2016/09/17(土) - 10:53
9月14日(水)東京・品川にて行われた「シマノフェスティバル」。注目が集まる新型DURA-ACEや新型SLXを中心に2017年の新モデルがお披露目された販売店/メディア向け展示会のレポートをお届けします。
4年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たしたフラッグシップロードコンポーネント「DURA-ACE」を中心に、2017年のシマノ、そしてPRO製品が一堂に会した販売店/メディア向け展示会が「シマノフェスティバル」だ。販売店など、全国から多くの来場者が集まった。
品川駅から歩いて5分ほどの会場に入り、まず出迎えてくれるのはもちろん2017年の目玉である新型「DURA-ACE」。R9100という品番が与えられた新モデルについては、既にいくつか記事にて紹介済み(製品紹介記事やツール直前の発表会レポート)であるが、この展示会ではついにパワーメーターが国内初お披露目となった。
これまで、バイクフィッティングシステムを展開する中で、ペダリングパワーの解析についてのノウハウを蓄積してきたシマノ。多くのメーカーが多機能化や低価格を謳ってパワーメーター市場に参入する中で、コンポーネントのリーディングブランドとしてもっとも重要視したのは「高精度」だという。
プロのトレーニングやレースでのパフォーマンスを管理するためのツールとして、もっとも重要な精度というファクターを重視するのは、レースで勝利するためのコンポーネントである「DURA-ACE」として当たり前のことなのだろう。
一方、MTBコンポ―ネントではリア11速化を果たしたSLXや、より身近になったMTB用電動コンポーネント、XTシリーズのDi2などが展示されていた。また、シマノが新たにアーバンスポーツと位置付ける新コンポーネント「METREA」も、完成車見本とともに展示され、注目を集めていた。
シマノが展開するのはコンポーネントだけではない。ウエアやシューズといったアパレル類にも注力しており、大きな開発リソースを投入している。特に今年の注目は、レーシンググレードからアーバンライドまで幅広いレンジで新モデルが投入されたシューズラインアップである。
レーシングシューズの新たなトップグレードとして追加された「S-PHYRE(エスファイア)」。サファイアのような青い情熱の炎をイメージして名付けられた新作は、これまでのシマノシューズのエッセンスを受け継ぎながらも、全く新たなモデルとして誕生した。
外見上の大きなポイントはシマノのレーシングシューズとしては初めてBoaダイヤルクロージャーを採用したこと。ワイヤークロージャーと、しなやかなマイクロファイバーやトーカップの廃止、そして足を包みこむようなアッパー構造「サラウンドラップ」の合わせ技によって、過去のモデルとは比較にならないフィット感を実現しているという。
大幅なフィット感の向上を果たしたことにより、これまでのシマノのハイエンドシューズのアイデンティティであった熱成形「カスタムフィット」は、このNewモデルでは不要となっているという。カスタムフィットシューズでは、購入し、成形するというステップを踏まないと高いフィット感を味わえなかったが、「S-PHYRE」は試履した瞬間から足にフィットすることで、より多くの人が良さを体験できるのだ。
一方、ツーリングやアーバンライドにぴったりな、レーシーすぎないデザインのビンディングシューズのラインアップも拡充されている。3本ベルクロでシックなデザインにまとめられたRT5、シューレース仕様でカジュアルな雰囲気のRT4といった、新たなコンセプトのモデルが用意され、多様なライドスタイルを支える製品群が用意されることとなった。
さまざまな新モデルが展示されていたが、その中でもマニア心を刺激してきたのは、新型のDURA-ACEペダル、PD-R9100。現行品から、クリートを含めたトータルで22gの軽量化を達成したという新モデルだが、特筆すべきはクリートボルト。贅肉を削ぎ落とした頭部や中空加工されたねじ部など、軽量マニア向けのサードパーティー製品のお株を奪うような拘りっぷりで、一時期販売されていたアップグレードキット「夢屋」を彷彿とさせる、新たな方向性を見せてくれた。
他にも、ハンドルやサドルをはじめ、様々なアクセサリーを展開しているPROや、今季より取り扱いが始まったヘルメットブランド、カーマーなども新作を展開。来場した方々からの視線を集めていた。
また、パーツの展示だけでなく、シマノが展開するさまざまなグッズを販売する「シマノPRセンター」やフリーペーパー「サイクリングッド」ブースなどの姿も。全国の自転車店などで配布しているサイクリングッドはウェブサイトも展開している。今年よりスマートフォンに対応し、より内容を充実させていくとのことで、今後に要注目だ。
さまざまな新製品が目白押しのシマノフェスティバル。今後、シクロワイアードでは各製品の詳細なレビュー記事を掲載していく予定。お楽しみに。
text:Naoki,YASUOKA
