2012/03/27(火) - 10:23
3月18日、大阪市のベイエリアで「大阪サイクルイベント2012」が開催された。大阪湾岸地帯の道路を封鎖して、咲島・夢洲・舞洲を繋いで自転車で走る「大阪サイクルツアー」に約4,000人のサイクリストたちが参加した。
サイクルツアー併催の自転車体験型イベント「大阪サイクルフェスタ」も、ゴールとなるインテックス大阪で開催され、こちらも大盛況だった。
「大阪湾 洲(しま)巡り」をコンセプトに開催された「大阪サイクルツアー」は、大阪の湾岸地帯である咲島・夢洲・舞洲を自転車のために封鎖してサイクリングをしようという国内最大級の規模で開催された。大阪サイクルツアーのコースは、スポーツ自転車部門30kmコースと一般自転車部門10kmコースとなっており、メインとなるスポーツ自転車部門は、サイクルモードでおなじみ大阪南港のインテックス大阪のある咲洲(さきしま)からスタートする。
コースはコンテナ埠頭を回り、シーサイドコスモとなにわの海の時空館から自動車専用道路である夢咲トンネルをくぐり、夢洲へ。次に可動橋の夢舞大橋を渡って、舞洲の舞洲アリーナ周辺と舞洲緑道を走る。再び夢舞大橋と夢咲トンネルを通過して、ATCを経由した後にインテックス大阪に戻る往復約30km。
一般自転車部門は咲洲を巡る約10kmコースで、こちらはスポーツ車部門にはないレンタサイクルも用意され、サイクリング未経験者にも対応した。
コース上の目玉は夢舞大橋と夢咲トンネルで、夢舞大橋は大阪湾を一望できる景色の良さを誇る。そして夢咲トンネルは深さ30mの海底トンネルを、上下線とも貸し切り状態で自転車で走行できるとあって、他では体験できないルートを走れることが大きな魅力。「この日しか走れない」という思いからか、参加申し込み者は5,200人にものぼった。
またメイン会場のインテックス大阪では、サイクルモード同様に屋内での自転車の試乗会等を含む「大阪サイクルフェスタ」が開催された。こちらはトークショーや抽選会、ウィーラースクールなど様々なイベントが用意され、サイクルツアーと共に走ることと楽しむ事ができる複合イベントとなっている。
それらを総合的に楽しめる「大阪サイクルイベント」は、大阪市が事業協力を行い大阪の都市魅力の発信、地域活性化を図ることを目的とした。
湾岸地帯がサイクリストのための一大サイクリングロードに
イベント当日は雨雲が広がる小雨模様の、あいにくの天気となったが、それでも受付会場の自転車駐輪場は溢れんばかりの参加者の自転車でいっぱい!
参加者はロードレーサーから家族連れやカップルや熟年夫婦と、様々な層の参加者であふれた。とにかくこの特別な一日を楽しむことに、熱気がむんむん。レポーターの私も自転車で大阪を体験しようと、旅気分で参加した体験レポートをお届けしよう。
朝、インスタントの豚汁が振る舞われ、大会オリジナルグッズに興味を惹かれながらスタートエリアへ。司会進行はサイクルナビゲーターの絹代さん。大会を盛り上げる関西の大学のチアリーダーたちが応援したあとは、松井一郎大阪府知事が、大阪の活性化を誓い自らゼッケン1番をつけて、朝の8時にスタートした。各組の先頭には競輪選手たちの先導がつく。
こちらは撮影してから集団のあとについていくことにする。このイベントはレースではなくあくまでサイクリングなので、先導のスピードに合わせてゆったりとしたペースで進む。コンテナの並ぶ港湾地区を縫うように走り、対岸に工場地帯が連なるのが見える「シーサイドコスモ」から、銀色の丸い建物が特徴的な「なにわの海の時空館」を経て夢咲トンネルへ入る。
夢咲トンネルへと自転車で入っていくスリルは、体験してみるとなかなかのものだった。道路は海底へ「ズドーン」と落ちていくかのように下っていって、トンネルの広い空間もあいまって、とても壮快!しかし下った分は、後になって当然上ることに。今度はトンネルの出口を目指して急な坂を必死に登ります(笑)。
小さな夢洲から、夢舞大橋へ
快晴の場合は大阪湾を一望して六甲山まで見えるそうだが、この日はあいにく雲に覆われて何も見えず。舞洲に渡ってからは、シーサイドプロムナードからコース半分の15km地点手前にあるエイドステーションではバナナが配られていて、補給食を摂って参加者の皆さんは一休み。
舞州緑道から奇抜なデザインで有名な大阪市環境局のゴミ処理場を眺めながら、再び夢舞大橋と夢咲トンネルを経て、咲洲のヤシの木が並ぶATCのO's岸壁を経て、インテックス大阪にゴール。
