2019/10/22(火) - 13:22
ワイキキがスタート/フィニッシュとなるハワイ随一のロングライドイベント・ホノルルセンチュリーライド。今回は夜明けとともにスタートした本番ライドの様子をレポートする。前半は絶景が連続するオアフ島東端・マカプウ岬まで。
サイクリストの一日は夜明け前に始まる。ホノルルセンチュリーライド(HCR)のスタート時間は6:15に設定されており、9月下旬のホノルルの日の出は6:20頃。街が暗く寝静まっている時間にサイクリストたちは支度を済ませ、ライトを輝かせながらカピオラニ公園に集まってきている。
CW編集部はスタートの45分前にカピオラニ公園に到着したのだが、スタートライン前にはずらりとサイクリストが並んで待っている。よくよく見てみると我々が帯同する東武トップツアーズの参加者で埋め尽くされているではないか。両肩にリボンをピン留め、ヘルメットにツアーステッカーを貼っているため、サポートスタッフが見つけやすいのだ。参加者同士も仲間として声を掛け合いやすい。
HCRのスタートはA・B・Cの3グループに分けられている。グループ分けはエントリー時に自己申告で決めるのだが、実際はどこに並んでもOK。Aはファストペースで走りたいサイクリストが集まるグループだが、足に自信がなくてもこのグループで出発するのがオススメだ。走っていくうちに足並みが揃っていき、ドラフティングも丁度よいペースで活用できるようになるため、前待ち作戦はホノルルでは有効なのだ。
カピオラニ公園周辺は交通規制がされており、速い速度で走りたいサイクリストが自由に抜かして集団の前の方に抜けていきやすくなっているのだ。集団が怖いという方はAの最後尾であれば、集団の密度は薄くなっているため走りやすいはず。とはいえ、ある程度集団で走る練習を積んできたほうが安心。
空が白み始めたタイミングで大会のセレモニーが始まる。英語と日本語、どちらの言葉でも挨拶が行われるほど日本からの参加者は多い。先頭は先述したように東武トップツアーズのメンバーが沢山いるが、その後ろも横を見れば日本の方というパターンが多い。とはいえ、最も参加者が多いのは現地の方。列に並ばず、外でスタートを待機している人が多いようだ。
主賓の挨拶が一通り終わり、いよいよホノルル・100マイルの旅の幕が切って落とされる。私は一足先にダイヤモンドヘッド・ルックアウトの上り坂でカメラを構え、先頭が訪れるのを待っていた。今中さんと東武トップツアーズの参加者の一人が入る先頭集団がファインダーに飛び込んでくる。まるで、レースのようなスピードで。
スタート直後に日の出ということもあり、ダイヤモンドヘッド・ルックアウトから見る朝日は素晴らしいの一言。この光景はHCRのハイライトの1つだ。朝早い時間からイベントに参加しているのだから、この様子をカメラに収めないわけにはいかない。続々とサイクリストが駆け抜けていくため、のんびりすることはできないが、スマホで1回はシャッターを切ってもらいたい。そのぐらいの価値はあると思う。
ダイヤモンドヘッド・ルックアウトの後は、オアフ島の東を目指しプラクティスライドで下見済みのハイウェイを駆け抜ける。前日は自転車通行帯を走ったが、HCR当日は1車線が交通規制が行われており、実質2車線がサイクリストのために用意されている。参加者が非常に多いイベントではあるものの、追い抜きはスムーズに行えるようになっている。各個人のペースでクルージングを楽しむことが可能だ。
HCRはワイキキからオアフ島を反時計回りに進み、80km地点のスワンジービーチパークで折り返し、スタート地点のカピオラニ公園に戻ってくるというピストンコース。最長100マイル(160km)だが、往路と復路はほぼルートは同じなためどこで折り返すことも可能。各エイドステーションで返すと25マイル(40km)、50マイル(80km)、75マイル(120km)とキリが良い数字となっている。
