2017/12/29(金) - 09:17
12月17日(日)、名古屋市に近い愛知県長久手市のモリコロパークで、「ヴェロフェスタinモリコロパークwith KINAN Cycling Team」が開催された。キナンの選手たちと走る、「入門ライダー向け」と銘打つエンデューロイベントの模様をレポートしよう。
主なレースがオフシーズンとなり、シクロクロスシーズン真っ盛りとなる12月。一方で、エンデューロ(耐久レース)イベントはシーズンを問わず楽しめるイベントとして近年各地で開催が増えている。今回レポートする「ヴェロフェスタinモリコロパーク」も、そうしたイベントのひとつ。他とちょっと違うのは「入門ライダー向け」をイベントのコンセプトとしている点だ。
会場は2005年に開催された国際博覧会「愛・地球博」の記念公園「モリコロパーク」。適度なアップダウンのある1周約5kmのサイクリングコースを、120分又は60分間走る。まず走ってみたいという人は60分、ちょっとチャレンジしてみたい人は120分と、入門ライダーや気軽に走りたい人にはちょうど良い長さ。120分は午前中、60分は午後と、走る時間が完全に分けられているのも安全面で大きなポイントだ。
また、120分、60分共に、1人で走るソロと、2人で走るペアがある。エンデューロでは2人以上のチームで参加する場合は交代しながら走ることが多いが、このヴェロフェスタでは2人同時に走って合計周回数で順位が決まる。つまり、参加する人は全員120分ないし60分走ることになるので、走る順番や距離でもめることも無いはず(?)。
当日は晴れたものの、時折小雪が舞うほどの寒い1日。それでも、およそ700人の参加者はめいめいに走りを楽しむ。クリスマスを1週間後に控えたこの日は、大会公式サイトで「クリスマスライド」を呼びかけ、サンタクロースやトナカイのコスプレで走ることを勧めていた。大会スタッフやホストチームのキナンサイクリングチームのメンバーが、サンタクロースの赤い帽子を被っているのがこのイベントのトレードマークにもなっている。
120分クラスはガチで走りたい人が多いのか(あるいは恥ずかしがり屋が多いのか)コスプレは少数派だったが、60分クラスには何人ものサンタクロースやトナカイが走り回った。
寒さに負けずイベントを楽しんだ女性ライダーにお話を聞いてみた。
自転車乗り始めて半年、サイクリング部で走る女子大生
120分ソロ女子の部で優勝した棚橋奈菜さんは18歳の大学1年生。自転車に乗り始めてまだ半年という、まさにこのイベントのコンセプトにぴったり。とは言え、女子でただ1人13周(約65km)を走った。男子ソロなら中の上くらいの順位に相当する。
「自分の大学にサイクリング部が無いので、名古屋大学のサイクリング部で一緒に走ってます。モリコロパークのコースは練習でよく走るので、緊張せずに走る事が出来ました。11月のイベントでも走っているのですが、その時よりもうまく集団につくことが出来たので、楽しく走れました。」と言う棚橋さん。自転車でやりたい事は?と聞くと「日本のいろんなところに行きたいし、仲間を集めてレースも活発にやっていきたいです」と話してくれた。
「コスプレして勝ちたかったんです」
60分ソロ女子の部では、サンタクロースのコスプレをした村松里菜さんが優勝。
「コスプレして勝ちたかったんです(笑)。いつもはコスプレはしないんですけど、今日はクリスマスイベントという事だったので。」と言う村松さん。サンタクロースと言えば赤だが、グリーンのサンタコスプレで疾走。昨年に続き2回目の参加だそうで、適度なアップダウンのコースが走りやすいとお気に入りの様子。「今回はチームのみんなと一緒に参加しました。エンデューロは好きですね。今年は鈴鹿サーキットやエコパスタジアムも走りました」と話す。
乗っている自転車はデローサの「SKピニンファリーナ」。なかなか硬派なチョイスだ。「こだわりはマットブラックでそろえてクールな感じにまとめているところです」と言う通り、ボトルの色までブラックにするこだわり様。赤いハートマークは女子的ワンポイント?
2人で走れば寒さも関係ない?
