2018/10/25(木) - 12:43
北の涯、オホーツクを自転車で巡った”女子会的”もぐもぐライドinオホーツク。2日目の後半は、国内屈指のサンゴ草群生地を巡り、海鮮に舌鼓を打ち、お洒落な焼き菓子を頂き、知床を望む絶景コースを堪能し、じゃがバタ&とうきびをいただき、最後は焼肉で〆。ちょっと詰め込みすぎでは?
網走から常呂へと向かうオホーツクサイクリングロードは、鉄道の廃線跡を利用したいかにも北海道らしいロケーション。交通量の多めな国道を避けて、網走湖を間近に眺めつつゆったり走っていく。
秋口ということもあり、路面には落ち葉がちらほら。少し気をつけつつ能取湖へ。森の中を走っていたと思えば、湖畔を走る区間もあり、短めのコースの中にもいろんな景色が楽しめる。
変化に富んだサイクリングロードは全長25㎞にわたって続いているのだけれど、今回の目的地は10kmほどの地点にある能取湖畔南岸の卯原内。今日のランチはこの能取湖畔に佇む一軒宿「かがりや」で海鮮丼!
肉厚の旬のホタテを筆頭に、オホーツク海の恵みがご飯の上にどっさりと乗せられた海鮮丼が運ばれてくると、みんなのテンションも一気に急上昇。海鮮丼ももちろんのこと、一緒に出てきた汁物を見た絹代さんは「このホタテの稚貝のお吸い物が飲みたかったんです!」と大喜び。以前のプレライドでいただいたそうで、その絶品ぷりが忘れられなかったのだとか。
盛りだくさんのランチを頂いた後は、能取湖畔のサンゴ草群生地へ。かがりやからは、徒歩にて2分もかからない。汽水域に生育するサンゴ草は、気温が低くなり始める秋口に真っ赤に紅葉する。その様子がまるで珊瑚のようだということが命名の理由。
この卯原内群落地は、国内でも最も大規模にサンゴ草が生育する一帯で、毎年この時期は多くの観光客が集まるのだという。この日も多くの人々が集まり、赤く染まった草原にあちらこちらから感嘆の声が聞こえてきた。もちろん私たちも、テンションアップで記念撮影!
「このタイミングでオホーツクを走るなら、絶対にここは外せないです!少し網走からは離れていますけど、どうしても見ていただきたくて」と北見市の泉さん。その言葉に違わない、ここでしか見ることができない特別な光景でした。
そんなサンゴ草が燃え盛る光景を目に焼き付け、網走市街へと再び踵を返す。サイクリングロードを引き返し、途中更なる寄り道スポットへ。コスモス咲き乱れる大曲湖畔園地も、この秋にしか見ることのできない絶景ポイント。
一面をピンクに染めるコスモス畑は、こちらも最高のフォトスポット。コスモス畑の中に設けられた園路を行くのは、まるでピンクの海を泳ぐよう。この世のものとは思えないような幻想的な体験。ちなみに、もう少し違う時期には向日葵が満開になることもあるのだとか。きっとそのタイミングだとツール・ド・フランス気分が味わえそう。
網走刑務所の脇を通り過ぎ、次なる目的地の北見食品さんへ。こちらは揚げたてのかまぼこやフライを頂くことが出来るとあって人気を集めるお店。店内には、ほたて天やえび天、かぼちゃ天など地元の食材を活かしたかまぼこ、そしてアジやサンマのフライなどが陳列された冷蔵庫が。そこから、パン屋さんのように、トレーへと乗せ、「揚げたてコーナー」へと持っていくと、一気呵成に揚げてくれるのだ。
そう、実は網走は冷凍すり身発祥の地でもある。1960年に網走の水産試験場で発明されたすり身は、最盛期には12もの工場が網走市内にあったのだとか。今も続く5つのかまぼこ工場の一つが北見食品であり、網走ならではのご当地グルメでもある。そんな歴史ある揚げたてかまぼこはぷりっぷりの弾力ある食感が病みつきになりそう。
はふはふ言いつつあつあつ蒲鉾を堪能したら、少し走った先の焼き菓子屋さん「KANAKANA」へ。こじんまりした可愛らしいお店の中には、クッキーやパウンドケーキがたくさん。地元の小麦や卵を使って焼き上げられた数々のお菓子は、まさにオホーツクの大地の恵みの結晶のよう。お土産になりそうな焼き菓子をお買い上げした皆さん、一つはその場でいただいて残りはバックポケットへ忍ばせる。
そしてトイレ休憩を兼ねて道の駅流氷街道網走へ。オホーツク海に面したこの施設にはクロスバイクを中心としたレンタサイクルの用意も整っている。もちろん道の駅らしく、豊富な地元の物産もありお土産を物色するにも便利。
