2013/09/29(日) - 08:45
大阪市の本町通、御堂筋〜堺筋間の約500mに設けられた市内初の自転車レーンと秋の交通安全を周知するイベントが9月20日(金)に大阪市中央区で実施された。オープニングセレモニーとイベントの模様をレポートする。
このイベントは一般的には認知されていない自転車レーンの通行ルールや、秋の交通安全運動の周知を目的として、大阪府東警察署や社団法人エシカル・サイクル・オーガニゼーションなどと合同で実施された。
オープニングセレモニーの登壇者には、大阪市の柏木陸照中央区長のほか、自転車レーンを設置していくために連携が必要となる行政、民間団体の代表が登壇し、「正しい自転車文化を育成する」という社会貢献メッセージが発信された。
■トークショー「自転車レーンの大切さ」
NPO自転車活用推進研究会の小林成基理事長と、毎日新聞で自転車事故をテーマにした連載記事「銀輪の死角」を担当する馬場直子氏によるトークショー「自転車レーンの大切さ」が開催された。こういったイベントで、一般の自転車利用者にも自転車の交通ルールを知ってもらうことが大切であること、自転車レーンの活用と自転車の交通ルールやマナーの重要性を認知してもらうことの必要性が訴えられた。
■オープニング記念セレモニー
オープニングセレモニーには大阪市の柏木陸照中央区長のほか、自転車レーンを設置する際に連携が必要となってくる行政や民間団体の代表的人物が登壇した。
大阪市中央区長の柏木陸照氏、大阪府東警察署交通課長の阿部好朗氏、大阪の交通関係の各団体代表者、 大阪市会議員、一般社団法人エシカル・サイクル・オーガニゼーション理事の大槻紘平氏らが登壇した。
大阪府東警察署の阿部好朗交通課長は、挨拶で次のように述べた。
「2012年の自転車関連事故死は182人。これは年が明けて順調に減少傾向でしたが、8月末頃から交通事故が相次ぎ、9月からは知事名の死亡事故多発警報が発令されました。我々としても信号無視、速度違反、交差点活動を強化して取り組んできましたが、9月19日の段階で今年の死亡事故は120名。これは2012年より6人多く、非常に厳しい状況です。」
「東警察庁管轄内においても、この本町通りで自転車関連事故死が発生している。その関係で特に自転車利用者に関する交通安全指導を推進してきましたが、事故のない安全な街にしていくには一般市民の協力が必要不可欠。そう言った意味から本日のイベントと明日からの交通安全運動をひとつの機会にして、事故を起こさない・事故にあわない交通安全意識を高めていただきたい。そして、職場、家庭内、地域でその輪を広げていっていただきたい」。
大阪市の柏木陸照中央区長は、「交通安全が街の基本作りのひとつの軸になっている。1913年に本町通りに初めて市電が通ってから100年が経った今、新しく自転車レーンが設置されました。市電は”降りる人が先、乗る人が後”が自然にできている。自転車も左側通行で、車と歩行者に対して注意を払い、レーンを選んで走る。新しい自転車文化がこの中央区から広まって欲しい。大阪初の自転車レーンがここに出来たけれど、100年後にはこの場にいる皆が自転車レーンがここから広まったことに対し”歴史の目撃者・証言者”として、今後の自転車生活、街の基本的な安全安心を意識して欲しい」と語った。
■自転車レーンをアピールするパレード
自転車愛好家たちや、子供乗せ自転車を利用する母親などによるデモンストレーション走行を皮切りに、パレードがスタート。オープニングセレモニー登壇者を先頭に、相愛高校吹奏楽部、青山愛子ダンススクール、大塚商会チームなども参加して自転車レーンの上を練り歩いた。賑わいと華やかさをもつパレードに、たくさんの見物人が集まった。自転車レーンと秋の交通安全の周知は無事成功を収めたようだ。
■御堂筋〜堺筋間 自転車レーンの概要
●設置箇所:本町通の御堂筋〜堺筋までの間、約500m
● 整備内容:道路空間の再配分により、車道の両端部に約1mの自転車通行空間を生み出し、路面を青色に着色した「自転車レーン」を設置。
自転車レーンを通行する際の注意点 (自転車利用者の皆さんに守っていただきたいこと)
・ 自転車の通行は「自転車レーン」が原則です。※歩道も「自転車通行可」ですが、歩道を通行する場合は、「歩行者優先」で「車道寄りを徐行」する必要があります。
・「自転車レーン」はクルマと同じ左側通行です。逆走はできません。※「自転車レーン」内に矢印を表示しています。
ドライバーの皆さんに守っていただきたいこと
・「自転車レーン」整備区間は駐車禁止です。※周辺の駐車場をご利用願います。
・「自転車レーン」を通行する自転車に注意して運転しましょう。※特に交差点での巻き込みに注意しましょう。
協力団体紹介
自転車のマナーアップを考えるプロジェクト
一般社団法人 エシカル・サイクル・オーガニゼーション
http://ethicalcycle.jp/
連絡先 電話番号075-241-2227 広報担当・理事 大槻紘平
photo:Daisuke "haLu" Nishida (THE MOVEMENT)