全長30kmのコースということで「短い距離」だと思ったが、三つの洲の見所を効率的に回るコース設定で、楽しく走る事ができた。またロードレースでおなじみのマビックの黄色いニュートラルサポートカーとオートバイがサポートする万全の体制で、パンクやメカトラブルに見舞われた参加者を助ける場面も見られた。
会場で参加者の声を聞いてみた
大阪から仲間達とともに参加した田淵由記さん:「普段は通れないトンネルを走れて良かったけど、雨がぽつぽつと降って残念でした。」
愛知から3人で参加した渥美智子さんと亀田さとさん:「楽しかった、また来たい。トンネルや橋を走れたのが印象的でした。」
30人の大所帯で参加した大阪のショップのチームVIX(ビックス)の皆さん:「楽しかった。天気が良ければもっと良かったです。」
お子さん3人と家族5人で参加した森島さん一家は、子供さんもスポーツ部門を走り見事完走、過去にも第二京阪道のサイクリングイベントに家族で参加した経験がある。森島さん:「家族一緒に走れるのが良かったです。楽しかった。」
この日は雨が心配されたため、最終的な走行参加者は申込数より少ない4,263人となった。次回開催の際には是非快晴となって欲しいものだ。
自転車イベント満載の「大阪サイクルフェスタ」
同時開催された大阪サイクルフェスタは、コルナゴやトレックといった人気スポーツバイクブランドの最新モデル試乗会・展示会の他に、様々なイベントが行われた。
リーバイスから新たに発売されるサイクリストのためのカジュアルブランド「COMMUTER」を盛り上げるべく、バーチャル自転車体感レース「ゴールドスプリント」と「バトルドローム」が競輪選手によって争われた。
自転車競技の日本ナショナルチーム監督の松本整氏と、女子ケイリン選手の石井寛子・前田佳代乃選手によるロンドン五輪への意気込みを語るトークショーや、子供の自転車教室としておなじみのウィラースクールも行われた。
サイクルフェスタはサイクルツアー参加者でなくても入場無料ということで、誰もが気軽に楽しむことができた。12,000名の来場者で盛り上がっていた。
屋外・屋内の複合イベントとして初開催された大阪サイクルイベント。天気こそすぐれなかったのが残念だが、初回は大成功だったようだ。また来年以降も継続して開催されることを期待しよう。
text&photo:Akihiro.NAKAO
サイクルツアー併催の自転車体験型イベント「大阪サイクルフェスタ」も、ゴールとなるインテックス大阪で開催され、こちらも大盛況だった。
「大阪湾 洲(しま)巡り」をコンセプトに開催された「大阪サイクルツアー」は、大阪の湾岸地帯である咲島・夢洲・舞洲を自転車のために封鎖してサイクリングをしようという国内最大級の規模で開催された。大阪サイクルツアーのコースは、スポーツ自転車部門30kmコースと一般自転車部門10kmコースとなっており、メインとなるスポーツ自転車部門は、サイクルモードでおなじみ大阪南港のインテックス大阪のある咲洲(さきしま)からスタートする。
コースはコンテナ埠頭を回り、シーサイドコスモとなにわの海の時空館から自動車専用道路である夢咲トンネルをくぐり、夢洲へ。次に可動橋の夢舞大橋を渡って、舞洲の舞洲アリーナ周辺と舞洲緑道を走る。再び夢舞大橋と夢咲トンネルを通過して、ATCを経由した後にインテックス大阪に戻る往復約30km。
一般自転車部門は咲洲を巡る約10kmコースで、こちらはスポーツ車部門にはないレンタサイクルも用意され、サイクリング未経験者にも対応した。
コース上の目玉は夢舞大橋と夢咲トンネルで、夢舞大橋は大阪湾を一望できる景色の良さを誇る。そして夢咲トンネルは深さ30mの海底トンネルを、上下線とも貸し切り状態で自転車で走行できるとあって、他では体験できないルートを走れることが大きな魅力。「この日しか走れない」という思いからか、参加申し込み者は5,200人にものぼった。
またメイン会場のインテックス大阪では、サイクルモード同様に屋内での自転車の試乗会等を含む「大阪サイクルフェスタ」が開催された。こちらはトークショーや抽選会、ウィーラースクールなど様々なイベントが用意され、サイクルツアーと共に走ることと楽しむ事ができる複合イベントとなっている。
それらを総合的に楽しめる「大阪サイクルイベント」は、大阪市が事業協力を行い大阪の都市魅力の発信、地域活性化を図ることを目的とした。
湾岸地帯がサイクリストのための一大サイクリングロードに
イベント当日は雨雲が広がる小雨模様の、あいにくの天気となったが、それでも受付会場の自転車駐輪場は溢れんばかりの参加者の自転車でいっぱい!
