2012/04/27(金) - 07:22
6選手がエスケープに成功し、残り10km地点で単独アタックを仕掛けたアンドレア・ディコラード(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)がプロ初勝利を掴んだ。1分27秒差のメイン集団でフィニッシュしたイヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)は難なく総合首位をキープしている。
トルコブルーの海を横目に開催された第5ステージ
マルマリスからトゥルグトレイスまでの178kmで開催された第5ステージは、最長距離である翌第6ステージと並び、今大会のロングステージとして位置づけされている。途中で2級山岳を越えるが、それだけでなく海岸線を使ったアップダウンも多く組み込まれたステージとなった。
スタート後、マルマリスの街中を抜けると、レースは活発なアタックとともにターコイズブルーに澄み渡った海を背中にして、登坂区間へと入っていった。そして15km地点でアンドレア・ディコラード(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)、ヨナス・ヨルゲンセン(デンマーク、サクソバンク)、ジェローム・クサン(フランス、ユーロップカー)、アルフレッド・バローニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)、セバスシャン・ドゥレ(フランス、ブルターニュシュレ)、デミトリ・グルージェフ(カザフスタン、アスタナ)、6人の逃げが決まった。
キラキラと太陽の光を反射させる地中海沿いの細い道で、足並みの揃った6選手はあっという間に集団から大きなリードを奪った。85km地点でのタイム差は14分50秒をマーク。逃げグループで走るドゥレは第4ステージを終えて、5分17秒差の総合24位。一時的にバーチャルリーダーに踊り立った。
一方のリーダージャージを着るイヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)擁するメイン集団は、レース中盤から逃げに乗れなかったカハルラルやアセントジョブスなどの中堅チームがコントロールし、着実に先頭との差を詰めていった。しかし残り25km地点でのタイム差は4分45秒ほど。ドゥレの総合逆転の可能性はなくなったものの、先頭6人の逃げ切りが濃厚となる。
プロ1年目のディコラードが初勝利を挙げる
そしてゴールまで10kmを残して、ディコラードが単独でカウンターアタックを仕掛け、そのまま5選手を置き去りにし、単独でフィニッシュラインへと飛び込んだ。23歳、今季からコルナゴ・CSFイノックスに加入したルーキーが嬉しいプロ初勝利を掴んだ。
ディコラードはとレースを振り返って言う「プロ初勝利を挙げたことをとても嬉しく思っている。2月に亡くなった祖父のことを想いながら走り、その想いが自分を後押ししてくれた。この勝利を家族に、そして自分をプロ選手にしてくれたチームに捧げたいと思う。
レース前にコースプロフィールをよく確認し、残り10kmに最後の丘があることを知っていた。そこがアタックを仕掛ける絶妙のタイミングだと思っていたんだ。そして自分は挑戦して、その結果うまくいった」。
ディコラードはツアー・オブ・ターキーのあと、プロ1年目にして5月のジロ・ディ・イタリアに出場予定だ。ジロに向けて幸先のいい結果をチームにプレゼントした。
ディコラードから遅れること40秒、ヨルゲンセンがクサンとのスプリントを制して2位に続いた。レースリーダーのガブロフスキーは1分27秒差のメイン集団でフィニッシュ。ガブロフスキーは「長くてホットなステージだった。先頭のタイム差が大きく開いたこと以外は、予定どおりに進んだ。しかしタイム差に関しても、集団が反応したので、自分は何も心配していなかった。自分のチームも他のチームもよく動いていた。総合優勝が着々と近づいている。これでジャージを守る日が1日減ったんだ」とコメントする。
総合順位に大きな変動はなく、宮澤崇史(サクソバンク)もメイン集団でゴールしている。
明日、第6ステージはボドルム〜クシャダスまでの179kmで開催される。8ステージのレースは折り返しをすぎ、終盤へと向かっていく。
ツアー・オブ・ターキー2012 第5ステージ結果
1位 アンドレア・ディコラード(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)4h50'25"
2位 ヨナス・ヨルゲンセン(デンマーク、サクソバンク)+40"
3位 ジェローム・クサン(フランス、ユーロップカー)
4位 アルフレッド・バローニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)+42"
5位 セバスシャン・ドゥレ(フランス、ブルターニュシュレ)
6位 デミトリ・グルージェフ(カザフスタン、アスタナ)
42位 宮澤崇史(サクソバンク)+1'27"
個人総合成績
1位 イヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)18h48'57"
2位 アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ) +01'33"
3位 ダニエル・アンドロフ(ブルガリア、カハルラル) +01'38"
4位 エイドリアン・パロマルス(スペイン、アンダルシア) +01'44"
5位 ロメン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼル) +02'01"
6位 アレクサンドル・エフィムキン(ロシア、タイプ1) +02'23"
152位 宮澤崇史(サクソバンク)+52'57"
ポイント賞
マシュー・ゴス(オーストラリア、グリーンエッジ)
山岳賞
イヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)
ターキッシュビューティ賞
