2017/01/02(月) - 09:56
レースだけでなくサイクリング部門も大いに盛り上がったツール・ド・おきなわ。走りごたえがありながらも美しい沖縄の景色を楽しめる、100kmチャレンジサイクリングの部に参加したスポーツMC CHOCOこと源 汐里(みなもと しおり)さんによるレポートをお伝えしよう。
サイクリスト憧れの大会にゲストライダー&MCとして参加
私は「大の沖縄好き」を公言しているのですが、ここ7~8年、毎年必ず沖縄を訪れています。その度に、いつかツール・ド・おきなわに参加してみたい…という想いを募らせていました。
今までは仕事の都合で毎回参加を見送ってきましたが、今年とうとう願いが叶うことになりました。ツール・ド・おきなわにてゲストライダー&MCとして参加することになったのです。大好きな沖縄で、憧れの舞台でお仕事とサイクリングができるなんて!
参加の数か月前からドキドキワクワク。初めてだった飛行機輪行のための準備をしたり、獲得標高1000mを越えるコースを走り切るためにどんな工夫が必要か考えてみたり。完走を目指して楽しみながら沖縄へ飛び立つ日を迎えました。
完走の勝負は前日から…!?
サイクリング前日に会場を訪れると、たくさんののぼりや、大きなスタートフィニッシュのバルーンアーチが迎えてくれ、記念写真が撮れるオリジナルフォトスステージも用意されていました。前日にもかかわらず、既に会場内に立ち寄る人たちでにぎわっていました。
ツール・ド・おきなわ大会限定グッズショップもオープンしており、私は自身の自転車のカラーに合わせたオリジナルグッズ(バーエンドキャップ、ドリングボトル、てぬぐいなど)を購入。翌日のサイクリングの時にはこれらのグッズが気持ちを高めてくれたら嬉しいな!
会場を後にし、サイクリング中にハンガーノックになって動けなくなってしまってはいけないという大義名分の元、前日には名護市内にて美味しいお食事やスイーツをたくさんいただきました(笑)。ソーキそば、フーチャンプルー、ジューシー、ブルーシールアイスクリーム、ステーキ…もう、これで走り切ること間違いないと早くも完走宣言まで飛び出しました(笑)。
食事の後は美しい海に沈む夕日に癒されながらホテルへ向かい、しっかりと睡眠を取りました。
やんばるの雰囲気を味わい尽くす
さぁ、いよいよサイクリング本番。集合時間の前は薄暗く、ライトを灯しての移動でしたが、出発前に日の出を迎え、徐々に会場も明るくなっていきました。スタート地点にはサイクリングに出発する多くの人が集まり、各コースごとに整列をし、出発の時を待っていました。
お天気にも恵まれ、当日は晴天。朝の時間は20℃程度で過ごしやすく、もちろん半袖です。午後になり、気温が上がることが予想されましたが、山の中も走るのでアームカバーとレックカバーも忘れずに装着していきました。
目の前の登りは約4キロ。今回のコースで一番長い坂だと高木さんから教えていただき、マイペースに登り始めました。すぐに後続の参加者の皆さんに次々に抜かれてしまいましたが、「お先です」「いってらっしゃい」と声を掛け合いながら走る雰囲気はやはりあたたかく、一人で参加される方も少なくないのも納得でした。もちろん、「もうすぐつくから!」というサイクリスト同士の特有の冗談もしっかり飛び交ってましたよ(笑)。
ゆるやかに続く坂なのでハァハァ息も上がらず、景色の良い坂の上から名護の海を一望することができました。とても綺麗な景色が広がっており、この時点で既にサイクリングに参加できてよかったな~と思えるほどでした。さらに登ったら少し平坦・下るというような登りだったので、想像していたよりも楽な気持ちであっという間に頂上へ!
