台湾1周900kmを5日間で走るというFORMOSA900サイクリングツアー、3日目の行程は東海岸を走り花蓮までの180km。連日の長距離ライドに疲労が溜まる中、天気はあいにくの雨模様だ。



3日目 台東知本-花蓮 180㎞

知本温泉を出発!知本温泉を出発!
初日220km、2日目200kmの距離を走り、皆の身体には疲労が溜まっている。距離だけならなんとかこなせるのだが、皆が渡航の疲れと、この期間の仕事を休むために無理して仕事をこなしてきたツケが返ってきているのだ。そして3日目も180kmの長距離。そして悪いことに朝から天気が悪くなる気配。

知本温泉を走りだした一行。しかしこのあとすぐにハイペースな展開に知本温泉を走りだした一行。しかしこのあとすぐにハイペースな展開に あまりのハイペースに脚の攣った人も。疲労も蓄積してきたあまりのハイペースに脚の攣った人も。疲労も蓄積してきた


とりあえず空元気を出していますが、相当疲れているメンバーもとりあえず空元気を出していますが、相当疲れているメンバーも 天気予報に反して午前中はなんとか曇空でとどまっているなか、知本温泉を出発して東海岸を北上する。スタートからいきなりMTBエリートライダーの門田基志選手(ジャイアント)がぐんぐんペースを上げ、ハイスピードな展開に(汗)。

時速50kmオーバーの巡航状態に入る。iPhoneでフェースブックに旅日記を投稿していた最中だった私はここで遅れを喫することに(苦笑)。単独走での追走は、けっこうキツかった。そして、バラバラと独走しているメンバーも。

今回参加のメンバーには、走りだすと同時に集団から遅れてしまう人が数人いる。愛媛県の県庁関係者、そしてしまなみ海道サイクリングに関わる人で、体験のために参加している、サイクリングの経験では初心者に近い人たち。そして台湾の自転車関係会社の重役のおじさんたち。ひとりぽっちの独走になると、経験者よりもずっとつらい思いをしているはずだ。休憩スポットでは空元気を出してお互いを励まし合う。

円卓を囲んで今日も海鮮料理。美味しいです円卓を囲んで今日も海鮮料理。美味しいです
雨対策にシャワーキャップをヘルメットにかぶせる。日本でも台湾でも定番のアイデア(笑)雨対策にシャワーキャップをヘルメットにかぶせる。日本でも台湾でも定番のアイデア(笑) お昼は海鮮レストランに入り、円卓で食事を楽しむ。しかし、お店の外の空模様は急に暗くなり、雨が降りだした。食事を終えた一行は、レインギアを着込んで走りだす。ヘルメットにはシャワーキャップを被せて雨対策。

これもジャイアント旅行社が用意してくれる標準装備品だ。雨が降っても冷えない台湾だから、カッパの標準装備品は100円ショップで売っているような安いビニール製のもの。しかし今回は悪天が続き、ちょっと冷える旅になった。

風の強い海岸線。そして、海岸線の厳しいアップダウンが始まる。熱い亜熱帯の台湾とはいえ、雨のなか標高の高い峠道を走るのはやっぱり冷える。そして強い海風が吹く。海岸沿いの峠では、喫茶店を見つけて温かいコーヒーで暖を取る。

雨のなか冷えきった身体。峠の茶屋で熱いコーヒーに救われる雨のなか冷えきった身体。峠の茶屋で熱いコーヒーに救われる お茶と一緒にスウィーツを楽しむのはさすがイギリス人の「スラム部長」と「平社員」(愛称)お茶と一緒にスウィーツを楽しむのはさすがイギリス人の「スラム部長」と「平社員」(愛称)


薄暗くなった中、海岸線の風はますます強く吹く。一人で走るには厳しい道のりだ。
じつはここまで、まだ今回のメンバーの皆が完全には打ち解けていなかった。しかし苦しい時こそ強調できるもの。ちぎりあいをした前半と打って変わって、ここからは協力しあって体力消耗を防ぐ。先頭交代のローテーションを繰り返すうち、仲間意識も芽生えてきた。サイクリングはそういった仲間との一体感が嬉しいもの。

雨と風のなかローテーションを回して花蓮を目指す。チームワークがやっと芽生えてきた雨と風のなかローテーションを回して花蓮を目指す。チームワークがやっと芽生えてきた
ガソリンスタンドの洗車場を交渉して自転車洗車に使わせてもらうガソリンスタンドの洗車場を交渉して自転車洗車に使わせてもらう 日暮れまで1時間。薄暗くなる中、残り40kmを残し、今日もナイトランになることが決定。海岸線を走りきって花蓮の街に入るところで遅れた仲間を待つ事にした。時間を持て余す中で、ガソリンスタンドを見つけ、そこで自転車を洗車しようという話になった。

クルマの洗車場があるのを見つけ、店員さんに交渉して洗車場を使わせてもらえることに成功。こういったときに交渉力があるかないかで海外サイクリングの旅は大きく変わってくる。なかなか頼もしい仲間たちだ。

3日間の汚れをさっぱりと洗い流して、自転車はリフレッシュ。きれいな愛車に気分良くまたがって、ライトを点灯させて夜道へと走りだす。またしてもナイトランに突入だ。

またしてもナイトランで花蓮に到着。ネオンの灯りを頼りに走るまたしてもナイトランで花蓮に到着。ネオンの灯りを頼りに走る
夜もとっぷりと暮れてから花蓮のホテルに到着。ご苦労様でした夜もとっぷりと暮れてから花蓮のホテルに到着。ご苦労様でした しばしのナイトライドを経て、東海岸の「蘇花公路」でもっとも大きな花蓮の街に到着。ホテルまで3kmというところでパンク。真っ暗な中、街のネオンを頼りにパンク修理だ。

花蓮は大理石とグルメで有名な街。「鶏先生」というお店でグルメな食事に舌鼓をうち、台湾ビールを楽しむ。
空腹を満たしたらマッサージに出かける。

私は日本語を喋る盲目の老人の按摩師にみっちり1時間、絶叫悶絶の強烈な指圧マッサージを施してもらい、身体の不調がいっぺんに吹き飛んだ気がした。自分史上過去最高の按摩でした。ちなみに1時間で600元(約1800円)。

雨の3日目を終えて、本当に疲れが溜まってきたなぁ…。

飲むときはやっぱりメイタンTC。胃腸の調子はおかげさまで助けられている飲むときはやっぱりメイタンTC。胃腸の調子はおかげさまで助けられている コンビニにおいてあった自転車ボトル型のスポーツドリンクコンビニにおいてあった自転車ボトル型のスポーツドリンク


4日目に続く。

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photo&text:Makoto.AYANO

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