2017/05/22(月) - 09:15
チネリを代表するピストフレーム「Vigorelli(ヴィゴレッリ)」。ブランドの起源でもあり、同社の歴史と共に進化し続けたフレームを紹介します。バンクやストリートが似合うピストバイクです。
ミラノ~サンレモやイル・ロンバルディアでの優勝など輝かしい戦歴を持つチーノ・チネリ。彼が引退後、立ち上げたフレーム工房がチネリである。MoMAに収蔵されるまでとなった伝説的なクロモリエアロロード・LAZER、チネリの象徴として50年以上ラインアップされ続けるSuper Corsaなど、自転車の歴史を作ってきた名門ブランドだ。
トラックとロードを軸に据えるチネリ定番のシングルスピードバイクが「Vigorelli(ヴィゴレッリ)」である。1939年、チネリ氏がイル・ロンバルディアで勝利した際に、花束を持ちミラノ郊外のヴィゴレッリというベロドロームでウィニングランを行ったことから名付けられた、チネリの想いが込められたモデルとなっている。
また、板張りバンクのベロドローモ・ヴィゴレッリは、ファウスト・コッピら10名の選手がアワーレコードを更新した地でもあり、イタリアのサイクリング史に刻まれていると言っても過言ではないほど歴史ある場所でもある。
そんなVigorelliは、トラック専用ではなく、レッドフッククリテリウムのようなレース、シティコミューティングなどあらゆるシチュエーションにマッチすることから、副社長のファブリツィオ・アギト氏の言葉によるとチネリのシングルスピードバイクの「母」や「オリジン」という位置づけにあるという。
息の長いモデルであるが、その時代ごとに求められる性能を満たすべく、都度アレンジが加えられていることが特徴だ。現在のVigorelliはフィックスドギアバイク・クリテリウム「レッドフッククリテリウム」のようにトリッキーなコースを走ることを考慮し、サポートしているチーム・チネリクロームからのフィードバックを落とし込んだモデルとなっている。
フロント周りは安定したコーナリングを実現するため、フォークオフセットを45mmに設定。通常のトラックバイクよりも安定、かつクリテリムで求められるシャープなハンドリング特性を持たせている。ロードモデルのSTRATO FASTERと似ている設計だとアギト氏は説明する。
リアはシートアングルを立てることでパワー伝達性を重視したジオメトリーとなっている。BBはロードと比較しドロップ量を小さくとることで、固定ギア仕様でのコーナリング中でのペダルヒットの危険性を少なくした。
フレームの素材はもちろんチネリグループのコロンバスよりThronというスチールを採用している。痕が目立たないように処理された溶接痕などチネリが長年培ってきたビルディングノウハウが投入された。重量はMサイズで1,800g。
フォークは上1-1/8、下1-1/2インチというテーパード仕様のカーボンモノコック。フォーク重量は350g。ヘッドセットは用意されていないため、自転車を組み上げる際は別途用意する。また、シティコミューティングも想定されたVigorelliのフォークには、キャリパーブレーキ用のホールが設けられている。購入時は樹脂プレートで塞がれているため、ショップでドリリングする必要がある。リアブレーキはユーザー自身がスチールプレートやピストバイク用のブレーキを使用し取り付ける。
Vigorelliのアップデートに協力したチネリクロームカラーの黄色や黄緑、オレンジ、黒など数多くの色で彩るペンディングも見逃せない。細かいラメがあしらわれているのもチネリのこだわり。BBシェル裏にはスマイルマークを描くなど遊び心も。フォークの内側やシートチューブに入れられた397.27という数字は、モデル名のもととなったベロドローモ・ヴィゴレッリのトラック1周分の距離だ。
レッドフッククリテリウムのために開発されたVigorelli。トラック記録会に出場するために、リア固定ギアなどをレーシング仕様としたり、リアをフリーギア、ブレーキをしっかりと装着し、アーバンライド用ハンドルなどをアセンブルしスタイルを追求しても良い懐の深さを持つ。価格は130,000円(税抜)。
チネリ Vigorelli
チューブ:コロンバス Thron
フレーム重量:1,800g(Mサイズ)
フォーク:コロンバス フューチュラ 1-1/8” - 1-1/2” カーボン・モノコック
フォーク重量:350g
フォークオフセット:45mm
BB規格:BSA(68mm)
シートポスト径:31.6mm
シートクランプ径:33.5mm
最大タイヤ幅:700×25mm
カラー:エレクトリック・フィール