HCRを走ったことがある方は口を揃え「80km地点手前の海岸線は見たほうがいい」となる。過去2回走ったことのある私も同意見。そこまで走ると100マイルを走り切ることになるが、その景色は必ず心に残るはず。東武トップツアーズではサポートライダーの金田さんがタイムキープしてくれる上、ペースが奮わない時は押しが入る時も。それほど見てもらいたいのだ。
さて、70km以上先の目標に向かう前に、目の前に現れた現実世界の最初の頑張りどころ「ハートブレイクヒル」に目を向けなければならない。約800m/Ave.6% MAX約10%というプロファイルのパンチ力がある上り坂であり、減速~右折直後に登坂開始という嫌らしい感じも厳しさを増す要因。ここは軽いギアを入れて我慢どころ。
ここでカメラを構えて参加者を待ち構えていると様々な方が現れるのが非常に面白い。タンデムのリカンベントや、大音量で音楽を流しながらライドを楽しんでいる方、コスプレ…。それぞれの楽しみ方でHCRを走っており、見ていて楽しいし、つい応援の声をかけてしまう。ハートブレイクヒルで応援しているだけでも結構面白いかもしれない。
ハートブレイクヒルを越え少し下ると眼前には、ディープブルーの水面を白兎が飛び跳ねる大海原が現れる。ここも私が思うHCR有数のグッドロケーションポイント。水平線が広がる大パノラマに「海だー」と叫びガッツポーズしたくなる気持ちを抑え、サンディビーチの第1エイドに駆け込んでいく。
ココクレーターの麓に広がる草原にテントが構えられており、このエイドは非常に爽快な気分になる。タロイモを使用した紫色のマラサダ、オレンジ、バナナ、プレッツェルを好きだけ食べられるので、朝食代わりにお腹を満たしたらサクッと出発しよう。
本音を言うと気温が上がりきらない朝の時間帯、涼しい風が吹き付ける草原で日光浴を楽しみたい。しかし、そんな贅沢は許されない。我々の目的はスワンジービーチパークの最高の景色を見に行くことなのだから。タイムキーパー金田さんが「もう出発しますよー」と最終便の案内をしている…。今到着したばかりなのに、もういかなければ…。
サンディビーチに構えられた第1エイドを飛び出したホノルルセンチュリーライドの参加者が次に目指すのは、オアフ島の東端・マカプウ岬だ。サンディビーチからの距離は短いものの海が近いこともあり、非常に強い風が吹き付けるエリアのため、単独走行だと少しだけ頑張る必要がある。
このHCRでは”ハートブレイクヒル”という凶悪な名前がつけられたヒルクライム以外は平坦基調と言われがちだが、火山で生まれた島らしく大地がうねっているため上り坂は想像以上に多い。1km以上続く登りがないため、フラットと言われているのだろうけど、意外と足が削られるコースであることは頭に入れておいたほうが良い。
ビーチラインを外れると島の海岸線らしく大地はうねり、左右に曲がるワインディングロードが続く。ある左コーナーを抜けるとマカプウ展望台への登りが現れる。初回に訪れた時は関西弁話者でもないのに「嘘やん」と声に出してしまったことを覚えている。
空に道が続くような直登。ピークポイントが近づくに連れマカプー展望台から見渡せる最高の景色が徐々に目に入ってくる。ペダルを漕いでいる時は辛さしか無いものだが、絶景はそれを癒やしてくれる。ここも至高のルックアウトなので、登りきったら休憩がてら写真を撮影しておくと良いだろう。このレポートでは景色が良いということしかお伝えしていないが、実際に良いのだから仕方ない。HCRは景色を楽しんでなんぼ。
続々とビュースポットが現れたHCR。ライドの本番はまだまだこれからである。後半へ続く。
東武トップツアーズ ホノルルセンチュリーライドツアーFacebookフォトアルバム
大会前日 走り方直前講座
大会前日 プラクティスライドA~ハナウマ湾~
大会前日 プラクティスライドB~マカプー/ライトハウストレイル~
大会本番 ホノルルセンチュリーライド
大会当日 アフターパーティー
大会翌日 タンタラスの丘モーニングライド&ノースショアサイクリング
