2016/07/25(月) - 11:42
説明不要の世界最大規模を誇るスポーツバイクメーカー、ジャイアント。そのボリュームゾーンであるエントリ〜ミドルグレードモデルに位置するアルミロードバイクが2017年モデルで一新した。この大改革のキーとなるニューモデル、TCR SLRとCONTENDシリーズをそれぞれ掘り下げていこう。
ロードバイクやMTB、シクロクロスやミニベロといった豊富なバイクラインナップはもちろんのこと、最近は女性向けブランドLivの認知度アップや、ホイールやサドル、ヘルメット、シューズといったパーツやアクセサリー類の拡充など、ますますその枠を広げ続けているジャイアント。
そしてその魅力の一つに、各ジャンルのエントリーモデルにまで一切手を抜かず、かつ他のブランドと比較しても飛び抜けてリーズナブルな値札を付けていることがある。しかもただ安価であるだけでなく、品質や性能は折り紙つき。これは世界中のブランドからの受託製造を引き受けるほど信頼の高い自社工場を持つからこそ成せる技である。スポーツバイクに初めてチャレンジするユーザーにとっては、これ以上無いほどに頼れる存在と言って良いだろう。
ロードバイクに関してみれば、ピュアレーシングのTCR、エアロ性能を突き詰めたPROPEL、長時間のライディングに対応するエンデュランスロード、DEFY。この3つのラインが世界一の巨大自転車ブランド・ジャイアントのロードラインナップを支える屋台骨であり、いずれもが質の高いアルミモデルを有し人気を得てきた。
しかし2017年モデルでは、そのアルミロードバイクラインナップが一新。ジャイアントが誇る最軽量のALUXX SLRアルミニウムを使ったレーシングマシン「TCR SLR」がモデルチェンジを果たし、SLR以下のアルミTCRとDEFYを統合した後継機、CONTEND(コンテンド)が発表されたのだ。
レーサーらしい加速感を味わえるTCRと、どこまでも長い距離を走るために快適性を求めたDEFY。性格を違えるこの両アルミモデルの統合はセンセーショナルな出来事だが、それにはもちろん理由がある。
その大きな理由の一つが、昨今のアルミ加工技術の進化によって、従来では不可能とされてきた性能を実現できるようになってきたこと。例えば、長寿命を担保しつつ1kgを切る超軽量フレームが生産可能となったり、1つのフレームで剛性と柔軟性を両立したり。これまでカーボンという素材のみが成し得ていた範疇に、今やアルミが割って入るようになっているのだ。
そのため登場時と比べてTCRは柔軟性が高くなり、DEFYは俊敏な運動性能が高くなってきていた。そこで性能が近づいていた両モデルの良いところを足して2で割った新モデルとして、CONTENDがデビューを飾ったという流れなのだ。
これからスポーツバイクにチャレンジするユーザーの受け皿となる、次世代のエントリーアルミロードCONTENDと、アルミロードバイクを愛するファンに贈る超軽量・高性能をより推し進めたTCR SLR。否が応でも注目を集める2台のインプレッションを次ページより紹介したい。
今回テストを行ったのは、軽量性を突き詰めるべくアルミ地に最低限の塗装を施したTCR SLRの上級モデル「TCR SLR 1」(機械式アルテグラ組み)と、ALUXX SLアルミをフレームに使い、ジャイアント独自のディスクブレーキシステム「CCONDUCT」を組み合わせた「CONTEND SL 1 DISC」の2台。
インプレッションを担当したテスターは、かつてコムレイド・ジャイアントの選手としてTCR SLを駆りツアー・オブ・ジャパンを完走した経験を持つ山根理史さん(ウォークライド)と、東北屈指の規模を誇るプロショップ、ベルエキップの早坂賢さん。選手目線から、そしてショップ目線から注目を集める2台のインプレッションを行った。
山根理史(ウォークライド)
ウォークライド代表。かつてコムレイド・ジャイアントや湘南ベルマーレに所属し、12回の国体出場と2回の入賞経験を持つ。現Jプロツアーでの5位入賞やフランスでの活動経験も。選手時代は長くジャイアントを駆り、アルミのTCR SLでツアー・オブ・ジャパンを完走した。自転車スポーツの安全な普及を考えウォークライドを立ち上げた。大磯クリテリウムや箱根ヒルクライムの運営など、ホビーレーサーが楽しめる環境づくりに力を注いでいる。
早坂賢(ベルエキップ)
宮城県仙台市のプロショップ「ベルエキップ」のスタッフ。趣味として始めたスポーツサイクルの魅力にどっぷりはまり、ショップスタッフになりたいとベルエキップの門を叩いて今年で6年目。現在は店長代理を努め、主にメカニック作業やビギナー向け走行会を担当する。普段は美味しいものやコーヒーなどを求めグルメライドを楽しむ一方で、ヒルクライムイベントに参加することも。平坦よりも登りが得意で、快適性が高くバネ感のあるソフトな自転車が好み。
2017年、ジャイアントアルミロードの大改革
ロードバイクやMTB、シクロクロスやミニベロといった豊富なバイクラインナップはもちろんのこと、最近は女性向けブランドLivの認知度アップや、ホイールやサドル、ヘルメット、シューズといったパーツやアクセサリー類の拡充など、ますますその枠を広げ続けているジャイアント。
そしてその魅力の一つに、各ジャンルのエントリーモデルにまで一切手を抜かず、かつ他のブランドと比較しても飛び抜けてリーズナブルな値札を付けていることがある。しかもただ安価であるだけでなく、品質や性能は折り紙つき。これは世界中のブランドからの受託製造を引き受けるほど信頼の高い自社工場を持つからこそ成せる技である。スポーツバイクに初めてチャレンジするユーザーにとっては、これ以上無いほどに頼れる存在と言って良いだろう。
