2012/06/06(水) - 17:45
5月27日、今年で4回目を迎える人気のロングライド大会「アルプスあづみのセンチュリーライド」が開催された。好天に恵まれ、アルプスの山並みを楽しめる素晴らしい大会となった。編集部の参加レポートをお伝えしよう。
アルプスあづみのセンチュリーライドの舞台となるのは長野県松本市・安曇野市・松川村・大町市・白馬村一帯。大会には160kmコース、120kmコース、80kmコース、40kmコースと合計4つのコースが用意され、レベルに合わせてチャレンジ出来る魅力的なコースが設定されている。
大会プロデューサーはおなじみ元MTB五輪代表の鈴木雷太(すずき・らいた/BIKE RANCH代表)さん。選手時代からずっと松本市に在住し、この地域一帯を愛する雷太さんをはじめ、AACR実行委員会が「最高のコースを、最高の季節に走る、日本で一番すてきなロングライドにしよう」を合言葉につくり上げる大会だ。
参加者の募集定員は1,200名に抑えられ、まだ今年で4回目の大会ながら募集が開始されてすぐに定員に達してしまうという超人気大会に成長した。
参加した経験のある人からは、「とにかく素晴らしい大会」「ロケーションと季節の勝利」「エイドも最高」と聞かされていたので、期待しての参加だ。とくにレースを通じてお世話になってきた雷太さんの肝いり大会とあって、その点でも「自転車と信州を良く知った人の作った大会」という面で安心感がある。
充実の前日ウエルカムイベント
大会前日の土曜日は、メイン会場で朝からウエルカムイベントとして様々な催しが用意されていた。昼あたりから受付けを兼ねて訪れる参加者たちが増えてくる。それにあわせてロングライドの走り方を解説する講座などが用意されるのだ。
昨年度はルイガノ(アキ・コーポレーション)がメインスポンサーをつとめたが、今年はスペシャライズドがメインスポンサーになった。スペシャといえばこの人、竹谷賢二さんが特別ゲストとして招かれ、ロングライドの上手な走り方をステージで解説してくれた。
他にもプロデュサー鈴木雷太さんの説明するコースガイドや、ヨガのように身体の柔軟性を高める「ピラティス」の体験講座などのプログラムが用意された。
雷太さんは2000年シドニー五輪のMTB日本代表、そして竹谷さんは2004年アテネ五輪MTB日本代表ということで、かつてのライバルが引退後にこのロングライド大会でともにホスト側に回ったのが面白い。しかし、残念なことに雷太さんはMTB全日本選手権が重なり、現在コーチを務めるアンカーチームのサポートと、ナショナルチームのコーチとしての役割を果たすために前日のみの参加となった。「天気もいいし、皆さんと一緒に走りたいなぁ」と本当に悔し気な雷太さん。でも、日本の競技界の責任を負う立場。しょうがない。また来年一緒に走りましょう。
この日は実験的な小イベントとして、少人数による周辺ポタリングが実施された。「松本ぽたりんぐクラブ」の皆さんのガイドによる自転車散歩ツアーだったようだが、実行委員会のお話では来年以降前日イベントとして正式メニュー化することも視野に入れているとのこと。
会場ではスペシャライズドやピナレロ、インターマックスなどのバイク試乗会も行われ、参加者たちは一日のんびりと、ゲストや友人たちと交流しながら過ごした。こうした雰囲気作りもこの大会の良さだと思った。
この日は天気も良く、また、明日も天気予報は晴れマークで、皆が安心している。というのは、昨年大会は雨が一日降り、大変な思いをしたそうだ。やはり5月末とはいえ信州の雨は冷たい。「昨年は寒かったんですよ」そう話す昨年の参加経験者たちは、すでに走る前から歓びをかみしめていたのが印象的だった。
爽やかな晴天、透明な空気感のなか走りだした
スタート地点になったのは、松本市郊外の梓川のほとりの公共の宿「梓水苑(しすいえん)。昨年からここがメイン会場になっているということだ。
