アメリカ・ウィスコンシン州に拠点を構えるサイクルトレーナーブランド、サイクルオプス。ANT+とBluetoothでPCやタブレット端末と連携し、負荷を自動調整してくれる固定ローラー台「Magnus」を紹介しよう。



サイクルオプス Magnusサイクルオプス Magnus
今回Magnus(マグナス)をリリースするサイクルオプスは1999年の創業以来、革新的な負荷装置を生み出してきたサイクルトレーナーブランドだ。2002年にはスピードに応じ負荷が指数関数的に上昇するプログレッシブ式マグネットを採用した「マグニート」をリリースし、実走感に富むサイクルトレーナーを世に生み出した。

その後、ジェットエンジンに用いられる技術を応用したフルード式負荷装置を開発。負荷装置で強力な慣性と冷却風を同時に発生させることで、ユニット内のオイル上昇による負荷低下を最小限に留めることに成功している。現在これら2種類の負荷装置が採用されたサイクルトレーナーが数多く存在するのを見るに、サイクルオプスがいかに先進的なブランドであるかを理解できるはずだ。

バイクに合わせた幅を3段階で選ぶバイクに合わせた幅を3段階で選ぶ スムースに動くレバーでリアエンドを固定するスムースに動くレバーでリアエンドを固定する

高速電磁コイル式負荷装置を採用することで、PCなどと連動し自動的に負荷調整を行ってくれる高速電磁コイル式負荷装置を採用することで、PCなどと連動し自動的に負荷調整を行ってくれる ウィスコンシンの自社工場にて作られる負荷装置ウィスコンシンの自社工場にて作られる負荷装置


今回紹介するMagnusはプログレッシブ式マグネットやフルード式とも異なる「高速電磁コイル式」負荷装置が採用された固定ローラー台だ。コイルに流れる電流で負荷具合を調整するこのシステムは、最大1500Wまで対応する高負荷・高レスポンスを実現している。

また、高速電磁コイル式負荷装置には、BluetoothやANT+を介し連携したPCやタブレットなど各種デバイス/アプリケーションの内容に応じて負荷が自動調整される機能が備えられる。例えば、バーチャルサイクリングアプリ「Zwift」であれば、ゲーム内に登場した坂の斜度に対応した負荷まで自動的に変化してくれるのだ。斜度は最大で15%まで対応するため、ほとんどのコースにおいて実走環境に近い負荷を得られるだろう。

黄色のダイヤルを回しタイヤ外径にフィットさせる黄色のダイヤルを回しタイヤ外径にフィットさせる Zwiftと連携しバーチャルサイクリングを楽しめるZwiftと連携しバーチャルサイクリングを楽しめる また、サイクルオプスは独自のアプリケーション「Virtual training」をリリースしている。このアプリでは画面に屋外映像を映し、屋外走行をシミュレーションできる機能や、パワーや心拍データをもとにしたトレーニング機能、トレーニングプランを立ててくれる機能などが備えられている。これらのアプリは飽きがちな屋内トレーニングにゲーム性をもたらしてくれるため、モチベーションも維持しやすいだろう。

Magnusにはパワーメーターブランドの「パワータップ」社が持つテクノロジーも投入され、誤差5%未満でパワーデータを計測してくれる。パワーメーターを所持しておらずともMagnusでパワーデータをもとにしたトレーニングを行うことが可能だ。また、スピードも同時に計測される。

ウィスコンシン州の自社工場によって組み立てられるフレームは、4点で自転車を支えるオーソドックスな形状だ。対応するエンド幅は120mm、130mm、135mm、142mm、148mmという5種類で、142mmと148mmは別途オプションパーツが必要となる。エンド幅の調整は工具無し、かつ直感的に作業を行うことが可能だ。

対応ホイールサイズは 650B、700c、26"、27"、29"、タイヤ幅は2"まで対応する。多様なエンド幅とホイールサイズに対応するMagnusは、ロードに限らずMTBやシクロクロスでもトレーニングを行える。なお、サイクルオプスは振動や発生する音の関係で、練習時にトレーニング用のスリックタイヤ使用を推奨している。価格は79,800円(税抜)。

さて、実際にZwiftやサイクルオプス純正アプリのVirtual trainingと連携しMagnusを試用してみたインプレッションをお伝えしよう。PCなどデバイスとの連携は非常に容易で、Magnusに電源コードを差し込み、使用するアプリからペアリングを試みるのみ。直感的にペアリングが行えるため、各種デバイスと連携するスマートトレーナー初心者でもすぐにアプリで遊ぶことができるはずだ。

ペダルを漕ぎ出して感じるのはとても実走に近いということ。自動負荷装置が起動していない状態でも滑らかにローラーが動き、自然なフィーリングを得ることができた。自動負荷変更機能は、Zwiftなどで勾配が現れるとスムーズに負荷を変化させてくれる。違和感なく負荷が変化するため、バーチャルサイクリングに集中できることがMagnusのメリットだろう。




サイクルオプス Magnus
負荷タイプ:高速電磁コイル式
対応負荷:1500w(32km/h)
最大斜度:15%
パワー計測:PowerTapテクノロジー(誤差5%未満)
対応ハブ:120mm、130mm、135mm、142mm、148mm(142mmと148mmスルーアクスルに対応するためには、オプションパーツが必要)
接続方法:ANT+FE-C、Bluetooth SMART
対応ソフト:CycleOps「Virtual Training」、Zwift
価格:79,800円(税抜)


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