2016/05/21(土) - 08:50
ランニングやフィットネス向けの製品も充実しているガーミンからこのほど発売されたリストバンドタイプのライフログ(活動量計)、vivosmart HR J。光学式心拍計を搭載し、ANT+規格の心拍センサーとして、同社のGPSサイクルコンピューターEdgeシリーズなどと連携可能な同モデルの実力に迫る。
日常生活での行動を歩数、移動距離などで記録し、これらのデータから消費カロリーなどが分かるライフログ。vivosmart HR Jは、幅2cmほどのリストバンドタイプで、光学式心拍計を搭載し、手首に巻くだけで心拍計測が可能だ。消費カロリーも心拍数ベースで計算され、正確な数値が表示される。表示可能項目はこのほか時計、歩数、移動距離、上昇階数など、ライフログとしては必要十分な機能を搭載する。
このモデルの最大の特徴は、単体でライフログや心拍計として使えるだけでなく、BluetoothやANT+に対応するさまざまな機器にワイヤレス接続できること。ANT+規格のサイクルコンピューターと連携してANT+規格の心拍センサーとしても使える。スマートフォンとBluetooth接続すれば、電話やメールの着信、現在地の天気予報をvivosmart HR Jのディスプレイに表示したり、スマートフォンのミュージックプレイヤーを操作することもできる。
ライフログとしての使い勝手やEdgeシリーズとの連携などを試すべく、ガーミン製品のヘビーユーザーでもあるライター・浅野真則が長期インプレッションを行った。
―インプレッションby浅野真則
サイクリストは、程度こそあれ、体重を気にしている人がほとんどなのではないだろうか。体脂肪が減って身体が引き締まり、体重が軽くなれば、見た目にもスリムで健康的になり、上りでのパフォーマンスも上がるからだ。
体重を減らすための大原則が、摂取カロリーより消費カロリーを多くすることだ。今や多くのサイクルコンピューターに消費カロリー表示機能が付き、ライド中の摂取カロリーは比較的把握しやすい。一方で、日常生活での消費カロリーはなかなか把握しにくいものだ。
自転車に乗っていない時にどのぐらいカロリーを消費しているのだろう――。シリアスなサイクリストはもちろん、フィットネス目的のホビーライダーも一度はそんなことを考えたことがあるのではないだろうか。
vivosmart HR Jは、サイクリストが抱くそんな疑問を解消してくれるデバイスだ。
ライフログとして、日々の通勤やオフィス内での移動時の歩数や移動距離、消費カロリー、上昇階数などがわかる。だから、今までエスカレーターやエレベーターを無意識に使っていたような場面でも、階段を使いたくなるのではないだろうか。vivosmart HR Jを腕に巻くだけで、日常生活がフィットネスになる。この感覚は非常に面白い。
表示項目は多岐にわたるが、操作は非常に簡単。画面をスワイプして表示項目を切り替え、項目の決定時やバックライト点灯時にボタンを押すだけだ。画面は縦表示・横表示が切り替えられるほか、右腕に付けるか左腕に付けるかを選択することで表示の向きも変えられるので、左利きの人であってもボタン操作や見やすさに不満を感じることはない。
vivosmart HR Jは、単なるライフログや心拍計にとどまらない。ANT+の心拍センサーとして、ガーミンのEdgeシリーズをはじめとするANT+対応のサイクルコンピューターとペアリングして使えるのだ。また、ガーミンのアクションカメラ・VIRBシリーズと連携させ、録画の開始と停止、写真撮影の操作をvivosmart HR J側から行うこともできる。セルフ撮影時のリモート操作に重宝しそうだ。
ANT+心拍センサーとして使う場合は、vivosmart HR Jを心拍転送モードにして、Edgeなどのサイクルコンピューター側でペアリングを行うだけでよい。この場合、チェストバンドタイプの心拍センサーを身につける必要がないので、胸の締め付けや走行中のずり落ちもなく快適だ。通勤ライドやポタリングなど、カジュアルウェアをはじめサイクルウェアではない服装で走るときでも、より気軽に走行ログが残せるようになる。
Edgeシリーズと同様、ログデータは、パソコンやスマートフォンのガーミンエクスプレス(ガーミンデバイス管理ソフト)でガーミンコネクト(アクティビティデータの管理ソフト)にアップロードできる。パソコンの場合、vivosmart HR Jを専用のチャージングクレードルでUSB接続すると、自動的に充電が始まり、データのアップロードも可能になる。スマートフォンの場合はBluetoothでワイヤレスでのアップロードを行う。
