニュファクチャラーとして舵を切ったファクターが、まず着手したのが処女作「001」をUCI適合させた初代「ONE」と、それまで手をつけてこなかった軽量モデルの開発だ。
ONEが001をベースにした超・エアロロードであるため、新開発のO2はただのクライミングモデルであるだけでなく、剛性や俊敏性、パヴェを始めとする悪路走行に耐えるタフさと柔軟性など、プロチームのメインバイクとして使える汎用性が重視された。直線基調のフォルムと共に2015年にデビューし、2017年からパートナーシップを結んだAG2Rラモンディアールではそのキャラクターを証明するかのように、メイン機としてありとあらゆるレースシーンに投入されたのだった。
未だ色褪せない、第2世代O2「VAM」
その後O2は2019年に待望のモデルチェンジが行われ「O2 VAM」へと進化した。リムブレーキで630g、ディスクブレーキで700gという軽さは、登場から2年半が経った今も一線級であり、得意のカーボンテクノロジーをフル投入して高めた重量剛性比も含めれば世界トップクラスの数値を誇る。その後O2にはフレームセットで30万円を切るスタンダードグレードが登場し、VAMも最新モデルでブレーキホースや電動変速ケーブルのフル内装化を遂げるなど、絶えずアップデートが繰り返されている。
OSTRO VAMが供給されてもなおクリストファー・フルーム(イギリス)をはじめ、イスラエル・プレミアテックのクライマーやオールラウンダーを支え、チーム右京相模原のメンバーのメインバイクとして愛されるO2 VAM。非常に華奢な造形だが、OSTROと同じくデンマークのオゼオン社が手がけるテキストリームカーボンや、取り扱いの難しい日本産ピッチ系カーボンを組み合わせることで重量剛性比を高めている(本社スタッフへのインタビューでその詳細を聞いた)。
素材と成型方法に加え、形状面のアップデートによる乗り心地の改善も行われた。細く薄いシートステーのワイドスタンス化と、先述したシートチューブへのボロン材採用、さらに30Cタイヤをも飲み込むタイヤクリアランスがその例。よりスマートなルックスとスムーズなワイヤー引きを実現すべくケーブルルーティングも変更された他、リムブレーキモデルはブレーキキャリパーがダイレクトマウント対応に。さらにヘッドチューブ上部のトップカバーもインテグレーテッドデザインが採用されるなど、細部に至るまで抜かりはない。
ファクターの他モデルと同じく、O2 VAMは一体ハンドルと専用のガーミン用マウント、シートポスト、セラミックスピード製ボトムブラケット、ファクターロゴ入りバーテープとエンドキャップなど各種小物類が付属するフレームセットで販売される。ハンドルはステム長90〜130mm、ハンドル幅380〜440mmの中から好きな組み合わせを選べることもポイントだ。
カラーオーダーシステム「Prisma Studio」始動
ファクターでは、O2 VAMとO2を対象にした新しいカラーオーダーシステム「Prisma Studio(プリズマ スタジオ)」をスタートさせている。
決められたデザインの中から自由に色を組み合わせてオーダーできるシステムで、ファクターの本国サイト上でシュミレーションが可能。そのスクリーンショットを販売ショップへと持ち込んでオーダーするという。
ペイント済みのフレームセット価格はO2 VAMが630,000円で、 O2が346,500円と比較的リーズナブルであることもポイント。O2 VAMにはブラックインクのホイールがセットになる販売パッケージ(781,000円)も用意されている。
さらにはデザインや色まで、全てを自分好みに仕上げることが可能なカスタムペイントも可能。こちらは要相談となるため、まずは販売店への相談を。
ファクター O2 VAM スペック
使用素材 | TeXtreme, Toray, Nippon Graphite Pitch-Based Fiber |
フレーム重量 | 630g(サイズ54/リム)、700g(サイズ54 ディスク) |
フレームサイズ | 49、52、54、56、58 |
ハンドルバーステムサイズ | ハンドルバー:380/400/420/440 ステム:90/100/110/120/130mm ドロップ:125mm、リーチ:80mm |
シートポスト | オフセット 0mm / 25mm |
BB規格 | BB Right |
付属品 | CeramicSpeedヘッドセット&BB、専用GARMIN用コンピュータマウント、バーテープ |
最大タイヤ幅 | 30mm |
税抜価格 | 590,000円(フレームセット)、690,000円(ブラックインクホイール付き) |
ラインナップを支える、ファクターのプレミアムバイクたち
カーボンスペシャリストとしての矜持、そして最先端技術集団に端を発する、類まれなクリエイティビティが活きるファクターのラインナップ。オリジナルモデル「001」のDNAが息づくONEをはじめ、先述したベースグレードのO2、軽量グラベルレーシングバイクのViSTAとLS、さらにTTバイクに関しては既存の「SLiCK」に加え、2021年には最新モデルHANZOがデビューを飾り、公表前からプロレース界にデビューを飾り、大きな注目を集めた。「超高度なエンジニアリングが生み出す、イノベーションとスピード、そしてハイパフォーマンス」。これこそがファクターがラインナップ全てに掲げるモットーだ。最新かつ最高峰。次章ではチーム右京相模原の選手2人による、OSTRO VAMとO2 VAMの乗り比べインプレッションをお届けする。
提供:トライスポーツ、制作:シクロワイアード編集部