とあっては、買い物好きの女子たちの目が光らぬわけもなく。ちょっとお土産買ってきます!とみなさんショッピングモードへ移行。結構たくさんのお土産を買う方もいたものの、そこはサポートカーに積み込んで身軽にライドを楽しめるのも今回の企画の嬉しいところ。
お土産を買いこみ、ほくほく顔で道の駅を後にする。ここからはスタート地点の女満別空港目指して戻るだけ。なんだけれども、またまた最高のロケーションを楽しみつつ帰っていくルートが用意された。
しばらくオホーツク海を左に見つつ走り、右折。少し丘を登った先には、斜里岳を望むことのできる大パノラマに囲まれた絶景コースが姿を見せた。少しアップダウンはあるものの、目の前に広がる光景に比べれば安いもの。少し疲れ気味で口数が減りつつあった一行も、この景色に再びテンションアップ↑↑
美しい景色に元気をもらい、最後の行程を走り切る。スタートした女満別空港のサイクルステーションへ戻ってくる頃には夕焼けが美しい頃合いに。そして、サイクルステーションの中で待っていたのは、なんとほくほくのじゃがバターとゆでとうきび!
なんとライド中に、地元の方々が作ってくださっていたのだとか。直接お礼を言えなかったことが残念だけれど、この場を借りてお礼申し上げます。ちょうど収穫の時期で、採れたての新鮮な野菜は、こんなにもおいしいのだと改めて再発見。本当においしい逸品でした。ごちそうさまでした!
さて、なんとか最後まで完食できたな、と安心していたら、北見市の泉さんが「それでは後夜祭会場へ行きましょう!北見は焼き肉が名物なんですよ!」と、とどめの一発を撃ち込んでくれるのでした。
さて、着替えた後は北見市内の焼肉屋さん「やきにくや」へ移動。いや、そのまますぎやん、と店名に対して心の中で突っ込みを入れつつ、店内へと足を踏み入れるとまさかの虎一色。そう、店主さんが阪神タイガースの熱烈なファンなのだそう。北海道の人はみんな日ハムサポーターなのかと思っていました。
ちなみに北見は人口比率の焼肉店の数が全国2位の焼肉のまち。2月には厳寒の焼肉まつり、なんてイベントもあるそうで、焼肉が文化として根付いているのだ。この端野町のやきにくやさんは、その中でも「エビ味噌ホルモン」など意欲的なメニューを考案している人気店。
そんな名店なのですが、実はかなりリーズナブルなお店でも。なんと120分食べ飲み放題で3,500円。食べ放題だけじゃないんですよ、アルコール含め飲み放題、しかも90分じゃなく120分で3,500円なんです。目がおかしくなったのかと思って目薬を差したのですが、やっぱり3,500円。
例えば都内でそのレベルの値段の焼肉屋さんといえば、まあ牛肉の形をしたゴムみたいな何かを出して来たり、はたまた、よくこんな薄く切ったねえ、むしろ技術料だそうか?みたいなカチカチの冷凍肉が出てくるわけです。焼肉そのものではなくて、焼肉という情報を食べてる、みたいな。
それがどうでしょう、ファーストオーダーとして机の上の大皿に乗せられているお肉の厚さといったら。しかも、どれもがおいしそうな赤身肉。こ、こんなお肉が食べ放題でいいんですか?もうちょっと出しましょうか?と取り乱しそうになってしまうのをぐっと飲みこみ、お疲れ様でした!とカンパイ。
絶品なお肉をおなか一杯になるまで堪能し、今日の感想を伝えあう。あそこがきれいだった、あのお店が美味しかった……。違う時期には違う魅力があるのだとも。冬には流氷の上をファットバイクで巡るツアーなんてのもあるそうで、また来たいですね!なんて盛り上がる。意外と一年を通して自転車で遊べる環境が整っているのが、このオホーツクでもある。そんな話に盛り上がっていると、あっという間に120分は過ぎていくのでありました。
text&photo:Naoki.Yasuoka
網走から常呂へと向かうオホーツクサイクリングロードは、鉄道の廃線跡を利用したいかにも北海道らしいロケーション。交通量の多めな国道を避けて、網走湖を間近に眺めつつゆったり走っていく。
秋口ということもあり、路面には落ち葉がちらほら。少し気をつけつつ能取湖へ。森の中を走っていたと思えば、湖畔を走る区間もあり、短めのコースの中にもいろんな景色が楽しめる。
変化に富んだサイクリングロードは全長25㎞にわたって続いているのだけれど、今回の目的地は10kmほどの地点にある能取湖畔南岸の卯原内。今日のランチはこの能取湖畔に佇む一軒宿「かがりや」で海鮮丼!