ガーミンコネクトにvivosmart HR Jを登録し、ログデータをアップロードすると、ダッシュボードのページの上部にライドデータなどが表示される「スポーツ」のタブと別に「ヘルス&フィットネス」というタブが表示され、ここからライフログを見ることができる。ライドデータとライフログが一元管理できるのは非常に便利だ。
ヘルス&フィットネスのタブで表示されるライフログには、vivosmart HR Jでも表示可能なステップ数や移動距離、消費カロリー、上昇階数、週単位の運動量だけでなく、睡眠ログも記録できる。また、無料のカロリーカウンターアプリMyFitnessPalのアカウントを連携させると、アプリにその日に食べたものを記録するとガーミンコネクトにも反映され、簡単に摂取カロリーと消費カロリーを比較できる。
腕時計の代わりにvivosmart HR Jを巻けば、サイクリングだけでなく、日常生活さえフィットネスになる。ガーミンコネクトやMyFitnessPalと連携させることでコンディション管理にも活用できる。Edgeシリーズ、vivosmart HR J、ガーミンコネクトを連携させることで、それぞれの製品が相乗効果を生み、これまでのサイクル用デジタルデバイスの枠を超えた「サイクリングを含めた生活全体を記録・管理するシステム」が完成する。
デジタルデバイスで気になるバッテリーの持ちだが、ライフログとして使うだけなら数日は確実に持つ。光学式心拍計やBluetoothによる通信、心拍転送モードを使うとやや稼働時間は短くなるが、ログをマメにアップしがてら充電するようにすれば、バッテリー切れで困ることはないだろう。
ガーミンユーザーなら、vivosmart HR Jを買い増して使い始めるだけで、よりよいフィットネス環境が整うことになる。vivosmart HR Jは、まさに手放すことのできない頼もしい相棒となりそうだ。
ガーミン vivosmart HR J
ディスプレイ: 縦 10.7mm x 横 25.3mm、タッチスクリーン
解像度:160 x 68ピクセル
バッテリー:充電式リチウム電池
稼働時間:約5日間
防水性能:50m完全防水
GPS機能:非対応
ワイヤレス通信:Bluetooth smart
サイズ:136~187mm
重 量:29.6g
価 格:18,334円(税抜)
impression&text:Masanori.ASANO
日常生活での行動を歩数、移動距離などで記録し、これらのデータから消費カロリーなどが分かるライフログ。vivosmart HR Jは、幅2cmほどのリストバンドタイプで、光学式心拍計を搭載し、手首に巻くだけで心拍計測が可能だ。消費カロリーも心拍数ベースで計算され、正確な数値が表示される。表示可能項目はこのほか時計、歩数、移動距離、上昇階数など、ライフログとしては必要十分な機能を搭載する。
このモデルの最大の特徴は、単体でライフログや心拍計として使えるだけでなく、BluetoothやANT+に対応するさまざまな機器にワイヤレス接続できること。ANT+規格のサイクルコンピューターと連携してANT+規格の心拍センサーとしても使える。スマートフォンとBluetooth接続すれば、電話やメールの着信、現在地の天気予報をvivosmart HR Jのディスプレイに表示したり、スマートフォンのミュージックプレイヤーを操作することもできる。
ライフログとしての使い勝手やEdgeシリーズとの連携などを試すべく、ガーミン製品のヘビーユーザーでもあるライター・浅野真則が長期インプレッションを行った。
―インプレッションby浅野真則
サイクリストは、程度こそあれ、体重を気にしている人がほとんどなのではないだろうか。体脂肪が減って身体が引き締まり、体重が軽くなれば、見た目にもスリムで健康的になり、上りでのパフォーマンスも上がるからだ。
体重を減らすための大原則が、摂取カロリーより消費カロリーを多くすることだ。今や多くのサイクルコンピューターに消費カロリー表示機能が付き、ライド中の摂取カロリーは比較的把握しやすい。一方で、日常生活での消費カロリーはなかなか把握しにくいものだ。
自転車に乗っていない時にどのぐらいカロリーを消費しているのだろう――。シリアスなサイクリストはもちろん、フィットネス目的のホビーライダーも一度はそんなことを考えたことがあるのではないだろうか。
vivosmart HR Jは、サイクリストが抱くそんな疑問を解消してくれるデバイスだ。