60分男女ペアの部に参加した島口絢伍さん、石原裕理さんのお二人。彼氏さんはトナカイ、彼女さんはサンタクロースという組み合わせは、前日に思いついたのだとか。「普段はコスプレなんてしないから、クリスマスだしどうせなら楽しもうか、ってコスプレして走る事にしました。」
このイベントは初参加だそうで、「走りやすいコースでしたが、寒くて鼻水との戦いでした」と苦笑いする彼女さん。「でも最後は2人で一緒にゴール出来たので良かったです。」と、寒さをふっ飛ばす彼氏さんの一言(ゴチソウサマデス)。
「カワイイよりもカッコイイのが好き」という彼女さんが乗っているのはトレックの「エモンダSL6」。何でも彼氏さんが助言する前に自分で調べて決めたのだとか。「軽くてしなやかで走りやすく、とても気に入ってます。」と、インプレライダー並みのコメントをしてくれた。
エンデューロ以外のイベントも充実
エンデューロの合間には、愛知県の郷土芸能「棒の手」の演舞や、ジテンシャ活動家おかっぴさんのマウンテンバイクショー、キナンサイクリングチームのメンバーによるキッズスクールが行われた。「棒の手」には阿曽圭佑選手と野中竜馬選手が手ほどきを受けながら参加。終わった後には認定証を受け取った。
エンデューロが終わった後は、キナンサイクリングチームの来季体制発表会と、中部地区で開催されているシリーズ戦レース「AACAカップ」の年間表彰式、ゲストライダーの筧五郎さんを交えてのトークショーが行われた。
キナンサイクリングチームは毎年このイベントで翌年の体制発表を行い、ヴェロフェスタの参加者を前に新加入選手を初お披露目している。今回も新加入の3選手を発表する一方、今年で退団する選手・スタッフが、ファンに最後の挨拶をした。
イベントの最後は、カトーサイクルプレゼンツお楽しみじゃんけん大会。自転車グッズだけでなく、非売品のキナンサイクリングチームグッズも提供される。中には、この日選手が着ていた脱ぎたてジャージも!。賞品が豊富なので、ほとんどの方が何かしらもらえるのも良いところ。結局、会場の使用可能時間ギリギリまでじゃんけん大会は続けられ、陽が暮れた夕方5時にようやくお開きとなった。
text&photo:Satoru Kato
主なレースがオフシーズンとなり、シクロクロスシーズン真っ盛りとなる12月。一方で、エンデューロ(耐久レース)イベントはシーズンを問わず楽しめるイベントとして近年各地で開催が増えている。今回レポートする「ヴェロフェスタinモリコロパーク」も、そうしたイベントのひとつ。他とちょっと違うのは「入門ライダー向け」をイベントのコンセプトとしている点だ。
会場は2005年に開催された国際博覧会「愛・地球博」の記念公園「モリコロパーク」。適度なアップダウンのある1周約5kmのサイクリングコースを、120分又は60分間走る。まず走ってみたいという人は60分、ちょっとチャレンジしてみたい人は120分と、入門ライダーや気軽に走りたい人にはちょうど良い長さ。120分は午前中、60分は午後と、走る時間が完全に分けられているのも安全面で大きなポイントだ。
また、120分、60分共に、1人で走るソロと、2人で走るペアがある。エンデューロでは2人以上のチームで参加する場合は交代しながら走ることが多いが、このヴェロフェスタでは2人同時に走って合計周回数で順位が決まる。つまり、参加する人は全員120分ないし60分走ることになるので、走る順番や距離でもめることも無いはず(?)。
当日は晴れたものの、時折小雪が舞うほどの寒い1日。それでも、およそ700人の参加者はめいめいに走りを楽しむ。クリスマスを1週間後に控えたこの日は、大会公式サイトで「クリスマスライド」を呼びかけ、サンタクロースやトナカイのコスプレで走ることを勧めていた。大会スタッフやホストチームのキナンサイクリングチームのメンバーが、サンタクロースの赤い帽子を被っているのがこのイベントのトレードマークにもなっている。
120分クラスはガチで走りたい人が多いのか(あるいは恥ずかしがり屋が多いのか)コスプレは少数派だったが、60分クラスには何人ものサンタクロースやトナカイが走り回った。