肉厚の旬のホタテを筆頭に、オホーツク海の恵みがご飯の上にどっさりと乗せられた海鮮丼が運ばれてくると、みんなのテンションも一気に急上昇。海鮮丼ももちろんのこと、一緒に出てきた汁物を見た絹代さんは「このホタテの稚貝のお吸い物が飲みたかったんです!」と大喜び。以前のプレライドでいただいたそうで、その絶品ぷりが忘れられなかったのだとか。
盛りだくさんのランチを頂いた後は、能取湖畔のサンゴ草群生地へ。かがりやからは、徒歩にて2分もかからない。汽水域に生育するサンゴ草は、気温が低くなり始める秋口に真っ赤に紅葉する。その様子がまるで珊瑚のようだということが命名の理由。
この卯原内群落地は、国内でも最も大規模にサンゴ草が生育する一帯で、毎年この時期は多くの観光客が集まるのだという。この日も多くの人々が集まり、赤く染まった草原にあちらこちらから感嘆の声が聞こえてきた。もちろん私たちも、テンションアップで記念撮影!
「このタイミングでオホーツクを走るなら、絶対にここは外せないです!少し網走からは離れていますけど、どうしても見ていただきたくて」と北見市の泉さん。その言葉に違わない、ここでしか見ることができない特別な光景でした。
そんなサンゴ草が燃え盛る光景を目に焼き付け、網走市街へと再び踵を返す。サイクリングロードを引き返し、途中更なる寄り道スポットへ。コスモス咲き乱れる大曲湖畔園地も、この秋にしか見ることのできない絶景ポイント。
一面をピンクに染めるコスモス畑は、こちらも最高のフォトスポット。コスモス畑の中に設けられた園路を行くのは、まるでピンクの海を泳ぐよう。この世のものとは思えないような幻想的な体験。ちなみに、もう少し違う時期には向日葵が満開になることもあるのだとか。きっとそのタイミングだとツール・ド・フランス気分が味わえそう。
網走刑務所の脇を通り過ぎ、次なる目的地の北見食品さんへ。こちらは揚げたてのかまぼこやフライを頂くことが出来るとあって人気を集めるお店。店内には、ほたて天やえび天、かぼちゃ天など地元の食材を活かしたかまぼこ、そしてアジやサンマのフライなどが陳列された冷蔵庫が。そこから、パン屋さんのように、トレーへと乗せ、「揚げたてコーナー」へと持っていくと、一気呵成に揚げてくれるのだ。
そう、実は網走は冷凍すり身発祥の地でもある。1960年に網走の水産試験場で発明されたすり身は、最盛期には12もの工場が網走市内にあったのだとか。今も続く5つのかまぼこ工場の一つが北見食品であり、網走ならではのご当地グルメでもある。そんな歴史ある揚げたてかまぼこはぷりっぷりの弾力ある食感が病みつきになりそう。
はふはふ言いつつあつあつ蒲鉾を堪能したら、少し走った先の焼き菓子屋さん「KANAKANA」へ。こじんまりした可愛らしいお店の中には、クッキーやパウンドケーキがたくさん。地元の小麦や卵を使って焼き上げられた数々のお菓子は、まさにオホーツクの大地の恵みの結晶のよう。お土産になりそうな焼き菓子をお買い上げした皆さん、一つはその場でいただいて残りはバックポケットへ忍ばせる。
そしてトイレ休憩を兼ねて道の駅流氷街道網走へ。オホーツク海に面したこの施設にはクロスバイクを中心としたレンタサイクルの用意も整っている。もちろん道の駅らしく、豊富な地元の物産もありお土産を物色するにも便利。
とあっては、買い物好きの女子たちの目が光らぬわけもなく。ちょっとお土産買ってきます!とみなさんショッピングモードへ移行。結構たくさんのお土産を買う方もいたものの、そこはサポートカーに積み込んで身軽にライドを楽しめるのも今回の企画の嬉しいところ。