そこからはゆるやかな長い下り坂の区間へ。この下りは、翌日に開催されるツール・ド・おきなわのレースでも使用される区間で、選手たちはここを逆回りで登っていくと言います。うわ~、こんなに選手たちは登るのか~とレースの勝負所を横目に、私たちは楽々と下っていきます。
見慣れない南国をイメージするような青々とした木々や葉っぱ、時々聞こえてくる聞きなれない鳥の声を背に心地の良い風を受けながらゆっくりと下り坂を走るのはなんとも言えず、気持ちが良かった!やんばるの雰囲気を味わうことができました。
「どうせ沖縄を走るなら100kmに挑戦したい」
下りが終わると出発から約11km、第1休憩ポイント「わんさか大浦パーク」を発見。「いや〜たくさん登ったからなぁ~補給しなくては」と、理由をつけてはグルメに走ります。こちらでは沖縄らしいサーターアンダギー(いわゆるドーナツ)、黒糖、スッパイマンキャンディー、それに加えて補給の王様(と勝手に私が呼んでいる)バナナにみかんと豪華な顔ぶれ。坂を越えてきた身体には黒糖やサーターアンダギーの甘さが染み渡りますね。
次はみかん、と探していたら、いました! みかんの向こう側にみかん色のウエアをまとった「ノッてる!ガールズEHIME」の芳之内さんを発見。みかんそっちのけで捕獲しにいきました(笑)。
初めてお会いしたのですが、ツール・ド・おきなわのサイクリングを楽しみにされていたとのことで、すっかり自転車の話で意気投合。「愛媛にもいらしてください」と声をかけていただきました。その他にも山梨からおひとりで参加をされている女性ともお話しさせていただき、女性参加者が多くいることに気づきました。
口を揃えて言われるのは、「どうせ沖縄を走るなら100kmに挑戦したい」。
そんな思いに応えてくれる自然を感じ、適度に走りごたえのある「ツール・ド・おきなわチャレンジサイクリング100km」。一緒に参加している人はみな仲間という雰囲気が、会話の花も咲かせてくれました。
まさかの沖縄の空の下、プチ同窓会が開催!
次のポイントへ向けて出発。小さなアップダウンが続きます。名護市辺野古を抜け、宜野座村へ。ここからはアップダウンが少なくなり、のどかで自然豊かな幅の広い道を走り抜けます。お昼ご飯で立ち寄る「かりゆしカンナタラソリゾート」の前を通り、そこから金武町の街中を走ります。
金武ベースボールスタジアムをぐるっと回り、金武ダムの近くで第2休憩ポイントへ到着!わき目も振らずに、ふるまわれている補給食へ飛びつきました(笑)。とっても美味しいケーキは田芋のチーズケーキ。甘酸っぱくてお腹にたまるケーキは、次々と参加者のお腹に収まっていきました。
ひと心地ついたところで、休憩場は沖縄らしい真っ赤なお花に囲まれていることに気づき、本当に花より団子な自分に思わず笑ってしまいました…!
一緒に走ってきた高木カメラマンのお知り合いのメディア関係者の方々と記念撮影!
のんびりしていたら、思い切り、チョコの名前を呼ぶ声が…
振り返ると、そこにいたのは、なんと…! 地元が一緒で、高校の同級生が目の前に!
「え~!どうして!」「なんでここに!?」「てか自転車乗ってるの!?」
興奮しすぎてしばらく成り立たない会話でしたが、再会の喜びのあまり、抱き合う二人(笑)
いきさつを説明すると、私が大学を卒業後、就職のため地元を離れてしまったのですが、その間にそれぞれロードバイクに乗り始め、母親同士のつながりで私が自転車に乗っていることを最近知ったという友人。朝の出発式の時の私のあいさつの声を聞いて、友人はピンと来たらしく「あれ?もしかして会場にいる?」と思いながら、補給ポイントで探してくれたみたいです。声で気づいてもらえるなんてMC冥利につきます!!
友人は職場の「自転車部」の皆さんと初めてのおきなわに参加されたそうです。登りがあって、少ししんどいけど、初心者にも走りやすいコースだよね、という話も聞くことができました。そんなプチ同窓会が沖縄の空の下で開催され、また一緒に走る約束をしました。
自転車が、ツール・ド・おきなわがつなげてくれたご縁に感謝しながら、再び次の休憩ポイントへ向かって走り出しました。
沖縄らしい景色の数々と、応援してくれる地元の人と○○の声
金武ダムを越えたどり着いた金武町は、タコライス世界一の街としても知られ、世界一大きなタコライスのギネス記録も持っています。町の中にもタコライスで街おこしをしているという看板もありました!(大会後にタコライスを金武町に食べにいきました!)
