2017/08/11(金) - 08:54
7月29日から30日にかけて開催されたシマノバイカーズフェスティバル。日本でもっとも多くのMTBライダーたちが集まる真夏の祭典は今年も大きく盛り上がっていました。そんなお祭りイベントの様子をレポートします。
24回目を迎えたシマノバイカーズフェスティバル
南アルプスの北端、入笠山に設けられた富士見パノラマリゾート。中央道諏訪南ICから約7分とアクセス至便なスノーリゾートであるが、サイクリストにとっては夏季のMTBゲレンデとしての顔のほうがなじみ深いのではないだろうか。2017年の全日本選手権の会場としても使用され、過去にも多くの全日本王者を輩出してきた由緒あるコースでもある。
山本幸平の9度目のタイトル獲得が決定した全日本選手権の1週後、来場者数という意味においては、もっと熱い盛り上がりを見せる日が富士見パノラマにやってくる。そう、毎年恒例のシマノバイカーズフェスティバルだ。今年で27回目を迎える老舗イベントに、日本全国から多くのライダーたちが集まった。
トレイル走行講座に集まるみなさん
DH系の講師陣
松本選手が先導でスタートする集団
講習が終わった後は簡単なコメントも
来場者数においては、2,400名ほどを集めた昨年から大きく増えてはおらず、ほぼ同じくらいの規模に。しかし、会場を行き交うMTBの多さを見ていると、日本中のマウンテンバイクがここに集まっているのでは?なんて思ってしまうくらい、多くのMTBライダーたちが集まってきた。
そんなシマノバイカーズの幕開けとなるのは、毎度おなじみの60分XCマラソン。だがその前に、試走タイムを利用してシマノサポートライダーたちによる「オフロードで学ぶトレイル走行実践テクニック」が行われた。全日本選手権エリートで2位の恩田祐一(MIYATA-MERIDA BIKING TEAM)やU23を制した平林安里(スペシャライズドレーシング・ジャパン)らXC選手から、井出川直樹(AKI FACTORY/STRIDER)や浅野善亮(TEAM GIANT)といったDH選手まえ、トップ選手たちがともに走りながらアドバイスをくれる豪華な時間となった。
開会式も行われた
60分XCマラソンスタート列が
60分XCマラソンが今年のバイカーズの先陣を切ってスタート
からりと晴れた全日本選手権とは異なり、前夜に降った雨のためにウェットな路面となったため、クリニックに参加しない選手たちも試走は怠らない。山頂に近づくにつれて霧が深くかかっており、DH系種目のスタート地点は25m先が見えないほど。XCコースより路面状況も悪いようで、試走を終えた選手たちのバイクは泥に汚れているものも多かった。
さて、試走時間が終わり、いよいよ本格的に大会がスタートする。60分XCマラソンは、その名の通り制限時間60分で競われるXCレース。1周約1.2kmのクロスカントリーコースは高低差約30mと比較的フラットな設定ながら、ホームストレートのジープロードや、森の中のシングルトラックエリア、大会の名物となったフライオーバー、芝生のゲレンデゾーンなど、短い中にもメリハリが効いたコースは飽きを感じないレイアウトに仕上がっている。
リフトにのって一路DHコースの入口へ
リフト降り場は深い霧に覆われて居ました
どこか幻想的なコースを駆け下りていく
一人づつスタートしていくDHエンデューロ
スコットジャパンの広報の鍛さんもDHエンデューロに出走だ