ロングコースの160kmの「早出組」は朝5時すぎに集合し、6:10がスタート時間だ。CW編集部からは綾野・細田・メタボ会長の3人がこの160kmコースに参加した。
編集部3人は、全員が初参加。朝の暗いうちから安曇野のホテルを出発し、会場入り。用意をすすめた。
ちょっとゆるい感じの空気が流れているので気が楽になる。コースがそれほど厳しくはないと聞いていたので、その点でもグランフォンド特有の緊張感はない。
今回から地元のクラブのベテランの走り屋さんたちがサポートライダー部隊として同行しながら走ってくれるとのこと。
あと、ニュートラルサポートでお馴染みのマヴィックカーが来ているのも安心だ。いつもレースで頼もしいサポートをしてくれるイエロー部隊が、同行してくれるのだから。
クルマの通りはないけれど、5人づつのウェーブでスタートしていく。山麓線とよばれる、山の麓にそって走る道路がしばらくのコースだ。
りんご畑を縫って、軽いアップダウンをこなしながら走っていく。交通量がほとんどないので、おしゃべりを楽しむ余裕があるコースだ。
竹谷さんグループが遅出組み(6:50出発)でスタートするというので、我々編集部もそれに合わせてスタートを遅らせることにした。それがフレキシブルにOKなのも嬉しい。(ただし足切り時間は変わらないから注意)
朝早いので肌寒いかな、と思ってアームウォーマーをつけてスタートを待ったが、遅出組み出発の頃になると半袖でOKになる。
竹谷さん、スペシャライズド・コンセプトストアサイクリングクラブの皆さん、そしてアースライドの関係者の方と一緒に走りだした。メタボ会長も一緒だ。このSCSCクラブはガールズも多いので、メタボ会長がはしゃいでいる(笑)。
朝の気持ちいい空気の中、堀金・穂高地区を走る。ここでアクシデント発生。ガールズチームのひとりが前走者とはすって落車してしまう。少しの間アクシデント対応をしたが、どうやら無事そうなので先に行くことにする。少し気を引き締めて。
美味しいエイドに大満足
穂高エイドでは地元の銘菓「あずさ」と名産の「ゆったりまんじゅう」をいただく。早くも冠雪した山、安曇野のシンボルである常念岳が背後に覗きだし、その綺麗な山容にため息。
アートヒルズを左手に、安曇野の集落を右手に、一直線の道路を行く。観光客にも人気のエリアだ。まだ朝が早いので賑わいは無し。サイクリストたちが独り占めだ。
次のエイドは80km折り返し地点の大町エイド。公園の中の緑の森の中の道をしばらく走ると、辿り着く。
ここでは地元大町の婦人会の皆さんが美味しいお米のおにぎりを振る舞ってくれた。ほくほくの白いにぎり飯に、ねぎ味噌などをつけて食べれば、最高! 適度なしょっぱさが空腹を癒してくれる。そしてデザートは子供たちが振る舞ってくれるわらび餅。
そして子供たちによる太鼓や、アルプホルンの合奏団が迎えてくれた。
ここではピナレロジャパンのメカニックサポートや、梅丹本舗のドリンクサービスもある。
新緑と冠雪の山岳美が続く そして厳しい坂も登場
大町エイドを過ぎてからは美しい山々がいよいよ間近に迫ってくる。
大町温泉郷エイドでは、「足切り時間が迫ってます」の声。そう、エイドごとに美味しい振る舞いをゆっくり味わっていたら、いつの間にか最後尾。まあ我々の場合は取材をしながらというのもあるけれど。
少し急ぎ足でペースアップすることに。
北大町からは高原へと入っていく。国道を外れると、実は険しい道が待っていた。予想していなかった長い上りが始まった。のどかな風景だけど、けっこう厳しい。蛇行する人が続出。神城・飯森あたりで再び国道148号線周辺に戻り、白馬八方尾根入り口に出るまで、坂に苦しめられる。
そういえば雷太さんが「前半に坂をもってきていますので、それなりに苦しむと思います。でも帰りは下り基調になるように設定していますから、疲れても気が楽です」と言っていたのを思い出した。
しかし、坂を越えると、爺ヶ岳、鹿島槍から白馬岳へと続く後立山(うしろたてやま)連峰がついに目の前に姿を現す。新緑と冠雪のコントラストが放つその美しさに、走りながらため息が出る。