text&photo:Gakuto Fujiwara
photo:Makoto.AYANO
サイクリストの一日は夜明け前に始まる。ホノルルセンチュリーライド(HCR)のスタート時間は6:15に設定されており、9月下旬のホノルルの日の出は6:20頃。街が暗く寝静まっている時間にサイクリストたちは支度を済ませ、ライトを輝かせながらカピオラニ公園に集まってきている。
CW編集部はスタートの45分前にカピオラニ公園に到着したのだが、スタートライン前にはずらりとサイクリストが並んで待っている。よくよく見てみると我々が帯同する東武トップツアーズの参加者で埋め尽くされているではないか。両肩にリボンをピン留め、ヘルメットにツアーステッカーを貼っているため、サポートスタッフが見つけやすいのだ。参加者同士も仲間として声を掛け合いやすい。
HCRのスタートはA・B・Cの3グループに分けられている。グループ分けはエントリー時に自己申告で決めるのだが、実際はどこに並んでもOK。Aはファストペースで走りたいサイクリストが集まるグループだが、足に自信がなくてもこのグループで出発するのがオススメだ。走っていくうちに足並みが揃っていき、ドラフティングも丁度よいペースで活用できるようになるため、前待ち作戦はホノルルでは有効なのだ。
カピオラニ公園周辺は交通規制がされており、速い速度で走りたいサイクリストが自由に抜かして集団の前の方に抜けていきやすくなっているのだ。集団が怖いという方はAの最後尾であれば、集団の密度は薄くなっているため走りやすいはず。とはいえ、ある程度集団で走る練習を積んできたほうが安心。
空が白み始めたタイミングで大会のセレモニーが始まる。英語と日本語、どちらの言葉でも挨拶が行われるほど日本からの参加者は多い。先頭は先述したように東武トップツアーズのメンバーが沢山いるが、その後ろも横を見れば日本の方というパターンが多い。とはいえ、最も参加者が多いのは現地の方。列に並ばず、外でスタートを待機している人が多いようだ。
主賓の挨拶が一通り終わり、いよいよホノルル・100マイルの旅の幕が切って落とされる。私は一足先にダイヤモンドヘッド・ルックアウトの上り坂でカメラを構え、先頭が訪れるのを待っていた。今中さんと東武トップツアーズの参加者の一人が入る先頭集団がファインダーに飛び込んでくる。まるで、レースのようなスピードで。
スタート直後に日の出ということもあり、ダイヤモンドヘッド・ルックアウトから見る朝日は素晴らしいの一言。この光景はHCRのハイライトの1つだ。朝早い時間からイベントに参加しているのだから、この様子をカメラに収めないわけにはいかない。続々とサイクリストが駆け抜けていくため、のんびりすることはできないが、スマホで1回はシャッターを切ってもらいたい。そのぐらいの価値はあると思う。
ダイヤモンドヘッド・ルックアウトの後は、オアフ島の東を目指しプラクティスライドで下見済みのハイウェイを駆け抜ける。前日は自転車通行帯を走ったが、HCR当日は1車線が交通規制が行われており、実質2車線がサイクリストのために用意されている。参加者が非常に多いイベントではあるものの、追い抜きはスムーズに行えるようになっている。各個人のペースでクルージングを楽しむことが可能だ。
HCRはワイキキからオアフ島を反時計回りに進み、80km地点のスワンジービーチパークで折り返し、スタート地点のカピオラニ公園に戻ってくるというピストンコース。最長100マイル(160km)だが、往路と復路はほぼルートは同じなためどこで折り返すことも可能。各エイドステーションで返すと25マイル(40km)、50マイル(80km)、75マイル(120km)とキリが良い数字となっている。
HCRを走ったことがある方は口を揃え「80km地点手前の海岸線は見たほうがいい」となる。過去2回走ったことのある私も同意見。そこまで走ると100マイルを走り切ることになるが、その景色は必ず心に残るはず。東武トップツアーズではサポートライダーの金田さんがタイムキープしてくれる上、ペースが奮わない時は押しが入る時も。それほど見てもらいたいのだ。