ライフログとして、日々の通勤やオフィス内での移動時の歩数や移動距離、消費カロリー、上昇階数などがわかる。だから、今までエスカレーターやエレベーターを無意識に使っていたような場面でも、階段を使いたくなるのではないだろうか。vivosmart HR Jを腕に巻くだけで、日常生活がフィットネスになる。この感覚は非常に面白い。
表示項目は多岐にわたるが、操作は非常に簡単。画面をスワイプして表示項目を切り替え、項目の決定時やバックライト点灯時にボタンを押すだけだ。画面は縦表示・横表示が切り替えられるほか、右腕に付けるか左腕に付けるかを選択することで表示の向きも変えられるので、左利きの人であってもボタン操作や見やすさに不満を感じることはない。
vivosmart HR Jは、単なるライフログや心拍計にとどまらない。ANT+の心拍センサーとして、ガーミンのEdgeシリーズをはじめとするANT+対応のサイクルコンピューターとペアリングして使えるのだ。また、ガーミンのアクションカメラ・VIRBシリーズと連携させ、録画の開始と停止、写真撮影の操作をvivosmart HR J側から行うこともできる。セルフ撮影時のリモート操作に重宝しそうだ。
ANT+心拍センサーとして使う場合は、vivosmart HR Jを心拍転送モードにして、Edgeなどのサイクルコンピューター側でペアリングを行うだけでよい。この場合、チェストバンドタイプの心拍センサーを身につける必要がないので、胸の締め付けや走行中のずり落ちもなく快適だ。通勤ライドやポタリングなど、カジュアルウェアをはじめサイクルウェアではない服装で走るときでも、より気軽に走行ログが残せるようになる。
Edgeシリーズと同様、ログデータは、パソコンやスマートフォンのガーミンエクスプレス(ガーミンデバイス管理ソフト)でガーミンコネクト(アクティビティデータの管理ソフト)にアップロードできる。パソコンの場合、vivosmart HR Jを専用のチャージングクレードルでUSB接続すると、自動的に充電が始まり、データのアップロードも可能になる。スマートフォンの場合はBluetoothでワイヤレスでのアップロードを行う。
ガーミンコネクトにvivosmart HR Jを登録し、ログデータをアップロードすると、ダッシュボードのページの上部にライドデータなどが表示される「スポーツ」のタブと別に「ヘルス&フィットネス」というタブが表示され、ここからライフログを見ることができる。ライドデータとライフログが一元管理できるのは非常に便利だ。
ヘルス&フィットネスのタブで表示されるライフログには、vivosmart HR Jでも表示可能なステップ数や移動距離、消費カロリー、上昇階数、週単位の運動量だけでなく、睡眠ログも記録できる。また、無料のカロリーカウンターアプリMyFitnessPalのアカウントを連携させると、アプリにその日に食べたものを記録するとガーミンコネクトにも反映され、簡単に摂取カロリーと消費カロリーを比較できる。
腕時計の代わりにvivosmart HR Jを巻けば、サイクリングだけでなく、日常生活さえフィットネスになる。ガーミンコネクトやMyFitnessPalと連携させることでコンディション管理にも活用できる。Edgeシリーズ、vivosmart HR J、ガーミンコネクトを連携させることで、それぞれの製品が相乗効果を生み、これまでのサイクル用デジタルデバイスの枠を超えた「サイクリングを含めた生活全体を記録・管理するシステム」が完成する。
デジタルデバイスで気になるバッテリーの持ちだが、ライフログとして使うだけなら数日は確実に持つ。光学式心拍計やBluetoothによる通信、心拍転送モードを使うとやや稼働時間は短くなるが、ログをマメにアップしがてら充電するようにすれば、バッテリー切れで困ることはないだろう。
ガーミンユーザーなら、vivosmart HR Jを買い増して使い始めるだけで、よりよいフィットネス環境が整うことになる。vivosmart HR Jは、まさに手放すことのできない頼もしい相棒となりそうだ。
ガーミン vivosmart HR J
ディスプレイ: 縦 10.7mm x 横 25.3mm、タッチスクリーン
解像度:160 x 68ピクセル
バッテリー:充電式リチウム電池
稼働時間:約5日間
防水性能:50m完全防水
GPS機能:非対応
ワイヤレス通信:Bluetooth smart
サイズ:136~187mm
重 量:29.6g
価 格:18,334円(税抜)
impression&text:Masanori.ASANO
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