2011/12/14(水) - 09:18
CXチャンプが決したシクロクロス全日本選手権。エリート男子優勝の竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)と、エリート女子7連覇の豊岡英子(パナソニックレディース)のバイクの細部を紹介する。
トーヨー TY CYCLO CROSS limited
竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)
竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)のトーヨー TY CYCLO CROSS limited (c)Makoto.AYANO
竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)が駆るのは大阪が誇る世界のフレームブランド「トーヨーフレーム」のクロモリバイク TY CYCLO CROSS limited だ。
Cro-Moスチールを用い、Tig溶接されたフレームは、KAISEIのTOYOオリジナルクロモリパイプを使用し、ダウンチューブにはデッドストックのメガチューブを採用している。このデッドストックのチューブについては公表されていないが、おそらくコロンバスのウルトラFOCOだろうと推測できる。
コロンバスのウルトラフォコと思われるメガチューブ (c)Makoto.AYANO
ヘッドマークは漢字で「東洋」と、オリエントな雰囲気 (c)Makoto.AYANO
鈴木雷太、辻浦圭一、そして豊岡英子などチャンピオンたちもかつてトーヨーのクロモリバイクを駆って世界と戦ってきた。トップ選手と共に培ってきたシクロクロスレースでのフィードバックを元に改良を積み重ねてきたバイクだ。
丸パイプのトップ&シートチューブに組み合わされるのはクロモリでの複雑な3D形状チェーンステイ加工。メガチューブと3Dチェーンステイにより、路面をガッチリととらえて離さない走りと縦横剛性の大幅なパワーアップを実現しているという。ワイヤーの取り回しやあえてのオーバーサイズヘッドもシクロクロスに特化した作りだ。日本のレースに顕著な泥詰まりへの対応も万全だ。
ONEBYESUの、ベースが内側に絞られたサドルを使用する (c)Makoto.AYANO
スギノ製と思われるシクロクロス用チェーンホイール (c)Makoto.AYANO
ONE BY ESUのハンドルにDi2の組み合わせ (c)Makoto.AYANO
サテライトスイッチが上ハンドル内側にセットされる (c)Makoto.AYANO
プロデューサーの石垣鉄也さん(トーヨーフレーム)は、竹之内のためにあえてコンパクトなサイズをチョイスしている。それは欧州のスピードレースに対応しながらも、取り回しの良さを求めた結果だ。
組み合わされるパーツはデュラエースDi2。ダウンチューブ上部には専用のバッテリー台座がロウづけされている。サドルには内腿接触部が内側に大きく絞られたONE BY ESU(東京サンエス)のオリジナルサドルを用い、快適な座面とパワーライディングを可能にしている。ハンドル周りも東京サンエスで設計されたJ-FITシリーズを用いるなど、国産色の強いアッセンブルになっている。
竹之内が用意したスペアバイクは微妙にメカ、パーツが違う、カラフルなバイクたち (c)Makoto.AYANO
Di2専用の台座が直付けされている (c)Makoto.AYANO
パナソニック FCXT03スペシャル
豊岡英子(パナソニックレディース)
豊岡英子(パナソニックレディース)の駆るパナソニック FCXT03 (c)Makoto.AYANO
豊岡英子(パナソニックレディース)が駆るのはこちらも日本の誇るマスプロメーカーのパナソニックのシクロクロスバイクだ。市販車FCXT03をベースにしながらも、シートチューブにはインテグレーテッドを採用した豊岡スペシャルだ。
チタン製フレームにシマノDi2&C35カーボンホイール仕様。クランクにはピンクが鮮やかなスギノ製のシクロクロスチェーンホイールが採用されている。サドルはフィジーク・アリオネの日本ナショナルフラッグ仕様だ。オージーケーカブトが「あやこ姫」に用意したレジモス7連覇記念スペシャルヘルメットもカラフルでユニーク。
定評あるTIG溶接で組み上げられるチタンフレーム (c)Makoto.AYANO
スギノのシクロクロス用チェーンホイールはピンクだ (c)Makoto.AYANO
フィジーク・アリオネには日本国旗があしらわれる (c)Makoto.AYANO
7連覇を記念してオージーケーカブトが用意したレジモス「あやこ姫」スペシャル (c)Makoto.AYANO
辻浦圭一はネオコット製シクロクロスバイクをテスト
辻浦圭一が駆ったネオコット製と思われるシクロクロスバイク (c)Makoto.AYANO
10連覇を前に竹之内悠に敗れた辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)は、従来からクロモリ製のアンカーフレームで戦ってきた。今回は外観からネオコットと判別できる形状のクロモリバイクを投入して走った。かつてロードフレームで素晴らしい評価を得たネオコットの加工技術を、今のシクロクロスバイクに応用してきた。特注品で、市販化の可能性はないとのことだ。
山本幸平が駆ったカーボン製CXバイク。市販化はまったくないという (c)Makoto.AYANOまた、山本幸平はカーボン製のフレームを駆ったが、こちらもプロトで、市販化の予定はまったくないとアンカー担当者は話してくれた。
text&photo:Makoto.AYANO
トーヨー TY CYCLO CROSS limited
竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)
![竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)のトーヨー TY CYCLO CROSS limited](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_071.jpg)
竹之内悠(Team Eurasia-Fondriest bikes)が駆るのは大阪が誇る世界のフレームブランド「トーヨーフレーム」のクロモリバイク TY CYCLO CROSS limited だ。