そこから金武湾に出て海岸線を走ります。
青い海、青い空、そして南国の雰囲気漂うフェニックスの木!
鼻歌交じりに思わず巡航速度があがります。気持ちいい…。
そしてスタートから約50キロ地点で再び、山へ向かう坂道があわられました。チャレンジサイクリングの参加者が次々と脚をつくほどキツい、約1.5kmで標高120mも登る名もなき坂。
確かに斜度がきつく、ゆっくりジワジワと登る作戦で無理をせずにマイペースに。坂の途中で、「チバリヨ~!がんばれ~!」と声をかけてくれる地元の人が!私も含めて前後の参加者は次々に「あとどれくらい坂続きます?」と尋ねていました。
チバリヨーの声に励まされ、クルクルと脚をまわしていると、「ピーン、ピーン、ピ、ピ、ピ」と定期的に音が続きます。なんの音かな?そこらじゅうから聞こえるけど、と思っていたら、なんと鳥の声とのこと! 地元の人はもちろん、鳥たちも参加者を歓迎し、励ましてくれているように感じました。
なかなかハードな坂をやっつけながら振り返ると、そこから見える海。山を越えた後に見えた海がとても美しかった!
心地よい風を肌に受け、自分の息遣いや流れる汗を感じながら、ペダルを回してきて自分の脚で走ってきたからこそ見える景色。大変さも、ちょっとした疲れも楽しさに変えてくれる自転車でしか味わえないこの瞬間ってやっぱり最高。
青い海に心を癒され、沿道のシーサーも応援?
坂を下るとスタートから54キロ地点の第3休憩ポイント「恩納村赤間運動公園」へ到着! 補給食の田芋パイを頬張りながら(また食べている)、参加者の方とお話ししながら高台から見える、恩納の青い海をひたすら眺めて癒されました。
次の休憩ポイントが最後の休憩ポイントで昼食会場。ここから少し恩納村の海岸沿いを走るということで、気分は最高潮。各ポイントでいただいた補給食を消費するために、しっかり走るぞと意気込み再び走り出しました。
しかし、そんな想いはすぐになくなりました。見える海が綺麗すぎる!ゆっくり行かなきゃもったいない!ということで、バス停から写真を撮影、ビーチでも写真を撮影。
恩納村仲泊からうるま市内へ。そこで、気になるあの方が目の前に! なんと、沖縄の魔除け「シーサー」が車止めとして大活躍。
海沿いの道なので平坦だけれども向かい風の中、お昼ご飯を目指して宜野座村へ向けて走ります。途中、紳士なお兄様に声をかけて、後ろにつかせていただき、風よけになっていただきながらお昼ご飯を目指しました。(ありがとうございました!助かりました!)
