2012/06/17(日) - 21:19
ヒルクライムでは1対1のまれに見る激闘。増田成幸(宇都宮ブリッツェン)も森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形-JPT)も死力を振り絞る。わずか4秒差で増田がヒルクライム2連勝を飾った。
ゴール直後、力を出し尽くした2人 photo:Hideaki.TAKAGI
6月17日(日)、JBCF富士山ヒルクライムが静岡県小山町のふじあざみラインで行われた。あざみラインは距離と勾配から日本一の激坂と言ってよい厳しいコース。11.4kmで標高差1200mを上り、特に中間の馬返しを過ぎてからの2kmほどは勾配18%が連続し、トップレーサーでも蛇行したり時速10キロを割り込むほど。
今中大介氏も駆けつける photo:Hideaki.TAKAGI
6km地点、森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形-JPT)が先行する photo:Hideaki.TAKAGI
ラスト2km地点、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)がアタック photo:Hideaki.TAKAGI
ラスト1.5km地点、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)がゴールを目指す photo:Hideaki.TAKAGI
レース後半から晴れてきた photo:Hideaki.TAKAGI
P1 表彰 photo:Hideaki.TAKAGI
F 表彰 photo:Hideaki.TAKAGI
注目されるのは増田と森本そして平塚ら。先週の栂池に続いて実業団ヒルクライム2連戦。栂池では優勝の増田に平塚が粘って2位。いっぽうで昨年の同大会は増田が優勝、一昨年の同大会では森本が優勝。そのときの日本人コースレコード42分11秒は今だ破られていない。
レースは大きく2ヒート制で、前半はEクラス、女子そして市民レースが、後半はP1クラスが行われた。
JPTは90名が出走。スタートは澤田賢匠(CIELVO NARA PRO CYCLINGTEAM)が先頭に。そして長沼隆行(VAX RACING)と平塚吉光(シマノレーシング)がペースを上げて10人ほどの先頭集団に。
さらに増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、飯野智行(宇都宮ブリッツェン)、森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形-JPT)の3人が続けてペースを上げると2.5km地点ではこの3人だけが抜け出す。さらに4km地点では飯野が下がってここからゴールまで、増田と森本の戦いが始まる。
中盤で森本がやや先行する。増田との差は5mほど。「アタックではなく自分のペースで踏んだ」と語る森本。あえて差をつけて走る増田だが表情は苦しそう。2人は大きく離れずにお互いの踏み方で走る。ラスト3kmほどでようやく森本のすぐ後ろに増田がついて走る。
そしてラスト2km、勾配が急になるポイントで増田がアタック。差が5mから10mと開いていく。勝負あったかに見えたが2人とも苦しい表情。さらに増田は差を30mほどにまで広げてゴールへ向かう。
ゴール近くで森本が粘りの追走で増田を追い詰める。徐々に差を縮めるがあと10mほどが届かない。増田が1位でゴールを切る。しかし疲労困憊で顔を下に向けたまま人差し指だけを掲げる。
3位には栂池同様に飯野が入り非凡な実力を見せた。
7kmにわたる増田と森本の攻防は、ヒルクライムレースでは例を見ないほど激しいものだった。お互いのプライドをかけて一進一退を繰り返す。ヒルクライムの王者として絶対に勝つ気迫の増田。コースレコードホルダーの意地で増田を追い詰める森本。ゴール後、呼吸も整わない中でお互いの健闘を称えあう姿に厳しさと友情が垣間見えた。
結果
JPT
1位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)43分19秒
2位 森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形-JPT)+04秒
3位 飯野智行(宇都宮ブリッツェン)+56秒
4位 櫻井一輝(なるしまフレンドレーシングチーム)+1分58秒
5位 山下貴宏(マトリックスパワータグ)+2分40秒
6位 狩野智也(TEAM UKYO)+2分45秒
7位 屋部佳伸(チバポンズかわぐち農園cyclowired)+3分19秒
8位 ワン・インチー(ボンシャンス飯田)+3分25秒
9位 清水英樹(Esperance Stage/WAVE ONE山口)+3分31秒
10位 中村誠(宇都宮ブリッツェン)+3分36秒
Jプロツアーリーダー 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
U23リーダー 原川浩介(cannondale spasezeropoint)
女子
1位 高橋奈美(Vitesse-Serotta-Feminin)1時間00分15秒
2位 佐藤咲子(Ready Go JAPAN)+07秒
3位 西加南子(LUMINARIA)+2分55秒
Jフェミニンリーダー 高橋奈美(Vitesse-Serotta-Feminin)
E1クラス
1位 岩井航太(立教大学)46分32秒
2位 若松達人(ACQUA TAMA)+10秒
3位 田端伸行(SPACE ZEROPOINT)+29秒
4位 小山内健太(DENSO RACING)+40秒
5位 松村和浩(Tyrell Kagawa Racing)+45秒
6位 足立智弘(クラブGiro)+1分46秒
E2クラス
1位 黒岩信允(Raising VAX)46分58秒
2位 小山田智也(SUBARU RT)+1分37秒
3位 新開竜太(チーム・Y)+2分20秒
4位 星野剛史(HIRAKO.mode)+2分36秒
5位 広瀬貴之(DENSO RACING)+2分51秒
6位 長塚寿生(SPACE ZEROPOINT)+3分16秒
E3クラス
1位 遠藤庫央(チームCB+)48分58秒
2位 片岡真之介(NFCC-COMPETITION)+1分15秒
3位 村瀬達也(クラブシルベスト)+1分24秒
4位 佐藤光(MAX SPEED97 GOKISO)+1分51秒
5位 京楽太伸(EsperanceStage我逢人)+2分02秒
6位 安岡勇(Piacere YAMA Racing)+2分24秒
photo&text:高木秀彰
![ゴール直後、力を出し尽くした2人](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2012/06/17/cw_fujisan-20.jpg)
6月17日(日)、JBCF富士山ヒルクライムが静岡県小山町のふじあざみラインで行われた。あざみラインは距離と勾配から日本一の激坂と言ってよい厳しいコース。11.4kmで標高差1200mを上り、特に中間の馬返しを過ぎてからの2kmほどは勾配18%が連続し、トップレーサーでも蛇行したり時速10キロを割り込むほど。
