2012/04/27(金) - 04:54
ピュアスプリンターの出番はまだ回って来ない。と言うよりも、もう出番は回ってこないかも知れない。3つのカテゴリー山岳を越え、標高差40mを一気に駆け上がってゴールを迎えるツール・ド・ロマンディ第2ステージ。ゴール前で爆発的に飛び出したジョナタン・イヴェール(フランス)が、ソール・ソジャサンに嬉しいUCIワールドツアーレース3勝目をもたらした。
4月25日、ツール・ド・ロマンディ第2ステージが隣国フランスのモンベリアールからスイスのムーティエまでの149.1kmで行なわれた。
今年はツール・ド・ロマンディがフランスに立ち寄り、ツール・ド・フランスがスイスに立ち寄る(この日の29km地点がツール第8ステージのゴール地点となる)。国は違えど、同じフランス語圏のため混乱は無い。強いて言えば、キャラバングッズとして配られるスイス国旗がフランス国内では振られていない。
今大会始まって以来の春らしい暖かさの中、レースは19km地点でスイスへと戻る。ハイスピードで展開した集団の中からラルスイティング・バク(デンマーク、ロット・ベリソル)とクリスティアン・メイヤー(カナダ、グリーンエッジ)の2人が逃げを試みた。
黄色いリーダージャージを着るブラドレー・ウィギンズ(イギリス)を、チームスカイのアシストたちがエスコートする。スカイトレインが堅実に逃げとのタイム差を3分以内に抑え込みながら、レース中盤の3級山岳と2級山岳を越えていく。
ゴール27km手前に位置する2級山岳レ・ランジエ峠は、最大勾配が15%に達するこの日最大の難所。逃げを追いつめるメイン集団からは、マーク・カヴェンディッシュやゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)らが脱落する。
山岳賞ジャージを着るファブリス・ジャンデボス(フランス、ソール・ソジャサン)が勢い良く山岳ポイント目がけて飛び出したが、先頭のバクを捉えきれずに2位通過に終わる。この日だけで21ポイントを荒稼ぎしたバクに山岳賞ジャージは移った。
集団から飛び出した状態になったジャンデボスは、ピーター・ステティーナ(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)とともにエスケープを敢行。しかしムーティエまでの平坦区間でリードは縮まり、ゴールまで4kmを残して敢え無く吸収された。
グリーンエッジやユーロップカーが集団先頭に立ち、ハイスピードのままムーティエの街を駆け抜ける。ラスト1kmを切ってから脇道に逸れ、ゴールに至る高低差40mほどの登りに突入。
勾配が増すラスト300m地点でライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)がペースを上げて飛び出し、その後方からタイミング良くアラン・デーヴィス(オーストラリア、グリーンエッジ)やルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)がスプリントを開始。しかしイヴェールの加速力がそれを上回った。
一気に先頭に立ったイヴェールが、コスタを振り切ってゴール。片手を勢い良く振り上げた。
「登りゴールだとは知っていたけど、実際どんなレイアウトなのか分からなかった。ゴールラインが見えたとき、『まだこんなにあるのか!』と思った。最後まで持ち堪えることが出来て本当によかったよ」。UCIプロコンチネンタルチームのライダーが、UCIプロチームライダーを蹴散らした。
ボルタ・ア・カタルーニャのステージ2勝に続く、ソール・ソジャサンのUCIワールドツアーレース勝利。チームメイトのジャンデボスは山岳賞ジャージを失ったが、チームとして今大会その積極的な走りが目立っている。ツール・ド・フランス出場を決めたフランスチームは勢いづいている。
別府史之は54秒遅れでゴール。レース後「今日は最後の2級山岳で遅れてしまったアラン(デーヴィス)をメイン集団に復帰させるために、ルーク(ダーブリッジ)、インピー、そして自分の3人で引っ張り上げた。その時の(下りで)最高時速は103km/hをマークした!」と語る。
「フィーリングは日に日に良くなっている感じです」。開幕まで10日を切ったジロ・デ・イタリアに向けて、フミは乗り込みを続ける。
レースの模様はフォトギャラリーにて!