寒さに負けずイベントを楽しんだ女性ライダーにお話を聞いてみた。
自転車乗り始めて半年、サイクリング部で走る女子大生
120分ソロ女子の部で優勝した棚橋奈菜さんは18歳の大学1年生。自転車に乗り始めてまだ半年という、まさにこのイベントのコンセプトにぴったり。とは言え、女子でただ1人13周(約65km)を走った。男子ソロなら中の上くらいの順位に相当する。
「自分の大学にサイクリング部が無いので、名古屋大学のサイクリング部で一緒に走ってます。モリコロパークのコースは練習でよく走るので、緊張せずに走る事が出来ました。11月のイベントでも走っているのですが、その時よりもうまく集団につくことが出来たので、楽しく走れました。」と言う棚橋さん。自転車でやりたい事は?と聞くと「日本のいろんなところに行きたいし、仲間を集めてレースも活発にやっていきたいです」と話してくれた。
「コスプレして勝ちたかったんです」
60分ソロ女子の部では、サンタクロースのコスプレをした村松里菜さんが優勝。
「コスプレして勝ちたかったんです(笑)。いつもはコスプレはしないんですけど、今日はクリスマスイベントという事だったので。」と言う村松さん。サンタクロースと言えば赤だが、グリーンのサンタコスプレで疾走。昨年に続き2回目の参加だそうで、適度なアップダウンのコースが走りやすいとお気に入りの様子。「今回はチームのみんなと一緒に参加しました。エンデューロは好きですね。今年は鈴鹿サーキットやエコパスタジアムも走りました」と話す。
乗っている自転車はデローサの「SKピニンファリーナ」。なかなか硬派なチョイスだ。「こだわりはマットブラックでそろえてクールな感じにまとめているところです」と言う通り、ボトルの色までブラックにするこだわり様。赤いハートマークは女子的ワンポイント?
2人で走れば寒さも関係ない?
60分男女ペアの部に参加した島口絢伍さん、石原裕理さんのお二人。彼氏さんはトナカイ、彼女さんはサンタクロースという組み合わせは、前日に思いついたのだとか。「普段はコスプレなんてしないから、クリスマスだしどうせなら楽しもうか、ってコスプレして走る事にしました。」
このイベントは初参加だそうで、「走りやすいコースでしたが、寒くて鼻水との戦いでした」と苦笑いする彼女さん。「でも最後は2人で一緒にゴール出来たので良かったです。」と、寒さをふっ飛ばす彼氏さんの一言(ゴチソウサマデス)。
「カワイイよりもカッコイイのが好き」という彼女さんが乗っているのはトレックの「エモンダSL6」。何でも彼氏さんが助言する前に自分で調べて決めたのだとか。「軽くてしなやかで走りやすく、とても気に入ってます。」と、インプレライダー並みのコメントをしてくれた。
エンデューロ以外のイベントも充実
エンデューロの合間には、愛知県の郷土芸能「棒の手」の演舞や、ジテンシャ活動家おかっぴさんのマウンテンバイクショー、キナンサイクリングチームのメンバーによるキッズスクールが行われた。「棒の手」には阿曽圭佑選手と野中竜馬選手が手ほどきを受けながら参加。終わった後には認定証を受け取った。
エンデューロが終わった後は、キナンサイクリングチームの来季体制発表会と、中部地区で開催されているシリーズ戦レース「AACAカップ」の年間表彰式、ゲストライダーの筧五郎さんを交えてのトークショーが行われた。
キナンサイクリングチームは毎年このイベントで翌年の体制発表を行い、ヴェロフェスタの参加者を前に新加入選手を初お披露目している。今回も新加入の3選手を発表する一方、今年で退団する選手・スタッフが、ファンに最後の挨拶をした。
イベントの最後は、カトーサイクルプレゼンツお楽しみじゃんけん大会。自転車グッズだけでなく、非売品のキナンサイクリングチームグッズも提供される。中には、この日選手が着ていた脱ぎたてジャージも!。賞品が豊富なので、ほとんどの方が何かしらもらえるのも良いところ。結局、会場の使用可能時間ギリギリまでじゃんけん大会は続けられ、陽が暮れた夕方5時にようやくお開きとなった。
text&photo:Satoru Kato
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