かりゆしカンナタラソラグーナで癒しの昼食♪
そして、昼食会場の「かりゆしカンナタラソラグーナ」へ到着! この施設では海水を人の体温まで温めたプールやジャグジーに入り、体をケアできる国内では数少ないタラソスパが体感できるリゾート施設です。
昼食会場の横にある岩風呂に入り放題ということで皆さん、デザート代わりに岩風呂に足をつけて疲れを癒していました。
食事は東京からご夫婦で参加された瀧口夫妻とご一緒にいただきました。前回は恩納村ファミリーサイクリングに参加され、次は100kmに挑戦してみようとご夫婦でエントリー。奥さまは普段、あまり自転車に乗れていないとのことで、走りごたえのあるコースを走り切れるか不安という話をされていましたが、後日、無事完走されたと伺いました。
スタッフさんの「後ろは15人位なのでたくさん食べてくださいね」という言葉を真剣に受け止め、お弁当もしっかりいただき、フルーツもたくさんいただきました!。
岩風呂に入ったおかげで、脚のむくみがとれ、すっきりと軽くなりました!。
第4休憩ポイントを後にし、あとはゴールへ向けて走り切るのみ。たびたび登場する上り坂は無理せずマイペースに、でも足をとめずにクルクルと。宜野座村から名護市へ入り、山をひとつ越えたら海が見え、ゴールが近づいてきたことがわかりました。
100km完走、ゴールの先にあったもの
100kmは長かったような短かったような…。
そんなことを考えながらいつもは車で走る美しい名護の海岸線を自転車で駆け抜けます。そして、バルーンアーチをくぐり、無事ゴールしました。
ゴールと同時に「また絶対に来よう、走ろう」と、もう来年のツール・ド・おきなわのサイクリングを走ることを考えてしまっていました。
チャレンジサイクリングは100kmへの挑戦とともに、人によっては自分への挑戦でもあるのかもしれません。でも、ハードな上り坂が続くこともあったけど、美しいやんばるの自然を肌で感じて、自分の脚で走ったからこそ見える景色はやっぱり最高。
美味しいグルメでお腹も満たされ、地元の人たちのあたたかい掛け声にココロは癒され、参加している人たちと共に励ましあいながら目指したゴールの先は何にも代えがたい達成感に包まれていました。
「また、来年」。そんな想いを胸に会場を後にした人たちが多くいることでしょう。私もそのひとり。すっかりツール・ド・おきなわ チャレンジサイクリングの魅力に心をつかまれてしまいました。まだ、挑戦したことがない、走ったことがない人は来年一緒に走りましょうね♪
スポーツMC CHOCO/源 汐里(みなもと しおり) プロフィール
[img_assist|nid=218484|title=スポーツMC CHOCO/源 汐里|desc=|link=node|align=left|width=300|height=]ガールズサイクルユニット「ちゃりん娘」のメンバーとして活動した後フリーへ転身。現在は関西を中心にスポーツや自転車関連イベントへMC・ゲスト・レース実況として多数出演する。ロードレース、シクロクロス、MTBなどの自転車競技をシーズンを通じて挑戦し、マイクを握る姿から「ハイブリッドライダー」の異名を持つ走れるMCとして活躍中。
Sports MC CHOCO / 源汐里 フェイスブック
text:choco
photo:choco,Hideaki.Takagi
サイクリスト憧れの大会にゲストライダー&MCとして参加
私は「大の沖縄好き」を公言しているのですが、ここ7~8年、毎年必ず沖縄を訪れています。その度に、いつかツール・ド・おきなわに参加してみたい…という想いを募らせていました。
今までは仕事の都合で毎回参加を見送ってきましたが、今年とうとう願いが叶うことになりました。ツール・ド・おきなわにてゲストライダー&MCとして参加することになったのです。大好きな沖縄で、憧れの舞台でお仕事とサイクリングができるなんて!
参加の数か月前からドキドキワクワク。初めてだった飛行機輪行のための準備をしたり、獲得標高1000mを越えるコースを走り切るためにどんな工夫が必要か考えてみたり。完走を目指して楽しみながら沖縄へ飛び立つ日を迎えました。
完走の勝負は前日から…!?
サイクリング前日に会場を訪れると、たくさんののぼりや、大きなスタートフィニッシュのバルーンアーチが迎えてくれ、記念写真が撮れるオリジナルフォトスステージも用意されていました。前日にもかかわらず、既に会場内に立ち寄る人たちでにぎわっていました。
ツール・ド・おきなわ大会限定グッズショップもオープンしており、私は自身の自転車のカラーに合わせたオリジナルグッズ(バーエンドキャップ、ドリングボトル、てぬぐいなど)を購入。翌日のサイクリングの時にはこれらのグッズが気持ちを高めてくれたら嬉しいな!
