2018/02/17(土) - 09:10
サトウキビ畑にフクギ並木、瓦屋根の集落。昔懐かしい沖縄の原風景が残る名護の屋我地島。3つの橋がつながるこの島で、ここにしかない美しい風景や食べ物、お店を探しながらのんびり散走する。
美ら島センチュリーの大会翌日に開催されるアフターライド。4つあるうち私の選んだのは屋我地島・羽地内海散走コース。昨年、羽地内海で開催されたアフターライドに参加したが、今回は対岸の屋我地島がメインということで、違う旅になるはず。
集合場所は名護市屋我地支所に8時半。美らセンの会場の恩納村からは距離にして45kmあったが、朝6時起きで自走で向かった。屋我地島は名護からも近い離島で、古宇利島ともつながっている。昨日も通った島だが、果たしてどんな風景が待っているのか。
今回の旅のナビゲーターは前回と同じく名護市役所の宮里力さんと、ツール・ド・おきなわ協会の宮里武志さん(苗字が同じ宮里さんだが、兄弟などではないそうです)。ゲストライダーの平野由香里さんも参加ということで、合計13人の楽しげなパーティとなった。
新しい建物の屋我地支所は高台に建っており、羽地内海の素晴らしい眺めが広がっている。一行はさっそく近くのさとうきび畑の間につけられた農作業道へと案内される。
サトウキビの収穫に精を出す農家の皆さんを横目に、細い道を行けば、突然海に向かって一直線に伸びる道が。いきなりなんて感動的な風景だろう。「ここはTVロケなんかでも使われる道なんです」とのこと。真っすぐ伸びる道の先、海にはぼっかりと緑の小島が浮かぶ。
下りきった集落では大きなアコウの木が。可愛い家並みにはフクギ並木が。民家のお庭を眺めつつ、路地裏を行く散走はほのぼのと楽しい。瓦屋根の由来なども教えてくれた。
次に訪れたのは製塩所だ。有名な「屋我地島の塩」の製造所で、海水から塩が作られるまでを学ぶ。小さな塩の包をプレゼントしていただいた。ミネラルたっぷりのマース(海塩)はサイクリングの足攣り防止にはとても効果的だ。
集落を抜け、細い細い路地を抜けると砂浜へと出た。文字通りのプライベートビーチで休憩。今日も、昨日に負けないほどの海の青さだ。砂浜に打ち上げられたサンゴの死骸について、宮里武志さんからレクチャーをいただく。沖縄に来たらやっぱり海。思い思いにビーチで戯れ、満足な時間。
ビーチの奥に進むと、砂浜に突然現れる不思議な穴。軍事行動の跡かとも思えるミステリアスなトンネルは、海底探索用? 正解はエビの養殖に使用されていた海水汲み上げ施設だとか。
遺跡やバナナの木、コパテイシ並木など、島で大切にされるランドマークの紹介を受けつつ、次の目的地はナンマムイリゾートへ。グランピング(豪華なキャンプ)ができる宿泊リゾート施設とのことで、しばし海とジャングルを眺めながらのティータイム。
羽地内海は引き潮。浜へ出るとマングローブの木が完全に露出していた。木の種類では「ヒルギ」というマングローブ独特の根っこを観察。潮が満ちてくれば浜には蟹が沸くように出てくるという。
主要道を避け、収穫作業真っ最中のサトウキビ畑を抜ける小径を走る。自転車を停めて歩いて島の名所「ウランダー墓」へ。フランス人の墓なのに、昔は異人さんのことをそう呼んでいた(オランダ人が語源)からのネーミングとか。
墓は遺跡そのものだが、その奥にあるミニ展望台(手づくりのデッキ)からは古宇利島大橋が真正面に臨めた。
昼食ポイントはマリン亭という沖縄そば屋さん。民家が並ぶ住宅地にあり、かなり細い路地を進めば雰囲気のある琉球古民家が現れる。マリン亭という洋風な名前だが、レトロ感たっぷりの家は長居したくなるつくり。皆が写真を撮ることに夢中になった。鶏を数時間煮込み、豚出汁と合わせ、鰹と昆布を加えているダシに、北部独特の平麺であっさりと美味しい。座敷には三線とビールや泡盛が積んであり、夜はゆんたく(飲めや歌えや)の部屋となるのだろう。名物のナマコもサービスで出していただいた。
お昼を済ませて、一路屋我地支所へと帰る。駐車場には「絆の鐘」という名前のベルがあるので、羽地内海に向けて鳴らしてお開きに。よく来る屋我地島なのに、まったく知らない顔をいくつも知ることができた気がした。ほのぼのととても楽しく、ためになる小さな旅だった。美ら島センチュリー翌日のアフターサイクリングは来年、通過するすべての町村で開催する計画もあるとのこと。おすすめです。