さて、70km以上先の目標に向かう前に、目の前に現れた現実世界の最初の頑張りどころ「ハートブレイクヒル」に目を向けなければならない。約800m/Ave.6% MAX約10%というプロファイルのパンチ力がある上り坂であり、減速~右折直後に登坂開始という嫌らしい感じも厳しさを増す要因。ここは軽いギアを入れて我慢どころ。
ここでカメラを構えて参加者を待ち構えていると様々な方が現れるのが非常に面白い。タンデムのリカンベントや、大音量で音楽を流しながらライドを楽しんでいる方、コスプレ…。それぞれの楽しみ方でHCRを走っており、見ていて楽しいし、つい応援の声をかけてしまう。ハートブレイクヒルで応援しているだけでも結構面白いかもしれない。
ハートブレイクヒルを越え少し下ると眼前には、ディープブルーの水面を白兎が飛び跳ねる大海原が現れる。ここも私が思うHCR有数のグッドロケーションポイント。水平線が広がる大パノラマに「海だー」と叫びガッツポーズしたくなる気持ちを抑え、サンディビーチの第1エイドに駆け込んでいく。
ココクレーターの麓に広がる草原にテントが構えられており、このエイドは非常に爽快な気分になる。タロイモを使用した紫色のマラサダ、オレンジ、バナナ、プレッツェルを好きだけ食べられるので、朝食代わりにお腹を満たしたらサクッと出発しよう。
本音を言うと気温が上がりきらない朝の時間帯、涼しい風が吹き付ける草原で日光浴を楽しみたい。しかし、そんな贅沢は許されない。我々の目的はスワンジービーチパークの最高の景色を見に行くことなのだから。タイムキーパー金田さんが「もう出発しますよー」と最終便の案内をしている…。今到着したばかりなのに、もういかなければ…。
サンディビーチに構えられた第1エイドを飛び出したホノルルセンチュリーライドの参加者が次に目指すのは、オアフ島の東端・マカプウ岬だ。サンディビーチからの距離は短いものの海が近いこともあり、非常に強い風が吹き付けるエリアのため、単独走行だと少しだけ頑張る必要がある。
このHCRでは”ハートブレイクヒル”という凶悪な名前がつけられたヒルクライム以外は平坦基調と言われがちだが、火山で生まれた島らしく大地がうねっているため上り坂は想像以上に多い。1km以上続く登りがないため、フラットと言われているのだろうけど、意外と足が削られるコースであることは頭に入れておいたほうが良い。
ビーチラインを外れると島の海岸線らしく大地はうねり、左右に曲がるワインディングロードが続く。ある左コーナーを抜けるとマカプウ展望台への登りが現れる。初回に訪れた時は関西弁話者でもないのに「嘘やん」と声に出してしまったことを覚えている。
空に道が続くような直登。ピークポイントが近づくに連れマカプー展望台から見渡せる最高の景色が徐々に目に入ってくる。ペダルを漕いでいる時は辛さしか無いものだが、絶景はそれを癒やしてくれる。ここも至高のルックアウトなので、登りきったら休憩がてら写真を撮影しておくと良いだろう。このレポートでは景色が良いということしかお伝えしていないが、実際に良いのだから仕方ない。HCRは景色を楽しんでなんぼ。
続々とビュースポットが現れたHCR。ライドの本番はまだまだこれからである。後半へ続く。
東武トップツアーズ ホノルルセンチュリーライドツアーFacebookフォトアルバム
大会前日 走り方直前講座
大会前日 プラクティスライドA~ハナウマ湾~
大会前日 プラクティスライドB~マカプー/ライトハウストレイル~
大会本番 ホノルルセンチュリーライド
大会当日 アフターパーティー
大会翌日 タンタラスの丘モーニングライド&ノースショアサイクリング
text&photo:Gakuto Fujiwara
photo:Makoto.AYANO
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