お土産を買いこみ、ほくほく顔で道の駅を後にする。ここからはスタート地点の女満別空港目指して戻るだけ。なんだけれども、またまた最高のロケーションを楽しみつつ帰っていくルートが用意された。
しばらくオホーツク海を左に見つつ走り、右折。少し丘を登った先には、斜里岳を望むことのできる大パノラマに囲まれた絶景コースが姿を見せた。少しアップダウンはあるものの、目の前に広がる光景に比べれば安いもの。少し疲れ気味で口数が減りつつあった一行も、この景色に再びテンションアップ↑↑
美しい景色に元気をもらい、最後の行程を走り切る。スタートした女満別空港のサイクルステーションへ戻ってくる頃には夕焼けが美しい頃合いに。そして、サイクルステーションの中で待っていたのは、なんとほくほくのじゃがバターとゆでとうきび!
なんとライド中に、地元の方々が作ってくださっていたのだとか。直接お礼を言えなかったことが残念だけれど、この場を借りてお礼申し上げます。ちょうど収穫の時期で、採れたての新鮮な野菜は、こんなにもおいしいのだと改めて再発見。本当においしい逸品でした。ごちそうさまでした!
さて、なんとか最後まで完食できたな、と安心していたら、北見市の泉さんが「それでは後夜祭会場へ行きましょう!北見は焼き肉が名物なんですよ!」と、とどめの一発を撃ち込んでくれるのでした。
さて、着替えた後は北見市内の焼肉屋さん「やきにくや」へ移動。いや、そのまますぎやん、と店名に対して心の中で突っ込みを入れつつ、店内へと足を踏み入れるとまさかの虎一色。そう、店主さんが阪神タイガースの熱烈なファンなのだそう。北海道の人はみんな日ハムサポーターなのかと思っていました。
ちなみに北見は人口比率の焼肉店の数が全国2位の焼肉のまち。2月には厳寒の焼肉まつり、なんてイベントもあるそうで、焼肉が文化として根付いているのだ。この端野町のやきにくやさんは、その中でも「エビ味噌ホルモン」など意欲的なメニューを考案している人気店。
そんな名店なのですが、実はかなりリーズナブルなお店でも。なんと120分食べ飲み放題で3,500円。食べ放題だけじゃないんですよ、アルコール含め飲み放題、しかも90分じゃなく120分で3,500円なんです。目がおかしくなったのかと思って目薬を差したのですが、やっぱり3,500円。
例えば都内でそのレベルの値段の焼肉屋さんといえば、まあ牛肉の形をしたゴムみたいな何かを出して来たり、はたまた、よくこんな薄く切ったねえ、むしろ技術料だそうか?みたいなカチカチの冷凍肉が出てくるわけです。焼肉そのものではなくて、焼肉という情報を食べてる、みたいな。
それがどうでしょう、ファーストオーダーとして机の上の大皿に乗せられているお肉の厚さといったら。しかも、どれもがおいしそうな赤身肉。こ、こんなお肉が食べ放題でいいんですか?もうちょっと出しましょうか?と取り乱しそうになってしまうのをぐっと飲みこみ、お疲れ様でした!とカンパイ。
絶品なお肉をおなか一杯になるまで堪能し、今日の感想を伝えあう。あそこがきれいだった、あのお店が美味しかった……。違う時期には違う魅力があるのだとも。冬には流氷の上をファットバイクで巡るツアーなんてのもあるそうで、また来たいですね!なんて盛り上がる。意外と一年を通して自転車で遊べる環境が整っているのが、このオホーツクでもある。そんな話に盛り上がっていると、あっという間に120分は過ぎていくのでありました。
text&photo:Naoki.Yasuoka
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