参加者はロードレーサーから家族連れやカップルや熟年夫婦と、様々な層の参加者であふれた。とにかくこの特別な一日を楽しむことに、熱気がむんむん。レポーターの私も自転車で大阪を体験しようと、旅気分で参加した体験レポートをお届けしよう。
朝、インスタントの豚汁が振る舞われ、大会オリジナルグッズに興味を惹かれながらスタートエリアへ。司会進行はサイクルナビゲーターの絹代さん。大会を盛り上げる関西の大学のチアリーダーたちが応援したあとは、松井一郎大阪府知事が、大阪の活性化を誓い自らゼッケン1番をつけて、朝の8時にスタートした。各組の先頭には競輪選手たちの先導がつく。
こちらは撮影してから集団のあとについていくことにする。このイベントはレースではなくあくまでサイクリングなので、先導のスピードに合わせてゆったりとしたペースで進む。コンテナの並ぶ港湾地区を縫うように走り、対岸に工場地帯が連なるのが見える「シーサイドコスモ」から、銀色の丸い建物が特徴的な「なにわの海の時空館」を経て夢咲トンネルへ入る。
夢咲トンネルへと自転車で入っていくスリルは、体験してみるとなかなかのものだった。道路は海底へ「ズドーン」と落ちていくかのように下っていって、トンネルの広い空間もあいまって、とても壮快!しかし下った分は、後になって当然上ることに。今度はトンネルの出口を目指して急な坂を必死に登ります(笑)。
小さな夢洲から、夢舞大橋へ
快晴の場合は大阪湾を一望して六甲山まで見えるそうだが、この日はあいにく雲に覆われて何も見えず。舞洲に渡ってからは、シーサイドプロムナードからコース半分の15km地点手前にあるエイドステーションではバナナが配られていて、補給食を摂って参加者の皆さんは一休み。
舞州緑道から奇抜なデザインで有名な大阪市環境局のゴミ処理場を眺めながら、再び夢舞大橋と夢咲トンネルを経て、咲洲のヤシの木が並ぶATCのO's岸壁を経て、インテックス大阪にゴール。
全長30kmのコースということで「短い距離」だと思ったが、三つの洲の見所を効率的に回るコース設定で、楽しく走る事ができた。またロードレースでおなじみのマビックの黄色いニュートラルサポートカーとオートバイがサポートする万全の体制で、パンクやメカトラブルに見舞われた参加者を助ける場面も見られた。
会場で参加者の声を聞いてみた
大阪から仲間達とともに参加した田淵由記さん:「普段は通れないトンネルを走れて良かったけど、雨がぽつぽつと降って残念でした。」
愛知から3人で参加した渥美智子さんと亀田さとさん:「楽しかった、また来たい。トンネルや橋を走れたのが印象的でした。」
30人の大所帯で参加した大阪のショップのチームVIX(ビックス)の皆さん:「楽しかった。天気が良ければもっと良かったです。」
お子さん3人と家族5人で参加した森島さん一家は、子供さんもスポーツ部門を走り見事完走、過去にも第二京阪道のサイクリングイベントに家族で参加した経験がある。森島さん:「家族一緒に走れるのが良かったです。楽しかった。」
この日は雨が心配されたため、最終的な走行参加者は申込数より少ない4,263人となった。次回開催の際には是非快晴となって欲しいものだ。
自転車イベント満載の「大阪サイクルフェスタ」
同時開催された大阪サイクルフェスタは、コルナゴやトレックといった人気スポーツバイクブランドの最新モデル試乗会・展示会の他に、様々なイベントが行われた。
リーバイスから新たに発売されるサイクリストのためのカジュアルブランド「COMMUTER」を盛り上げるべく、バーチャル自転車体感レース「ゴールドスプリント」と「バトルドローム」が競輪選手によって争われた。
自転車競技の日本ナショナルチーム監督の松本整氏と、女子ケイリン選手の石井寛子・前田佳代乃選手によるロンドン五輪への意気込みを語るトークショーや、子供の自転車教室としておなじみのウィラースクールも行われた。
サイクルフェスタはサイクルツアー参加者でなくても入場無料ということで、誰もが気軽に楽しむことができた。12,000名の来場者で盛り上がっていた。
屋外・屋内の複合イベントとして初開催された大阪サイクルイベント。天気こそすぐれなかったのが残念だが、初回は大成功だったようだ。また来年以降も継続して開催されることを期待しよう。
text&photo:Akihiro.NAKAO
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