サポートライダーたちを先頭に60分XCマラソンの集団がスタートしていくころ、リフトを上がった先のダウンヒルコースのスタートエリアには続々と参加者が集結していた。こちらのエリアで最初にスタートするのは昨年新設されたばかりのMTBヒルクライム。下るために作られたDHコースを何故か登っていく、過酷なレースに挑む集団がスタートし、次にスタートラインについたのは「DHエンデューロ」の選手たち。
所謂、リエゾンの登り区間と、計測対象の下り区間を繋ぐエンデューロとは異なり、シマノバイカーズのこの種目は途中に漕ぎも必要な登りセクションが用意されたDHレースという趣。今年はコースが少し変更され、よりテクニカルなドロップオフなども追加されたという。
ファットバイクの部も引き続き設けられている
キッズXCのスタート地点はほのぼのとした雰囲気
出走前に水分補給
キッズもトップは真剣勝負 大人顔負けの走りだ
さて、60分XCマラソンの後は、同じくXCレースという枠組みはそのままに「ファットバイクの部」と「シングルスピードの部」がスタート。XCマラソンと比べると、どこか和やかな雰囲気なのはきっと気のせいではないはず。その後には子供たちが主役となる「キッズXC」レースが行われることに。小学校の低学年と高学年、そして男女で区分けされ、高学年の種目は大人顔負けのスピード感。低学年はフラットな300mの特設コースを一生懸命走っていく。この日一番熱い応援が飛んでいたのも、この種目だったはず。
キッズXCが終われば、お昼休憩を挟んで、メインディッシュの耐久レースに。2時間の部と4時間の部の2クラスが設けられた耐久レースは一番人気の種目で、ピットエリアは各チームのテントで埋め尽くされる。スタートしてからも、延々と車列が続く様子は、もはやバイカーズ名物といえるだろう。
耐久レースのスタート列は後ろが見えないほど
パンプセクションも用意されている
林間のシングルトラックを走っていく
ピットエリアに張られたテントを雨が叩く
どろんこになりながらピットへ駆け込む
マッドコンディションでテクニカルな下りセクション
最終ストレートは応援の嵐だ
雨の中走るチームメイトを応援する
しかし、ここまで何とか我慢し続けてきた空から、遂に雨が落ちてくる。時にはかなり激しくなる時間帯もあり、コースはウェットを通り越してマッドコンディションへと変貌した。ドロドロになりながら、走り続けていく参加者達。中には、泥詰まりによって、メカトラブルに見舞われてしまい、押し歩く人なども。
耐久レースでみなが泥にまみれている一方で、ダウンヒルコースでもチーム種目となる「チームDH」がスタート。ダウンヒルコースも雨によって練り上げられた泥が重くまとわりつき、多くのチームが苦しめられていたようだ。耐久レースもチームDHも走り終わったバイクは、どこのブランドかもわからないほど泥で覆われ、洗車場には長蛇の列が。
お互いの健闘をたたえ合うチームDH
二人でスタート
チームDH皆で盛り上がりました photo:Hideaki.Takagi
フレームゲットだぜー photo:Hideaki.Takagi
お待ちかねの豚の丸焼きだ
雨によって、例年恒例の豚の丸焼きや地酒「真澄」のふるまいも前倒しに。耐久レースの表彰や、抽選会も屋内で行われることとなったが盛り上がりは変わらず。盛況の内に今年もシマノバイカーズは一日目の幕を下ろした。
text&photo:Naoki.Yasuoka