会場を後にし、サイクリング中にハンガーノックになって動けなくなってしまってはいけないという大義名分の元、前日には名護市内にて美味しいお食事やスイーツをたくさんいただきました(笑)。ソーキそば、フーチャンプルー、ジューシー、ブルーシールアイスクリーム、ステーキ…もう、これで走り切ること間違いないと早くも完走宣言まで飛び出しました(笑)。
食事の後は美しい海に沈む夕日に癒されながらホテルへ向かい、しっかりと睡眠を取りました。
やんばるの雰囲気を味わい尽くす
さぁ、いよいよサイクリング本番。集合時間の前は薄暗く、ライトを灯しての移動でしたが、出発前に日の出を迎え、徐々に会場も明るくなっていきました。スタート地点にはサイクリングに出発する多くの人が集まり、各コースごとに整列をし、出発の時を待っていました。
お天気にも恵まれ、当日は晴天。朝の時間は20℃程度で過ごしやすく、もちろん半袖です。午後になり、気温が上がることが予想されましたが、山の中も走るのでアームカバーとレックカバーも忘れずに装着していきました。
目の前の登りは約4キロ。今回のコースで一番長い坂だと高木さんから教えていただき、マイペースに登り始めました。すぐに後続の参加者の皆さんに次々に抜かれてしまいましたが、「お先です」「いってらっしゃい」と声を掛け合いながら走る雰囲気はやはりあたたかく、一人で参加される方も少なくないのも納得でした。もちろん、「もうすぐつくから!」というサイクリスト同士の特有の冗談もしっかり飛び交ってましたよ(笑)。
ゆるやかに続く坂なのでハァハァ息も上がらず、景色の良い坂の上から名護の海を一望することができました。とても綺麗な景色が広がっており、この時点で既にサイクリングに参加できてよかったな~と思えるほどでした。さらに登ったら少し平坦・下るというような登りだったので、想像していたよりも楽な気持ちであっという間に頂上へ!
そこからはゆるやかな長い下り坂の区間へ。この下りは、翌日に開催されるツール・ド・おきなわのレースでも使用される区間で、選手たちはここを逆回りで登っていくと言います。うわ~、こんなに選手たちは登るのか~とレースの勝負所を横目に、私たちは楽々と下っていきます。
見慣れない南国をイメージするような青々とした木々や葉っぱ、時々聞こえてくる聞きなれない鳥の声を背に心地の良い風を受けながらゆっくりと下り坂を走るのはなんとも言えず、気持ちが良かった!やんばるの雰囲気を味わうことができました。
「どうせ沖縄を走るなら100kmに挑戦したい」
下りが終わると出発から約11km、第1休憩ポイント「わんさか大浦パーク」を発見。「いや〜たくさん登ったからなぁ~補給しなくては」と、理由をつけてはグルメに走ります。こちらでは沖縄らしいサーターアンダギー(いわゆるドーナツ)、黒糖、スッパイマンキャンディー、それに加えて補給の王様(と勝手に私が呼んでいる)バナナにみかんと豪華な顔ぶれ。坂を越えてきた身体には黒糖やサーターアンダギーの甘さが染み渡りますね。
次はみかん、と探していたら、いました! みかんの向こう側にみかん色のウエアをまとった「ノッてる!ガールズEHIME」の芳之内さんを発見。みかんそっちのけで捕獲しにいきました(笑)。
初めてお会いしたのですが、ツール・ド・おきなわのサイクリングを楽しみにされていたとのことで、すっかり自転車の話で意気投合。「愛媛にもいらしてください」と声をかけていただきました。その他にも山梨からおひとりで参加をされている女性ともお話しさせていただき、女性参加者が多くいることに気づきました。
口を揃えて言われるのは、「どうせ沖縄を走るなら100kmに挑戦したい」。
そんな思いに応えてくれる自然を感じ、適度に走りごたえのある「ツール・ド・おきなわチャレンジサイクリング100km」。一緒に参加している人はみな仲間という雰囲気が、会話の花も咲かせてくれました。
まさかの沖縄の空の下、プチ同窓会が開催!