ツール・ド・ロマンディ2012第2ステージ結果
1位 ジョナタン・イヴェール(フランス、ソール・ソジャサン) 3h48'11"
2位 ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)
3位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク)
4位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、ロット・ベリソル)
5位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)
6位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)
7位 ダニエーレ・ピエトロポッリ(イタリア、ランプレ・ISD)
8位 エドゥアルト・ヴォルガノフ(ロシア、カチューシャ)
9位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、グリーンエッジ)
10位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)
114位 別府史之(グリーンエッジ) +54"
個人総合成績
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ) 8h42'02"
2位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームスカイ) +07"
3位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) +09"
4位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)
5位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +11"
6位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク)
7位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ラボバンク)
8位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +12"
9位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
10位 ルーベン・プラサ(スペイン、モビスター)
119位 別府史之(グリーンエッジ) +8'35"
スプリント賞
スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)
山岳賞
ラルスイティング・バク(デンマーク、ロット・ベリソル)
新人賞
アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)
チーム総合成績
チームスカイ
text&photo:Kei Tsuji in Moutier, Switzerland
4月25日、ツール・ド・ロマンディ第2ステージが隣国フランスのモンベリアールからスイスのムーティエまでの149.1kmで行なわれた。
今年はツール・ド・ロマンディがフランスに立ち寄り、ツール・ド・フランスがスイスに立ち寄る(この日の29km地点がツール第8ステージのゴール地点となる)。国は違えど、同じフランス語圏のため混乱は無い。強いて言えば、キャラバングッズとして配られるスイス国旗がフランス国内では振られていない。
今大会始まって以来の春らしい暖かさの中、レースは19km地点でスイスへと戻る。ハイスピードで展開した集団の中からラルスイティング・バク(デンマーク、ロット・ベリソル)とクリスティアン・メイヤー(カナダ、グリーンエッジ)の2人が逃げを試みた。
黄色いリーダージャージを着るブラドレー・ウィギンズ(イギリス)を、チームスカイのアシストたちがエスコートする。スカイトレインが堅実に逃げとのタイム差を3分以内に抑え込みながら、レース中盤の3級山岳と2級山岳を越えていく。
ゴール27km手前に位置する2級山岳レ・ランジエ峠は、最大勾配が15%に達するこの日最大の難所。逃げを追いつめるメイン集団からは、マーク・カヴェンディッシュやゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)らが脱落する。
山岳賞ジャージを着るファブリス・ジャンデボス(フランス、ソール・ソジャサン)が勢い良く山岳ポイント目がけて飛び出したが、先頭のバクを捉えきれずに2位通過に終わる。この日だけで21ポイントを荒稼ぎしたバクに山岳賞ジャージは移った。
集団から飛び出した状態になったジャンデボスは、ピーター・ステティーナ(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)とともにエスケープを敢行。しかしムーティエまでの平坦区間でリードは縮まり、ゴールまで4kmを残して敢え無く吸収された。
グリーンエッジやユーロップカーが集団先頭に立ち、ハイスピードのままムーティエの街を駆け抜ける。ラスト1kmを切ってから脇道に逸れ、ゴールに至る高低差40mほどの登りに突入。
勾配が増すラスト300m地点でライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)がペースを上げて飛び出し、その後方からタイミング良くアラン・デーヴィス(オーストラリア、グリーンエッジ)やルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)がスプリントを開始。しかしイヴェールの加速力がそれを上回った。
一気に先頭に立ったイヴェールが、コスタを振り切ってゴール。片手を勢い良く振り上げた。
「登りゴールだとは知っていたけど、実際どんなレイアウトなのか分からなかった。ゴールラインが見えたとき、『まだこんなにあるのか!』と思った。最後まで持ち堪えることが出来て本当によかったよ」。UCIプロコンチネンタルチームのライダーが、UCIプロチームライダーを蹴散らした。
ボルタ・ア・カタルーニャのステージ2勝に続く、ソール・ソジャサンのUCIワールドツアーレース勝利。チームメイトのジャンデボスは山岳賞ジャージを失ったが、チームとして今大会その積極的な走りが目立っている。ツール・ド・フランス出場を決めたフランスチームは勢いづいている。
別府史之は54秒遅れでゴール。レース後「今日は最後の2級山岳で遅れてしまったアラン(デーヴィス)をメイン集団に復帰させるために、ルーク(ダーブリッジ)、インピー、そして自分の3人で引っ張り上げた。その時の(下りで)最高時速は103km/hをマークした!」と語る。
「フィーリングは日に日に良くなっている感じです」。開幕まで10日を切ったジロ・デ・イタリアに向けて、フミは乗り込みを続ける。
レースの模様はフォトギャラリーにて!
ツール・ド・ロマンディ2012第2ステージ結果
1位 ジョナタン・イヴェール(フランス、ソール・ソジャサン) 3h48'11"
2位 ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)
3位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク)
4位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、ロット・ベリソル)
5位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)
6位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)
7位 ダニエーレ・ピエトロポッリ(イタリア、ランプレ・ISD)
8位 エドゥアルト・ヴォルガノフ(ロシア、カチューシャ)
9位 アラン・デーヴィス(オーストラリア、グリーンエッジ)
10位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)
114位 別府史之(グリーンエッジ) +54"
個人総合成績
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ) 8h42'02"
2位 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チームスカイ) +07"
3位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) +09"
4位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク)
5位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +11"
6位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク)
7位 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ラボバンク)
8位 デーヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +12"
9位 サイモン・スピラック(スロベニア、カチューシャ)
10位 ルーベン・プラサ(スペイン、モビスター)
119位 別府史之(グリーンエッジ) +8'35"
スプリント賞
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山岳賞
ラルスイティング・バク(デンマーク、ロット・ベリソル)
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チーム総合成績
チームスカイ
text&photo:Kei Tsuji in Moutier, Switzerland
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