2017/07/24(月) - 09:00
1万人のサイクリストが集まったMt.富士ヒルクライムには、たくさんの自転車関係ブースも出展。会場を盛り上げてくれたサイクルエキスポへ出展していたブースの中から、自慢の愛車を紹介しましょう。
田村芳隆さん(トレックジャパン)トレック EMONDA SLR
トレックジャパンの社長を務める田村さんの愛車はもちろんトレックの誇るヒルクライムモンスター、EMONDA SLR。ビビッドなイエローがまぶしい一台で、前日のエキスポ会場に設けられたトレックブースでは、多くの参加者から熱い視線を集めていました。
「最近のトレックは超軽量のXXXシリーズに力を入れているんです。この富士ヒルクライムにはピッタリの一台になっているはず」とおっしゃる田村さん。まず目を引くのは、ステム一体型ハンドルのXXX Integrated Bar/Stem。224gという驚異的な軽量性を実現しながらも、一切耐久性に不安のない強度と剛性を実現した一品だ。ちなみに、一般的なステム一体型ハンドルは400g程度であり、いわゆるキワモノ系の超軽量ステムが70g近辺、ハンドルが160g近辺ということを考えると、このハンドルの尋常ではない軽さが分かっていただけるだろう。
合わせてサドルも、フルカーボンで僅か68gという重さのXXX Carbonを使用。ホイールも976gのAEOLUS XXX TUBULARを組み合わせ、トータルで5kg前半という重量に仕上がっている、まさに山岳決戦バイクに仕上がっていた。
川滝昌利さん(ジェイピースポーツグループ)リドレー HELIUM X
リドレーをはじめとしたさまざまなブランドの輸入をおこなうジェイピースポーツグループの川滝社長の愛車は、リドレーのヒルクライムモデル、Helium Xだ。上位モデルのSLXと同様の設計を用いながら、カーボングレードを落とすことで価格と性能のバランスを伸ばした戦略モデルだ。
メインコンポーネントにはカンパニョーロのコーラスを使用しており、リドレーを使用するワールドチーム、ロットソウダルと同じブランドの組み合わせであることもこだわりポイント。富士ヒルクライムのために何かチューンアップされてきましたか?とお尋ねすると「取り扱い商品ではないので悔しいのですが(笑)」と前置きしたあとに「軽量タイヤということで、ブリヂストンのR1Sを着けてきました」とのこと。ホイールはFFWDのミドルハイトクリンチャーのF3Rで、重量面でも軽量な仕上がりを見せている。
もうひとつのこだわりは「C-BEAR」のセラミックBB。「これがとても回転が良くて、いい感じに回せるんですよ」と川滝さん。スピードプレイのペダルはブラックモデルながら、日本限定カラーのキャップが装着されており、レッドのワンポイントがお洒落なイメージに。
山本和弘さん(キャノンデールジャパン)キャノンデール CAAD12
「カズさん」こと山本和弘さんが今回の富士ヒルクライムで相棒に選んだのは、キャノンデールのアルミバイクであるCAAD12。あえてのアルミバイクを選んだ理由は「やっぱり、キャノンデールの原点といえばアルミフレーム。その真髄をもう一度体感したくて」という。
カーボンキラーと呼ばれるほど高い性能を持ちながら、アルミバイクらしいリーズナブルな価格と扱いやすい耐久性で人気を集める名車の105仕様の完成車モデルをベースに、ボトルケージやサドルなどファブリックのパーツを組み合わせて本番に臨んでいたカズさん。
「ファブリックのボトルケージは目立たないし、固定力も十分だし、何より軽いですからヒルクライムにもぴったりなんですよ!サドルもカーボンレールのPROシリーズはそこそこの価格で軽いですし、座りやすいのでオススメです」とのことでした。
佐藤唯行さん(東商会)サーヴェロ S3