次のポイントへ向けて出発。小さなアップダウンが続きます。名護市辺野古を抜け、宜野座村へ。ここからはアップダウンが少なくなり、のどかで自然豊かな幅の広い道を走り抜けます。お昼ご飯で立ち寄る「かりゆしカンナタラソリゾート」の前を通り、そこから金武町の街中を走ります。
金武ベースボールスタジアムをぐるっと回り、金武ダムの近くで第2休憩ポイントへ到着!わき目も振らずに、ふるまわれている補給食へ飛びつきました(笑)。とっても美味しいケーキは田芋のチーズケーキ。甘酸っぱくてお腹にたまるケーキは、次々と参加者のお腹に収まっていきました。
ひと心地ついたところで、休憩場は沖縄らしい真っ赤なお花に囲まれていることに気づき、本当に花より団子な自分に思わず笑ってしまいました…!
一緒に走ってきた高木カメラマンのお知り合いのメディア関係者の方々と記念撮影!
のんびりしていたら、思い切り、チョコの名前を呼ぶ声が…
振り返ると、そこにいたのは、なんと…! 地元が一緒で、高校の同級生が目の前に!
「え~!どうして!」「なんでここに!?」「てか自転車乗ってるの!?」
興奮しすぎてしばらく成り立たない会話でしたが、再会の喜びのあまり、抱き合う二人(笑)
いきさつを説明すると、私が大学を卒業後、就職のため地元を離れてしまったのですが、その間にそれぞれロードバイクに乗り始め、母親同士のつながりで私が自転車に乗っていることを最近知ったという友人。朝の出発式の時の私のあいさつの声を聞いて、友人はピンと来たらしく「あれ?もしかして会場にいる?」と思いながら、補給ポイントで探してくれたみたいです。声で気づいてもらえるなんてMC冥利につきます!!
友人は職場の「自転車部」の皆さんと初めてのおきなわに参加されたそうです。登りがあって、少ししんどいけど、初心者にも走りやすいコースだよね、という話も聞くことができました。そんなプチ同窓会が沖縄の空の下で開催され、また一緒に走る約束をしました。
自転車が、ツール・ド・おきなわがつなげてくれたご縁に感謝しながら、再び次の休憩ポイントへ向かって走り出しました。
沖縄らしい景色の数々と、応援してくれる地元の人と○○の声
金武ダムを越えたどり着いた金武町は、タコライス世界一の街としても知られ、世界一大きなタコライスのギネス記録も持っています。町の中にもタコライスで街おこしをしているという看板もありました!(大会後にタコライスを金武町に食べにいきました!)
そこから金武湾に出て海岸線を走ります。
青い海、青い空、そして南国の雰囲気漂うフェニックスの木!
鼻歌交じりに思わず巡航速度があがります。気持ちいい…。
そしてスタートから約50キロ地点で再び、山へ向かう坂道があわられました。チャレンジサイクリングの参加者が次々と脚をつくほどキツい、約1.5kmで標高120mも登る名もなき坂。
確かに斜度がきつく、ゆっくりジワジワと登る作戦で無理をせずにマイペースに。坂の途中で、「チバリヨ~!がんばれ~!」と声をかけてくれる地元の人が!私も含めて前後の参加者は次々に「あとどれくらい坂続きます?」と尋ねていました。
チバリヨーの声に励まされ、クルクルと脚をまわしていると、「ピーン、ピーン、ピ、ピ、ピ」と定期的に音が続きます。なんの音かな?そこらじゅうから聞こえるけど、と思っていたら、なんと鳥の声とのこと! 地元の人はもちろん、鳥たちも参加者を歓迎し、励ましてくれているように感じました。
なかなかハードな坂をやっつけながら振り返ると、そこから見える海。山を越えた後に見えた海がとても美しかった!
心地よい風を肌に受け、自分の息遣いや流れる汗を感じながら、ペダルを回してきて自分の脚で走ってきたからこそ見える景色。大変さも、ちょっとした疲れも楽しさに変えてくれる自転車でしか味わえないこの瞬間ってやっぱり最高。
青い海に心を癒され、沿道のシーサーも応援?