そして折り返し地点の白馬ジャンプ競技場に到着。ジャンプ競技場を間近で見るのは初めて。ちょっとした感動でした。7月にはすぐ近くの白馬47スキー場でSPECIALIZED DAYSもあるということで、今年はなんだか白馬一帯が賑やかだ。
仁科三湖の「水の道」を帰る
折り返しての帰路へ入る。青木湖、中綱湖、木崎湖の「仁科三湖」沿いの道を走る。バイパスが整備されて、ほんの数年前は主要道だった道が、のどかな田舎道になっていた。自転車で走りやすい、風情のある道。そして雷太さんが言う通り、「帰りはヨイヨイ」の平坦基調だ。
大町温泉郷からの道は往路と基本的に同じ道を走ることになる。さすがにこのあたりになるとすれ違う参加者はすでにいないが、ロングの部に申し込んでも、もしきつくなれば途中で引き返してもいいというのがこのイベントの気楽な点だろう。これは雷太さんがホノルルセンチュリーライドに行って、いいと感じて採用したポイントなのだという。
帰りは日差しも和らぎ、長い1日ながら身体的には楽な「長い日」だったと思う。時間があったので安曇野でソフトクリーム屋さんに立ち寄って、名物のソフトも楽しんだ。そういう楽しみもロングライドならでは。
コースが同じだから話としてはちょっと端折ってしまうけど、午後3時前にはフィニッシュ。約8時間ほどのライドを終えた。走りごたえもけっこうあり。そしてなによりロケーションと山岳の風景、安曇野の爽やかな空気感をたっぷり楽しんだ最高の一日となった。
走行距離は154km。獲得標高は1,444m。グランフォンド大会としては厳しすぎないが、ただ易しいコースではない。
ゴールしたあとは、記念写真サービスもついていて、無料でデザイン付きの記念写真が完走証がわりにもらえるという嬉しい新サービスがあった。
残念だったのは、大町温泉郷にあるケーキ屋さん「アン・マリーレ」が提供してくれたお菓子の「パリ・ブレスト」にはありつけなかったこと。これはもともと公式には予定になかった補給食で、ケーキ屋さんのオーナーさんが好意で提供してくれたサプライズだった。あらかじめ「運とタイミングがいい人だけ食べられるでしょう」と言われていたのだが、我々は運がなかった(笑)。ありつけたひとはラッキーだ。
まあ、そんなことでまた来年の楽しみにとっておくということに。
フィニッシュの17時に、最終走者がゴール。大きな事故もなく、4回目の大会は最高の天候に恵まれて大好評のうちに終わった。大会事務局長の松島義一さんに、メタボ会長も大満足の感想を述べさせてもらった。
松島さんは言う「安曇野ののどかな風景と壮大な山岳の景観。日本が世界に誇れる風景だと思います。参加人数を増やしたい気持ちはあるけれど、スタッフの経験値が急には上がらないので、毎年少しづつ改良しながら、焦らずに大会を育てていきたいと思っています。締め切りの関係で出場できなかった人が多くいるのは申し訳ないですが、いい場所、いい季節でのイベントですので、皆さんにいい評価をもらえて、リピーターさんになってもらえる大会を目指します」と、ぜひ長い目で見て欲しいとのこと。
新しいイベントながら、CW編集タッフの3人のあいだでも、充実度、完成度などあらゆる面で満足のいく大会だったことを記しておきます。
参加された方、一緒に走って下さった皆さん、ありがとうございます。ぜひ1000枚の写真のフォトギャラリーで自分の姿を探してみてください。(※ギャラリー内の写真は参加者本人であればブログ等への引用が可能です)
引き続き、メタボ会長の参加レポート等もお送りする予定です。
text&photo:Makoto.AYANO
photo:Makoto.AYANO,Yuichiro.HOSODA
1000枚の写真で振り返るフォトギャラリー(Google Picasaウェブアルバム)