photo:Naoki.YASUOKA,Yuya.Yamamoto
4年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たしたフラッグシップロードコンポーネント「DURA-ACE」を中心に、2017年のシマノ、そしてPRO製品が一堂に会した販売店/メディア向け展示会が「シマノフェスティバル」だ。販売店など、全国から多くの来場者が集まった。
品川駅から歩いて5分ほどの会場に入り、まず出迎えてくれるのはもちろん2017年の目玉である新型「DURA-ACE」。R9100という品番が与えられた新モデルについては、既にいくつか記事にて紹介済み(製品紹介記事やツール直前の発表会レポート)であるが、この展示会ではついにパワーメーターが国内初お披露目となった。
これまで、バイクフィッティングシステムを展開する中で、ペダリングパワーの解析についてのノウハウを蓄積してきたシマノ。多くのメーカーが多機能化や低価格を謳ってパワーメーター市場に参入する中で、コンポーネントのリーディングブランドとしてもっとも重要視したのは「高精度」だという。
プロのトレーニングやレースでのパフォーマンスを管理するためのツールとして、もっとも重要な精度というファクターを重視するのは、レースで勝利するためのコンポーネントである「DURA-ACE」として当たり前のことなのだろう。
一方、MTBコンポ―ネントではリア11速化を果たしたSLXや、より身近になったMTB用電動コンポーネント、XTシリーズのDi2などが展示されていた。また、シマノが新たにアーバンスポーツと位置付ける新コンポーネント「METREA」も、完成車見本とともに展示され、注目を集めていた。
シマノが展開するのはコンポーネントだけではない。ウエアやシューズといったアパレル類にも注力しており、大きな開発リソースを投入している。特に今年の注目は、レーシンググレードからアーバンライドまで幅広いレンジで新モデルが投入されたシューズラインアップである。
レーシングシューズの新たなトップグレードとして追加された「S-PHYRE(エスファイア)」。サファイアのような青い情熱の炎をイメージして名付けられた新作は、これまでのシマノシューズのエッセンスを受け継ぎながらも、全く新たなモデルとして誕生した。
外見上の大きなポイントはシマノのレーシングシューズとしては初めてBoaダイヤルクロージャーを採用したこと。ワイヤークロージャーと、しなやかなマイクロファイバーやトーカップの廃止、そして足を包みこむようなアッパー構造「サラウンドラップ」の合わせ技によって、過去のモデルとは比較にならないフィット感を実現しているという。
大幅なフィット感の向上を果たしたことにより、これまでのシマノのハイエンドシューズのアイデンティティであった熱成形「カスタムフィット」は、このNewモデルでは不要となっているという。カスタムフィットシューズでは、購入し、成形するというステップを踏まないと高いフィット感を味わえなかったが、「S-PHYRE」は試履した瞬間から足にフィットすることで、より多くの人が良さを体験できるのだ。
一方、ツーリングやアーバンライドにぴったりな、レーシーすぎないデザインのビンディングシューズのラインアップも拡充されている。3本ベルクロでシックなデザインにまとめられたRT5、シューレース仕様でカジュアルな雰囲気のRT4といった、新たなコンセプトのモデルが用意され、多様なライドスタイルを支える製品群が用意されることとなった。
さまざまな新モデルが展示されていたが、その中でもマニア心を刺激してきたのは、新型のDURA-ACEペダル、PD-R9100。現行品から、クリートを含めたトータルで22gの軽量化を達成したという新モデルだが、特筆すべきはクリートボルト。贅肉を削ぎ落とした頭部や中空加工されたねじ部など、軽量マニア向けのサードパーティー製品のお株を奪うような拘りっぷりで、一時期販売されていたアップグレードキット「夢屋」を彷彿とさせる、新たな方向性を見せてくれた。
他にも、ハンドルやサドルをはじめ、様々なアクセサリーを展開しているPROや、今季より取り扱いが始まったヘルメットブランド、カーマーなども新作を展開。来場した方々からの視線を集めていた。
また、パーツの展示だけでなく、シマノが展開するさまざまなグッズを販売する「シマノPRセンター」やフリーペーパー「サイクリングッド」ブースなどの姿も。全国の自転車店などで配布しているサイクリングッドはウェブサイトも展開している。今年よりスマートフォンに対応し、より内容を充実させていくとのことで、今後に要注目だ。
さまざまな新製品が目白押しのシマノフェスティバル。今後、シクロワイアードでは各製品の詳細なレビュー記事を掲載していく予定。お楽しみに。
text:Naoki,YASUOKA
photo:Naoki.YASUOKA,Yuya.Yamamoto
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