サーヴェロやラピエール、イーストンといった有名ブランドを取り扱う東商会にお勤めの佐藤さんの愛車は、サーヴェロのS3。エアロロードながらも、登りもこなせるオールラウンドバイクとして、比較的斜度の緩めの富士ヒルクライムにはぴったりの一台なんだとか。
ハンドルとステムはイーストン。特にハンドルは最軽量モデルとなるE100を使用し、ヒルクライム仕様にチューンアップされているのが大きなポイント。ホイールも山岳向けの軽量モデルを採用しており、トーケンのローハイトカーボンチューブラーC28をアセンブル。
「ラインアップの中でも軽さが際立つ1本で、富士ヒルクライムには最適ですね」とコメントしてくれた佐藤さんだが、それは決して営業トークではない。女子の総合優勝を果たした近藤さんも愛用しているモデルで、その実力は本物だ。今回のバイクには、アクセサリーもトーケン製品が多く使用されており、ボトルケージやゼッケンホルダーをはじめ、再利用可能なワイヤーエンドキャップなどの姿も。
橋本さん(服部産業)ウィリエール Zero-6
服部産業にお勤めの橋本さんの愛車は、ウィリエールのスーパーライトウェイトバイク、Zero-6(ゼロセーイ)。フレーム単体で700gを下回る超軽量フレームだが、このバイクは完成車状態で3630g(!?)という驚異的な重量を実現している化け物バイクで、当日のウィリエールブースに足を運んだ参加者は、このスーパーバイクを持っては驚き、持っては驚きの繰り返し。
遠目から見れば、アウターリングもついていれば、バーテープも巻いてある、普通のロードバイク然とした一台だが、近づいてみれば、組み付けられたパーツ類に見慣れたものがほとんどない。スラムREDのレバーとリアディレイラーを除けば、ほぼ全てのパーツがいわゆる軽量マニア御用達のマニアックなブランドで固められている。
ひとつひとつ上げればキリがないマニアックなパーツの集合体のようなバイクだが、「あくまで乗れるバイクとして、市販最軽量を目指しています」というコンセプトの下、乗車可能なバイクとして仕上げられている。「ハンドルはドイツのシュモルケなんです。カタログには130g~と書いていたんですけど、実際に乗れる限界の重量として、128.9gで仕上げてきてもらった」という。
ホイールもEDGE(現ENVE)の初代25リムにダッシュのハブ、チタンスポークを組み合わせた手組ホイール。「チタンスポークが13番相当の太さなので、スポーク穴を拡張する必要があったんですけど、ダッシュのリアハブのフリー側はチタンで出来てるのでドリルが直ぐダメになっちゃって大変でした」と笑いながら語ってくれた。ちなみに組み合わせられるタイヤはTUFOの100gモデル。
他にも、BB30規格のTHM クラビクラSEをプレスフィットBBのフレームに装着するために、旋盤でBBカップを自作するなど、随所にこだわりと工作がされたスペシャルバイクは、毎年アップデートを繰り返しており、どんどん軽くなっている途中なんだとか。来年の富士ヒルクライムではどれだけダイエットしているのか、今から楽しみになってしまう。
青沼渉さん(インターマックス)クォータ KOM
インターマックスの青沼さんの愛車はイタリアのクォータのオールラウンドレーサー、KOM。キングオブマウンテンの略だけに、ヒルクライムモデルなのかと思いきや「クォータのヒルクライムモデルはKHANなんです、KOMはもう少し剛性を上げてスプリントにも対応できるオールラウンダーですね」と青沼さん。
こだわりポイントは、「プロロゴのサドルですね。NAGOシリーズなんですが、CPCという滑り止めがついたモデルで、すごくグリップが良いんです。お尻がずれないのでペダリングしやすいんですよ」とのこと。ちなみに、サドルとフレームのカラーリングもバッチリ決められており、赤白黒のレーシングカラーがかっこいい!