photo&text:Makoto.AYANO
美ら島センチュリーの大会翌日に開催されるアフターライド。4つあるうち私の選んだのは屋我地島・羽地内海散走コース。昨年、羽地内海で開催されたアフターライドに参加したが、今回は対岸の屋我地島がメインということで、違う旅になるはず。
集合場所は名護市屋我地支所に8時半。美らセンの会場の恩納村からは距離にして45kmあったが、朝6時起きで自走で向かった。屋我地島は名護からも近い離島で、古宇利島ともつながっている。昨日も通った島だが、果たしてどんな風景が待っているのか。
今回の旅のナビゲーターは前回と同じく名護市役所の宮里力さんと、ツール・ド・おきなわ協会の宮里武志さん(苗字が同じ宮里さんだが、兄弟などではないそうです)。ゲストライダーの平野由香里さんも参加ということで、合計13人の楽しげなパーティとなった。
新しい建物の屋我地支所は高台に建っており、羽地内海の素晴らしい眺めが広がっている。一行はさっそく近くのさとうきび畑の間につけられた農作業道へと案内される。
サトウキビの収穫に精を出す農家の皆さんを横目に、細い道を行けば、突然海に向かって一直線に伸びる道が。いきなりなんて感動的な風景だろう。「ここはTVロケなんかでも使われる道なんです」とのこと。真っすぐ伸びる道の先、海にはぼっかりと緑の小島が浮かぶ。
下りきった集落では大きなアコウの木が。可愛い家並みにはフクギ並木が。民家のお庭を眺めつつ、路地裏を行く散走はほのぼのと楽しい。瓦屋根の由来なども教えてくれた。
次に訪れたのは製塩所だ。有名な「屋我地島の塩」の製造所で、海水から塩が作られるまでを学ぶ。小さな塩の包をプレゼントしていただいた。ミネラルたっぷりのマース(海塩)はサイクリングの足攣り防止にはとても効果的だ。
集落を抜け、細い細い路地を抜けると砂浜へと出た。文字通りのプライベートビーチで休憩。今日も、昨日に負けないほどの海の青さだ。砂浜に打ち上げられたサンゴの死骸について、宮里武志さんからレクチャーをいただく。沖縄に来たらやっぱり海。思い思いにビーチで戯れ、満足な時間。
ビーチの奥に進むと、砂浜に突然現れる不思議な穴。軍事行動の跡かとも思えるミステリアスなトンネルは、海底探索用? 正解はエビの養殖に使用されていた海水汲み上げ施設だとか。
遺跡やバナナの木、コパテイシ並木など、島で大切にされるランドマークの紹介を受けつつ、次の目的地はナンマムイリゾートへ。グランピング(豪華なキャンプ)ができる宿泊リゾート施設とのことで、しばし海とジャングルを眺めながらのティータイム。
羽地内海は引き潮。浜へ出るとマングローブの木が完全に露出していた。木の種類では「ヒルギ」というマングローブ独特の根っこを観察。潮が満ちてくれば浜には蟹が沸くように出てくるという。
主要道を避け、収穫作業真っ最中のサトウキビ畑を抜ける小径を走る。自転車を停めて歩いて島の名所「ウランダー墓」へ。フランス人の墓なのに、昔は異人さんのことをそう呼んでいた(オランダ人が語源)からのネーミングとか。
墓は遺跡そのものだが、その奥にあるミニ展望台(手づくりのデッキ)からは古宇利島大橋が真正面に臨めた。
昼食ポイントはマリン亭という沖縄そば屋さん。民家が並ぶ住宅地にあり、かなり細い路地を進めば雰囲気のある琉球古民家が現れる。マリン亭という洋風な名前だが、レトロ感たっぷりの家は長居したくなるつくり。皆が写真を撮ることに夢中になった。鶏を数時間煮込み、豚出汁と合わせ、鰹と昆布を加えているダシに、北部独特の平麺であっさりと美味しい。座敷には三線とビールや泡盛が積んであり、夜はゆんたく(飲めや歌えや)の部屋となるのだろう。名物のナマコもサービスで出していただいた。
お昼を済ませて、一路屋我地支所へと帰る。駐車場には「絆の鐘」という名前のベルがあるので、羽地内海に向けて鳴らしてお開きに。よく来る屋我地島なのに、まったく知らない顔をいくつも知ることができた気がした。ほのぼのととても楽しく、ためになる小さな旅だった。美ら島センチュリー翌日のアフターサイクリングは来年、通過するすべての町村で開催する計画もあるとのこと。おすすめです。
photo&text:Makoto.AYANO
フォトギャラリー
Amazon.co.jp