南アルプスの北端、入笠山に設けられた富士見パノラマリゾート。中央道諏訪南ICから約7分とアクセス至便なスノーリゾートであるが、サイクリストにとっては夏季のMTBゲレンデとしての顔のほうがなじみ深いのではないだろうか。2017年の全日本選手権の会場としても使用され、過去にも多くの全日本王者を輩出してきた由緒あるコースでもある。
山本幸平の9度目のタイトル獲得が決定した全日本選手権の1週後、来場者数という意味においては、もっと熱い盛り上がりを見せる日が富士見パノラマにやってくる。そう、毎年恒例のシマノバイカーズフェスティバルだ。今年で27回目を迎える老舗イベントに、日本全国から多くのライダーたちが集まった。




来場者数においては、2,400名ほどを集めた昨年から大きく増えてはおらず、ほぼ同じくらいの規模に。しかし、会場を行き交うMTBの多さを見ていると、日本中のマウンテンバイクがここに集まっているのでは?なんて思ってしまうくらい、多くのMTBライダーたちが集まってきた。
そんなシマノバイカーズの幕開けとなるのは、毎度おなじみの60分XCマラソン。だがその前に、試走タイムを利用してシマノサポートライダーたちによる「オフロードで学ぶトレイル走行実践テクニック」が行われた。全日本選手権エリートで2位の恩田祐一(MIYATA-MERIDA BIKING TEAM)やU23を制した平林安里(スペシャライズドレーシング・ジャパン)らXC選手から、井出川直樹(AKI FACTORY/STRIDER)や浅野善亮(TEAM GIANT)といったDH選手まえ、トップ選手たちがともに走りながらアドバイスをくれる豪華な時間となった。



からりと晴れた全日本選手権とは異なり、前夜に降った雨のためにウェットな路面となったため、クリニックに参加しない選手たちも試走は怠らない。山頂に近づくにつれて霧が深くかかっており、DH系種目のスタート地点は25m先が見えないほど。XCコースより路面状況も悪いようで、試走を終えた選手たちのバイクは泥に汚れているものも多かった。
さて、試走時間が終わり、いよいよ本格的に大会がスタートする。60分XCマラソンは、その名の通り制限時間60分で競われるXCレース。1周約1.2kmのクロスカントリーコースは高低差約30mと比較的フラットな設定ながら、ホームストレートのジープロードや、森の中のシングルトラックエリア、大会の名物となったフライオーバー、芝生のゲレンデゾーンなど、短い中にもメリハリが効いたコースは飽きを感じないレイアウトに仕上がっている。





サポートライダーたちを先頭に60分XCマラソンの集団がスタートしていくころ、リフトを上がった先のダウンヒルコースのスタートエリアには続々と参加者が集結していた。こちらのエリアで最初にスタートするのは昨年新設されたばかりのMTBヒルクライム。下るために作られたDHコースを何故か登っていく、過酷なレースに挑む集団がスタートし、次にスタートラインについたのは「DHエンデューロ」の選手たち。
所謂、リエゾンの登り区間と、計測対象の下り区間を繋ぐエンデューロとは異なり、シマノバイカーズのこの種目は途中に漕ぎも必要な登りセクションが用意されたDHレースという趣。今年はコースが少し変更され、よりテクニカルなドロップオフなども追加されたという。




さて、60分XCマラソンの後は、同じくXCレースという枠組みはそのままに「ファットバイクの部」と「シングルスピードの部」がスタート。XCマラソンと比べると、どこか和やかな雰囲気なのはきっと気のせいではないはず。その後には子供たちが主役となる「キッズXC」レースが行われることに。小学校の低学年と高学年、そして男女で区分けされ、高学年の種目は大人顔負けのスピード感。低学年はフラットな300mの特設コースを一生懸命走っていく。この日一番熱い応援が飛んでいたのも、この種目だったはず。
キッズXCが終われば、お昼休憩を挟んで、メインディッシュの耐久レースに。2時間の部と4時間の部の2クラスが設けられた耐久レースは一番人気の種目で、ピットエリアは各チームのテントで埋め尽くされる。スタートしてからも、延々と車列が続く様子は、もはやバイカーズ名物といえるだろう。








しかし、ここまで何とか我慢し続けてきた空から、遂に雨が落ちてくる。時にはかなり激しくなる時間帯もあり、コースはウェットを通り越してマッドコンディションへと変貌した。ドロドロになりながら、走り続けていく参加者達。中には、泥詰まりによって、メカトラブルに見舞われてしまい、押し歩く人なども。
耐久レースでみなが泥にまみれている一方で、ダウンヒルコースでもチーム種目となる「チームDH」がスタート。ダウンヒルコースも雨によって練り上げられた泥が重くまとわりつき、多くのチームが苦しめられていたようだ。耐久レースもチームDHも走り終わったバイクは、どこのブランドかもわからないほど泥で覆われ、洗車場には長蛇の列が。





雨によって、例年恒例の豚の丸焼きや地酒「真澄」のふるまいも前倒しに。耐久レースの表彰や、抽選会も屋内で行われることとなったが盛り上がりは変わらず。盛況の内に今年もシマノバイカーズは一日目の幕を下ろした。
text&photo:Naoki.Yasuoka
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