写真で見るジャイアントのアルミフレーム製造現場
ロードバイクに関してみれば、ピュアレーシングのTCR、エアロ性能を突き詰めたPROPEL、長時間のライディングに対応するエンデュランスロード、DEFY。この3つのラインが世界一の巨大自転車ブランド・ジャイアントのロードラインナップを支える屋台骨であり、いずれもが質の高いアルミモデルを有し人気を得てきた。
しかし2017年モデルでは、そのアルミロードバイクラインナップが一新。ジャイアントが誇る最軽量のALUXX SLRアルミニウムを使ったレーシングマシン「TCR SLR」がモデルチェンジを果たし、SLR以下のアルミTCRとDEFYを統合した後継機、CONTEND(コンテンド)が発表されたのだ。
レーサーらしい加速感を味わえるTCRと、どこまでも長い距離を走るために快適性を求めたDEFY。性格を違えるこの両アルミモデルの統合はセンセーショナルな出来事だが、それにはもちろん理由がある。
その大きな理由の一つが、昨今のアルミ加工技術の進化によって、従来では不可能とされてきた性能を実現できるようになってきたこと。例えば、長寿命を担保しつつ1kgを切る超軽量フレームが生産可能となったり、1つのフレームで剛性と柔軟性を両立したり。これまでカーボンという素材のみが成し得ていた範疇に、今やアルミが割って入るようになっているのだ。
そのため登場時と比べてTCRは柔軟性が高くなり、DEFYは俊敏な運動性能が高くなってきていた。そこで性能が近づいていた両モデルの良いところを足して2で割った新モデルとして、CONTENDがデビューを飾ったという流れなのだ。
これからスポーツバイクにチャレンジするユーザーの受け皿となる、次世代のエントリーアルミロードCONTENDと、アルミロードバイクを愛するファンに贈る超軽量・高性能をより推し進めたTCR SLR。否が応でも注目を集める2台のインプレッションを次ページより紹介したい。
今回テストを行ったのは、軽量性を突き詰めるべくアルミ地に最低限の塗装を施したTCR SLRの上級モデル「TCR SLR 1」(機械式アルテグラ組み)と、ALUXX SLアルミをフレームに使い、ジャイアント独自のディスクブレーキシステム「CCONDUCT」を組み合わせた「CONTEND SL 1 DISC」の2台。
インプレッションを担当したテスターは、かつてコムレイド・ジャイアントの選手としてTCR SLを駆りツアー・オブ・ジャパンを完走した経験を持つ山根理史さん(ウォークライド)と、東北屈指の規模を誇るプロショップ、ベルエキップの早坂賢さん。選手目線から、そしてショップ目線から注目を集める2台のインプレッションを行った。
インプレッション担当ライダー プロフィール
山根理史(ウォークライド)
ウォークライド代表。かつてコムレイド・ジャイアントや湘南ベルマーレに所属し、12回の国体出場と2回の入賞経験を持つ。現Jプロツアーでの5位入賞やフランスでの活動経験も。選手時代は長くジャイアントを駆り、アルミのTCR SLでツアー・オブ・ジャパンを完走した。自転車スポーツの安全な普及を考えウォークライドを立ち上げた。大磯クリテリウムや箱根ヒルクライムの運営など、ホビーレーサーが楽しめる環境づくりに力を注いでいる。
早坂賢(ベルエキップ)
宮城県仙台市のプロショップ「ベルエキップ」のスタッフ。趣味として始めたスポーツサイクルの魅力にどっぷりはまり、ショップスタッフになりたいとベルエキップの門を叩いて今年で6年目。現在は店長代理を努め、主にメカニック作業やビギナー向け走行会を担当する。普段は美味しいものやコーヒーなどを求めグルメライドを楽しむ一方で、ヒルクライムイベントに参加することも。平坦よりも登りが得意で、快適性が高くバネ感のあるソフトな自転車が好み。
テストバイクスペック
ジャイアントTCR SLR 1
サイズ | 425(XS)、445(S)、470(M)、500(ML)mm |
重量 | 7.5kg (470mm) |
カラー | アルミニウム |
フレーム | ALUXX SLR-Grade Aluminum OLD130mm |
フォーク | Advanced-Grade Composite,Full Composite OverDrive 2 Column |
コンポーネント | シマノ アルテグラ |
ホイール | ジャイアント SL1 WheelSystem |
タイヤ | ジャイアント P-SL1 700x25C |
標準価格 | 230,000円(税抜価格) |
ジャイアント CONTEND SL 1 DISC
サイズ | 410(XS)、445(S)、480(M)、515(ML)mm |
重量 | 9.4kg (480mm) |
カラー | マットブラック |
フレーム | ALUXX SL-Grade Aluminum OLD135mm |
フォーク | Advanced-Grade Composite,Aluminum OverDrive Column |
コンポーネント | シマノ 105 |
ブレーキ | ジャイアント CONDUCT HYDRAULIC DISC、140mmローター |
タイヤ | ジャイアント P-SL1 700x25C |
標準価格 | 155,000円(税抜価格) |
提供:ジャイアント・ジャパン 制作:シクロワイアード編集部