マッテオ・フェディ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
チーム総合成績
アスタナ
photo & text : Sonoko.Tanaka
トルコブルーの海を横目に開催された第5ステージ
マルマリスからトゥルグトレイスまでの178kmで開催された第5ステージは、最長距離である翌第6ステージと並び、今大会のロングステージとして位置づけされている。途中で2級山岳を越えるが、それだけでなく海岸線を使ったアップダウンも多く組み込まれたステージとなった。
スタート後、マルマリスの街中を抜けると、レースは活発なアタックとともにターコイズブルーに澄み渡った海を背中にして、登坂区間へと入っていった。そして15km地点でアンドレア・ディコラード(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)、ヨナス・ヨルゲンセン(デンマーク、サクソバンク)、ジェローム・クサン(フランス、ユーロップカー)、アルフレッド・バローニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)、セバスシャン・ドゥレ(フランス、ブルターニュシュレ)、デミトリ・グルージェフ(カザフスタン、アスタナ)、6人の逃げが決まった。
キラキラと太陽の光を反射させる地中海沿いの細い道で、足並みの揃った6選手はあっという間に集団から大きなリードを奪った。85km地点でのタイム差は14分50秒をマーク。逃げグループで走るドゥレは第4ステージを終えて、5分17秒差の総合24位。一時的にバーチャルリーダーに踊り立った。
一方のリーダージャージを着るイヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)擁するメイン集団は、レース中盤から逃げに乗れなかったカハルラルやアセントジョブスなどの中堅チームがコントロールし、着実に先頭との差を詰めていった。しかし残り25km地点でのタイム差は4分45秒ほど。ドゥレの総合逆転の可能性はなくなったものの、先頭6人の逃げ切りが濃厚となる。
プロ1年目のディコラードが初勝利を挙げる
そしてゴールまで10kmを残して、ディコラードが単独でカウンターアタックを仕掛け、そのまま5選手を置き去りにし、単独でフィニッシュラインへと飛び込んだ。23歳、今季からコルナゴ・CSFイノックスに加入したルーキーが嬉しいプロ初勝利を掴んだ。
ディコラードはとレースを振り返って言う「プロ初勝利を挙げたことをとても嬉しく思っている。2月に亡くなった祖父のことを想いながら走り、その想いが自分を後押ししてくれた。この勝利を家族に、そして自分をプロ選手にしてくれたチームに捧げたいと思う。
レース前にコースプロフィールをよく確認し、残り10kmに最後の丘があることを知っていた。そこがアタックを仕掛ける絶妙のタイミングだと思っていたんだ。そして自分は挑戦して、その結果うまくいった」。
ディコラードはツアー・オブ・ターキーのあと、プロ1年目にして5月のジロ・ディ・イタリアに出場予定だ。ジロに向けて幸先のいい結果をチームにプレゼントした。
ディコラードから遅れること40秒、ヨルゲンセンがクサンとのスプリントを制して2位に続いた。レースリーダーのガブロフスキーは1分27秒差のメイン集団でフィニッシュ。ガブロフスキーは「長くてホットなステージだった。先頭のタイム差が大きく開いたこと以外は、予定どおりに進んだ。しかしタイム差に関しても、集団が反応したので、自分は何も心配していなかった。自分のチームも他のチームもよく動いていた。総合優勝が着々と近づいている。これでジャージを守る日が1日減ったんだ」とコメントする。
総合順位に大きな変動はなく、宮澤崇史(サクソバンク)もメイン集団でゴールしている。
明日、第6ステージはボドルム〜クシャダスまでの179kmで開催される。8ステージのレースは折り返しをすぎ、終盤へと向かっていく。
ツアー・オブ・ターキー2012 第5ステージ結果
1位 アンドレア・ディコラード(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)4h50'25"
2位 ヨナス・ヨルゲンセン(デンマーク、サクソバンク)+40"
3位 ジェローム・クサン(フランス、ユーロップカー)
4位 アルフレッド・バローニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)+42"
5位 セバスシャン・ドゥレ(フランス、ブルターニュシュレ)
6位 デミトリ・グルージェフ(カザフスタン、アスタナ)
42位 宮澤崇史(サクソバンク)+1'27"
個人総合成績
1位 イヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)18h48'57"
2位 アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ) +01'33"
3位 ダニエル・アンドロフ(ブルガリア、カハルラル) +01'38"
4位 エイドリアン・パロマルス(スペイン、アンダルシア) +01'44"
5位 ロメン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼル) +02'01"
6位 アレクサンドル・エフィムキン(ロシア、タイプ1) +02'23"
152位 宮澤崇史(サクソバンク)+52'57"
ポイント賞
マシュー・ゴス(オーストラリア、グリーンエッジ)
山岳賞
イヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)
ターキッシュビューティ賞
マッテオ・フェディ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
チーム総合成績
アスタナ
photo & text : Sonoko.Tanaka
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