コンポーネントはアルテグラDi2だが、ジャンクションをガーミンのアウトフロントマウントに括り付けている。「フレームのヘッドチューブ前面に突起があって、ジャンクションと干渉するので逃がしているんです。でも、この造形のおかげで直進安定性が向上しているんです」と、その訳を語っていただきました。
千田学さん(グローブライド)コラテック CORONES
ジャーマンブランド、コラテックのアルミバイク・CORONESで富士山に挑むのは、グローブライドの千田さん。コラテックやフォーカス、ボッテキアといったブランドを取り扱うグローブライドだが、千田さんはなんとテニスのプリンスの営業担当で、自転車に乗るのはこれで3度目というから驚きだ。
「この前は同期の西尾(自転車系のエライ人)に引き連れられて正丸峠を登ってきたんです。そのままの勢いで連れてこられて(笑)今回は2時間半が目標です」と千田さん。いきなりの富士ヒルへのチャレンジということですが、このためにマヴィックのビンディングシューズを購入するなど気合は十分。
「シューズはデザインが気に入ったので。ペダルは社内で譲ってもらったんですよ。本番ではピアソンのウエアで出るつもりなんですが、オレンジのソックスでシューズと合わせるつもりです」とウエアコーディネイトにこだわりを見せる千田さん、目標は達成できたでしょうか。
らった。靴はデザイン重視。明日はピアソンのウエアで出る。
text&photo:Naoki.YASUOKA
田村芳隆さん(トレックジャパン)トレック EMONDA SLR
トレックジャパンの社長を務める田村さんの愛車はもちろんトレックの誇るヒルクライムモンスター、EMONDA SLR。ビビッドなイエローがまぶしい一台で、前日のエキスポ会場に設けられたトレックブースでは、多くの参加者から熱い視線を集めていました。
「最近のトレックは超軽量のXXXシリーズに力を入れているんです。この富士ヒルクライムにはピッタリの一台になっているはず」とおっしゃる田村さん。まず目を引くのは、ステム一体型ハンドルのXXX Integrated Bar/Stem。224gという驚異的な軽量性を実現しながらも、一切耐久性に不安のない強度と剛性を実現した一品だ。ちなみに、一般的なステム一体型ハンドルは400g程度であり、いわゆるキワモノ系の超軽量ステムが70g近辺、ハンドルが160g近辺ということを考えると、このハンドルの尋常ではない軽さが分かっていただけるだろう。
合わせてサドルも、フルカーボンで僅か68gという重さのXXX Carbonを使用。ホイールも976gのAEOLUS XXX TUBULARを組み合わせ、トータルで5kg前半という重量に仕上がっている、まさに山岳決戦バイクに仕上がっていた。
川滝昌利さん(ジェイピースポーツグループ)リドレー HELIUM X
リドレーをはじめとしたさまざまなブランドの輸入をおこなうジェイピースポーツグループの川滝社長の愛車は、リドレーのヒルクライムモデル、Helium Xだ。上位モデルのSLXと同様の設計を用いながら、カーボングレードを落とすことで価格と性能のバランスを伸ばした戦略モデルだ。
メインコンポーネントにはカンパニョーロのコーラスを使用しており、リドレーを使用するワールドチーム、ロットソウダルと同じブランドの組み合わせであることもこだわりポイント。富士ヒルクライムのために何かチューンアップされてきましたか?とお尋ねすると「取り扱い商品ではないので悔しいのですが(笑)」と前置きしたあとに「軽量タイヤということで、ブリヂストンのR1Sを着けてきました」とのこと。ホイールはFFWDのミドルハイトクリンチャーのF3Rで、重量面でも軽量な仕上がりを見せている。
もうひとつのこだわりは「C-BEAR」のセラミックBB。「これがとても回転が良くて、いい感じに回せるんですよ」と川滝さん。スピードプレイのペダルはブラックモデルながら、日本限定カラーのキャップが装着されており、レッドのワンポイントがお洒落なイメージに。
山本和弘さん(キャノンデールジャパン)キャノンデール CAAD12
「カズさん」こと山本和弘さんが今回の富士ヒルクライムで相棒に選んだのは、キャノンデールのアルミバイクであるCAAD12。あえてのアルミバイクを選んだ理由は「やっぱり、キャノンデールの原点といえばアルミフレーム。その真髄をもう一度体感したくて」という。
カーボンキラーと呼ばれるほど高い性能を持ちながら、アルミバイクらしいリーズナブルな価格と扱いやすい耐久性で人気を集める名車の105仕様の完成車モデルをベースに、ボトルケージやサドルなどファブリックのパーツを組み合わせて本番に臨んでいたカズさん。
「ファブリックのボトルケージは目立たないし、固定力も十分だし、何より軽いですからヒルクライムにもぴったりなんですよ!サドルもカーボンレールのPROシリーズはそこそこの価格で軽いですし、座りやすいのでオススメです」とのことでした。
佐藤唯行さん(東商会)サーヴェロ S3
サーヴェロやラピエール、イーストンといった有名ブランドを取り扱う東商会にお勤めの佐藤さんの愛車は、サーヴェロのS3。エアロロードながらも、登りもこなせるオールラウンドバイクとして、比較的斜度の緩めの富士ヒルクライムにはぴったりの一台なんだとか。