坂を下るとスタートから54キロ地点の第3休憩ポイント「恩納村赤間運動公園」へ到着! 補給食の田芋パイを頬張りながら(また食べている)、参加者の方とお話ししながら高台から見える、恩納の青い海をひたすら眺めて癒されました。
次の休憩ポイントが最後の休憩ポイントで昼食会場。ここから少し恩納村の海岸沿いを走るということで、気分は最高潮。各ポイントでいただいた補給食を消費するために、しっかり走るぞと意気込み再び走り出しました。
しかし、そんな想いはすぐになくなりました。見える海が綺麗すぎる!ゆっくり行かなきゃもったいない!ということで、バス停から写真を撮影、ビーチでも写真を撮影。
恩納村仲泊からうるま市内へ。そこで、気になるあの方が目の前に! なんと、沖縄の魔除け「シーサー」が車止めとして大活躍。
海沿いの道なので平坦だけれども向かい風の中、お昼ご飯を目指して宜野座村へ向けて走ります。途中、紳士なお兄様に声をかけて、後ろにつかせていただき、風よけになっていただきながらお昼ご飯を目指しました。(ありがとうございました!助かりました!)
かりゆしカンナタラソラグーナで癒しの昼食♪
そして、昼食会場の「かりゆしカンナタラソラグーナ」へ到着! この施設では海水を人の体温まで温めたプールやジャグジーに入り、体をケアできる国内では数少ないタラソスパが体感できるリゾート施設です。
昼食会場の横にある岩風呂に入り放題ということで皆さん、デザート代わりに岩風呂に足をつけて疲れを癒していました。
食事は東京からご夫婦で参加された瀧口夫妻とご一緒にいただきました。前回は恩納村ファミリーサイクリングに参加され、次は100kmに挑戦してみようとご夫婦でエントリー。奥さまは普段、あまり自転車に乗れていないとのことで、走りごたえのあるコースを走り切れるか不安という話をされていましたが、後日、無事完走されたと伺いました。
スタッフさんの「後ろは15人位なのでたくさん食べてくださいね」という言葉を真剣に受け止め、お弁当もしっかりいただき、フルーツもたくさんいただきました!。
岩風呂に入ったおかげで、脚のむくみがとれ、すっきりと軽くなりました!。
第4休憩ポイントを後にし、あとはゴールへ向けて走り切るのみ。たびたび登場する上り坂は無理せずマイペースに、でも足をとめずにクルクルと。宜野座村から名護市へ入り、山をひとつ越えたら海が見え、ゴールが近づいてきたことがわかりました。
100km完走、ゴールの先にあったもの
100kmは長かったような短かったような…。
そんなことを考えながらいつもは車で走る美しい名護の海岸線を自転車で駆け抜けます。そして、バルーンアーチをくぐり、無事ゴールしました。
ゴールと同時に「また絶対に来よう、走ろう」と、もう来年のツール・ド・おきなわのサイクリングを走ることを考えてしまっていました。
チャレンジサイクリングは100kmへの挑戦とともに、人によっては自分への挑戦でもあるのかもしれません。でも、ハードな上り坂が続くこともあったけど、美しいやんばるの自然を肌で感じて、自分の脚で走ったからこそ見える景色はやっぱり最高。
美味しいグルメでお腹も満たされ、地元の人たちのあたたかい掛け声にココロは癒され、参加している人たちと共に励ましあいながら目指したゴールの先は何にも代えがたい達成感に包まれていました。
「また、来年」。そんな想いを胸に会場を後にした人たちが多くいることでしょう。私もそのひとり。すっかりツール・ド・おきなわ チャレンジサイクリングの魅力に心をつかまれてしまいました。まだ、挑戦したことがない、走ったことがない人は来年一緒に走りましょうね♪
スポーツMC CHOCO/源 汐里(みなもと しおり) プロフィール
[img_assist|nid=218484|title=スポーツMC CHOCO/源 汐里|desc=|link=node|align=left|width=300|height=]ガールズサイクルユニット「ちゃりん娘」のメンバーとして活動した後フリーへ転身。現在は関西を中心にスポーツや自転車関連イベントへMC・ゲスト・レース実況として多数出演する。ロードレース、シクロクロス、MTBなどの自転車競技をシーズンを通じて挑戦し、マイクを握る姿から「ハイブリッドライダー」の異名を持つ走れるMCとして活躍中。
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