アルプスあづみのセンチュリーライドの舞台となるのは長野県松本市・安曇野市・松川村・大町市・白馬村一帯。大会には160kmコース、120kmコース、80kmコース、40kmコースと合計4つのコースが用意され、レベルに合わせてチャレンジ出来る魅力的なコースが設定されている。
大会プロデューサーはおなじみ元MTB五輪代表の鈴木雷太(すずき・らいた/BIKE RANCH代表)さん。選手時代からずっと松本市に在住し、この地域一帯を愛する雷太さんをはじめ、AACR実行委員会が「最高のコースを、最高の季節に走る、日本で一番すてきなロングライドにしよう」を合言葉につくり上げる大会だ。
参加者の募集定員は1,200名に抑えられ、まだ今年で4回目の大会ながら募集が開始されてすぐに定員に達してしまうという超人気大会に成長した。
参加した経験のある人からは、「とにかく素晴らしい大会」「ロケーションと季節の勝利」「エイドも最高」と聞かされていたので、期待しての参加だ。とくにレースを通じてお世話になってきた雷太さんの肝いり大会とあって、その点でも「自転車と信州を良く知った人の作った大会」という面で安心感がある。
充実の前日ウエルカムイベント
大会前日の土曜日は、メイン会場で朝からウエルカムイベントとして様々な催しが用意されていた。昼あたりから受付けを兼ねて訪れる参加者たちが増えてくる。それにあわせてロングライドの走り方を解説する講座などが用意されるのだ。
昨年度はルイガノ(アキ・コーポレーション)がメインスポンサーをつとめたが、今年はスペシャライズドがメインスポンサーになった。スペシャといえばこの人、竹谷賢二さんが特別ゲストとして招かれ、ロングライドの上手な走り方をステージで解説してくれた。
他にもプロデュサー鈴木雷太さんの説明するコースガイドや、ヨガのように身体の柔軟性を高める「ピラティス」の体験講座などのプログラムが用意された。
雷太さんは2000年シドニー五輪のMTB日本代表、そして竹谷さんは2004年アテネ五輪MTB日本代表ということで、かつてのライバルが引退後にこのロングライド大会でともにホスト側に回ったのが面白い。しかし、残念なことに雷太さんはMTB全日本選手権が重なり、現在コーチを務めるアンカーチームのサポートと、ナショナルチームのコーチとしての役割を果たすために前日のみの参加となった。「天気もいいし、皆さんと一緒に走りたいなぁ」と本当に悔し気な雷太さん。でも、日本の競技界の責任を負う立場。しょうがない。また来年一緒に走りましょう。
この日は実験的な小イベントとして、少人数による周辺ポタリングが実施された。「松本ぽたりんぐクラブ」の皆さんのガイドによる自転車散歩ツアーだったようだが、実行委員会のお話では来年以降前日イベントとして正式メニュー化することも視野に入れているとのこと。
会場ではスペシャライズドやピナレロ、インターマックスなどのバイク試乗会も行われ、参加者たちは一日のんびりと、ゲストや友人たちと交流しながら過ごした。こうした雰囲気作りもこの大会の良さだと思った。
この日は天気も良く、また、明日も天気予報は晴れマークで、皆が安心している。というのは、昨年大会は雨が一日降り、大変な思いをしたそうだ。やはり5月末とはいえ信州の雨は冷たい。「昨年は寒かったんですよ」そう話す昨年の参加経験者たちは、すでに走る前から歓びをかみしめていたのが印象的だった。
爽やかな晴天、透明な空気感のなか走りだした
スタート地点になったのは、松本市郊外の梓川のほとりの公共の宿「梓水苑(しすいえん)。昨年からここがメイン会場になっているということだ。
ロングコースの160kmの「早出組」は朝5時すぎに集合し、6:10がスタート時間だ。CW編集部からは綾野・細田・メタボ会長の3人がこの160kmコースに参加した。
編集部3人は、全員が初参加。朝の暗いうちから安曇野のホテルを出発し、会場入り。用意をすすめた。
ちょっとゆるい感じの空気が流れているので気が楽になる。コースがそれほど厳しくはないと聞いていたので、その点でもグランフォンド特有の緊張感はない。