Cro-Moスチールを用い、Tig溶接されたフレームは、KAISEIのTOYOオリジナルクロモリパイプを使用し、ダウンチューブにはデッドストックのメガチューブを採用している。このデッドストックのチューブについては公表されていないが、おそらくコロンバスのウルトラFOCOだろうと推測できる。
![コロンバスのウルトラフォコと思われるメガチューブ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_076.jpg)
![ヘッドマークは漢字で「東洋」と、オリエントな雰囲気](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_080.jpg)
鈴木雷太、辻浦圭一、そして豊岡英子などチャンピオンたちもかつてトーヨーのクロモリバイクを駆って世界と戦ってきた。トップ選手と共に培ってきたシクロクロスレースでのフィードバックを元に改良を積み重ねてきたバイクだ。
丸パイプのトップ&シートチューブに組み合わされるのはクロモリでの複雑な3D形状チェーンステイ加工。メガチューブと3Dチェーンステイにより、路面をガッチリととらえて離さない走りと縦横剛性の大幅なパワーアップを実現しているという。ワイヤーの取り回しやあえてのオーバーサイズヘッドもシクロクロスに特化した作りだ。日本のレースに顕著な泥詰まりへの対応も万全だ。
![ONEBYESUの、ベースが内側に絞られたサドルを使用する](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_081.jpg)
![スギノ製と思われるシクロクロス用チェーンホイール](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_078.jpg)
![ONE BY ESUのハンドルにDi2の組み合わせ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_073.jpg)
![サテライトスイッチが上ハンドル内側にセットされる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_074.jpg)
プロデューサーの石垣鉄也さん(トーヨーフレーム)は、竹之内のためにあえてコンパクトなサイズをチョイスしている。それは欧州のスピードレースに対応しながらも、取り回しの良さを求めた結果だ。
組み合わされるパーツはデュラエースDi2。ダウンチューブ上部には専用のバッテリー台座がロウづけされている。サドルには内腿接触部が内側に大きく絞られたONE BY ESU(東京サンエス)のオリジナルサドルを用い、快適な座面とパワーライディングを可能にしている。ハンドル周りも東京サンエスで設計されたJ-FITシリーズを用いるなど、国産色の強いアッセンブルになっている。
![竹之内が用意したスペアバイクは微妙にメカ、パーツが違う、カラフルなバイクたち](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_070.jpg)
![Di2専用の台座が直付けされている](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_089.jpg)
パナソニック FCXT03スペシャル
豊岡英子(パナソニックレディース)
![豊岡英子(パナソニックレディース)の駆るパナソニック FCXT03](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_012.jpg)
豊岡英子(パナソニックレディース)が駆るのはこちらも日本の誇るマスプロメーカーのパナソニックのシクロクロスバイクだ。市販車FCXT03をベースにしながらも、シートチューブにはインテグレーテッドを採用した豊岡スペシャルだ。
チタン製フレームにシマノDi2&C35カーボンホイール仕様。クランクにはピンクが鮮やかなスギノ製のシクロクロスチェーンホイールが採用されている。サドルはフィジーク・アリオネの日本ナショナルフラッグ仕様だ。オージーケーカブトが「あやこ姫」に用意したレジモス7連覇記念スペシャルヘルメットもカラフルでユニーク。
![定評あるTIG溶接で組み上げられるチタンフレーム](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_015.jpg)
![スギノのシクロクロス用チェーンホイールはピンクだ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_016.jpg)
![フィジーク・アリオネには日本国旗があしらわれる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_014.jpg)
![7連覇を記念してオージーケーカブトが用意したレジモス「あやこ姫」スペシャル](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_020.jpg)
辻浦圭一はネオコット製シクロクロスバイクをテスト
![辻浦圭一が駆ったネオコット製と思われるシクロクロスバイク](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_003.jpg)
10連覇を前に竹之内悠に敗れた辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)は、従来からクロモリ製のアンカーフレームで戦ってきた。今回は外観からネオコットと判別できる形状のクロモリバイクを投入して走った。かつてロードフレームで素晴らしい評価を得たネオコットの加工技術を、今のシクロクロスバイクに応用してきた。特注品で、市販化の可能性はないとのことだ。
![山本幸平が駆ったカーボン製CXバイク。市販化はまったくないという](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2011/12/14/ayano_ajcc2011_008.jpg)
text&photo:Makoto.AYANO