開幕戦の伊吹山と最終戦の幕張がJPTとなり全部で17戦。那須ブラーゼン、愛三U26、EQA U23の3チームが新規で加わり計20チーム。ジュニア環境の拡充などを打ち出したJBCFの2013年度活動方針発表会が行われた。

斧隆夫JBCF理事長から方針が発表された斧隆夫JBCF理事長から方針が発表された photo:Hideaki.TAKAGI主要方針主要方針 photo:Hideaki.TAKAGI60名超が集まった会場60名超が集まった会場 photo:Hideaki.TAKAGI
12月1日(土)に東京都港区の日本自転車会館で行われた2013年度JBCF事業活動方針発表会。チーム関係者やメディアを対象に60名超が集まった。
一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)が実業団レースの構造を大改革して”Jプロツアー”(JPT、当初Jツアー)を開始したのが2006年のこと。年々微修正を加えながら8年目を迎える2013年度の内容が明らかにされた。

・Jプロツアーを日本国内トップカテゴリーの自転車ロードレースとして価値を高める
・JPTから世界へ
以上の2点を理念として、2014年度以降の構想も含まれるもの。

具体的には
・幕張クリテの公道レース化:サイクルモード併催でJPT化。(2012年は海浜公園内通路でレースを実施していた)
・TOJの堺&東京ステージでのレースの拡充
・冬季トラックパーティーの企画
・ヒルクライムシリーズ戦の創設
・ジュニア育成のため、すべてのレースでJCF(=UCI)の定めるギア比規則を適用する。ヨーロッパでの夏季実戦合宿を自己負担をできるだけ少なくしての実施を計画
・アンチドーピングの拡充周知
などであり、今後は
・2014年にはJPTの2部制(10+12チーム)を目指す
・国内でUCIレースの新規開催を。国内レースでUCIポイントを獲得できるように
を目指すとしている。

2013年はジュニア世代の育成をより強化

2012年からジュニア・ユース世代対象のJユースツアー(JYT)を創設し、そのチャンピオンを決める大会も行ってきた。2013年からは対象レースを増やす。そしてその成績などを勘案して意欲ある選手の夏季休暇期間でのヨーロッパへの派遣を計画している。

また高体連登録選手の扱いについて前向きな変更があった。従来は高体連登録者は実業団レースに参加できなかった。2013年からは条件付きでそれが可能になった。つまり「当該学校が学校長の承認を得、学校でJBCFのチーム登録した場合は、その登録チームの選手として登録できる」というもの。現実には越えるべきいくつかのハードルがあるが、前進と見ていいだろう。なお高体連非登録者は、既存チームまたはJBCF特設チームの所属選手として登録できるがこの場合も学校長の承認が必要だ。

JPTは全20チーム、新規は3チーム

発表されたJPTの資格のあるチームは20チーム。今後手続きを経て正式決定される。
新規は3チームで、合わせてその陣容も発表された。
新規3チーム
1.那須ブラーゼン 代表者:前田幸雄 監督:大場重幸
 栃木県那須地域に設立された地域密着型独立プロチーム。
 メンバー:清水良行、若杉厚仁、小坂光、雨澤毅明、真坂哲平、大場重幸
2.AISAN Development Team U-26 代表者&監督:別府匠
 愛三工業レーシングチームの若手強化チーム。同チーム所属のU26選手が対象。
3.EQA U23 代表者&監督:浅田顕
 選抜チーム活動によるヨーロッパと日本でのレース活動。
 メンバー:寺崎武郎、椿大志、秋丸湧哉、一丸尚伍、清水太己、面手利輝、代凌介、内野直也

JPT有資格20チーム

宇都宮ブリッツェン
cannondale championsystem
マトリックスパワータグ
Team Ukyo
シマノレーシング
ブリヂストンアンカーサイクリングチーム
パールイズミ・スミタ・ラバネロ
なるしまフレンドレーシングチーム
イナーメ・アイランド信濃山形-JPT
チームマッサ2013(仮称)
VAX RACING(仮称)
湘南ベルマーレ
Esperance Stage/WAVE ONE山口(仮称)
POSITIVI PRO CYCLING
CIELVO NARA CYCLINGTEAM
チバポンズ
エルドラード
那須ブラーゼン
AISAN Development Team U-26
EQA U23

レーススケジュール案 12月1日時点

輪翔旗杯ロードは9月21、22日に群馬で開催する。JPTとしては2012年のしもふさクリテと湾岸クリテがなくなり、伊吹山ヒルクライムと幕張クリテリウムが追加となり、レース数は変わらず17だ。

以下JPTスケジュール
4月14日 伊吹山ヒルクライム
4月20日 チームタイムトライアル南紀白浜
4月21日 白浜クリテリウム
4月27日 群馬CSCロードレース
5月30日 ツール・ド・熊野(総合成績を1レースとしてカウント)
6月9日 栂池高原ヒルクライム
6月16日 富士山ヒルクライム
6月30日 西日本ロードクラシック(広島)
7月14日 石川サイクルロードレース
8月18日 みやだクリテリウム
9月1日 東日本ロードクラシック(予定)(伊豆)
9月8日 タイムトライアルチャンピオンシップ(渡良瀬遊水地)
9月21-22日 経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ(群馬)
10月5-6日 いわきクリテリウム
10月13日 知多半島・美浜クリテリウム
10月27日 輪島ロードレース
11月3日 幕張クリテリウム(予定)
以上JPT全17戦

JAPAN Friendship Cycleroadraceの発足

2013年からJBCF登録のレースとは別のツアーを発足させる。
それはJBCFが競技主管となるホビーレースツアーの開催だ。様様なカテゴリーに合わせたシリーズ化を行い、日本の各地で実施されているホビーレースの横のつながりを強化する。
そのヒルクライムシリーズ第1戦として伊吹山ドライブウェイヒルクライムをJPTなどに併催で行う。
公式WEBサイト

photo&text:高木秀彰