今回から地元のクラブのベテランの走り屋さんたちがサポートライダー部隊として同行しながら走ってくれるとのこと。
あと、ニュートラルサポートでお馴染みのマヴィックカーが来ているのも安心だ。いつもレースで頼もしいサポートをしてくれるイエロー部隊が、同行してくれるのだから。
クルマの通りはないけれど、5人づつのウェーブでスタートしていく。山麓線とよばれる、山の麓にそって走る道路がしばらくのコースだ。
りんご畑を縫って、軽いアップダウンをこなしながら走っていく。交通量がほとんどないので、おしゃべりを楽しむ余裕があるコースだ。
竹谷さんグループが遅出組み(6:50出発)でスタートするというので、我々編集部もそれに合わせてスタートを遅らせることにした。それがフレキシブルにOKなのも嬉しい。(ただし足切り時間は変わらないから注意)
朝早いので肌寒いかな、と思ってアームウォーマーをつけてスタートを待ったが、遅出組み出発の頃になると半袖でOKになる。
竹谷さん、スペシャライズド・コンセプトストアサイクリングクラブの皆さん、そしてアースライドの関係者の方と一緒に走りだした。メタボ会長も一緒だ。このSCSCクラブはガールズも多いので、メタボ会長がはしゃいでいる(笑)。
朝の気持ちいい空気の中、堀金・穂高地区を走る。ここでアクシデント発生。ガールズチームのひとりが前走者とはすって落車してしまう。少しの間アクシデント対応をしたが、どうやら無事そうなので先に行くことにする。少し気を引き締めて。
美味しいエイドに大満足
穂高エイドでは地元の銘菓「あずさ」と名産の「ゆったりまんじゅう」をいただく。早くも冠雪した山、安曇野のシンボルである常念岳が背後に覗きだし、その綺麗な山容にため息。
アートヒルズを左手に、安曇野の集落を右手に、一直線の道路を行く。観光客にも人気のエリアだ。まだ朝が早いので賑わいは無し。サイクリストたちが独り占めだ。
次のエイドは80km折り返し地点の大町エイド。公園の中の緑の森の中の道をしばらく走ると、辿り着く。
ここでは地元大町の婦人会の皆さんが美味しいお米のおにぎりを振る舞ってくれた。ほくほくの白いにぎり飯に、ねぎ味噌などをつけて食べれば、最高! 適度なしょっぱさが空腹を癒してくれる。そしてデザートは子供たちが振る舞ってくれるわらび餅。
そして子供たちによる太鼓や、アルプホルンの合奏団が迎えてくれた。
ここではピナレロジャパンのメカニックサポートや、梅丹本舗のドリンクサービスもある。
新緑と冠雪の山岳美が続く そして厳しい坂も登場
大町エイドを過ぎてからは美しい山々がいよいよ間近に迫ってくる。
大町温泉郷エイドでは、「足切り時間が迫ってます」の声。そう、エイドごとに美味しい振る舞いをゆっくり味わっていたら、いつの間にか最後尾。まあ我々の場合は取材をしながらというのもあるけれど。
少し急ぎ足でペースアップすることに。
北大町からは高原へと入っていく。国道を外れると、実は険しい道が待っていた。予想していなかった長い上りが始まった。のどかな風景だけど、けっこう厳しい。蛇行する人が続出。神城・飯森あたりで再び国道148号線周辺に戻り、白馬八方尾根入り口に出るまで、坂に苦しめられる。
そういえば雷太さんが「前半に坂をもってきていますので、それなりに苦しむと思います。でも帰りは下り基調になるように設定していますから、疲れても気が楽です」と言っていたのを思い出した。
しかし、坂を越えると、爺ヶ岳、鹿島槍から白馬岳へと続く後立山(うしろたてやま)連峰がついに目の前に姿を現す。新緑と冠雪のコントラストが放つその美しさに、走りながらため息が出る。
そして折り返し地点の白馬ジャンプ競技場に到着。ジャンプ競技場を間近で見るのは初めて。ちょっとした感動でした。7月にはすぐ近くの白馬47スキー場でSPECIALIZED DAYSもあるということで、今年はなんだか白馬一帯が賑やかだ。