![今中大介氏も駆けつける](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2012/06/17/cw_fujisan-7.jpg)
![6km地点、森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形-JPT)が先行する](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2012/06/17/cw_fujisan-13.jpg)
![ラスト2km地点、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)がアタック](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2012/06/17/cw_fujisan-16.jpg)
![ラスト1.5km地点、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)がゴールを目指す](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2012/06/17/cw_fujisan-18.jpg)
![レース後半から晴れてきた](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2012/06/17/cw_fujisan-23.jpg)
![P1 表彰](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2012/06/17/cw_fujisan-24.jpg)
![F 表彰](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2012/06/17/cw_fujisan-31.jpg)
注目されるのは増田と森本そして平塚ら。先週の栂池に続いて実業団ヒルクライム2連戦。栂池では優勝の増田に平塚が粘って2位。いっぽうで昨年の同大会は増田が優勝、一昨年の同大会では森本が優勝。そのときの日本人コースレコード42分11秒は今だ破られていない。
レースは大きく2ヒート制で、前半はEクラス、女子そして市民レースが、後半はP1クラスが行われた。
JPTは90名が出走。スタートは澤田賢匠(CIELVO NARA PRO CYCLINGTEAM)が先頭に。そして長沼隆行(VAX RACING)と平塚吉光(シマノレーシング)がペースを上げて10人ほどの先頭集団に。
さらに増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、飯野智行(宇都宮ブリッツェン)、森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形-JPT)の3人が続けてペースを上げると2.5km地点ではこの3人だけが抜け出す。さらに4km地点では飯野が下がってここからゴールまで、増田と森本の戦いが始まる。
中盤で森本がやや先行する。増田との差は5mほど。「アタックではなく自分のペースで踏んだ」と語る森本。あえて差をつけて走る増田だが表情は苦しそう。2人は大きく離れずにお互いの踏み方で走る。ラスト3kmほどでようやく森本のすぐ後ろに増田がついて走る。
そしてラスト2km、勾配が急になるポイントで増田がアタック。差が5mから10mと開いていく。勝負あったかに見えたが2人とも苦しい表情。さらに増田は差を30mほどにまで広げてゴールへ向かう。
ゴール近くで森本が粘りの追走で増田を追い詰める。徐々に差を縮めるがあと10mほどが届かない。増田が1位でゴールを切る。しかし疲労困憊で顔を下に向けたまま人差し指だけを掲げる。
3位には栂池同様に飯野が入り非凡な実力を見せた。
7kmにわたる増田と森本の攻防は、ヒルクライムレースでは例を見ないほど激しいものだった。お互いのプライドをかけて一進一退を繰り返す。ヒルクライムの王者として絶対に勝つ気迫の増田。コースレコードホルダーの意地で増田を追い詰める森本。ゴール後、呼吸も整わない中でお互いの健闘を称えあう姿に厳しさと友情が垣間見えた。
結果
JPT
1位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)43分19秒
2位 森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形-JPT)+04秒
3位 飯野智行(宇都宮ブリッツェン)+56秒
4位 櫻井一輝(なるしまフレンドレーシングチーム)+1分58秒
5位 山下貴宏(マトリックスパワータグ)+2分40秒
6位 狩野智也(TEAM UKYO)+2分45秒
7位 屋部佳伸(チバポンズかわぐち農園cyclowired)+3分19秒
8位 ワン・インチー(ボンシャンス飯田)+3分25秒
9位 清水英樹(Esperance Stage/WAVE ONE山口)+3分31秒
10位 中村誠(宇都宮ブリッツェン)+3分36秒
Jプロツアーリーダー 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
U23リーダー 原川浩介(cannondale spasezeropoint)
女子
1位 高橋奈美(Vitesse-Serotta-Feminin)1時間00分15秒
2位 佐藤咲子(Ready Go JAPAN)+07秒
3位 西加南子(LUMINARIA)+2分55秒
Jフェミニンリーダー 高橋奈美(Vitesse-Serotta-Feminin)
E1クラス
1位 岩井航太(立教大学)46分32秒
2位 若松達人(ACQUA TAMA)+10秒
3位 田端伸行(SPACE ZEROPOINT)+29秒
4位 小山内健太(DENSO RACING)+40秒
5位 松村和浩(Tyrell Kagawa Racing)+45秒
6位 足立智弘(クラブGiro)+1分46秒
E2クラス
1位 黒岩信允(Raising VAX)46分58秒
2位 小山田智也(SUBARU RT)+1分37秒
3位 新開竜太(チーム・Y)+2分20秒
4位 星野剛史(HIRAKO.mode)+2分36秒
5位 広瀬貴之(DENSO RACING)+2分51秒
6位 長塚寿生(SPACE ZEROPOINT)+3分16秒
E3クラス
1位 遠藤庫央(チームCB+)48分58秒
2位 片岡真之介(NFCC-COMPETITION)+1分15秒
3位 村瀬達也(クラブシルベスト)+1分24秒
4位 佐藤光(MAX SPEED97 GOKISO)+1分51秒
5位 京楽太伸(EsperanceStage我逢人)+2分02秒
6位 安岡勇(Piacere YAMA Racing)+2分24秒
photo&text:高木秀彰
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