2012/12/11(火) - 07:43
イギリス・ロンドン発のハイパフォーマンスサイクリングウェアブランド、Rapha(ラファ)。その豊富なバリエーションの中でウインター用防水・防風ジャケットとしてラインナップされるのがハードシェルジャケットだ。そのタフネスなジャケットの性能を検証した。
冬の厳しいライドコンディションの中でも走るサイクリストに向けて生まれたハードシェルジャケット。ラファによって日本国内で開発された3層ラミネートのメンブレーン製生地は、高い通気性を確保しながら完全防風・防水性能を達成している事がトピックス。製品名とは対照的なソフトな着心地を実現し、不快なシャリシャリとした音をカットしている。
ファスナーは操作のしやすいよう右肩側に斜めに設けられ、侵入する水分をシャットアウトする止水ジッパーを採用する。襟裏には起毛素材を当て、袖口は絞ることで温かさをキープしながら柔らかい肌触りが特徴だ。一方でラインナップ中最高のプロテクションを持つクラシックソフトシェルに採用されるストームフラップやベンチレーションジッパーといった機能を省き、実用性重視のシンプルな仕様に仕立てられている。
バックポケットのセンター部にはシリコングリッパーを設け、荷物の落下を防ぐ。それに加えてミニポケットと小銭入れとしても使えるキーポケットを装備し、どちらも止水ファスナーで口をロックできる点も使い勝手を追求しているポイントだ。
ラファらしいシンプルなフォルムだが、要所に反射素材をプリントするこで被視認性を高める配慮も忘れていない。ハイテンポなライドや通勤など休憩をあまりせず、かつ天候不順の際にも走る際にベストなアイテムとして位置づけられている。カラーは落ち着いた蛍光イエローのシャルトリューズ、ダークレッド、ブルーの3種類。公式サイトにて購入が可能だ。
―インプレッション
ウインター用のジャケットとして、すこぶる良い印象を持ちました。テスト当日は晴天のため、このハードシェルジャケットが得意とする風雨など厳しいコンディションとはなりませんでしたが、それでもその性能は十分に体感し、理解することができました。
少し固めな生地ですが着心地で問題になるほどでは無く、ウインター用のジャケットとしての安心感にもつながるポイントと言えるでしょう。生地自体もある程度伸縮性が保たれていて、ライディングポジションでも窮屈なイメージがありません。深いエアロポジションを取った際にはもう少し肩周りの伸びが欲しいと感じました。
ラファらしさのあるシンプルかつ実用的なデザインは、バイクとのコーディネイトもしやすく好感の持てる所です。サイドでカラーを切り返したりはしていませんが、Raphaロゴの効果的な配置や反射素材のパイピングを設けることでアクセントを付け、単色ながらのっぺりとなることを防いでいますね。左の二の腕部分のロゴも強く主張せず、全体とのマッチングが取られているのは流石だと感じました。
保温力も高く、10℃ぐらいまでならば内側に保温性の高いベースレイヤー一枚で快適なライドができます。それ以上に寒くなっても、ハードシェルジャケットの下にもう1枚着こめば問題無いはずですね。
操作のしやすいファスナーや、若干浅くなって使い勝手を増したバックポケットなど細部まで気が遣われています。2つのオプションポケットを設けるなど搭載量も多く、バイクに付けるサドルバッグやツールカンを減らして全体でスマートなフォルムを実現することもできるでしょう。
バックポケットがやや小さめだと感じるかもしれませんが、レインジャケットやウィンドブレーカーを携帯する必要がないからです。
ハードなコンディションに対応するため、運動量の多いライドではどうしても内部が暑くなる傾向にあります。ただ冬場は夏に比べ激しいライドをする機会が少ないでしょうから、理にかなっていると思います。淡々と一定ペースで刻むトレーニングライドにはベストな一着ではないでしょうか。
Hardshell Jacket
価格:$375.00(米ドル表示)
キーフィーチャー(主な特徴):防水、防風、反射Raphaロゴ、背面に3つポケット。中央はシリコングリッパー搭載で荷物の落下を防止
カラー:Chartreuse、ブルー、Dark Red
インプレライダーのプロフィール
吉田秀夫(盆栽自転車店)
東京・千駄ヶ谷にある「自転車屋カフェ盆栽自転車店」のプレジデント。かつては実業団トップカテゴリーを走り、ツアー・オブ・ジャパンやツール・ド・熊野など国際レースも多数出場。2011年の独立開業後に自身のクラブも立ち上げてロードレースからシクロクロスまで鋭意参戦中。ファッションサイクリストをレペゼン。自転車における速さだけではない分野においても同時に深く追求し続けている。