サイズ:XS(47)、S(50)、M(53)、L(56)
価格:130,000円(税抜)
ミラノ~サンレモやイル・ロンバルディアでの優勝など輝かしい戦歴を持つチーノ・チネリ。彼が引退後、立ち上げたフレーム工房がチネリである。MoMAに収蔵されるまでとなった伝説的なクロモリエアロロード・LAZER、チネリの象徴として50年以上ラインアップされ続けるSuper Corsaなど、自転車の歴史を作ってきた名門ブランドだ。
トラックとロードを軸に据えるチネリ定番のシングルスピードバイクが「Vigorelli(ヴィゴレッリ)」である。1939年、チネリ氏がイル・ロンバルディアで勝利した際に、花束を持ちミラノ郊外のヴィゴレッリというベロドロームでウィニングランを行ったことから名付けられた、チネリの想いが込められたモデルとなっている。
また、板張りバンクのベロドローモ・ヴィゴレッリは、ファウスト・コッピら10名の選手がアワーレコードを更新した地でもあり、イタリアのサイクリング史に刻まれていると言っても過言ではないほど歴史ある場所でもある。
そんなVigorelliは、トラック専用ではなく、レッドフッククリテリウムのようなレース、シティコミューティングなどあらゆるシチュエーションにマッチすることから、副社長のファブリツィオ・アギト氏の言葉によるとチネリのシングルスピードバイクの「母」や「オリジン」という位置づけにあるという。
息の長いモデルであるが、その時代ごとに求められる性能を満たすべく、都度アレンジが加えられていることが特徴だ。現在のVigorelliはフィックスドギアバイク・クリテリウム「レッドフッククリテリウム」のようにトリッキーなコースを走ることを考慮し、サポートしているチーム・チネリクロームからのフィードバックを落とし込んだモデルとなっている。
フロント周りは安定したコーナリングを実現するため、フォークオフセットを45mmに設定。通常のトラックバイクよりも安定、かつクリテリムで求められるシャープなハンドリング特性を持たせている。ロードモデルのSTRATO FASTERと似ている設計だとアギト氏は説明する。
リアはシートアングルを立てることでパワー伝達性を重視したジオメトリーとなっている。BBはロードと比較しドロップ量を小さくとることで、固定ギア仕様でのコーナリング中でのペダルヒットの危険性を少なくした。
フレームの素材はもちろんチネリグループのコロンバスよりThronというスチールを採用している。痕が目立たないように処理された溶接痕などチネリが長年培ってきたビルディングノウハウが投入された。重量はMサイズで1,800g。
フォークは上1-1/8、下1-1/2インチというテーパード仕様のカーボンモノコック。フォーク重量は350g。ヘッドセットは用意されていないため、自転車を組み上げる際は別途用意する。また、シティコミューティングも想定されたVigorelliのフォークには、キャリパーブレーキ用のホールが設けられている。購入時は樹脂プレートで塞がれているため、ショップでドリリングする必要がある。リアブレーキはユーザー自身がスチールプレートやピストバイク用のブレーキを使用し取り付ける。
Vigorelliのアップデートに協力したチネリクロームカラーの黄色や黄緑、オレンジ、黒など数多くの色で彩るペンディングも見逃せない。細かいラメがあしらわれているのもチネリのこだわり。BBシェル裏にはスマイルマークを描くなど遊び心も。フォークの内側やシートチューブに入れられた397.27という数字は、モデル名のもととなったベロドローモ・ヴィゴレッリのトラック1周分の距離だ。
レッドフッククリテリウムのために開発されたVigorelli。トラック記録会に出場するために、リア固定ギアなどをレーシング仕様としたり、リアをフリーギア、ブレーキをしっかりと装着し、アーバンライド用ハンドルなどをアセンブルしスタイルを追求しても良い懐の深さを持つ。価格は130,000円(税抜)。
チネリ Vigorelli
チューブ:コロンバス Thron
フレーム重量:1,800g(Mサイズ)
フォーク:コロンバス フューチュラ 1-1/8” - 1-1/2” カーボン・モノコック
フォーク重量:350g
フォークオフセット:45mm
BB規格:BSA(68mm)
シートポスト径:31.6mm
シートクランプ径:33.5mm
最大タイヤ幅:700×25mm
カラー:エレクトリック・フィール
サイズ:XS(47)、S(50)、M(53)、L(56)
価格:130,000円(税抜)
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