仁科三湖の「水の道」を帰る
折り返しての帰路へ入る。青木湖、中綱湖、木崎湖の「仁科三湖」沿いの道を走る。バイパスが整備されて、ほんの数年前は主要道だった道が、のどかな田舎道になっていた。自転車で走りやすい、風情のある道。そして雷太さんが言う通り、「帰りはヨイヨイ」の平坦基調だ。
大町温泉郷からの道は往路と基本的に同じ道を走ることになる。さすがにこのあたりになるとすれ違う参加者はすでにいないが、ロングの部に申し込んでも、もしきつくなれば途中で引き返してもいいというのがこのイベントの気楽な点だろう。これは雷太さんがホノルルセンチュリーライドに行って、いいと感じて採用したポイントなのだという。
帰りは日差しも和らぎ、長い1日ながら身体的には楽な「長い日」だったと思う。時間があったので安曇野でソフトクリーム屋さんに立ち寄って、名物のソフトも楽しんだ。そういう楽しみもロングライドならでは。
コースが同じだから話としてはちょっと端折ってしまうけど、午後3時前にはフィニッシュ。約8時間ほどのライドを終えた。走りごたえもけっこうあり。そしてなによりロケーションと山岳の風景、安曇野の爽やかな空気感をたっぷり楽しんだ最高の一日となった。
走行距離は154km。獲得標高は1,444m。グランフォンド大会としては厳しすぎないが、ただ易しいコースではない。
ゴールしたあとは、記念写真サービスもついていて、無料でデザイン付きの記念写真が完走証がわりにもらえるという嬉しい新サービスがあった。
残念だったのは、大町温泉郷にあるケーキ屋さん「アン・マリーレ」が提供してくれたお菓子の「パリ・ブレスト」にはありつけなかったこと。これはもともと公式には予定になかった補給食で、ケーキ屋さんのオーナーさんが好意で提供してくれたサプライズだった。あらかじめ「運とタイミングがいい人だけ食べられるでしょう」と言われていたのだが、我々は運がなかった(笑)。ありつけたひとはラッキーだ。
まあ、そんなことでまた来年の楽しみにとっておくということに。
フィニッシュの17時に、最終走者がゴール。大きな事故もなく、4回目の大会は最高の天候に恵まれて大好評のうちに終わった。大会事務局長の松島義一さんに、メタボ会長も大満足の感想を述べさせてもらった。
松島さんは言う「安曇野ののどかな風景と壮大な山岳の景観。日本が世界に誇れる風景だと思います。参加人数を増やしたい気持ちはあるけれど、スタッフの経験値が急には上がらないので、毎年少しづつ改良しながら、焦らずに大会を育てていきたいと思っています。締め切りの関係で出場できなかった人が多くいるのは申し訳ないですが、いい場所、いい季節でのイベントですので、皆さんにいい評価をもらえて、リピーターさんになってもらえる大会を目指します」と、ぜひ長い目で見て欲しいとのこと。
新しいイベントながら、CW編集タッフの3人のあいだでも、充実度、完成度などあらゆる面で満足のいく大会だったことを記しておきます。
参加された方、一緒に走って下さった皆さん、ありがとうございます。ぜひ1000枚の写真のフォトギャラリーで自分の姿を探してみてください。(※ギャラリー内の写真は参加者本人であればブログ等への引用が可能です)
引き続き、メタボ会長の参加レポート等もお送りする予定です。
text&photo:Makoto.AYANO
photo:Makoto.AYANO,Yuichiro.HOSODA
1000枚の写真で振り返るフォトギャラリー(Google Picasaウェブアルバム)
Amazon.co.jp
[コンバース] ALL STAR BEACH-RESORT OX AS BC-RS AS BC-RS OX
CONVERSE(コンバース)
[コンバース] ALL STAR IN-FL OX AS IN-FL AS IN-FL OX
CONVERSE(コンバース)
[クロックス] サンダル デュエット
crocs(クロックス)