text:岡田由佳子(自転車ジャーナリスト)
このイベントは一般的には認知されていない自転車レーンの通行ルールや、秋の交通安全運動の周知を目的として、大阪府東警察署や社団法人エシカル・サイクル・オーガニゼーションなどと合同で実施された。
オープニングセレモニーの登壇者には、大阪市の柏木陸照中央区長のほか、自転車レーンを設置していくために連携が必要となる行政、民間団体の代表が登壇し、「正しい自転車文化を育成する」という社会貢献メッセージが発信された。
■トークショー「自転車レーンの大切さ」
NPO自転車活用推進研究会の小林成基理事長と、毎日新聞で自転車事故をテーマにした連載記事「銀輪の死角」を担当する馬場直子氏によるトークショー「自転車レーンの大切さ」が開催された。こういったイベントで、一般の自転車利用者にも自転車の交通ルールを知ってもらうことが大切であること、自転車レーンの活用と自転車の交通ルールやマナーの重要性を認知してもらうことの必要性が訴えられた。
■オープニング記念セレモニー
オープニングセレモニーには大阪市の柏木陸照中央区長のほか、自転車レーンを設置する際に連携が必要となってくる行政や民間団体の代表的人物が登壇した。
大阪市中央区長の柏木陸照氏、大阪府東警察署交通課長の阿部好朗氏、大阪の交通関係の各団体代表者、 大阪市会議員、一般社団法人エシカル・サイクル・オーガニゼーション理事の大槻紘平氏らが登壇した。
大阪府東警察署の阿部好朗交通課長は、挨拶で次のように述べた。
「2012年の自転車関連事故死は182人。これは年が明けて順調に減少傾向でしたが、8月末頃から交通事故が相次ぎ、9月からは知事名の死亡事故多発警報が発令されました。我々としても信号無視、速度違反、交差点活動を強化して取り組んできましたが、9月19日の段階で今年の死亡事故は120名。これは2012年より6人多く、非常に厳しい状況です。」
「東警察庁管轄内においても、この本町通りで自転車関連事故死が発生している。その関係で特に自転車利用者に関する交通安全指導を推進してきましたが、事故のない安全な街にしていくには一般市民の協力が必要不可欠。そう言った意味から本日のイベントと明日からの交通安全運動をひとつの機会にして、事故を起こさない・事故にあわない交通安全意識を高めていただきたい。そして、職場、家庭内、地域でその輪を広げていっていただきたい」。
大阪市の柏木陸照中央区長は、「交通安全が街の基本作りのひとつの軸になっている。1913年に本町通りに初めて市電が通ってから100年が経った今、新しく自転車レーンが設置されました。市電は”降りる人が先、乗る人が後”が自然にできている。自転車も左側通行で、車と歩行者に対して注意を払い、レーンを選んで走る。新しい自転車文化がこの中央区から広まって欲しい。大阪初の自転車レーンがここに出来たけれど、100年後にはこの場にいる皆が自転車レーンがここから広まったことに対し”歴史の目撃者・証言者”として、今後の自転車生活、街の基本的な安全安心を意識して欲しい」と語った。
■自転車レーンをアピールするパレード
自転車愛好家たちや、子供乗せ自転車を利用する母親などによるデモンストレーション走行を皮切りに、パレードがスタート。オープニングセレモニー登壇者を先頭に、相愛高校吹奏楽部、青山愛子ダンススクール、大塚商会チームなども参加して自転車レーンの上を練り歩いた。賑わいと華やかさをもつパレードに、たくさんの見物人が集まった。自転車レーンと秋の交通安全の周知は無事成功を収めたようだ。
■御堂筋〜堺筋間 自転車レーンの概要
●設置箇所:本町通の御堂筋〜堺筋までの間、約500m
● 整備内容:道路空間の再配分により、車道の両端部に約1mの自転車通行空間を生み出し、路面を青色に着色した「自転車レーン」を設置。
自転車レーンを通行する際の注意点 (自転車利用者の皆さんに守っていただきたいこと)
・ 自転車の通行は「自転車レーン」が原則です。※歩道も「自転車通行可」ですが、歩道を通行する場合は、「歩行者優先」で「車道寄りを徐行」する必要があります。
・「自転車レーン」はクルマと同じ左側通行です。逆走はできません。※「自転車レーン」内に矢印を表示しています。
ドライバーの皆さんに守っていただきたいこと
・「自転車レーン」整備区間は駐車禁止です。※周辺の駐車場をご利用願います。
・「自転車レーン」を通行する自転車に注意して運転しましょう。※特に交差点での巻き込みに注意しましょう。
協力団体紹介
自転車のマナーアップを考えるプロジェクト
一般社団法人 エシカル・サイクル・オーガニゼーション
http://ethicalcycle.jp/
連絡先 電話番号075-241-2227 広報担当・理事 大槻紘平
photo:Daisuke "haLu" Nishida (THE MOVEMENT)
text:岡田由佳子(自転車ジャーナリスト)
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