ハンドルとステムはイーストン。特にハンドルは最軽量モデルとなるE100を使用し、ヒルクライム仕様にチューンアップされているのが大きなポイント。ホイールも山岳向けの軽量モデルを採用しており、トーケンのローハイトカーボンチューブラーC28をアセンブル。
「ラインアップの中でも軽さが際立つ1本で、富士ヒルクライムには最適ですね」とコメントしてくれた佐藤さんだが、それは決して営業トークではない。女子の総合優勝を果たした近藤さんも愛用しているモデルで、その実力は本物だ。今回のバイクには、アクセサリーもトーケン製品が多く使用されており、ボトルケージやゼッケンホルダーをはじめ、再利用可能なワイヤーエンドキャップなどの姿も。
橋本さん(服部産業)ウィリエール Zero-6
服部産業にお勤めの橋本さんの愛車は、ウィリエールのスーパーライトウェイトバイク、Zero-6(ゼロセーイ)。フレーム単体で700gを下回る超軽量フレームだが、このバイクは完成車状態で3630g(!?)という驚異的な重量を実現している化け物バイクで、当日のウィリエールブースに足を運んだ参加者は、このスーパーバイクを持っては驚き、持っては驚きの繰り返し。
遠目から見れば、アウターリングもついていれば、バーテープも巻いてある、普通のロードバイク然とした一台だが、近づいてみれば、組み付けられたパーツ類に見慣れたものがほとんどない。スラムREDのレバーとリアディレイラーを除けば、ほぼ全てのパーツがいわゆる軽量マニア御用達のマニアックなブランドで固められている。
ひとつひとつ上げればキリがないマニアックなパーツの集合体のようなバイクだが、「あくまで乗れるバイクとして、市販最軽量を目指しています」というコンセプトの下、乗車可能なバイクとして仕上げられている。「ハンドルはドイツのシュモルケなんです。カタログには130g~と書いていたんですけど、実際に乗れる限界の重量として、128.9gで仕上げてきてもらった」という。
ホイールもEDGE(現ENVE)の初代25リムにダッシュのハブ、チタンスポークを組み合わせた手組ホイール。「チタンスポークが13番相当の太さなので、スポーク穴を拡張する必要があったんですけど、ダッシュのリアハブのフリー側はチタンで出来てるのでドリルが直ぐダメになっちゃって大変でした」と笑いながら語ってくれた。ちなみに組み合わせられるタイヤはTUFOの100gモデル。
他にも、BB30規格のTHM クラビクラSEをプレスフィットBBのフレームに装着するために、旋盤でBBカップを自作するなど、随所にこだわりと工作がされたスペシャルバイクは、毎年アップデートを繰り返しており、どんどん軽くなっている途中なんだとか。来年の富士ヒルクライムではどれだけダイエットしているのか、今から楽しみになってしまう。
青沼渉さん(インターマックス)クォータ KOM
インターマックスの青沼さんの愛車はイタリアのクォータのオールラウンドレーサー、KOM。キングオブマウンテンの略だけに、ヒルクライムモデルなのかと思いきや「クォータのヒルクライムモデルはKHANなんです、KOMはもう少し剛性を上げてスプリントにも対応できるオールラウンダーですね」と青沼さん。
こだわりポイントは、「プロロゴのサドルですね。NAGOシリーズなんですが、CPCという滑り止めがついたモデルで、すごくグリップが良いんです。お尻がずれないのでペダリングしやすいんですよ」とのこと。ちなみに、サドルとフレームのカラーリングもバッチリ決められており、赤白黒のレーシングカラーがかっこいい!
コンポーネントはアルテグラDi2だが、ジャンクションをガーミンのアウトフロントマウントに括り付けている。「フレームのヘッドチューブ前面に突起があって、ジャンクションと干渉するので逃がしているんです。でも、この造形のおかげで直進安定性が向上しているんです」と、その訳を語っていただきました。
千田学さん(グローブライド)コラテック CORONES
ジャーマンブランド、コラテックのアルミバイク・CORONESで富士山に挑むのは、グローブライドの千田さん。コラテックやフォーカス、ボッテキアといったブランドを取り扱うグローブライドだが、千田さんはなんとテニスのプリンスの営業担当で、自転車に乗るのはこれで3度目というから驚きだ。
「この前は同期の西尾(自転車系のエライ人)に引き連れられて正丸峠を登ってきたんです。そのままの勢いで連れてこられて(笑)今回は2時間半が目標です」と千田さん。いきなりの富士ヒルへのチャレンジということですが、このためにマヴィックのビンディングシューズを購入するなど気合は十分。
「シューズはデザインが気に入ったので。ペダルは社内で譲ってもらったんですよ。本番ではピアソンのウエアで出るつもりなんですが、オレンジのソックスでシューズと合わせるつもりです」とウエアコーディネイトにこだわりを見せる千田さん、目標は達成できたでしょうか。
らった。靴はデザイン重視。明日はピアソンのウエアで出る。
text&photo:Naoki.YASUOKA
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