盆栽自転車店
photo:Makoto.Ayano
冬の厳しいライドコンディションの中でも走るサイクリストに向けて生まれたハードシェルジャケット。ラファによって日本国内で開発された3層ラミネートのメンブレーン製生地は、高い通気性を確保しながら完全防風・防水性能を達成している事がトピックス。製品名とは対照的なソフトな着心地を実現し、不快なシャリシャリとした音をカットしている。
ファスナーは操作のしやすいよう右肩側に斜めに設けられ、侵入する水分をシャットアウトする止水ジッパーを採用する。襟裏には起毛素材を当て、袖口は絞ることで温かさをキープしながら柔らかい肌触りが特徴だ。一方でラインナップ中最高のプロテクションを持つクラシックソフトシェルに採用されるストームフラップやベンチレーションジッパーといった機能を省き、実用性重視のシンプルな仕様に仕立てられている。
バックポケットのセンター部にはシリコングリッパーを設け、荷物の落下を防ぐ。それに加えてミニポケットと小銭入れとしても使えるキーポケットを装備し、どちらも止水ファスナーで口をロックできる点も使い勝手を追求しているポイントだ。
ラファらしいシンプルなフォルムだが、要所に反射素材をプリントするこで被視認性を高める配慮も忘れていない。ハイテンポなライドや通勤など休憩をあまりせず、かつ天候不順の際にも走る際にベストなアイテムとして位置づけられている。カラーは落ち着いた蛍光イエローのシャルトリューズ、ダークレッド、ブルーの3種類。公式サイトにて購入が可能だ。
―インプレッション
ウインター用のジャケットとして、すこぶる良い印象を持ちました。テスト当日は晴天のため、このハードシェルジャケットが得意とする風雨など厳しいコンディションとはなりませんでしたが、それでもその性能は十分に体感し、理解することができました。
少し固めな生地ですが着心地で問題になるほどでは無く、ウインター用のジャケットとしての安心感にもつながるポイントと言えるでしょう。生地自体もある程度伸縮性が保たれていて、ライディングポジションでも窮屈なイメージがありません。深いエアロポジションを取った際にはもう少し肩周りの伸びが欲しいと感じました。
ラファらしさのあるシンプルかつ実用的なデザインは、バイクとのコーディネイトもしやすく好感の持てる所です。サイドでカラーを切り返したりはしていませんが、Raphaロゴの効果的な配置や反射素材のパイピングを設けることでアクセントを付け、単色ながらのっぺりとなることを防いでいますね。左の二の腕部分のロゴも強く主張せず、全体とのマッチングが取られているのは流石だと感じました。
保温力も高く、10℃ぐらいまでならば内側に保温性の高いベースレイヤー一枚で快適なライドができます。それ以上に寒くなっても、ハードシェルジャケットの下にもう1枚着こめば問題無いはずですね。
操作のしやすいファスナーや、若干浅くなって使い勝手を増したバックポケットなど細部まで気が遣われています。2つのオプションポケットを設けるなど搭載量も多く、バイクに付けるサドルバッグやツールカンを減らして全体でスマートなフォルムを実現することもできるでしょう。
バックポケットがやや小さめだと感じるかもしれませんが、レインジャケットやウィンドブレーカーを携帯する必要がないからです。
ハードなコンディションに対応するため、運動量の多いライドではどうしても内部が暑くなる傾向にあります。ただ冬場は夏に比べ激しいライドをする機会が少ないでしょうから、理にかなっていると思います。淡々と一定ペースで刻むトレーニングライドにはベストな一着ではないでしょうか。
Hardshell Jacket
価格:$375.00(米ドル表示)
キーフィーチャー(主な特徴):防水、防風、反射Raphaロゴ、背面に3つポケット。中央はシリコングリッパー搭載で荷物の落下を防止
カラー:Chartreuse、ブルー、Dark Red
インプレライダーのプロフィール
吉田秀夫(盆栽自転車店)
東京・千駄ヶ谷にある「自転車屋カフェ盆栽自転車店」のプレジデント。かつては実業団トップカテゴリーを走り、ツアー・オブ・ジャパンやツール・ド・熊野など国際レースも多数出場。2011年の独立開業後に自身のクラブも立ち上げてロードレースからシクロクロスまで鋭意参戦中。ファッションサイクリストをレペゼン。自転車における速さだけではない分野においても同時に深く追求し続けている。
盆栽自転車店
photo:Makoto.Ayano
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