最終山岳決戦の1日目は、2日前のステージで総合圏外へ脱落したクロイツィゲルがステージ優勝。クロイツィゲルは喜びと同時に悔しさも口にした。

ステージ優勝を飾ったロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)

ステージ優勝を飾ったロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)ステージ優勝を飾ったロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ) photo:Riccardo Scanferlaコルティナのステージでタイムを失ったことを受け入れることはまだ僕にとって苦痛なんだ。このステージ優勝を持ってしてもその苦痛を癒すことはできないよ。僕はずっとこのジロを勝つために練習してきたけれど、ジャウ峠でライバル達から遅れを取ってしまったよ。

今日はいろいろな事が全てうまく僕に向いた。今日はパオロ・ティラロンゴをトップ10以内でゴールさせるというチームオーダーだった。彼が戦列から脱落した時に"僕に構わず自分のレースをしろ"と言ったんだ。

アタックをかける時にはまだ早いと思っていたんだけれど、(ダリオ)カタルドがアタックしたから僕は彼についていったんだ。彼と一緒にいるときは協力して仕事をこなしていたけれど、ラスト2kmで彼が離れたんだ。だから僕は自分のレースを始めることにしたんだ。それはとても苦しかったよ。残り200mで僕はようやく自分の勝利を確信し始めた。それからは勝利に向かって自分自身の全てを出し尽くしたよ。


辛くもマリア・ローザを守ったホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

ゴール後、苦しい表情を見せるホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)ゴール後、苦しい表情を見せるホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) photo:Riccardo Scanferla今日はヘジダルに対してタイムを稼ぐ日だったけれど、全く反対の結果になり、僕はタイムを失ってしまったよ。彼は僕らの事をチェックすると、チームメイトを集団の先頭において仕事をさせた。そして僕らは脱落してしまったんだ。今は彼に対しての祝福しか言葉が出ないよ。本当にヘジダルは強かった。

スカルポーニがアタックを開始したのは、レースの始まりに過ぎなかった。次にヘジダルがアタックすると、彼の勢いは本当に凄くて僕には対処できなかったんだ。僕は自分のペースで上ることにして、ポッツォヴィーヴォについていった。そうしなければ決定的に崩れていたと思うんだ。

明日は非常に重要なステージになるよ。今日僕は苦しんだけれど、いつも僕が言っているようにジロは毎日が戦いで、その全てがミラノへと繋がっているよ。ヘジダルのタイムトライアルは速い。そこにはもう驚きは無いよ。僕らは明日モルティローロへと上る。いままでこの峠で勝利した多くの選手が総合優勝を飾ってきた。明日が素晴らしい1日となるようにとだけ祈っているよ。


マリア・ローザ獲得に向けて駒を進めたライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)

1級山岳パッソ・パンペアーゴに向かうライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)1級山岳パッソ・パンペアーゴに向かうライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ) photo:Riccardo Scanferla今日はタイムを稼ぐことに成功したけれど、僕はまだ2位のまま。ホアキン・ロドリゲスとのタイム差は17秒まで縮めることができたから、明日に控える最後の山岳ステージでもいい結果が出せると思うよ。まだまだ何が起きるかわからないよ。僕は自分のペースを崩さずに走れば、きっと良い結果を残すことができると思う。


チームスカイ スポーツディレクターのニコラ・ポルタル

今日はチームにとって非常に良い1日となった。全てのメンバーが輝かしい走りをしてくれた。リゴベルト(ウラン)とセルジオ(ルイス・エナオモントーヤ)は今日も強さを見せて最後の山岳もトップライダー達と渡り合った。リゴベルトは総合を5位とし、セルジオは10位から9位に上げた。マリアロッソ・パッシオーネとマリア・ビアンカの2枚をチームで持ってイルことに非常に満足しているよ。

今日は(フアンアントニオ)フレチャが逃げに乗り、カヴと(ベルンハルト)アイゼルはグルペットで山岳ステージを無事にこなした。明日はまた厳しい山岳ステージとなるが、総合争いの2名をまたステージ上位に送り込むことを目標としているよ。


コメントはレースリリース、チーム公式サイトより。


text:So.Isobe
photo:Kei.Tsuji,Riccardo.Scanferla
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